【790】生徒の夢「暗記パン」は、すでにある。
ドラえもんの秘密道具のうち、
すげーマイナーなはずなのに
生徒が一番欲しがるのは暗記パン。
定期テスト前は、
みんな欲しがります。
*
ご存知ない方のために念のため。
暗記パンは、暗記したい内容を
100%覚えられる最強道具ですが
デメリットもあって、
食パンに写した内容のみ有効なので
複数ページにまたがる暗記は
その枚数分パンを食べないといけない。
また、暗記の有効期限は１日なので、
テスト前日に、大量の食パンを
食べないといけない。
今はほぼ見かけることがなくなった
大食い選手権の選手でも大変そう。
*
ネットで調べると
仮に暗記パンが実在するとして、
そんなに食べるの無理。
というのが普通の反論です。
夢のない大人がいたもんだ。
*
ただ、ボクは
もっと大人げない否定を
生徒たちに言います…。
*
暗記パンが実在して
全部食べて暗記できるとして、
定期テストでは点とれるけど
模試や受験では、全く意味ない。
明確なテスト範囲のないテストの
前日に何を暗記するの？
*
大人げない…。
けど、大人はみんな分かっている。
同意もしてもらえると思います。
そもそも生徒も分かっています。
一過性の暗記だけじゃ意味ない。
*
なのに、なんなんでしょうね。
一回覚えればなんとかなりそうな
気がしてしまうのは…。
*
例えば、ボクは今
『人を動かす』を読んでいます。
わーっと一気に読んで、
なるほど！これはいい本だ！
明日からやってみよう！
と、翌日１回できただけで
【できたつもり】です。
その翌日は忘れています。
だって、『人を動かす』を読み進めて
別のテクニックを学んじゃったから。
新しいものを試してみるうちに
前日のものは忘れています。
何なら、１回も試すことなく
忘れてしまったものも数知れず。
*
暗記パンなんて意味ないと
知っておきながら
実際の行動は
暗記パンみたいなもんです。
本で学んで、
なるほど、いい話だと思って
翌日に１回使うか使わないかで
その翌日以降は忘却のかなた。
「暗記パン」
もう使ってますね…。
*
先日いい言葉を頂きました。
「揮発と定着の戦い」
揮発とは、
常温のもとで、液体が気化すること。
と辞書には書かれています。
アルコール消毒みたいなもんです。
つけたら、すぐに蒸発する感じ。
*
どんな学びも
学んだらすぐに揮発してしまう。
それをいかに定着させるかは
もはや「戦い」です。
戦いであるという気概を持って
覚えようとしないと
覚えきることなんてできない。
今日は自戒を込めて。
■■今日の教訓（ポイント）■■
覚えるだけじゃ意味がない。
覚えて使えるようになるためには
死にものぐるいで覚えようとして
さらに使い続けること。
なんとかして覚えて使いこなそうと
いう気概をもって、
あの手この手を尽くして励めば
やっと使えるようになるだろう。
■■以上■■
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