【詩】発作権


  発作権

頻繁であることを誇っている発作者を
指でつつきつくしてやる

時代に遅れることにかけては
ほかの追従を許さない
平凡極まるきりきり舞いを
まるで飼い犬踊りのように
夜中の市民社会で踊って
面白がられても
面白がられても
まだ足りないと見える、この盲者

「蛆虫の搾りたてた姿をさらされ
 空間たちが迷惑している
 蛆虫の後ろを殴って
 なおも恥じずに居座られて
 空間たちがあきれている
 蛆虫の陰に隠れて
 炊事をこなした恩を着せられ
 空間たちが
 とばっちりを受けている」

本人ではないことのほかには
何もまともに証明できない
持ち腐れていた他人の発作
       他人の権利
ばかりを集めたビニール袋を
無駄な人生のように背負っている、
あの盲者




(2022年執筆)

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