Inori Minase LIVE TOUR 2024 heart bookmarkの感想のようなもの

全般的な話

歌唱

いのりちゃん自身も各所で言っていた通りglowから歌い方を変えていて、その頃からすごくきれいな発声になったという印象だった(専門的な知識はないのであくまで素人の感想)。
その後特に明言はしていないし、変えたと言うよりはブラッシュアップなんだろうけど、SCRAP ARTツアーでは元の歌い方の良いところも改めて使い分けられるようになったというか、ミックスできるようになった感じがあった。
SCRAP ARTツアーと今回のheart bookmarkツアーのセットリストに含まれる楽曲の特性も影響しているかもしれないけど、今回は特に感情の込め方がSCRAP ARTツアーから進化していたというか、これも以前の歌い方の時から良かった部分が今の発声方法の中でより生きていたという印象を持った。
特にそう思ったのは水彩メモリー、心つかまえて、glowあたり。
glowからスタートした大幅アップデートが1つの完成を見た気がするし、これから先も期待したくなる。
なにより一度生で聴いた楽曲でも、今のいのりちゃんにもう一度歌って欲しいと強く思わせてくれる。

セットリスト

MCで話していた、今回のツアーは第一案からいのりちゃんが自分で考えたというのが、むしろ今まで違ったんだという方で意外だった。
コンセプトがブックマーク(お気に入り)ということもあったから、いのりちゃん自身のお気に入り(ではない楽曲は無いのだろうが)を中心に組みたいという意思だったのか、自分で組んだものをファンが受け入れてくれるはずという信頼の表れだったのか。
組むにあたっては、これまで言葉にできなかったことを、なかなかセットリストに入れられなかった楽曲をglowの歌詞のように拾い集めて、また心にブックマークしていくようなセットリストというようなことをMCで話してくれた。
実際今回のセットリストは表題曲が少なくて、逆に今までは商業的な側面も考慮して、一定以上表題曲を入れるようなことがあったのかもしれないという邪推もしてしまった。
いずれにしても、heart bookmark (ハーフアルバム)がすごく好きだったことと、拾い集められた楽曲が私好みだったので、個人的には過去一番好きなセットリストだったと思う。
こうして組まれたセットリストが一番のお気に入りになるというのも嬉しい話。

シンクロライト

今回初めてリストバンド型のシンクロライトが導入された。
初めてライブに来る人が、ペンライトの色を変えるのにあわあわしなくても済むようにといういのりちゃんの心遣いに涙が出る。
私も色変更に気を取られるのが嫌だからほぼ水色で点けっぱなしなので、これはすごく良かったと思う。

いのりバンド

いのりまち町民集会2024 -ACOUSTIC LIVE Wonder Caravan!-に参加していたすまり(ヴァイオリン)とにゃんち~(パーカッション)がレギュラー参加。
演奏の厚みがめちゃくちゃ増していて良かったので、次回以降も定着して欲しい。
いのりちゃん自身の希望で呼んだとのこと。
この物価高でどれだけチケット代に転嫁されているかはわからないけど、その分どこかが犠牲になった気配はない。
シンクロライトもそうだけど、ここまでいのりちゃんの希望が通るのはありがたいことだと思う。

1stブロック

パリの街並みをイメージしたステージセットとマッチするクラシックな印象の衣装で、程よく伸びた髪とでかリボンが相まって超絶かわいい。

We Are The Music

開幕曲としては完全に意表を突かれた。
でも改めて考えると、今感じていること、思っていることは自分だけの音楽になっていくという、言い換えればその気持ちをブックマークして歌っていこうというような、heart bookmarkツアーの開幕にはピッタリの1曲だったと思う。

Sweet Melody

いのりちゃんの「ありがとう」が詰まっている大好きな楽曲。
兵庫でイントロが始まった時には感極まって変な声が出た。
BLUE COMPASSの時には焦って悔やんだのかもしれない……
HELLO HORIZONツアーの横浜のMCで、この楽曲は私なんです的な話をしていたはず(BDを見返そう)。
ヴァイオリンが入ったことで演奏も際立っていた。
この曲に限らず歌詞の「君」でいのりちゃんに向かって手を伸ばすんだけど、広島公演でそれをやったらバッチリいのりちゃんと見つめ合う感じになって照れてしまった。

ピュアフレーム

SCRAP ARTツアーを経て、ライブやいのりまちがいのりちゃんにとって今まで以上に「帰る場所」になったんだなあと思う選曲。

Ring of Smile

BLUE COMPASSツアー以来の久しぶりのセットリスト入り。
歌唱中に客席の一人ひとりと目を合わせながら手を振っていたのが本当に印象的だった。
今のいのりちゃんだからこそ作ることができた笑顔の輪だったと思う。

ほしとね、

リズム感、グルーヴ感が好き(サビ前のスタッカートの部分とか特に)。
ラップの「曖昧 感情モード〜」はマジヲグラスでがっつり鑑賞モードになってた。
すんとした表情で歌っていることが多かったけど、(確か)福岡と千葉Day 2千秋楽だけ笑顔で歌っていて、どっちもかわいかった。
その後の笑顔で口パクしていたのもかわいい。

ソライロ

ヴァイオリンの特殊イントロから始まって、いのりちゃんもベンチに座って歌う演出がすごく印象的だった。
サビの「覚えていよう~心の色彩を」の歌詞が、「ハートにブックマーク」とリンクしていて、今回のツアーで歌ったことに意味があったと思う。

2ndブロック

フラーグムをイメージしたいちごがモチーフのかわいさに全振りした衣装。
めちゃくちゃかわいかった。
このかわいさで目が合うとこっちが照れてしまう///

フラーグム

千葉公演はイントロでサンダーボルトブルームを放ってた(後にメロフラの「叶わないままでいい!三月と群青!!」でやることになったいのりビームだったことが判明した)。
Aメロの「待って」と「もっと」がかわいすぎてこっちが待って欲しい。
地図子からベリーブロッサムへの気持ちを歌った曲とのことだけど、ベリーブロッサム側の視点にも取れるので、私のような限界キモオタの心情だけじゃあなく、ここ2, 3年間のいのりちゃんの心情にもマッチしていたんじゃあないかという気がする。

Kitty Cat Adventure

もう本当にかわいすぎるのでCatch the Rainbow!ツアーに引き続いて、基本はマジヲグラスでガン見(クラップとか知らんw)。
北海道公演は1桁列正面だったので、1曲の間に何回か卒倒しそうになったけど、こんなチャンスは二度とないので全力で意識を保っていた。
多分人に見せられないくらいキモオタスマイル全開だった。
間奏のところとか今でも思い出すだけで転げまわる。
「君の恋のスイッチを探し当てて見せる」っていうことは、既に幾度となく押していることにはまだ気付いていないんだろうか……

グラデーション

いのりちゃんのバラードは、どちらかというと演じるというか、世界観の真ん中で歌っている楽曲が多い気がするんだけど、この楽曲は語りのような感じがして新鮮だった。

夏夢

これもBLUE COMPASS以来の歌唱。
久しぶりなので前回との違いがどうこうというよりは、単純に聴けたことが嬉しい。
最高の農道ソングなのでいつか助手席で歌ってもらいてえ……

水彩メモリー

Catch the Rainbow!とはアプローチから違っていたと感じた。
わかりやすいのは落ちサビで、当時はひたすらに想いの強さを込めた歌唱が際立っていたけど、今回は柔らかさが入った、少し前を向いたような歌い方に変わっていた。
どちらも捨てがたい良さがある。

3rdブロック

千葉公演Day 2千秋楽のMCの言葉で言うとかっこつけゾーン。
衣装もかっこよさを出しつつも、アウターのシルエットで女性らしさを出した感じ。
お腹と御御足も出ていてそろそろ私のライフがゼロに。

スクラップアート

アイオライトと並んで、リリース当時はいのりちゃんの楽曲の中では異彩を放っていたけど、SCRAP ARTツアーを通してすっかり馴染んだ感じがする。
とはいえバランス的にはこういうブロックの頭に持ってくるのが入れやすいんだろうなと思う。
SCRAP ARTツアー初日はファンもどうしていいかわからずオロオロしていたけど、みんなもノリ方がわかってきて、ツアーの中で成長して今では「鉄屑の」でみんな跳んでくれるようになった的なMCがあった。
いのりちゃん自身も完全に歌いこなしていた印象。

アイオライト

heart bookmark (ハーフアルバム)の曲順と同様にスクラップアートに続ける入れ方。
ダークなグルーヴ感が大好きな一曲。

八月のスーベニア

Aメロの低音ボイスがめちゃくちゃ好き。
glowツアーよりも自然だった気がする。
サビのそこまで抑えていたものが溢れ出す感じもすごく良かった。

星屑のコントレイル

ちょっと久しぶりな気がしたけど1ツアーしか空いてなかったw
今の歌い方がよく合うというか、1stライブ~BLUE COMPASSツアーあたりのちょっと頑張っていたイメージがあるので、自然体で歌いこなせているところに成長を感じられてオジサンは嬉しくなるのです。

三月と群青

北海道での八月のスーベニアからのコンボが不意打ち過ぎて、頭がどうにかなりそうだった。
直近だといのりまち町民集会2024でのアコースティックアレンジの印象が強いんだけど、ロックなテンポ感の中での際立った感情表現はこの楽曲の魅力だと改めて思った。

Starry Wish

一番の定番曲。
身内では水樹さんでいうところのエタブレみたいになってきていないかという話もあったけど、今のファンのボリュームゾーンは五等分の花嫁あたりから入ってきた層だと勝手に思っていて、その層がこの楽曲にエタブレ的な期待を持っているかと言われると個人的には疑問。
以前なにかの時にたくさんの出会いをくれた楽曲と言っていたが、私みたいになのはの流れでVivid Strikeを見て、そこから入ってきた層が相当数いたんだろうと思っている。
そういう意味で外さなかったというよりは入れたんだと思っている。
これもストリングスが映える楽曲。
アウトロのストリングスからギターの流れも良かった。

4thブロック

カラフルなパステルカラー&アシンメトリー衣装とロングポニーテールでめちゃくちゃかわいい。
HELLO HORIZONツアーの姫衣装みたいに脇腹が出ていて私は無事に天に召される。
初日神戸公演では席は後ろの方だったのに、登場した瞬間にこの衣装のいのりちゃんのかわいさを察知してマジヲグラスを覗いて悶え苦しむ。
今回のツアーの衣装では一番好み。
このブロックはいのりちゃん自身が大切にしている価値観的なものが強く出ている楽曲が並んでいる気がして本当に胸が熱くなった。

燈籠光柱

衣装替え中のいのりバンドの演奏からそのままイントロに入る流れが素晴らしい。
祭りの喧騒から少し離れたところで灯籠流しをしていて、向かう先にはグレートスピリッツという情景が浮かぶ楽曲(私のイメージ)。
色々なことを乗り越えてきた今だからこそ歌うことができる楽曲だと思う。
コーラスの一体感が最高だったし、いのりちゃんも喜んでくれていて嬉しい。

My Graffiti

自分が経験したことや感じたものを大切にしていこうという、これもハートにブックマークな楽曲。
メロディのエモさと、それを引き立たせるいのりちゃんの歌声が好き。

心つかまえて

この楽曲で言う「心」は、普段見過ごしてしまいがちだけど、いつも身の回りにある大切なものに触れた時の気持ちを指していると思っている。
冒頭でも書いたとおり、今回のツアーでの歌唱がすごく良くて、より好きになった一曲。

glow

glowツアーの時からより一層表現が豊かになったと感じたし、そのおかげでもっと好きになれた。
コロナ禍で改めていのりちゃんが自身のアーティスト活動と向き合った結果の象徴的な楽曲で、後述するがheart bookmarkとも強くリンクするような気がして、今回のコンセプトはここからスタートしていたんだとも思える。

heart bookmark

なんかもう言葉にならないくらい好きな楽曲。
初期から旅の途中が不動の一位だったんだけど、今どっちが好きかと言われると選べない。
あまりの良さに1番が終わった時点で胸がいっぱいになって、2番頭のコールを忘れることもしばしば。
全体的に多幸感溢れる曲調なんだけど、これまでいのりちゃんが苦労してきた部分とかも含まれていて、そういうことも乗り越えてきたからこその明るさみたいな感じがしてエモさ爆発。
サビの「ダイヤモンドみたいな瞬間が"せーの"で降り注ぐ」の部分が、glowの時にいのりちゃんが言っていた、小さな光がたくさんあるイメージと重なる。
千葉公演での"せーの"の歌い方がすごく良かった。
しあわせいっぱいに歌ういのりちゃんが本当に尊すぎて御本尊だった。
「誰も味方がいない日も~」のところも、いのりちゃん自身がアーティストとして歌う意味をそのまま歌っている感じがしてぐっとくる。

ぐっとくる

コールの一体感も良かったし、アウトロのブックマークタイムのいのりちゃんが楽しそうでかわいすぎたし、2回認識できる感じで映り込めたのめちゃくちゃ嬉しかった。

アンコール

毎回御当地アクセサリーを着けていて、今日はどんなかわいい姿を見せてくれるかと毎回ワクワクしてた。

僕らだけの鼓動

すっかり定番曲になってきた感。
初日兵庫ではスタンドの最前列だったからトロッコで目の前だったんだけど、目の前を通った時はアリーナ側を向いてしまっていて、諦めずに手を振り続けていたら通り過ぎてからこっちに振り返ってくれて嬉しすぎて宙に浮きそうになった。

Step Up!

コール楽しいめっちゃ盛り上がる。
バンドサウンドが最高に合う、いのりちゃんらしい応援ソングで大好き。

笑顔が似合う日

1stライブ以来に生で聴けた。
めちゃくちゃ好きな楽曲なのでこれもイントロ始まった瞬間に変な声出た。
千秋楽で4の1の2列目(1列目が着席だったから最前レベルに見やすい)だったので、ここもトロッコで目が合って嬉しかった。

MELODY FLAG

今回のツアーは心に栞を挟まれるだけでなく、旗も立てられるので大変なことに。
心に挟んだ栞をいつかまた見返すというheart bookmarkのコンセプトと、旗を立てたこの場所でまた待ち合わせというこの楽曲のメッセージがリンクしていて、締め括りにふさわしい楽曲だったと思う。

Wアンコール

Ready Steady Go!

Wアンコールやるならこの楽曲だと思っていたので、2年連続で的中。
しんみり終わるよりも1stライブのタイトルのこの楽曲的なことを言っていた。
heart bookmarkツアーの終着点がある種の原点回帰のような感じになっているのも感慨深い。
いのりちゃん自身が歌い方を始め、アーティスト活動において悩んだこともたくさんあったと思うけど、それでも1stライブ含めて私が好きになった頃の過去を否定せずに、あの頃があったから今があると思ってくれているのは嬉しい。
BLUE COMPASSをリリースした時に、他の楽曲を引っ張ってくれる兄貴分的なことを言っていた気がするし、本当にその通りだと思う。

改めて全般の感想

heart bookmarkというタイトルは今回いのりちゃんが考えたということだけれども、そのコンセプトにリンクする楽曲がたくさん含まれていたし、今回思いついたというよりは、これまでいのりちゃんが大切にしてきた考え方がタイトル化されたと考える方がしっくり来る。
千秋楽では「私の夢はもう全部叶ってしまっているんです」と言っていたことが印象的だった。
いのりちゃん自身もあんまり欲がないとか、特に目標がないというようなことはよく言っているけれど、多分自分のことを好きでいてくれる人に対して歌やお芝居を届けたい"だけ"と言ってしまうとなんかアレだけど、でもそういうことなんだろうなと思う。
大きな目標はないけど、1つ1つを楽しんで、心にブックマークしていくというスタンスが、いのりちゃんには良く合うのだと思った。

あとがき

ちょっとでも長い文章を書こうとするとすぐ見出しを付けて構造化したくなってしまうヲタクなので、気付いたら全曲コメントになってしまって、約7000字の怪文書になってしまった()
こんな怪文書を最後まで読む奇特なヲタクはそんなにいないと思うけど……
普段Twitterでは「いのりちゃんかわいい」しか言わないけど、渦巻く感情を言語化するのが面倒なので「いのりちゃんかわいい」にすべてを込めているところがある。
でもツアーの時くらいはそれっぽい文章にすることで、ハートにブックマークを強めにしたいと思った次第。

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