【映画評】「華氏119」(2018) 正義のガキ政治
「華氏119」(マイケル・ムーア、2018)☆☆★★★
アメリカの市民運動の雰囲気がつかめて興味深いが、主張の内容は、まあ、無条件に賛成できるようなものでもない。
そういえば誰かがムーアを「アメリカ版小林よしのり」と呼んでいた。言い得て妙である。たちが悪いのは、2人とも、作品で鑑賞者を説得する才能に恵まれていることだ。冷静に考えれば無茶苦茶なロジックでも、彼らの作品には、観客・読者をつい納得させる力がある。ロジックの隙間を伝え方で補っているのである。
ずばりムーアの戦