【映画評】「ライフ・イズ・ビューティフル」(1997) 「美しい人生」という醜い子供だまし
「ライフ・イズ・ビューティフル」(ロベルト・ベニーニ、1997)評価:☆☆★★★
一言で言えば、子供を騙す映画である。
騙すのは父親である。なぜ騙すのかというと、ナチの収容所で、我が子が辛い現実に傷つくのを防ぐためである。収容所に移送される時は「お前の誕生日だから旅行に行くんだよ」と言い、収容所につくと「これからここでみんなでゲームをやるんだ」と嘘をつき、大人に課せられる強制労働も「楽しいゲームだなあ」と笑顔で強がり、子供を隠して生き延びさせるために「さあ、かくれんぼだ