情シスSlackに参加して感じたこと
本日2020/4/9で、情シスSlackが発足して1周年とのこと。
おめでとうございます!
1周年を記念して、「情シスSlackを通じて得たものや感じたことについての投稿を募集する」という企画が行われているので、いつもお世話になっている私も投稿してみました。
情シスSlackとは
情シスSlackは、様々な会社の情シスやコーポレートエンジニアの方々が集まるSlack上のワークスペースで、発足から1年でなんとメンバー数は1350!
しかも日々メッセージが飛び交い、現在でも非常にアクティブです。
情シスSlackの詳細や発足の経緯については、発足メンバーかつ運営の
ひとりであるyokoyamaさんのnoteをご覧ください。
私が情シスSlackに参加したのは2019/4/25だったので、それからほぼ1年。
このコミュニティに参加していなければ、今の自分はいないんじゃないかというくらい、大きな影響を受けました。
情シスSlackで得たもの
■自分の強みと弱みの再認識
情シスSlackは、「G Suite」「Office365」「network」「security」など、分野ごとにチャンネルが分かれています。
それぞれの分野の最先端で活躍されているスペシャリストの方々もいれば、どの分野も満遍なくカバーしているジェネラリストの方々、業界内で有名な方々までいます。もちろん情シス初心者の方々も沢山います。
自分が今まで「たいしたことない」と思っていた知識でも初心者の方たちの助けになったり、逆に「結構イケてるのでは?」と思っていた知識が逆に浅すぎたという現実を思い知ったり、自分の強みや弱みを再認識することができました。
■膨大な知見と爆速の回答
様々な会社の情シスが集まっていることもあり、投稿された質問に対する回答のスピードと質が非常に高いです。自社で悶々と悩んでいても答えが出なかった課題について、一瞬で解決することもよくあります。
自分からアウトプットすることができなくても、投稿されている膨大な情報を読んでるだけでも、かなりの勉強になるはずです。
「本当に無償でいいの?」とびっくりすることもよくあります。
情シスのインプット・アウトプットの場としては、既存のどのようなサービスやコミュニティも敵わないのではないでしょうか。
■会社を越えたつながり
情シスSlackでは、会社名や実名を公開して活動している方も多いです。
また、定期的にLT&交流会といったリアルイベントを運営メンバーが開催してくれていたり、飲み会を誰かが突発的に開いて参加者を募集したり、オンライン上に留まらないコミュニケーションが起きています。
それによって会社を越えた職種間のつながりが生まれ、顔や名前も覚えてもらえるようになりました。
特にひとり情シスの場合は社内で壁打ちできる相手もおらず、今までの自分の経験則に頼りすぎてしまう傾向があるので、外部のコミュニティに参加して幅広い知見や刺激を得ることは非常に大切だなと感じました。
■他社の状況をリアルタイムに知れる場
まさに今各社の情シスが尽力している新型感染症拡大防止のためのリモートワーク対応など、未曾有の事態において他社がどのような行動を取っているのかリアルタイムで情報を得ることができるのは、非常に心強いです。
時には情シスの範疇に留まらず、「リモート手当はどうしているのか」「労務管理はどうしているのか」といった内容まで話題になることもあります。
「他社が既にここまで対応しているのに、自社も見習わないと」と危機感を持つことで、有事の際もスピード感を持って対応できるようになります。
情シスSlackがなぜ成り立っているのか
一般的に、コミュニティはメンバーが増えれば増えるほど心理的安全性が下がったり、変な人が入ってきて荒れたり、様々な問題が発生して廃れていく傾向があります。
しかし情シスSlackは、1300名ものメンバーが参加しているにも関わらず、そのようなことも少なく継続している貴重なコミュニティだと思います。
また、質問に回答することによるインセンティブも特に無いにも関わらず、投稿された質問についてはクオリティの高い回答が直ぐに返ってきます。
個人的には、以下のような理由によりコミュニティが自律的に成り立っているのではないかと考えています。
■参加者のリテラシーの高さと思いやり
情シスやコーポレートエンジニアということもあり、ITに詳しく自社でセキュリティやコンプライアンスのポリシー策定や従業員教育に携わっている方も多いのではないでしょうか。
そのため、発言内容や質問・回答の仕方がきちんとしていたり、行間を読む能力に長けていたり、不適切な発言があった場合への対応も慣れている方が多いように感じます。
同じ質問が繰り返された時も過去ログに誘導してくれますし、技術的に誤った回答をすれば他の方が訂正してくれますし、エンジニアコミュニティにありがちなトゲトゲしさはなく、困っている人がいれば誰かが手を差し伸べてくれる思いやりに溢れたコミュニティです。
■コミュニティへの貢献意識と向上意識
同じ職種が集まるコミュニティのため、「同じような課題で困っている人たちの助けになりたい」という気持ちで積極的にアウトプットをしてくれるメンバーが多いように思います。
また、質の高いアウトプットをコミュニティ内で繰り返すことがアピールとなり、自分の市場価値が高まるというメリットもあります。
各領域でプロフェッショナルのエンジニアもいますし、
「こんな人になりたい!」
「こんな知識を身に着けたい!」
と目標にしたくなるような方々もいます。自分自身のキャリアパスや先のステージが見えることで向上意識が高まり、コミュニティへの貢献にも繋がるという良い循環が生まれているような気がします。
■運営が干渉しすぎず自律している
情シスSlackには「#read_me」というchannelに最低限のルールが記載されているだけで、日常的な運営からの細かな指示はありません。
もちろん何か問題が起きた際には裏でいろいろと運営メンバーが議論してくれているとは思いますが、基本的にはルールのアップデートのみで、運営が直接手を下すところを(少なくとも自分は)見たことがありません。
channelも運営メンバーが主にイベント運営用に使用する物以外はすべてパブリックです。
実際にSlackのアナリティクスを見てみても、直近30日でのパブリック使用率は99%と、非常に透明性の高い結果でした。
質問や回答についても、運営スタッフの発言が特段多いということはなく、あくまで参加者の主体性に任せて運営されています。
コミュニティが自律性を持って機能しており、非営利ではあるものの「ティール組織」のひとつなのではないかと思っています。
おわりに
情シスSlackは、情シスやコーポレートエンジニアに関わる人であればどなたでも参加できますので、まだ参加しておらず興味がある方は、ぜひ冒頭のyokoyamaさんの記事中の招待リンクから参加してみてください。
情シスSlackが発足したおかげで、情シスやコーポレートエンジニア関連のコミュニティが一気に加速した1年だったように感じます。
今後もこの素晴らしいコミュニティの発展に、私も貢献し続けていきたいと思います。
情シスSlack1周年の感想については、note以外にもTwitterなどの媒体でも展開されているようなので、 #corpengr や #情シスSlack1周年 のタグで検索してみてください。
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