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スポーツなんか、やめちまえ。

以前、中学生のスポーツの大会(公式戦ではない)に僕が仕事で現場にいた時の話。
その決勝で、レフリー(大人)がちょっと「?」って判定をしたんですよ。 それに対しプレーしてる選手が「え?ちゃいますよね」と言うた。でももちろん覆らない。そしたらその選手

なんやねんクソ審判

と吐き捨てるように言ったんですよね。それ聞こえた大人たち全員ドン引き。
これ、引率してる先生にめちゃくちゃ怒ってほしい。審判も試合を止めて指導してほしい。没収試合にしてもいいと思うねんけど、僕の感覚おかしいんかな?

今も耳に焼き付いてるよ「なんやねんクソ審判」って。
こんな環境で自分の知ってる子どもたちが育ったらと思うとゾッとする。それが当たり前になる可能性がある。もしかしたら「なんやねんクソ審判」と言うことがかっこいいみたいになるかも。大昔の〇〇派の爆弾事件みたいに。三四郎や五郎がそんな感覚を持つなんて、死ぬほど嫌だ。

スポーツを見ながらSNS(主にX)を見るのはとても楽しい。でも、自分の気に入らない微妙な判定のときに汚い言葉を投げかけるポストをみていると気が滅入る。
中には権利のある写真や映像を証拠として貼り付けて、その判定を下した審判や相手選手に汚い言葉を投げかける輩もいる。「我々は人生を賭けてやっている」とさも正しいことを言っているかのように振る舞う当事者だっている。
リアルな暴力と同じく、言葉の暴力もそれが肯定されるシチュエーションなんてない。そんなことも学べなかったなんて、とても悲しいことだ。

「なんやねんクソ審判」 と言ったあの少年を指摘することなく今に至る大人たちのように
「自分たちにとって都合が悪いミスした人には、口撃していい。ミスをしたんだから責められても仕方がない」という文化を持つ社会。その先にはミスを極端に恐れ、池に落ちた犬には石を投げなくてはならない世界がある。

オリンピックやプロ野球にまつわるポストを見ていると、

スポーツなんか、やめちまえ。

と思う。大好きなのに。

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前田寛文@週刊ひがしおおさかの編集長
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