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歌言つかさコラボカフェに見た夢

VRChatワールド探索部で先日訪れた「歌言つかさコラボカフェ」ワールド。そこには、バーチャル空間の夢が詰まっていました。今回は、その圧倒的なクオリティと魅力的なコンセプトをご紹介します!

「歌言つかさコラボカフェ」とは

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歌言つかさ」さんとは、チャンネル登録者数10万人を超える、大人気バーチャル女子小学生VTuber。
今回ご紹介するワールドは歌言つかささんのファンによってつくられた、ファンたちの想いが具現化したとも言える「コラボカフェ」のバーチャルワールドです。

恥ずかしながら、私もここに来るまで歌言つかささんの存在を知らなかったのですが、コラボカフェワールドがつくられるぐらいですからさぞ人気のあるVtuberなのでしょう! 早速ワールドを見て行こうと思います。

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まずは外観から。店内のみで外には出られないというワールドも多いですが、ここは外観もしっかりつくられています。「ALICE★COFFEE」というお店とコラボした企画のようですね。
ドアを通って店内に入ると「いらっしゃいませ!」、店内から外に出ると「また来てね!」という音声が再生されます。

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店内はまさに歌言つかささん一色。直筆サインと等身大パネルもあります。テーブルの上にはフードのほか、氷とお冷の入ったグラスやピッチャーも。ちなみにこのピッチャーは2人用などの小さいテーブルには置かれていません。大人数でお越しのお客様用なんですね。細かい。

店内の装飾は、壁掛けのタペストリーや、テーブルに敷かれたマットなど、どれも簡単に取り外しできそうなものが多いです。ここはあくまでもコラボカフェであって、これらはもともとのお店に後から追加で設置したもの、ということなのでしょう。コラボ期間が終わったら、すべて撤去されてしまうのかな。

そういう現実的な制約をバーチャルで再現する必要はないのですが、こういったこだわりがリアリティを感じさせる大きなポイントです。

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チャンネル登録者数が10万人を超えると届くとされている「シルバーの盾」も飾られており、人気Vtuberであることが伺えます。

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フードのサンプルとメニュー。「さいきょーのきゅうしょく」や、大量のミルクがついてくるコーヒーなど、女子小学生らしい遊び心のあるチョイスです。タンブラーが持ち帰れるとか、ドリンクにコースターがついてくるのもコラボカフェあるある。全体的にちょっと高めな値段設定がリアルです。

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ハンバーグカレーには「にんじんを避ける用」のお皿もついてくるので、にんじん嫌いなお友達も安心。歌言つかささんもにんじんが苦手なんでしょうか。こういった細かい作りこみにも、かなり愛を感じる。

食べ物のCGモデルもすごい。VRで見てると、本当に食べられそうな気がしてきます。ちなみにクリームソーダはグラスの中の炭酸がシュワシュワとアニメーションしてます。

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こちらはグッズ販売コーナー。ブラインドの缶バッジやアクキーなど定番グッズのほか、フレグランスも販売。女子小学生のフレグランスとはかなり危険な感じがしますが、商品化を押し切った企画部はすごいですね。

フレグランスは、インタラクトするとエフェクトがシュッと出てくるギミックが! この発想はすばらしい。VRなのに、良い匂いがする気がします。

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そのほか、VRChatユーザーお馴染みの「アバターをスマホに映して撮るオフ会写真」を撮影できるギミックや、つかささんとのコラボ配信風画像を撮影できるフォトブースなど、盛りだくさんの内容となっています。

内装が本当に丁寧に作られており居心地が良い。ついつい長居してオタクトークに花を咲かせてしまうところも、まさにコラボカフェですね。

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まるで現実に存在するコラボカフェを再現したかのような、ファンのこだわりが詰まった、とてもいいワールドでした……、と、普段なら終わるところですが、このワールドにはもうひとつ秘密があります

「歌言つかさコラボカフェ」に見た夢

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実は、「歌言つかさ」さんは、女子小学生ではないですし、Vtuberでもありません。そもそも、配信すらしていません。実際の歌言つかささんは「ごくふつうのVRChatバ美肉おじさん」です。

VRChatに突如現れた「存在しないVtuberの、存在しないコラボカフェ」。しかし、圧倒的なクオリティとリアリティを持って、この空間は確かに存在している。まるで、幻想と現実の狭間にいるかのような感覚。

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このワールド自体は、いわば身内ノリとでも言うような、非常にパーソナルなものだと思います。何しろ「一般人のコラボカフェ」です。公共性や集客性を考慮すると、現実にはあり得ない空間。

しかし、完全フルスクラッチのワールド、オリジナルのBGM、ロゴやメニューなど細部までつくりこまれたデザインから、制作チームの強い意思と狂気を感じる、本気の「クリエイティブ」がここにはあります。

例えそれが個人的な世界であっても、本気でつくったものならば、人の心を動かすに足る作品になり得る。ここにこそ、ソーシャルVRや、バーチャル空間の夢があるのではないでしょうか。
制作者の意識に触れる瞬間は、ワールド探索の醍醐味のひとつですが、この場所はそれをとても強く感じるワールドでした。

ひとたび足を運べばあなたも「つかさ推し」になること間違いなし。もしかしたらいつか基底現実で歌言つかさコラボカフェが見られる日が来るかも、そんな夢も見てしまいます。みなさんもぜひ、このすばらしいワールドを堪能してみてください!

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歌言つかさコラボカフェ-UtakotoTsukasa Collab Cafe by 丸井アリス


それにしても、僕のようなちょっとタチの悪そうな見た目のアバターですらたちまち「つかさ推し」のオタクになってしまう、空間の完成度とつかさちゃんの可愛さたるや、恐るべし……。

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文章:タカオミ
制作:VRChatワールド探索部

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