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Terraエコシステムをざっくり解説 Part.1

2020年秋ごろより個人的に追っているプロジェクトであるTerraと、Terraエコシステムの根幹となるプロダクトを主に紹介していきます。また本記事は、紹介した企業・仮想通貨(暗号資産)への投資勧誘、投資助言を行うものではありません。

Terra

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概要

■プロジェクト名:Terra
■共同創業者:Do Kwon, Daniel Shin
■運営会社:Terraform Labs
■トークン名:LUNA

Do Kwon氏とDaniel Shin氏が共同創業した数種類のステーブルコインを発行する韓国発のプロジェクト。現在はDo Kwon氏がTerraを牽引し、Daniel Shin氏がChaiを牽引しているような体制です。2人ともTerra以前に起業経験もあり、Do Kwon氏はスタンフォード大学を卒業後、AppleとMicrosoftで勤務した経験があります。2019年には「Forbes 30 Under 30 Asia 2019」の1人にも選出されています。また、Terraの主要な投資家としては、Binance Labs, Arrington XRP Capital, Coinbase Ventures, Polychain Capital, Pantera Capital, Galaxy Digital, OK Blockchain capital, Huobi Capitalなどが名を連ねています。

ブロックチェーンはCosmosSDKを利用して構築された独自チェーンとなっており、処理速度は1,000TPSを記録しています。コンセンサスアルゴリズムは、DPosを採用しており、ステーキングすることによってガス代、手数料、シニョレッジシェアによるシステム報酬を得ることができます。

ステーブルコイン発行のメカニズムには、シニョレッジシェアを採用しており、ネイティブトークンであるLUNAを用いることでステーブルコインの価格を安定化させています。しかし、ステーブルコインの価格安定化のためにネイティブトークンであるLUNAの価格が上下したり、新規発行やバーンが行われるので注意が必要です。

発行しているステーブルコインの中でもアメリカドルに連動するUSTは。DeFi分野でのユースケースの拡大を目指しており、Mirror Protocol(MIR)Anchor Protocol(ANC)で主に利用されています。ANCのローンチ後、USTの需要が大幅に増加しており、USTをミントするのに伴ってLUNAがバーンされるため、LUNAの循環数は減少しています。なお、現在はLUNAの循環数の約30%がステーキングによりロックされています。(アンステーク期間は21日間)


Chai

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韓国で利用されている決済アプリ「Chai」でのトランザクションに、Terraブロックチェーンが利用されています。「Chai」の総ユーザー数240万人超えで、2021年5月の月間トランザクション数は3,612,810トランザクションを記録しています。Chaiは決済アプリですが、利用のインセンティブとして各種クーポンや値引きが適用される仕組みになっています。また韓国では、チケット販売大手の「TocketMonster」や旅行サービス「Yanolja」とも提携しており、ユースケースの拡大が見込まれます。2020年12月にはシリーズBの資金調達を実施し、Hanhwa Investment & Securitiesがリードして6,000万ドルを調達しました。本ラウンドには、SoftbankグループのVC部門であるSoftBank Ventures Asiaも参加しています。

また、アメリカドルに連動するUSTはDeFi分野でのユースケースの拡大を目指しており、Mirror Protocol(MIR)Anchor Protocol(ANC)で主に利用されている。ANCのローンチ後、USTの需要が大幅に増加しており、USTをミントするのに伴ってLUNAがバーンされるため、LUNAの循環数は減少しています。なお、循環数の約30%がステーキングによりロックされています。(アンステーク期間は21日間)


Mirror Protocol(MIR)

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2020年12月にローンチされた、株式をミラーリングした合成資産トークン(mAssets)を取引できるプラットフォーム。ローンチ時には、UNIホルダーとLUNAのステーキング参加者に対してジェネシスエアドロップを実施。UNIホルダーにエアドロップすることで、EthereumのDiFiユーザーに対して訴求することを目的としました。現在もLUNAのステーキング参加者には、2021年12月まで毎週MIRがエアドロップが実施されています(100LUNAのステーキングに対して、約0.1MIRのエアドロップ比率)。

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2021年6月1日現在、プラットフォームのTVLは19.8億ドルに到達し、mAssetsのマーケットキャップは合計で4.8億ドルを記録しています。取扱銘柄はガバナンス投票によって随時追加される。また、株式価格の取得にはBand Protocolのオラクルを採用している。ローンチして半年ほどだが、Binance, Conbaseにも上場しています。

MIRを報酬として入手する方法
・LUNAをステーキングする(エアードロップ)
・MIRをステーキングする
・MIR-USTペアの流動性を提供する


Anchor Protocol(ANC)

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2021年3月にローンチされた貸借プラットフォーム。ローンチ時には、LUNAのステーキング参加者に対してジェネシスエアドロップを実施。現在もLUNAのステーキング参加者には、2023年3月まで毎週ANCのエアドロップが実施されています(100LUNAのステーキングに対して、約0.28ANCのエアドロップ比率)。

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LUNAをボンドしてbLUNAを発行(ミント)し、bLUNAを担保にUSTを借りることができます。USTを借りるインセンティブとして、ANCが報酬として付与されます。また、USTをプラットフォームに貸し出すことで(ほぼ固定)年利20%の利回りを得ることができます。将来的にはEthereum,  Polkadot, Solanaにも対応することを計画しています。

ANCを報酬として入手する方法
・LUNAをステーキングする(エアードロップ)
・ANCをステーキングする
・ANC-USTペアの流動性を提供する


その他

TerraStation (https://station.terra.money/)

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公式ウォレットとしてTerraStationが用意されており、デスクトップアプリ、Chrome拡張機能、スマートフォンアプリのいずれでも利用可能となっている。(画像はデスクトップアプリ版)


Terraform Capital (https://capital.terra.money/)

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Terraform Labsの戦略的投資部門として、Terraエコシステムに参加しようとするプロジェクトに対して投資(資金援助)を実施を計画。ローンチ段階で運用資金として、1,000万ドルを確保している。2021年は、Terraform Labsやその他VCの後押しもあり、Terraエコシステムの拡大が決定的です。エコシステムに新しく加わるプロジェクトについては、また別記事で紹介させて頂きます。


Terra Bridge (https://bridge.terra.money)

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TerraとEthereum, BSCを繋ぐブリッジ。MIRやmAssetsは、EthereumやBSCでも利用可能なため、ブリッジが用意されている。SolanaとブリッジするためのWormholeはCertus Oneによって現在開発中。各チェーンにどれだけ資産を置いているかを確認するには、Ape Boardというツールが便利です。


TerraSwap (https://terraswap.io)

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DELIGHT LABSが開発するDEX。スリッページを設定することができないので(最大100%)、流動性が少ないトークンのスワップの際には注意が必要です。前述の通り、ANC-USTペアなどの流動性を提供することで、報酬を貰えます。


PaywithTerra (https://paywithterra.com/)

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Terraのステーブルコイン等での支払いを受け入れることができるAPI。Webサイトに組み込むだけで、利用することができ月額10USTまたは、200USTで買い切りすることができる。(買い切りは限定数量販売)


本記事では、Terra及びエコシステムの根幹となるプロダクトを紹介しました。今後はこれらのプロダクトを派生させるプロジェクトや、DeFi, NFT, Launchpad関連のプロジェクトが育っていくと予想されます。次回の記事では、Terraエコシステムに参加する新しいプロジェクトを紹介していきます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
著者:ビニール

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