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調香依頼 じむの朔様

アバターからの調香依頼
香りのイメージはコレというものは無い様子だけど、具体的なイメージを補って余りある要素がアバターにある。
 正しく可愛いけものアバターなのだ。私が香りにけもの要素を取り入れるのは本人のイメージにある場合を除いては全身モフモフでケモなお鼻で肉球があって、あ、踵は付けないで立つのもいいなぁ…

ともかくそう言うのを満たしているのでけもの要素を提案し、了承頂けた。
そしてメガネの知的な雰囲気、言ノ葉堂を運営しているコトバのイメージ、形ある匂いに例えるなら本の様なイメージ。

お話の中でフローラルやシトラスよりハーブ、ウッド系が良さそう。ムスクも苦手じゃないとの事なので考慮して進めていく。

  トップノートは干し草、ローズマリー
 本の香りを求めて色々試した所、干し草の香りが香水としてイメージに合った。普通は木の香りになりそうだけど、そこはラストノートに取り入れている。
ローズマリー(シネオール)は私のイメージから取り入れた。
どうしても本とケモノのイメージだけだと可愛さがない。かと言ってあからさまなフローラルやフルーツだとそっちがメインになりかねない。
穏やかで爽やかなニュアンスを追加して、少し自身の香りにも気を使っている雰囲気を出してみたい。知的で可愛いケモ娘なので。

ミドル/ラストノートはアンブレットシード、スタイラックス、シダーウッドバージニア、少量のジアセチル

アンブレットシードは植物性ムスクとも呼ばれる動物性でありながら干し草の様な甘さとを持ち深みのある香り。スタイラックスは蘇合香とも呼ばれ、バニラのように甘くスパイシー、ピリッとするのではなく、シナモンのようなスパイシーさ。
シダーウッドバージニアはヒノキ科の穏やかな木の香り。新築の匂いとも鉛筆の匂いとも例えられる。
ジアセチルはビールやチーズ等の発酵の際に出る香りでコーヒーの焙煎香にも少し含まれる。有機的な匂いで動物のクセを少し意識した。
日本の爽やかなビールと海外のビールや日本の食べやすいプロセスチーズと輸入した海外のチーズのように言えばそのクセの感じがわかりやすいかもしれない。

これらを混ぜ合わせるとどんな香りか。
表現するのは中々難しいがバニラやシナモンを使った昔ながらの伝統的な焼き洋菓子のような甘さ、落ち着く木の家の香り。香ばしい中に深みと動物的な癖が少しある。

初めてけものアバターからの香水を作ったけど、どう受け入れられるか緊張している。
調整するならこの癖や複雑さをシンプルにしたり、あまり華やかすぎないホワイトフローラルで可愛さを演出すると万人にウケやすいかと思う。

TOP:干し草・ローズマリー
MID/LAST:スタイラックス・アンブレットシード・シダーウッドバージニア・ジアセチル

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