とにかく観てほしい映画|ルイス・ウェイン-生涯愛した妻とネコ
忙しくてもー
むしろ、忙しければ忙しいほど
映画を観ます。
旅に出たり
本を1冊読んだりする暇がなくても
映画を1本観るだけで
どこへだって行けるし、
映画館という「完璧な平和空間」に身を沈めて
純粋に泣いたり笑ったり=「心に汗をかく」ことが
なによりのリフレッシュになるからです。
そんなわけで、京都の出町座で観てきました。
The Electrical Life of Louis Wain
直訳すると「ルイス・ウェインの電撃的な生涯」かな。
邦題は「ルイス・ウェインー生涯愛した妻とネコ」。
うーん。。。
気持ちは分かるけど。
あまりにもインパクトが弱く、正直、もったいないタイトル(そして宣伝方法)だなぁと、思う。
本当は、ルイス・ウェインの伝記本と同じ
「吾輩は猫画家である」なんて、最高なのになぁ!
そして、ネコをもっともっと前面に押し出してほしかった。
だって、
ルイ・ウェイン(※本当は「ス」は発音しないのが正解)
って、、、
こんなにも
こんなにも
こんなにも
こんなにも、
ぶっとんだネコの世界を描く画家なんですよっ。
この絵を見たら、誰だって興味わきますよね!!?
私は、10年以上前、この本をロンドンの古本屋で買いました。
こんなにも凄い絵を残した人なのに
日本でもイギリスでもルイ・ウェインの話題を聞いたことがなかったので
映画で観られると知って大喜びしました。
そして、期待を裏切らない素晴らしい映画でした。
楽しい作品を残した人が
楽しい生涯を送ったわけではない
(むしろその逆)
という、やるせない人間の宿命を
またひとつ思い知らされるような
真実の物語。
喜びは、悲しみからのみ生まれ
幸せは、不幸なほど輝きを増す
そう思うと人生は過酷だけど
「よくできている」
そう思わずにはいられません。
芸術とは
愛とは
「生きる」とは
そんな普遍的なテーマを
さりげない哀愁と
美しい映像や言葉
そして、ルイ・ウェインのネコたちのようなユーモア、知性、皮肉を散りばめて描いた、
まさに
愛する人や愛するペットのように
愛すべき作品だと感じました。
「ヤング・シャーロック」で一世を風靡して以来、数々の天才・奇才を演じて名声を得ているベネディクト・カンバーバッチですが、中でも、今回演じたルイ・ウェイン役は特に名演!こういう演技こそ、アカデミー賞に相応しいと思う。
他のキャストや監督、脚本、衣装、カメラワークなども、とても良い。
ヴィクトリア朝の家の、床や階段を歩くたびにキシキシ鳴る音さえ、素敵です。
あと、古書の形を模したパンフレットも可愛い!
内容も充実していて、買いです。
(映画を観終わった後、ほとんどの人が買ってました)
2月16日まで上映されていますよ。
京都では独占上映とのこと。
連休やバレンタインデーも挟むし、
これ、本当にオススメです。
忙しければ忙しいほど
時に、良い映画みましょう☆