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「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」ゆうきまさみ

今日はゆうきまさみ「じゃじゃ馬グルーミン★UP!」。

コントレイルが無敗の二冠馬に輝いたので、この漫画を。
機動警察パトレイバーで爆発した漫画家が、次に書いたのが競馬。
ってよく書いたよな…と思いましたが、あの頃(1994年)はナリタブライアンが三冠馬になった年。そりゃぁね。

高校生の主人公・久世駿平は進学校をドロップアウトして北海道の競走馬の牧場で働く。素人だった駿平は、牧場家族から競馬を教わりながら、馬とともに成長していく…。って文字にしたらすっげぇありきたりな話です。
育てた馬たちと、ヒロインの恋愛があったり、恋敵がいたり、父親と進路でもめたり、そこそこ感情移入しながら読者も成長していく。
ってやっぱりどう書いてもありきたりです(笑)
でもこの「ありきたり」がリアル。ゆうきまさみの力量が一番現れているところでしょう。

空前の競馬ブームの真っ只中、当時は馬がしゃべったり、目が燃えたり、騎手がキラキラしている競馬漫画が多い中で丁寧に周辺文化を掘り下げてしっかりドラマを作っています。
登場人物と同じように、馬も実際に存在するかのようなリアリティ。人気は事実上の主人公「ストライクイーグル」なんだろうけど、僕はロンマンガンと竹岡竜二が好きでした。

どんな世界にも、業界にもある当たり前の人間関係と人生のなんでもないドラマを描く。
読めば読むほど面白い漫画だなと感じちゃいすね。

[ゆうきまさみ]じゃじゃ馬グルーミン★UP!

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前田寛文@週刊ひがしおおさかの編集長
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