【987】文字が読めると読解力は違う。
国語の先生やっていると、生徒や親御さんからよく、「国語の点数、なんであんなにムラがあるんですかね。得意なはずなのにどこかうまくいかないんです」って言われます。
でも、その原因は一言では言えません。
言葉のボキャブラリーが足りないのか、話の流れがつかめないのか、問題が何を求めているのか分からないのか、答えの書き方に何か問題があるのか。
ボキャブラリーが足りないというけど、それって漢字のこと?それとも抽象的な言葉?専門用語?また、答えの書き方というけど、得点・減点のルールが理解できてないの?それともルールに従って書くことができないの?
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国語のテストは得意と言う人は、点数が一定しないと、「今回は運が悪かったんだな」と感じちゃいます。国語は苦手という人も、テストの点数が伸びないから「国語、よくわかんないな」と感じちゃう。
そんな時、一人で「読解力が足りないんです」と悩んでしまうことが多いけれども、読解力っていうのは上記の通りいろんな要素からできているから、それを分解しないと原因の特定はできないんですよね。
原因が特定できないと、その改善方法も見つけられないのは当然です。
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国語の先生として、そんな風に考えているんですけど、数字については、全く応用できていなかったんです。「数字の読解力」もあるってこと。
国語は日本語だから読めると思っているように、数字についても四則演算ができるから意味がわかると思ってしまうんですよね。
でも、数字が語る"物語"を理解できないと、それは真の読解力とは言えないですよね。
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なんのことかと言いますと、『金持ち父さん貧乏父さん』を読んでいます。
お金持ちになるための考え方が書かれている本なので、お金、つまり、数字の読解力を鍛えるようにと書かれています。「損益計算書と貸借対照表を読めるようになれ」と。
でも、この「読める」っていうのがネックなんですよね。四則演算ができるからといって、読めているわけじゃないです。会計学や簿記をはじめても、会計用語を覚えられずに挫折しちゃったり、数字の羅列でゲェと思ってしまったり。僕は家計簿はつけていて、日々の収支は追っているし、簡易的に会計っぽいことをしてるつもりなんですけど…
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だけど、金持ち父さん貧乏父さんには、
『数字だけではあまり意味がないし、文字だけでもあまり意味がない。大切なのはそれらが語る「物語」だ。お金に関する報告書においては、数字を読むことは、この物語を理解することを意味する。つまりお金がどこに流れていくかという話の筋書きだ。』
って書かれているんですよ。
グサっと来ました。
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家計簿をつけていても「今月はここでお金使いすぎたな」って思うだけで、それ以上の物語は読めてない。家計簿だけじゃなくて、仕事上の数字でも一緒で、営業結果やGoogleアナリティクスなどが示す数字以上の物語は読めてないんです。
数字の読解力…。
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『金持ち父さん貧乏父さん』の中では、まず物語のパターンを教えてくれます。貧乏な人はこういう物語。中流階級の人はこういう物語。金持ちの人はこういう物語。
まずは、ここからスタートなんですよね。
そういえば、僕の塾でも、国語を教える時は、まず文章のパターン、問題のパターンを教えることから始めてるんです。
この文章はこういうパターンだから、こう考えよう。
この問題はこういうパターンだから、こう考えよう。
そうやってパターンを最初に詰め込んで、問題解決の「骨組み」を作るんです。フレームワークとでも言えばいいでしょうか。
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数字の世界では、僕のスタートはここからです。
まずはパターンを覚えることから始めます。
だけど、自分でパターンを作り出すのには時間がかかりすぎる。これは学ぶしかないんです。勉強するしかないんです。
【パターンを勉強する】
国語でやってきたことに立ち返って、改めて数字の読解力を鍛えていきます。
■■今日の教訓(ポイント)■■
「文字が読める・数字が読める」と、
「内容を理解する読解力」とは全く違う
読解力を鍛えるためには、
まずはパターンを最初に学ぶことが大切。
パターンを集めていこう
■■以上■■
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