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追憶と原罪/曖ノ音


本日ご紹介の音源はこちら。
ボーカリスト・叭紅氏によるバンド、曖ノ音(あのね)による初音源となるミニアルバム。
昭和歌謡系と呼ばれるジャンルが好きな人なら必ずツボにハマるであろう、哀愁を帯びたギターロックが堪能できる5曲を収録。ご好意で聴かせていただきました。

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1.青無私。
哀愁漂うギターの音から静かに始まるスローな楽曲。
終始漂わせる憂いの雰囲気。特に2番のサビで盛り上がると思いきや、静寂を迎える展開には思わず身体が震えるような感覚に。重なるギターの音と哀しげな叭紅氏のボーカルはベストマッチ。

2.茜空
V系哀愁ロックここに極まれり、といった王道さ。
疾走感、メロディ、展開、ギターソロと、どこをとっても物悲しさと儚さがつきまとう。個人的には昭和歌謡系の王道楽曲ベスト10を挙げるなら必ず入れたいほどの一曲。叭紅氏の時折吐き捨てるように歌う歌唱法も楽曲の雰囲気によく合っている。

3.月と太陽
こちらも前2曲とはまた違ったベクトルで哀愁を感じる、歌謡ポップス的なサウンドが堪能できる一曲。
ベタなだけでなく捻りを加えられたギタープレイも聴きどころの一つ。上物のないバンドサウンドだけのシンプルな作りながら、曲そのものの起承転結がはっきりしているので飽きない。

4.忘れた涙
ここへ来てほんのり暖かな雰囲気も感じられる楽曲が。
美しいアルペジオの音から始まり、三拍子で速いテンポへと姿を変えながらも乾いた空気感が堪らない楽曲。
儚くも力強く歌い上げるボーカリスト・叭紅氏の声の魅力も、個人的にはこの曲が5曲中最も味わえるかと。

5.不安の華
アルバムの最後を飾るのは本作唯一のスローなバラード。切なさがとめどなく襲いかかる。
ゆったりとしたリズムの中、アルペジオに混じって言霊が強く耳を突き抜ける。アルバムのラストにこんな楽曲を持ってこられたら、涙腺を刺激されざるを得ない。こんな切ない終わり方はずるすぎる。


曖ノ音「追憶と原罪」はBOOTHにて通販リリース中。
冒頭にも述べたように、00年代からヴィジュアル系の中で台頭してきた昭和歌謡系というジャンル。
叭紅氏の持つ哀愁に対する想いやセンス、感情の全てが余すことなく詰め込まれています。
哀のある音を好む人は必聴の一枚。
https://anone-shop.booth.pm

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