シェア
本野/物書き教員
2023年7月1日 21:28
一番好きな映画のタイトル。是枝裕和監督作品。「人形が心を持ってしまいました。」登場人物はみんな心に虚を抱えている。人形しか愛せない男。過食症&ゴミ部屋のOL。大切な人を失って空っぽになってしまった男。そして、心を持ってしまった愛玩人形。愛する人の息で満たされたい。愛する人の心を埋めてあげたい。そんな願いが悲しい結末へと繋がる。ラストシーンの空虚な目で、ゴミ捨て場から空を仰ぐ人形
2023年2月23日 12:48
最近注目されている「A24」映画の制作会社の名前だ。代表作に、「ヘレディタリー」「ミッドサマー」「レディバード」等。明るい青春物語にも、BGMや映像の端々から影を感じる。逆に、ホラー作品は、暗い中にも奇妙な明るさがあって恐怖を増幅させる。そして、展開が漫画の一コマのように劇的に動き、その変化を観客に静かに突きつける。A24作品は、明と暗、静と動、相反する2つの概念を併存させることに
2023年2月11日 00:40
「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へを観た。遊郭編〜の総集編という感じだった。オープニングの紅蓮華で鳥肌。梶浦由記×ufotableの作品は、映像美と最高の音楽の暴力。堕姫と妓夫太郎の最後の掛け合いで泣いた。声優さんも最高。あぁもうみんな最高。私は鬼滅の刃が好きだ。繊細な心情表現。「鬼VS人」という単純な勧善懲悪の対立構造でないのもいい。なぜなら、鬼側にも憐れな背景があり
2022年2月13日 20:35
映画「チワワちゃん」を見た。胸が苦しい。自分と重なる部分があったから。「女の子は気を使って疲れる。男の子は一緒にいて楽だけど消耗する。」その通り。同性には嫌われたくなくて気を使う。何を求められているのか不明瞭で難しい。逆に男性の求めているものは明確で、与えることも容易い。ただ楽な分、壊れやすいし簡単に与えてしまう自分に自己嫌悪してしまう。「この時間が永遠に続けばいい、ずっと一緒にい