BBTAGオフェンスガイド(日本語訳)

これは海外プレイヤーであるTempest(twitter:Tempest_NYC)氏、Fame(twitter:OrochiFame96)氏が作成した「BBTAG Offence Doc」を日本語に訳したものです。お二人に最大限の感謝を。原文はこちらから。

日本語だと冗長になる部分や話の展開の調整で一部大胆な意訳や注釈を行っています。原文そのままのニュアンスを知りたい方はぜひ原文をご覧ください。

はじめに

皆さんこんにちは。私TempestとFameはBBTAGの攻めに関するガイドを書きました。BBTAGにおいて「攻め」は勝つために非常に重要ですが、驚くことにその手法はそこまで多くありません。私たちはこのゲームの上級者帯において、攻めに関する重要なほぼすべての要素を書きました。これを読んだあなたが何かを得てもらえることを期待します。

リジェクトガード対策

BBTAGにおいてリジェクトガードは非常に強力な防御手段です。一ゲージを消費することで対戦相手を遠ざけることができます。また状況にもよりますが、試合の流れをこちらに引き寄せることもできます。これを踏まえて、リジェクトガードについていくつか知っておくべきことがあります。

・リジェクトガード後に15フレームのガード硬直があります。技のヒットストップの後にその15フレームが消費されます。
・リジェクトガードされた後、大半の攻撃はその空振りをキャンセルできません。(訳者注:例外は獣兵衛の5Bのような空振りでも派生行動できるものです)
・ヒットストップの短い攻撃はより早く防御側が動けることを意味します。つまりリジェクトガードした側が動くための余裕を与えます。

ジャンプキャンセル可能な通常技
ジャンプキャンセル可能な通常技はBBTAGにおいて非常に強い技となります。ジャンプキャンセルはもし相手がリジェクトガードをしてきたときに反撃を受けにくくするためです。ただしν-13のような「リジェクトガード→飛び道具」という行動をするキャラクターに対して、ジャンプキャンセルは欲張った行動となり攻撃を受けることになりがちです。自分のターンを維持しようしてジャンプキャンセルを使う際は注意しましょう。距離を離された相手に空中ダッシュで戻ろうとして対空技に対し無防備になるでしょうから。

ガトリング・必殺技キャンセル
リジェクトガードに対して回答を持つ固めを構築できるキャラもいます。リジェクトガード後にジャンプや技を擦る相手を捕まえるために技の入力タイミングを計るか、特定の固めを行うことでリジェクトガードを無効化してゲージを無駄遣いさせるかしたいでしょう。このような状況下では、相手をガード状態に釘付けにすることができます。一方でリジェクトガードに弱いキャラである場合、反撃をもらわないために後隙の少ない技を使います。前者のケースにおいて、長いリーチを持つ技や突進力のある技を持つ技、スサノオ236A/Cやメルカヴァ214A/C、ラグナ214A、ミカ236Aは良い例でしょう。後者の場合はまず相手に近づきたいと思うはずです。鳴上やゴルドーのようなキャラはリジェクトガードを気にすることなく簡単に相手を捕まえることができます。例えば鳴上の5AAや近距離でのゴルドーの5A>5Bは相手のリジェクトガードに対して有効に働きます。

パートナースキル
攻撃ボタン+パートナースキルはチームによっては非常に強力です。相手がガード硬直中でなければクロスゲージを消費しないためです。パートナースキルをうまく利用するためにガード時ジャンプキャンセル可能な通常技を使用したいところですね。また一部キャラは攻めを継続したり、ミスを誘う状況にするためにアクティブチェンジ用のツールを持ちます。これは相手が「どのタイミングで、どのキャラの何の技を」リジェクトガードするのか知らないと攻めが継続する状況に持ち込むことができます。また、複数回リジェクトガードを使わせることで相手のスキルゲージを奪うことにも繋がります。

挟み込みでない通常の攻め(Same Side Offense)

このゲームにおいて、通常の攻めは相手に仕掛ける際に、ほとんどの場合で直面するものです。この攻めを効果的に活用する方法を知っていることは挟み込みをどう活用するのか知ることと同じくらい重要です。この通常の攻めは自キャラが両者生存しているか、そうでないかで分けることができます。ただし、その攻め方は操作するキャラに依存します。単体での攻め方を知ることはその重要性の割によく軽視されがちです。そのためまず単体での攻め方に触れたいと思います。それからキャラクターのタイプごとに分けてどう攻めるべきかについてお話しします。

単体での攻め方

単体での攻めはリジェクトガードの関係で反撃を受けないようにすることが大切です。リジェクトガードを意識してプレイするため、パートナーのいない単体での攻めは普通難しいものになります。ですから早めにジャンプキャンセルしたり、フレーム不利の少ない通常技を使うのは単体での攻めを行う上で非常に重要です。単体での攻めはキャラクターごとの基礎(フレームや攻め継続の手法)で大きく異なります。ただし一般的な目標としては、リスキーな行動を取らないことです。

単体でどんな攻めができるのか調べたり、フレーム表とにらめっこするのは中々に大変な道のりです。一部キャラは釣り行動(Frame trap)のように安全に攻めを展開出来る一方で、そういったものに恵まれないキャラも居ます。単体でリジェクトガードに対抗できるのは簡単ではありません(鳴上や黒ナオトのようなキャラを除く)。

単体での攻めからニュートラル(=差し合いの状況)に戻る行動は多くの場合で安定択となります。通常のラン系のダッシュを持たないキャラはプレイヤーに工夫が求められます。

BBTAGの大半のキャラは投げと打撃の択を迫るキャラクターとなっています。これらのキャラクターは崩すために投げや釣り行動に依存しています。これは「崩し」の観点から見ると相手は読みあいをある程度拒否できるため、中々に難易度が高いものです。コマンド投げは単体での攻めに役立ちますが、全員が持っているわけではありません。UNIキャラはリバースビートというシステムを持ち、また5Aと2Aはガード時にジャンプキャンセル可能になっています。これは安全に攻めが展開できるという点で非常に強いと考えられます。またP4Uキャラも大抵のキャラが5Bのスマートコンボから5Aを繰り出せるため、単体での攻めの助けになるでしょう。またペルソナの位置に依存する攻撃は広い範囲をカバーできます。またシリーズに因らず、5A2A5A2A…のような刻みができるキャラも居ます(UNI系は除く)。これはいつ崩しに来るか予測がしにくいという攻めに深みを与えます。加えて比較的安全な攻めでもあります。いくつか例外はあるものの、単体での攻めの基本はこのようなものになります。

パートナーを組み合わせた攻め(通常)

パートナーが画面上にいる場合、一般的に2つのオプションがあります。

1:安定択を取る(=単体での攻めと同じような動きをする)
2:崩しを行うチャンスを作る

普通は2番が選択されます。崩す機会はそこまで頻発するものではないからです。ただし、もしリスキーに行きたくなかったり、相手の行動が読めている場合に安定択を取ることは良い選択だといえます。あなたの攻めが相手に予想できるものでない限り、攻めない理由はありません。

打撃と投げの択を迫るキャラクターは崩すために投げチェンジや空中ダッシュを使った中下択、またはF式などに依存します。例えば鳴上やミカは強力な中段であるJCを持ち、相手を崩すのに役立ちます。このような中段択は大抵の場合ガード時不利を背負いますから、パートナーを使うことで有効に働きます。JC中段択のような技を使う上で最も重要なことは、崩すためにそれらに依存しないことです。上手い人はガードするでしょうし、崩しに失敗したことで流れが対戦相手に移る可能性があるためです。空中ダッシュからの中下択はガードの難しさから崩す上でベストな方法です(そのキャラが強力なF式を持たないものとします)。パートナースキルで十分なガード硬直を与えつつ、ジャンプキャンセル可能な通常技を使う(普通攻撃ボタン+パートナーで行われます)か、詐欺飛びの状況を作って攻めることが考えられます。もしパートナースキルで十分なガード硬直を与えて、相手が立ちガードしていた場合、F式が可能になります。これは詐欺飛びの状況下において最良の選択肢であると考えられます。相手をこの不利状況に釘付けにするための最も簡単な方法であるためです。BBTAGにおけるリジェクトガードが強力である以上、単体でF式しようにも距離を取られたり、パートナーをリジェクトガードされてセットアップを崩されるため、F式を仕掛けるのは難しいです。しかしながら、ハイドのような特定のキャラクターは単体でのF式を仕掛けることができ、また単体でF式が仕掛けられるというのは非常に強力であり、可能ならば必ず活用すべきです(特に相手画面端の場合)。

ホバーダッシュ持ち(イザヨイ、アイギス)の攻め

ホバーダッシュ持ちのキャラクターはBBTAGの攻めにおいて他のキャラクターよりも柔軟性を持ちます(アシストの有無にかかわらず)。ホバーダッシュを持つキャラクターはイザヨイとアイギスだけです。イザヨイは本編BBのゲインアートモードのホバーダッシュを66入力で繰り出すことができます。通常技の後にホバーダッシュをする場合はジャンプキャンセルが必要になります。またホバーダッシュは66入力に限られるほか、着地までに一度しか使えないという制限があります。一方でアイギスは通常技からキャンセルしてホバーダッシュができ、上下方向の制御も可能です。また4入力でホバー自体をキャンセルすることも可能です(ホバー中にガードはできません)。アイギスはイザヨイと違い、着地までに複数回のホバーダッシュを使うことができます。ただし4本あるオルギアゲージに依存しており、全て使い切ると「オーバーヒート」状態になります。この状態になるとホバーダッシュが全く使えなくなるため、システムは強力ですがゲージ管理に気を配る必要があります。アイギスとイザヨイは共に66.JAが強力でF式を持ちますから、ガードは困難なものとなります。そのため、二人は相手にリジェクトガードでゲージを吐かせやすいです。パートナーと一緒ならば、二人はより安全に、重ねの状況を作ることができ、より崩しのチャンスを得ることができます。メルカヴァはホバーダッシュを持ちませんが、滑空のシステムはある種似ています。制限はイザヨイのホバーダッシュと似ていますが後ろ方向にも滑空することができます。メルカヴァは滑空中にガードできませんが、アイギスと違いメルカヴァは滑空を途中でキャンセルすることができません。滑空のシステムはメルカヴァの攻めに大きく影響を与えますが、ホバーダッシュではないにせよその扱いは似通っています。

Ourliers(セオリーから外れた例外キャラ)

BBTAGは本当に多くのキャラがいますが、一般的な打撃と投げの択を迫るキャラではなく、攻め方が全く異なるキャラも居ます。それらはホバーダッシュ組のようにグループ化して話すのが難しいため、各キャラについて他のキャラとの違いを述べたいと思います。

美鶴
JBによる中段択があるため、パートナーと組み合わせた非常に強力な中下択を持ちます。彼女は崩しにおいては最強格の一人であり、2AとJBで崩すことになります。相手はよく中下択に集中しているため、投げも非常に強力です。

Es
美鶴と同じくJBによる高速中段がありますが、JBから236Cでコンボに移行できる点が異なります。そのためパートナーなしでも中下択の脅威を作ることができます。また4Aからジャンプキャンセルできるため、Esは4A>JBと連続ガードで中段択を行えます。

明彦
明彦は中下と表裏の攻めが強力で、崩しの強さに関してはこのゲームで最強に位置しています(単体であってもです!)。明彦はJ214Cの中段択からコンボに行くことが可能であり、またフレーム有利を取ることができます。明彦のソニックパンチ・ブーメランフック等を用いた圧力の掛け方は他キャラと大きく異なる点です。相手の選んだ防御手段を読んでいくことがベースとなるためです。崩せれば大きなダメージが、崩せなかった場合は基本反撃を受けます。

ノエル
相手の防御を読むという点で明彦と似ていますが、実態は大きく異なります。ノエルのチェーンリボルバーはノエルに通常技の代わりに多くの選択肢を与えます。チェーンリボルバー中の中下択は強力ですが、全ての崩しのオプションにリスクがあります(明彦と似ている点ですが、ダメージは抑えられています)。明彦とノエルは共に相手の防御を中心に考えてプレイすることが攻めをマスターするポイントです。

レイチェル
シルフィードを用いた崩しの鬼です。BBTAGにおいてほとんどの高速中段択は単体だとガード時にフレーム不利を負うようになっていて、またコンボには行けないようになっています(またはゲージを消費する)。一方でレイチェルは高速中段択の後に攻めを継続でき、さらにゲージ消費なくコンボに移行できます(ただしそのダメージは他の高速中段と比べて高くありません。トレードオフになっています)。レイチェルの攻めに対処するのは悪夢です(特にリジェクトガードできない場合)。レイチェルの攻めは基本的に相手が択を間違えるまで圧倒し続け、その後相手をダウンさせるのです。

セト
打撃と投げの択を迫るキャラと似てはいますが、セグメントがセトの攻めを大きく変えています。セグメントはフレーム不利で終わる攻めを有利にし、なんの変哲もない行動を崩しにします。セグメントはセトの全てであるため、セトを使う際はセグメントを攻めでどう使うべきかを知ることが必要です。またセグメントはほぼ全ての状況でヒット確認できます。そのためセグメントによる圧力で対戦をスムーズに終えられるでしょう。

ワイス
レイピア持ちのキャラであるワイスは魔法陣により他キャラとは違う攻めを展開できます。魔法陣による派生攻撃は裏中段、防御行動の釣り、フレーム有利を取って攻め継続(214AのA派生とともにC派生にもこの機能があります)があります。これらの魔法陣は崩しに非常に役に立ち、正しく使いこなすことは攻めを構築するうえで必要不可欠です。

ナイン
ナインはエレメントゲージを正しく使いこなすことを必要とする、テクニカルキャラです。崩しは大変強力ですが、単体での圧力の掛け方は苛烈というものではありません。ナインはダッシュを持たないため、相手を崩すのと捕らえるのにパートナーを必要とします。ナインの主となる崩しはJBによる高速中段、ステップによる裏周り、モルガナイトを利用したガード不能連携になります。ナインの攻めは非常に独特ですがコアとなる部分はセットプレイであるため、ナインはセットプレイが好きなプレイヤーにおススメされます。

クマ
クマの通常時の攻めに関して特筆すべきものはありません。ただしアイテムを使うことでその攻めが輝きます。繰り出すアイテムの実用性からクマのアイテムはその攻め方を一変させます。あるアイテムは強い崩しのチャンスを与え、またあるアイテムはフレーム有利を取り、またそこまで影響を与えないアイテムもあり…と様々です。クマの攻めを最適化するためにはクマの繰り出すアイテムの順番に気を配る必要がありますが、一旦慣れてしまえばクマは大変トリッキーで対処の難しいキャラへと変貌します。

挟み込みの攻め

このゲームにおいて挟み込みは相手を崩すキーとなる状況です。アクティブチェンジを利用した崩し(以下チェンジ崩し)はガードが不条理なほど難しいからです。チェンジ崩しを使う側のプレイヤーは好きな時にチェンジを行える以上、あまりに多くの選択肢が防御側に突き付けられるためです。挟み込みは他のプレッシャーを掛けられる手段と比べてシンプルに理解できます。しかし、挟み込み中の選択肢の多様性がプレイヤーを分け隔てています。

挟み込みに持ち込むために

挟み込みに持ち込む方法はシンプルなものから難しいものまで、キャラの持つ技などで決まってきます。一般的な手法として、ほぼ全てのキャラクターで以下の方法が使えます。

低空空中ダッシュor前ハイジャンプ+パートナースキル

これを固め中に使ったり重ねとして使ったりします。この手法は時折有効に働きますが、パートナースキルが相手を逃がさないかどうかに大きく依存します。また相手がパートナーをリジェクトガードする選択肢についても考え、最終的にどのような状況になるのかを確認することも重要です。ブレイクやセトのような一部のキャラクターは相手の操作キャラの後ろに回り込む必殺技を持ちますから、パートナーと共に使うことで挟み込みができ、クロスコンボを使用して崩しを行うことができます。これらは挟み込みがより確定しやすく、拒否するためにリジェクトガードが必要になるという事実から低空空中ダッシュor前ハイジャンプ+パートナースキルよりも強力です。ナインやアズラエルのような特殊な移動方法を持つキャラクターは画面端を奪えること、また相手の背後に回れるため挟み込みをするにあたって素晴らしいキャラです。適切に動けば簡単に崩しに移行できる特徴であり、そのままゲームエンドに持っていけるパワーを持ちます。

挟み込みの選択肢を評価する

挟み込みの状況に持ち込んだら、相手をどうやって崩すか考えたいところです。相手に予想できない攻めの選択肢を沢山持っているのですから。挟み込みは非常に強力であり、ゲームを終わらせる可能性があるため、チェンジ択だけでなく表択を迫ることも非常に重要です(特にクロスコンボ中)。表択をチラつかせての崩しはより読みを難しくします(典型的なものとして、ゴルドーのBグリムリーパーのように長いガード硬直の後に遅らせてチェンジなどです。)チェンジ中段択、2Cチェンジ択、(コマンド)投げチェンジは全て、相手を崩すのに非常に役に立ちます。この時点で相手は崩しに対処するために予測で行動する必要があるため、読みあいはあなたの有利に傾くでしょう。発生の遅い技から遅らせてチェンジするのも崩しに役立ちます。挟み込みは最大限に活用しましょう。ほかに言うことがあるとすれば、相手がこちらの攻めに対し打開するためのディストーションスキルやリバーサルアクションを行うことのないようできる限り対策しましょう。表裏に判定の出るディストーションスキルは挟み込みに対処する良い方法となります。一般的には挟み込み側は有利ですが、このような防御側の選択肢によって試合がひっくり返る可能性もあるのです。

チェンジ可能フレームの重要性

チェンジ可能フレームはパートナースキルの後隙で決定されます(パートナーが攻撃を受けるか、退場アニメーションを取る前まで)。チェンジ可能フレームはパートナーと組み合わせた攻めを継続するために役立ちます。チェンジ可能フレームは挟み込みでない通常の攻めにおいても重要です(特にコマ投げ)。しかし挟み込みの状況下ではより重要性が増します。チェンジ可能フレームが分かれば表裏択の判断ができ、場合によっては中下択も読むことができるからです。チェンジ可能フレームの重要性は長いガード硬直を与える技の後に遅らせてチェンジする(加えて中下択も行う)時にも当てはまります。チェンジ可能フレームは基本的に攻めを強力で読みにくいものとして役立ちます。これは攻めているときに必要な武器の一つです。パートナースキルによってチェンジ可能フレームは異なるため、やってみたいチームについてそれぞれのキャラのパートナースキルのチェンジ可能フレームを調べることをおススメします。

ヒットストップが与える影響

ヒットストップって何?
ヒットストップは攻撃が相手に当たった時に発生します。この間、両方のキャラクターは静止します。しかし、必ずしも同じ時間静止するとは限りません。この仕様はあなたがヒット確認をするのに役立ちますし、タッグでの攻めにおいても役に立ちます。

攻め側にはどのような影響があるのか?
パートナーか、アクティブチェンジした後のキャラの攻撃がヒットした時、ヒットストップは通常のルールに従います。この仕様は攻撃を苛烈なものにするのに役立ちます。(訳者注:これは相手のヒットストップ中に「自身の操作キャラ」が自由に動けることから述べられているものです)一部のパートナースキルはリジェクトガードしても相手を釘付けにするのが得意です。はぁとの5Pは例外で、ヒットストップがかなり特殊になっています。

チェンジの先行入力とヒットストップがどう働くか
明彦のような一部キャラにとって、小技(明彦の場合2A)から2Cは連続ガードではありません。また明彦の2Cはチェンジ連携を成立させるための受け身不能時間がそれほど多くありません。しかし2A>2C+チェンジを行うことで、2Aのヒットストップが少なくても、2A→2Cと技が繋がっていればパートナーが拾って大きなダメージを与えることができます。(訳者注:ヒットストップorガード硬直中に2CとDボタンを先行入力することでアクティブチェンジの発動後に2Cを繰り出すことができ、交代キャラの行動開始を早めるテクニックのことです。訳者のアカウントですが動画を用意しました)


BBTAGにおける投げ

BBTAGにおいて、投げは複数の目的を持つ強力なツールです。一部のキャラクターにとって通常投げは単体での基本的な崩しのツールとなり、有利な位置に持っていくための良い方法となります。通常投げでもコマンド投げでも、複雑な状況で投げは輝きます。投げをどれくらい重要視するかについて知ることは、勝ち負けに繋がりうる要素です。そのため投げを適切に使用することは非常に重要です。また投げに対抗しようとする相手にどう圧力を掛けていくかを知ることも同様に重要なので、一緒に考えるべきです。まずは通常投げの応用についてお話しします。

通常投げの応用

通常投げは打撃と投げの択を考える上でキーとなる行動です。投げを入力した時に自動的に走るということを除けば他のゲームの投げと大きく違いはありません。BBTAGにおいて、通常投げは強力とされます。なぜなら…

・通常投げはリジェクトガードに対抗できる
・時折詰めの状況に持ち込める
・キャラによっては高いダメージが得られる
・投げチェンジ択の存在
・優先度が通常技より高い(これは投げと通常技の発生が同時だった場合、投げが優先されるということです)
・投げを適切に使っていくことで、仕込みを空振りさせたり、投げ釣りしたりできる

相手のリジェクトガードに対抗するために、相手がいつリジェクトガードを使うのかを予測し、投げを入力する必要があります。ただし、投げを空振りした場合はその隙に投げか小技暴れで反撃されるため、リスキーな行動です。しかしながら、もし読みが当たれば通常投げが通り、さらに相手の1ゲージを無駄にできます。リスクを考えると積極的に行うものではありませんが、この行動の正しく使えば勝ちをもたらすものであることを知っておくのは重要です。これは単体の時も両者生存の時も使うのに適しています(パートナーに対してリジェクトガードするのは特に上級者帯では特別なことではありません)。

投げチェンジは崩しとして思っている以上に難しく、特に挟み込みの状態で強い行動とされます。特に投げと同時に別の行動を行おうとするとき、画面上で起きていることすべてに対処しなければならない関係で投げ抜けが非常に難しくなっています。挟み込み中の投げチェンジは不意をつけるため強い行動です。唯一の弱点を挙げるなら、クロスコンボ中に使うとクロスコンボの時間を大きく消費してしまうことです。そのため投げチェンジはクロスコンボの終わりに良く使用されます。

攻めにおける仕込みへの対処

BBTAGにおいて、投げに対する仕込み方はプレイヤーのその時々の選択によって様々です。代表的な投げ仕込みは次のような形になります。

・1ABCD(投げに対しては投げ抜け、重ね等にはリジェクトガード、何もしてこない場合はリバーサルアクション)
・171ABC(投げに対しては投げ抜け、他の場合は後ろ空中ダッシュ)
・171BC(投げに対しては投げ抜け、他の場合は後ろジャンプJC)
・2B~BC(入力タイミングにより投げ抜けが発生、他の場合は2B)

多くのプレイヤーは投げ釣りされないために上記の手法を用います。ですから、それぞれの弱点を知っておくことが重要です。1ABCDは様子見に負け、171ABCは遅らせ下段に負け、171BCと2B~BCは遅らせ打撃に負けます。

コマンド投げの応用

コマンド投げはアクティブチェンジが可能であるため非常に強力な崩しとして機能します。コマンド投げはアクティブチェンジをしない限りは低~中リスクで中~高リターンの技です。この歪んだリスクリターンの関係はコマンド投げを持つキャラが崩しという点で非常に魅力的に見えるはずです。コマンド投げはニュートラル(訳者注:日本語では差し合い、五分状況が近い意味です)で勝てる限り、単体での巻き返しができる最良の選択肢です(特にワレンシュタインのようにコマンド投げが高速である場合)。コマンド投げチェンジは自動的に投げに勝ち、1ABCD仕込みにも対抗できます。これは強いですね。コマンド投げは早いもの、遅いもの、相手の状態を参照するもの、ディストーションスキルであるもので分けられます。素早いコマンド投げを持つキャラは…

・ワレンシュタイン
・ゴルドー
・ハザマ
・完二
・テイガー

遅いコマ投げは次の通りです。

・ミカ
・ヤン
・エリザベス
・スサノオ
・足立

相手の状態を参照するものとしては、

・ノエル214A(立ち状態)
・Es 214A(立ち状態)
・ヤン 214C(立ち状態か空中)

早いコマンド投げのディストーションスキル持ちは、

・セト
・テイガー
・ワレンシュタイン
・エリザベス
・完二
・ミカ
・ニオ

素早いコマンド投げ
このタイプのコマンド投げは射程範囲内であればその投げの発生の早さから非常に強力です。相手との距離が離れているときのハザマを除いて、コマンド投げは即座に相手を掴みます。そのためコマンド投げは反応できるものではないため、相手はコマンド投げを予測せざるを得ない状況になります。もし予想が間違っていればあなたはコマンド投げから流れをつかみ、そのままゲームを終わらせることもできるでしょう。ワレンシュタインとテイガーはゲージを使わずしてコマンド投げ自体が高いダメージをたたき出す利点があるため、パートナーが残りライフを見て簡単に敵を倒すことができます。これらのコマンド投げは常にアクティブチェンジと相性が良いため、もし素早いコマンド投げを持つキャラクターを使うのであればこの強さを悪用することが重要です。このタイプのコマンド投げは単体の時にも活躍します。コマンド投げの存在自体が相手に読みを要求し、パニックを引き起こすためです。これはリバーサルアクションのような行動を読み、大きなダメージを与えることに繋がります。またじゃんけんを間違えたとしても、コマンド投げの強さから相手はゲージを消費するでしょう。まとめると、素早いコマンド投げは大変役に立つ技であり、もしこのタイプのコマンド投げを持つキャラを使うのであれば、可能な限り悪用するべきです。

遅いコマンド投げ
このタイプのコマンド投げは命中させるためには相手を長時間「ガードしたい」と思わせる状況を作ることが必要です。反応できるコマンド投げであるため、素早いコマンド投げよりも命中させるのは難しくなります。ですがそれを踏まえてもこのゲームでの複雑な状況下ではこれらのコマンド投げは強力です。ガード不能連携(後述)にも使えます。コマンド投げを成立させるための複雑な状況を作ることに焦点を当てます。様々な使用方法により低速でも多くのプレイヤーに命中させることができます。一つ目はパートナーを使い、パートナーの攻撃が命中する前にコマンド投げチェンジを行う方法です。ヤンや足立はアニメーションが似ていることから214B・214Cを崩しに使うことができます。もし通常投げチェンジと組み合わせるなら、異なるタイミングでの崩しになり対処が難しくなります。挟み込みの状況では相手は表裏のガードを意識するため、コマ投げチェンジは通りやすくなります。

特定の姿勢を要求するコマンド投げ
このタイプのコマンド投げはその限定的な条件から最も使いにくいとされます。ヤンは214Bと214Cが崩しとして機能するため強力ですが、一方でノエルやEsのコマンド投げは命中させにくいです。Esの214Aと214Bはアニメーションが似ていますが、どちらもファジー(遅らせ)ジャンプに負けます。EsのJBによる高速中段は214Aを通すのを助けます。このタイプのコマンド投げを使用する最も良い方法はパートナースキルや技がヒットする直前に使うことです。それらのアニメーションが相手の不意をつくからです。コマンド投げからのダメージに関してはヤンを除いて良いと言えるでしょう。ただしこのタイプのコマンド投げは特定の環境下でしか使えないこと、リスクの高さからめったに使うべきではありません。

ディストーションスキルのコマンド投げ
これらのコマンド投げはニオを除いて、暗転後0Fで掴むため、暗転後に何もさせないことを意味します。素早いコマンド投げのように相手に予測を強要するため、キャラクターが持つ武器として最適です。これらのコマンド投げはそのダメージの高さ、発生の早さ、無敵の存在から相手に倒されるかもしれない、という脅威を与えます。無敵のおかげで射程範囲内であれば詐欺飛びに勝ち、これは相手の攻めを躊躇させることに繋がります。弱点はゲージを消費するほか、アクティブチェンジができないことです。このことから他のタイプのコマンド投げと違ってよりリスキーであるため、リスクリターンを正しく把握することが重要です。

投げ属性に対する無敵

Ver2.0において、一部のコマンド投げは通常投げに対して発生からその終わりまで無敵が付くようになりました。以下はその技の一覧です。

・テイガー214A/C
・ハザマ214C
・ノエル214A
・Es214A
・完二214A/C
・ワレンシュタイン214X
・ゴルドー214C
・ミカ214C

2.0で追加されたものが多く、その意図は利便性の向上のためであるものの、コマンド投げで投げを釣る戦術はより正当化されました。本質的に単体時にリスキーなのは変わらないですが、ミカや完二、ハザマにとっては追い風と言えるでしょう。もし相手キャラが目の前にいて相手が前述の仕込みを行っているならば、あなたはコマンド投げを空振りして反撃を受けるでしょう。そのためこの投げ無敵の最良の使い方は相手が仕込みをあまりしておらず、反撃で自分自身がやられない体力であるときに狙うものです。それ以外では、単に利便性の向上の問題ですから、対戦相手がコマンド投げを食らう理由にはなりません。

ガード不能

ガード不能連携には2種類あり、一つは中下段ガード不能連携、もう一つはコマンド投げ連携です。

中下段ガード不能連携
読んで字のごとくです。同じフレームに中段と下段の攻撃を当てに行きます。しかしながら実際の対戦では、通常中段と下段のタイミングを近づけて相手にガードさせるのは非常に難しく、回避される可能性があります。ナイン(単体でも可)とスサノオはこの中下段ガード不能連携で悪名高いです。

コマンド投げ連携
シンプルではありますが構築の難しい連携です。2つ方法があり、コマンド投げと打撃を同じフレームで当てに行くか、コマンド投げをした後に相手のジャンプ逃げを咎めるために少し遅れて打撃を入力する(ジャンプ移行フレームに引っ掛けるか、空中ガード不能技を当てる)方法です。ヤン・カーマインやスサノオ・ジンはこのタイプのガード不能連携を持つ良い例です。ループ性があり、リバーサルアクションに対して安全なのが特徴です。ヤン・カーマインはリソースをあまり使わない利点があり、スサノオ・ジンはより早く敵を倒せます。

リバーサル耐性のある攻め

これも読んで字のごとくです。この攻めを構築するために…

隙間の無い攻めを続ける
最も直接的な答えです。鳴上・足立はこれに秀でています。長いガード硬直による固めから中下択を迫れる状況が多くあるためです。

アクティブチェンジを遅らせる
これは少し分かりにくいかもしれませんね。アクティブチェンジを少し遅らせることで、相手のリバーサルアクションを間違った方向に出すことができます。対峙するキャラクターに因りますが、非常に効果的です。

キャラ同士の距離を開ける
この手法の効果はチーム構成によって変わってきますが、対戦相手は対処するために全画面攻撃のディストーションスキルかリジェクトガードを使用することを強制します。一般的に、強い飛び道具か崩しを遠くから仕掛けられるチームが利用できます。ヒルダ・アカツキは良い例で、アカツキの214Bチェンジからヒルダの236C・214Cで距離を開けつつ崩しを仕掛けることができます。

先行入力アクティブチェンジ
前節でも触れたように、アクティブチェンジ前に使用した通常技のヒットストップにも因りますが、隙間にリバーサルアクションで割り込まれてもアクティブチェンジをしたキャラがガードできるようになります。鳴上・スサノオが簡単な例です。二人の攻めにおいて頻繁に行われるためです。(訳者注:鳴上5Aから214Bチェンジや、スサノオ2Aから236Bなどがあります)


本文は以上になります。内容はややマニアックになっていますが、挟み込みや(コマンド)投げの記述量が多かったりと海外のトッププレイヤーがこんなこと考えているんだ、という理解の助けになれば幸いです。この文章は2020年2月中旬に書かれたものなので、攻略が進んだ今ではまた変わってくるかもしれませんが、そこはご了承ください。

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