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これが先駆者たちの歴史と英知だ! 2018年に制作されたワールドを特集 #VRChatワールド探索部

なんとついにVRChatでサポートされるUnityのバージョンが2019になるそうですね。
VRChatもいよいよ2019年か~!というタイミングですが、今回は2018年に作られたワールドを特集!!
探索部メンバーの落雷さんによるセレクションでお送りします!


VRChat Home 2018

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最初に来たのは、当時のホームワールドを再現したワールド
2018年ツアーをここから始めるという落雷さんのセンス!最高です。

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今のホームワールドとはぜんぜん違いますね!わりと殺風景な感じ。
共通してるのはミラーとHubへのポータルぐらいかな。すごい変化。

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私は2020年からVRChatを始めたのでホームワールドと言えば現在のものですが、ログインしたら最初にこの景色を見る、というのが当たり前の時代があったのだと思うと何か感慨深いですね。
ここをホームワールドに設定してみようかな~~!

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実際にはミラーの横にデフォルトアバターのペデスタルがあったり、シューティングゲームが置いてあったりしたらしく、完全な再現というわけではないそうですが、それでも当時のホームワールドの雰囲気を感じるには十分。ぜひ遊びに行ってみてください!

VRChat Home 2018 by: Arkeltays
https://vrch.at/wrld_1d8ff11b-435e-470a-b046-2df39ed8c1d3

Another Home

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次に落雷さんが我々を連れてきてくれたのは、宇宙に囲まれた部屋のワールド。
いま見るとホームによさそうな綺麗なワールドという印象ですが、当時はここにたくさんの人が集まっていたらしく、落雷さんにとっても思い入れのあるワールドなんだとか。

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2018年のワールドと聞いて、もっと作りが粗いものを想像していたんですが全然そんなことはなく、ハイクオリティです。木材を組み合わせたような作りのフレームがおもしろい。

当時の時点で既にこんなVR空間があったなんて!ここに来れば、もっと早くVRChatを初めておけばよかったと思うこと間違いなしです。

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ユニークだったのがこの、アラームを設定できるタイマー
VR睡眠をして起きる用でしょうか??(VR睡眠という文化は当時からあったのかな)

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落雷さんも当時はここで毎日のようにフレンドと喋っていたそうです。多くの人が長い時間を過ごしたこのワールド、VRChatの歴史を感じられてとてもよかった!

Another Home by: synqark
https://vrch.at/wrld_96d4bcca-1177-45a9-8112-2dda6e043b74

TwinDrive Testrun

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お次はこちら、当時のユーザーたちによる飛行システム研究のひとつの集大成、「ツインドライブ」を楽しめるワールドです!
2018年に作られたシステムのはずですが、いま使ってみてもなにも遜色はありません。この時点で"完成"されていたのか!

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ミニチュアのようなオブジェクトを操作することで、コースを自在にエディットすることも可能!
3年前のワールドとは思えない、すごい機能……。

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2018年当時、日本のVRChatユーザーの中でホットだったトピックがこのフライトシステムの開発だったそうです。


発端はブタジエンさんが開発した「空飛ぶほうき」。
ここから約2か月足らずでツインドライブのワールドが作成されています。すごいスピード感!

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こちらはワールド内にあるクレジット。ブタジエンさんを初めとし、開発に関わったのであろうメンバーの方々のお名前と、
"and many VRCJP community members."との記載がされており、当時のVRChatユーザーたちの知見が集まって完成したワールドであることが伺えます。

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使い心地が良く非常に楽しいツインドライブ。
フライトシステム開発に熱狂していた(かどうかは当時をよく知る人にしかわかりませんが……)、コミュニティの皆さんに思いを馳せて飛んでみるのもいいかもしれませんね!

TwinDrive Testrun  by: synqark
https://vrch.at/wrld_4c573269-8de5-4dd7-9a3b-30b3c9aaab03

Mind's Eye

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制作者は同じくsynqarkさん。一面が青色の美しいワールド。
Mind's Eyeとは名の通り「心眼」のこと。synqarkさんの心眼にこの光景が広がっていたのでしょうか。

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うーむ、やはり青いワールドは映えますね。

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このワールドではジャンプ力が高く設定されており、「空中でスティックを小刻みに倒すことで落下せず前進する」という小技を駆使してかなり遠くまで飛ぶことも可能です。楽しい!
この高いジャンプ力も当時のワールドには多かったらしいです。

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ちなみに、このワールドにはなんと隠しポータルが存在します!当時を知る落雷さんのガイドだからこその情報。スポーン地点からは一切見えない位置にあるので、存在を知らなければ見つけることは難しいですが、ぜひ探してみてください!

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穏やかな海を眺めているような気分になれる素敵なワールド。
ぜひ足を運んでみて!

Mind's Eye by: synqark
https://vrch.at/wrld_ca92b6e8-52b4-4ac6-b9fa-a2d62ac01a38

[JP] The Bike Shed On A Rainy Day

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雨の降る駐輪場のワールド。情緒豊かでずっと居たくなるようなワールドですね。
雨宿りしてる時って、会話がはずんだりして不思議。

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かけられている傘は持ち運びできて、開くことも可能。

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見た目の美しさもさることながら、特筆すべきは何よりも「音」。
ただの雨音だけではなく、駐輪場の屋根に当たる雨音、そしてなんと傘を開くと「傘を開いた時の音」、そして「傘に雨が当たっている音」までもが聞こえてくるのです。
音によって急激に増す実在感。音の力はすごい!

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ところで作者のtar_binさんといえば、VRChatやNeosVR内のいろいろなクラブでDJをされているお方です。
これには探索部メンバーのYuki Hataさんも「えっ、tar_binさんってワールドも作ってたんですか!」とビックリ。(ちなみにtar_binさんはUdonでテトリスができるワールド「Udoris」も作られています!)

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最新の情報に更新されているイベントポスターと、当時のままのポスターが両方あるのがおもしろいポスターのコーナー。

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これまで紹介したワールドもめちゃめちゃすばらしかったですが、このワールドは「先日、公開しました」と言われても全く疑いようがないほどのクオリティ!
めちゃめちゃオススメです。

[JP] The Bike Shed On A Rainy Day by: tar_bin
https://vrch.at/wrld_2bb2546d-02c0-40b3-8ca3-219a0f1c0995

Another Moon

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こちらは落雷さん制作のワールド!「Another Moon」という名前は先ほど紹介した「Another Home」から取られているそうです。

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紅葉、鳥居、番傘という日本的な要素が配置されていますが、青く光る星空と月、それらを反射して光る海によって、美しくもどこか異世界のような光景。

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Estyさんかわいい。

落雷さんはBoothでいろんなシェーダーを配布している方でもありますが、私の中では"MoonFishing"でのUIの印象が強いです。このワールドにもUIがありますね!
「当時はユーザーがいろいろ操作できる方が良いと思っていたけど、最近はこういうUIをあまり置かなくなりましたね」と落雷さん。当時と今の感覚の違いが見受けられます。

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実は私たちが来たのは現在公開されているワールドではなく2018年当時のAnother Moon
落雷さんのPrivateワールドの中にデータが残っていたらしく、現在のものと比較すると細かい箇所が違っています。貴重な体験~~!

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この後も落雷さんからいろいろと当時の思いなどをお伺いすることができました。うーん、人とワールドに歴史あり!
ロマンティックで落ち着いた雰囲気のAnother Moonでゆっくり思い出話をするのもいいかも。ぜひ行ってみて~!

Another Moon by: rakurai5
https://vrch.at/wrld_2dc0d18a-d670-4410-90e0-c1ef030fba8a

Treehouse In The Shade

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2018年ワールドツアー、最後の締めくくりは「Treehouse In The Shade」。
今もなお多くの人が訪れる伝説的なワールドです。

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実は以前のワールド探索部で一度訪れておりますので、詳しいことはそちらの記事をご覧になっていただければと思いますが、
多様な景色を紡ぐShaderの技術はまさに至高の一言。あれもこれもShader!!いつ来ても驚きます。

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前回来た時は知らなかったけど、よく見たらこのワールドに置かれているフライトシステムは「ツインドライブ」じゃないですか!こんなところにも!
エポックメイキングな発明だったのでしょうね~。

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ご存知の方も多いと思いますが、こちらのワールドを作られた1001さんは2020年に他界されています。それでもこうして1001さんのワールドに行くことはできる。すごいことですね。

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VRChat初心者の方を連れていくのにオススメのワールドとしてもよく挙げられるこちらのワールド、まだ行ったことないという人はぜひ!

Treehouse In The Shade by: 1001
 https://vrch.at/wrld_551c30cb-0e56-4c69-9176-10e259a89e2a


猫の子禁猟区

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落雷さんによるツアーはTreehouse In The Shadeで終了ですが、最後にこのツアーをやってもらうきっかけとなったワールドをご紹介。
Boothにて販売されている3Dモデル、アリシア種の猫の子の展示ワールドです。

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なんと猫の子ちゃんがワールド内を散歩している!かわいい~

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当時、アバターモデルを展示する目的のワールドでここまで作りこまれていたものはほかになかったらしく、落雷さんはこのワールドを見て衝撃を受けたのだとか。
当時のお話をいろいろ聞かせていただき、今回の2018年企画に繋がりました。

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ただ少しワールドに不具合が発生しているのか、猫の子ちゃんがおかしな挙動を取ったりもしてしまうのですが、その様子がワールドの歴史の長さを物語っているようで、情緒的にも感じます。

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猫の子ちゃんはかわいいし、
木の上に座れたり、居心地のいいワールドなのでぜひ行ってみて~!

猫の子禁猟区 by: fr1ed
https://vrch.at/meat-tinymc-49dee


というわけで以上、2018年に作成されたワールド特集でした!

2018年の時点でこんなに素晴らしいワールドがいくつも作成されていたことには驚きを隠せませんでした。と同時に、VRChatの歴史を垣間見ることもできてとても楽しかったです。

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落雷さんのワールド"MoonFishing"にて。
ガイドしてくださった落雷さん、本当にありがとうございました!

ところで、2018年当時に一番人気だったワールドは既に公開停止されているらしく、今回のツアーで行くことは叶いませんでした。それにはいろいろな理由があるそうですが……、デジタルデータとは意外と儚いもの。
今後Unityバージョンが2019になることで、ワールドがうまく動かなくなったり、ワールド自体が非公開になったりする可能性もあるかもしれませんね。切ない。

まだ間に合うぞ~!ということで、みなさんもこの機会によかったらぜひ2018年のワールドをいろいろ探索してみてください!

制作・写真:VRChatワールド探索部メンバー
タカオミ https://twitter.com/takamin_
sabakichiさん https://twitter.com/knshtyk
キヌさん https://twitter.com/kinu_kaiko
EstyOctoberさん https://twitter.com/EstyOctober
Yuki Hataさん https://twitter.com/bijutsuyarou
落雷さん https://twitter.com/rakurai5

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