#1 UL ListedとRecognizedの違い

日本国内で一般的に“UL品”と表現されていますが、ULの認証にも違いがあります。
今回の表題のListedとRecognizedが最たる例です。
この部分はAHJ(規定執行官)が装置稼働前の検査時に最も注視する点でしょう。
こちらを簡潔に表現すると、Listed品(使用条件無し)あるいはRecognized品(使用条件付)となります。
前者は「一つのコンポーネントとして安全性の証明をした製品」であり、後者は「認証を行う装置への組込む前提で材料評価された製品」です。
後者をかみ砕くと、
例:1.認証機関が機械を認証する
  2.そこに組込まれるRecognized製品である
  3.2の製品を使用するには特定の使用条件が付く
というものになります。

端子台のように単純な構造のものはRecognizedの認証しかない機器はあります。しかし、インバーターやサーボアンプのように、A社はListedがあるのに、B社はRecognizedとなるとB社製品は認証時の審査内容が低かったりします。
その場合に”特定の使用条件”が付いてきますので要注意ですね。

誰もが用いるものでは、電線のAWM(Recognized)とMTW(Listed)の違いなどですね。
何かしらのULの認証工場ではない限りAWMには使用条件が付くため使用し難いものと解釈しておくとよいかもしれません。

特に日本製の動力のアンプ系で、ListedのカテゴリがあるのにRecognizedで評価を受けている製品は、温度定格が低い、露出して設置する必要があるなど、装置に組み込むにあたって致命的な条件のみを評価をクリアしている制御機器があるため、そういった機器で構成されている装置は構成検討時から機構の検討も視野に入ります。

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