女声裏声アプローチ、中盤のチャート
私は初心者を脱出した程度の人間なので、右も左も分からない人に向けて私がやってきたことを紹介する記事になってます。
また、正解とは限らないので各個人で喉の気配りをして壊さないようにしてください。
(2回目の注意書き)
さて、前回の記事で序盤から中盤のチャートとして以下の5項目をあげました
1.裏声を出せるようになる
2.裏声で音程を変えられるようになる
3.ミックスボイスを出せるようになる
4.ミックスボイスである程度の音程の幅が取れるようになる
5.ミックスボイスでフォルマントを変えられるようになる
そのうち3.までは前回の記事で書いたので今回は4.からです。
4.ミックスボイスである程度の音程の幅が取れるようになる
ミックスボイスが出せても、地声と裏声の境界の音程しか出せないと喋っても棒読みちゃんみたいになるし、歌はもちろん歌えないので音域を広げます。
ミックスボイスが出たら、その音からそのまま簡単な歌を歌うと良いです。
音程があってなくてもメロディがあってればOKです(本来ドレミの順番で歌うべきところをレミファで歌っても音程の変化の仕方が同じなのでOKです)
多分ちょっと音程を変えると地声に戻ったりすると思いますがそのうち慣れてきて範囲が広がると思います。
ある程度広がるとどれくらいの音程まで出せるのかが分からなくなってくるので、知りたくなったら裏声を出す時に音域を調べた方法で音域を調べます。
どれくらいの音域が出るようになればいいか、については歌うのか喋るのかによります。
歌うなら最低1オクターブないと何も歌えないですし、可能な限り広いほうがいいです。1.5〜2オクターブあれば歌える曲も多いと思います。
喋るのであれば抑揚をつけて話す際に使う分だけでいいと思いますが、個人差が大きい気がします。どのくらい頑張るかによってかかる時間はだいぶ変わると思いますが、頑張る場合でも他の練習と並行してゆっくり広げていくつもりの方が良いと思います。
5.ミックスボイスでフォルマントを変えられるようになる
中盤の山場、というかもはや沼です。
フォルマントに関してはちゃんとやるなら大学の音響系の研究室の外部向け資料とか見ると良いですが、とても難しいので強制できません。高校物理の波動や、数学のさまざまな関数の知識がある人だと知識と現象が一致するので面白いかもしれません。
フォルマントとは何かを正確に知ってからスタートするのも良いですが、最初のハードルが高いとやりにくいと感じる人も多いと思うのでここではフォルマントは「声の可愛さ(または柔らかさ,幼さ)を決める凄く複雑なステータス」くらいの認識で、これを上げると可愛くなると思ってください。
必要に応じて調べるといいと思います!
試すべきこととして、まずは普通に地声で発声してみて、その後舌を丸めて手前(喉の奥側)に引いた状態で声を出して比べてみます。舌を丸めて手前に引くとフォルマントが下がることが多いので、こもった感じになったり、悪意を持って気持ち悪いオタクのモノマネをしてる人みたいな声になると思います。
フォルマントを変えるとこういう声質の変化が起きます。
次に口を横に大きめに開き、「いー」と言う時の口の形に近い状態で「あー」と言ってみます。普通に「あー」と言った時より幼さや柔らかさのようなものを感じることが出来たらそれはフォルマントが上がってます。
他には舌を少し前に出し、浮かせた状態で発声するのもフォルマントが上がることが多いです。
どちらも試してみて実感がなかったら、唾を飲み込んでみて、喉仏が上がったタイミングで喉仏を軽く指で抑えて、上がった状態を維持したまま声を出してみましょう。喉仏を無理に上げるのは喉壊す要因になると言う人もいるので1回試すだけ程度にしておいた方がいいです。
ここまでいくつかのフォルマントの変え方を紹介しましたが、これら(とその他色々)を上手く組み合わせて声を出しては録音して聴くを繰り返しながら良さそうな方向性を自分で見つけてそれに合わせていくと理想の声に近付きます。
声を作る上で難しいのはここで「何をどうすればどういう声になるか」を具体的に求めるのが難しいからだと思います。
喉を上げた時に他の体の部位の動かし方を変えないことは難しいので、声が良くなったと感じでもそれが何のおかげか特定するのは困難です。
なので自分の中で「こういう意識をしたら声がこういう風に変わるのか〜」みたいな認識の仕方が出来ることを目標にします。
感覚ベースなので多分上手く伝わらないと思いますが、一応例として自分が意識してることをあげます。
・喉の奥側(背中側)を手前に引く→これで喉仏の位置が勝手に上がる
・舌は少し前に出し、形はドーム型にして真ん中を浮かせて先端は少し沈み込んだ形にする
・口はちょっとだけ横に広めにする
上手く声が出ない時はこの辺の要素をちょっと調節してその時々でそれっぽい声が出るのを探してます。
自分で色々調整出来るようになってくるとボイチェン勢なら設定×発声方法で一番良いものを探すのが楽しくなると思います!
ミックスボイスでフォルマント上げながら喋れるなら掛け方も112%〜124%くらい(キーで言うと+2〜+4)に落とせるのでボイチェンっぽさも少し減るかもしれません。
ここからはより良いフォルマント、音程を探しつつ、抑揚やブレスなどの喋り方の面も寄せていくことになると思います。私はまさにこの辺です!
可愛さを求めると無限にやることがあるので、喉を痛めず、日常生活に支障が出ない程度に続けていくのが良いと思います!
みんなかわいくなっていきましょ〜〜!