単行本「父娘ぐらし」発売までの道のり
「父娘ぐらし」単行本発売まで、あと少し。皆さんのおかげで、ここまで漕ぎつけました。記念に、これまでの経緯を時系列でまとめてみました。なお、文中敬称略、イニシャルは実名とは無関係のアルファベット順です。
20180401 東京で父娘暮らしスタート
20180825 妻と次女が上京して合流、四人暮らしに。
20190517 長男誕生、この頃より子育て漫画のプロットを練り始める。
201906〜07月 ほぼ無収入なので妻にパートに出てもらい、ベビーカーを押して近所の子育てセンターやコンビニのイートインへ行き、長男が眠っている間に他の持ち込み用マンガも含め、いろいろ構想を練っていた。
↑初期はパパが昔の自画像のチョンマゲ男。タイトルロゴとこの場面は、けっこう早い段階から出来てました。
20190821 別の漫画をA社の隔週青年コミック誌に持ち込んだ際、「ついで」に見せた子育て漫画のネームに編集者が興味を持ってくれたので、何本かコンテを書いて連載会議に出してもらうことに。
一度ベビーカーを押して会社に打ち合わせに行き、受付のお姉さんが「かわいい!」と半狂乱で食いついて来たのは、面白かった。
↑編集さんの提案で、パパのキャラを武士に寄せてみたもの。首をかしげながら描き、編集さんの反応も微妙で、思った通り編集部でも大不評。
↑11月ごろに描いたもの。キャラを普通の人間に修正。
201912月 年末までA社でコンテの提出、手直し、キャラの修正を繰り返すも、会議で二度ボツになり、断念。
20200108 B社のWebコミックサイトにメールにて持ち込み。編集者が興味を持ってくれて連載会議に掛けられるも、「結婚即別居、娘だけ同居」の設定にリアリティが無く感情移入できないとの意見があり、ボツに。
リアリティのない現実に生きているのは確かなので、仕方ない。
20200130 C社の週刊青年コミック誌に電話して、メールでコンテを送って見てもらう。対応した編集者が『絵が可愛いし「いい話」系で行けそう』と言ってくれて、紙の雑誌に限らず、様々なメディアを視野に検討してくれると約束。
それっきり、連絡が途絶える。
ここで心が折れて企画をお蔵入りさせ、春から秋にかけて別の作品の構想を練ってみるも、手応えある妙案が出ず。
↑その頃描いたボツ原稿。3ページ目まで描きかけて、その先はありません。まだ主人公すら出てないし、決まってすらない。迷ってました。
20200407 次女が小学校に入学。アユは五年生に。
202010月 近所のスーパーの深夜の品出しバイトをやろうかと考えるが、いいからマンガを頑張れと妻にたしなめられる。
20201112 気を取り直して第一話(改稿前の短いバージョン)を原稿として完成させ、知人のフリー編集者に見てもらい、今後の展開について相談する。
20201113 上記の方のアドバイスを受け、E社のwebコミックサイトの編集者に連絡し、完成した第一話を見てもらう。連載会議に掛けられるも、「可愛いだけで物足りない」との声が多数で、ボツに。
202012月 E社で対応していただいた編集者のアドバイスを受け、シリアスな問題とウェットな描写を加えた10ページの第一話を完成させる。また「スマホ向けのサイトは読者層が異なる」との指摘もいただき、コミックエッセイに適した媒体としてnoteでの自主連載を考え始める。
20210131 noteにて月イチで「55歳ギャグ漫画家 父子家庭はじめました」自主連載開始。今までと全く異なる読者層からのリアクションにびびる。
20210313 文春オンラインよりインタビュー依頼。
20210409 同取材を受ける。
20210503 インタビュー公開。
20210504 直後から反響が押し寄せ、複数の出版社からお誘いがあり、テレビ番組出演の依頼も来るが、アユが学校で騒がれても困るので、辞退する。
20210609 F社の20数年前の担当編集者と久しぶりにコンタクトを取り、単行本化の企画を立てることになり、打ち合わせを繰り返す。
夏にかけて、さらに数社から単行本化のお誘い。
20210930 F社で二度に渡り企画会議でボツになり、出版を断念。やはりシチュエーションに説得力がないとのこと。まあ普通ないよね、こんな話。
20211001 お誘いいただいた中からG社にコンタクトを取り、地元の喫茶店で編集者と打ち合わせ。
20211120 何度かやりとりをして、G社の対応に不安が募り、お断りする。
前述の知人のフリー編集者を通じて、H社の青年コミック誌の編集者にコンタクトを取り、企画を提案。この頃より自費出版の道も本気で検討する。
20211208 noteのクリエイター支援プログラムを介して、KADOKAWAより単行本化の打診。
20211216 zoomにてnoteの志村氏、戸田氏、KADOKAWAの山﨑氏と打ち合わせ。H社の企画の結果待ちをお願いする。
20211222 H社では「決定権を持つ上層部に年長者が多く、web発の企画に拒否反応が強い」とのことで、出版を断念。
20211223 KADOKAWAに連絡し、出版をお願いする。
20220120 KADOKAWAの会議で企画承認、以後作業本格化。
20220208 山崎氏と案を出し合い、タイトル「父娘ぐらし〜55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話」が決定。
20220324 アユの小学生卒業式。
20220428 単行本「父娘ぐらし」発売…されるはず。
というわけで、買おう!予約しよう!「父娘ぐらし」は4月28日発売!父娘の出会いを描いた、描き下ろしの8頁カラーまんがも収録だよ!