fire fly
この曲を歌う時、いつも走馬灯のように見る景色があります。
もちろん、目の前にいる人達に意識は向いてますが、みんなが踊ってくれているフロアの上に、その走馬灯のような景色も見えています。
99年に、いつか自分の思うようなCLUBで、思うようなイベントがしたいなぁと思っていました。丁度、ライブハウスの在り方に違和感を抱いていた頃でした。
毎回のライブのノルマ、乱雑に置かれた丸椅子や、丸テーブル。全く売れていない僕からしたら、愛のない空間でした。これは、あくまで、当時の思っていた事です。
10代の頃に、自分が遊んで来たCLUBは、何もかもこだわっていました。
セイントアンズのDJブースのカッコ良さ。
アイトゥーアイのガラス張りのBARカウンターで飲む、甘いピニャコラーダ。
CLUBDAWNの真っ白な椅子やテーブル。
そんな世界で、音楽がしたいと思っていました。ただ、CLUBにはバンドが出来る音響セットがある所は、当時なかなかありませんでした。
そんな時に、fire flyの西岡くんと出会いました。西岡くんは言いました。
色んな所で、イベントしてるって噂の。
カミデくん?
俺、もうすぐfire flyってCLUBの店長になる予定やねん。
もう、ライブハウスに、コーラのベンチとか、間接照明とか、持ち込まんでいいよ。
fire flyって、既に全て赤いから。
ステージも、照明も、バーカウンターも、ソファも。
Love sofaって言う名前に、ピッタリやと思うけど。
そんな景色が、今も歌いながら見えています。