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眼軟膏

何十年振りかで眼医者に行った。左目が痛い。ともかく痛い。霞むし異物感もあるので、昨夕水で洗ったら、更に痛くなってしまった。涙はダラダラ出るし、開けてても閉じてても、瞬きしても痛い。それでもルーティンのランニングをこなし、走りながら「そのうち治るやつかも」とちょっと楽観的になったが、痛みは嫌な感じで続いていた。

久しぶりの眼医者。暗い診察室で医師が左目をあれこれ調べていた。角膜を撮った写真を示し、「角膜ヘルペスです」。単純ヘルペスと言って、口唇ヘルペスと同じ分類に分けられる。小さい頃罹患した事のあるヘルペスウィルスが、ふだんは神経節に潜み、抵抗力が落ちた時に発症するという、アレ。目ん玉にそんなものが…。放置するとウィルスが増殖し、最悪失明もあると脅されて、軟膏と飲み薬を貰って帰って来た。

相変わらず痛い目。痛い目に遭うんじゃなくて、目そのものが痛いのだ。すぐ服用するよう言われた薬を飲み、コツを教えて貰った、眼軟膏の点眼というか塗布にチャレンジするが、上手く行かない。クリーム状のそれを何とか下瞼に入れ、また別の痛みに耐え涙がダラダラ。ああ…。どこが悪くても辛い。健康な時に気付かぬ、健康の有難さよ。身体が何とも無い時、退屈を倦んでるなんて罰が当たってしまうな。健康、この地味で控えめで大いなる幸せ。病を得て改めてわかる幸せ。

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