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スタンフォード大学ビジネススクール・セッション
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スタンフォードビジネスで行われたファミさんのセッションに参加しました。内容はWirecardの短期売り(ショートセリング)に関わった投資家の経験と、金融市場における不正行為や規制の問題を探る話でした。
彼女は、Wirecardがプリペイドカード事業を通じておそらくマネーロンダリング(資金洗浄)に関与していたこと、及びこれを取り締まるべき規制当局の不十分な対応について述べました。特に、2017年に金融犯罪に対する規制を強化する動きがあったにもかかわらず、Wirecardは2020年初頭まで監視の目を逃れていたそうです。
投資家は、Wirecardに対して25%のショートポジションを取り、その後の倒産によって大きな利益を得た経験を共有しました。この過程で、メディアや他の市場参加者とどのように協力し、情報を共有して問題を公にしたかについて詳述しました。また、投資家は規制当局が経済全体への影響を恐れて厳格な執行をためらう傾向にあることを問題点として指摘しました。
さらに、投資家は、短期売りとしての彼らの役割と、会計監査の不備やその他の財務上の問題を指摘することによる市場の透明性と公正性への貢献について語りました。Wirecard事件の後、ドイツの財務省が謝罪し、投資家がこの問題を公にしたことに対する認識と評価が変わったとのことです
この話は、金融市場の監視と規制の複雑さ、ショートセラーが市場不正に対して果たした役割、そして金融犯罪に対する国際的な対応の違いを説明しました。
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