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【同棲】彼女が家の鍵を開けてくれない事件

10年以上前の話でしょうか。私達が2LDKで同棲していたある日の事件の話です。


彼女は休日で在宅、私は仕事の日

その日、彼女は休日で何か昼間から会合がある予定でした。私は普通に仕事で夜帰ってきたところ、鍵を忘れたことに気づきました。

「あー、やっちゃった。」と思いながら玄関のピンポンを鳴らしてもいつもなら「はーい」と彼女の声が聞こえるのに、シーンとしていました。

何十回とピンポン鳴らしても全く無反応

数時間前に「帰るよ。」とメールはもらっていたので、おかしいなあと思いながらも、何度もピンポンを鳴らしましたが全く無反応。「もしかして、倒れてる?」と心配になり電話をかけてみましたが一向につながる気配はありません。

だんだん心配が、苛立ちに変わってきました。私は「チクショー、なんてこった。」と心のなかで叫んでいました。

困り果てた私はどうしたか

「あー、もうだめだ、疲れた。」私は諦めて鍵を開ける業者の電話番号を探しました。実は昔一人暮らしをしていたボロアパートで、部屋のドアが開かなくなり部屋の中に閉じ込められてしまったことがあり、鍵を開ける業者を頼んだことがありました。

また、業者に電話するとは、しかも中に人がいるのに入れないなんて、恥ずかしすぎます。しかし、玄関前で夜を明かすわけにはいかないので業者に電話して事情を話し来てもらいました。

作業員さんはものの30秒ほどで鍵を開けてくれました。私は、「ありがとうございます、助かりました。」と心底お礼をいいやっと家に入ることができました。

中に入ると彼女は酔っ払ってしまったようで熟睡していましたが怒りのあまり「ちょっと!起きてよ!信じらんない!」と揺さぶり起こしました。

「なんで気づいてくれないの!業者呼んで鍵開けてもらったんだよ!2万もした!」と怒りをぶつけられた彼女はキョトンとして、そのキョトンとした顔が苛立ちをヒートアップさせます。

ま、私が鍵を忘れなければこんなことにはなりませんよね。
このキョトン顔に何度戦意を消失させられたことでしょう。

鍵を持ったか相互チェック

鍵を忘れて出勤するのは年に一回くらいはあって、パートナーも鍵を忘れることがあり、私の職場に鍵を取りに来るのはとても居心地悪いです。

私も家の鍵を忘れたり、職場の鍵を忘れてタクシーで取りに行くなど年一くらいあります。

それからは、お互いが出かけるときは、「鍵持った?」「ケータイ持った?」と声をかけるようになりました。お母さんか。

そう、女同士で暮らしてると男女のカップルでもあるのかもしれないけど「お母さん化」現象が起こりがちです。母性本能とか言うものが子供のいない自分にもあるのか、ついついおせっかいな愛情を押しつけてしまうのです。

心配がゆえに余計なことに口をはさんでしまい「なんかお母さんみたい。」といわれてハッとするのです。「ああ私、今お母さんだった。」と。

愛の最終形態

長く一緒に暮らすと恋愛感情から家族愛のような兄弟愛のような大親友のような謎の信頼関係へと形態を変化させるカップルもいます。形が変わった時点で終る関係もありますが、私はこうして変化してきた関係を良しとしています。

ときには「何その老夫婦感。」とゲイの知人に失笑された事があるのも事実です。同じように親しい周りのみんなもだいぶ落ち着いたんだろうなと察します。野暮なことは聞きません。どう思ってるのかな、みんな。本音は別な人と恋愛したいとか思ってるのかな。

なにはともあれ、出かける前は鍵を忘れずに。最後まで読んでいただきありがとうございました。




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