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2023年卒が読むべき本 #読書メモ #名画で学ぶ経済の世界史 #田中靖浩
2022年の第一冊目に読んだ「名画で学ぶ経済の世界史」とてもよかった。
一晩でいっきに読破しました。
世界経済の流れを絵画という切り口で読み解いていくストーリーになっています。
ベンチャー志向の強い学生さんは、時流を読み、就職する会社がその流れに乗っているかどうかを見極める力が他の学生さんより強いと思いますが、そんな学生さんが読むべき本の一つかもしれません。
「名画で学ぶ経済の世界史」
とても読みやすい本だなと思っていたら、以前この本の著者の別の書籍を読んだことがありました。その本も今回と同様にいっきに読んだことを思い出しました!
どちらも読みやすく、途中で挫折することなく読み進めることができます。
著者の田中靖浩さんについて
田中靖浩さんについてよく知らなかったので、詳しく調べてみました
公認会計士なのだそうです こちらホームページ
田中靖浩さんの他の書籍も紹介されています
「名画で学ぶ経済の世界史」
一部良いパートを抜粋 より読みたくなると思います。
宗教画は中世のパワポだった
まだまだ人々の識字率が低く、文字を読めない人が多かった当時、キリスト教会の教えは聖職者のお話によって伝えられていました。ただ「話」だけで伝えるのはなかなか難しいもの。「話だけで伝えるのは難しいよなあ」と考え込む聖職者……このあたりの悩みはいまのビジネスマンと変わりませんね。ここで彼らは一計を案じました。「絵を使えばうまく説明できるのでは?」と。言葉だけでは説明が難しいことも、絵を使えば相手に伝えやすい。私たちがプレゼンでパワポを使うように、神父さんは「宗教画」で説明することを考えたわけです。つまり宗教画は中世のパワポだったわけですね!
田中靖浩. 名画で学ぶ経済の世界史 国境を越えた勇気と再生の物語 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.183-189). Kindle 版.
油絵ができた理由
いまも肌荒れに効果があると女性に人気の亜麻仁油ですが、これは女性の肌をすべすべにするだけでなく、絵画の歴史を変えてしまった代物なんです。もともと亜麻は8000年前のメソポタミア地域で生まれ、やがてヨーロッパにもやってきました。その種をすりつぶした亜麻仁油は古くから食用に使われていました。その食用の亜麻仁油を見て、「これを使えば新しい絵の具をつくれるかも?」と思い付いた画家がいたんです。それがフランドル地方の画家たち。いつの世もへんなことを考える人がいるものですね。彼らはこの油に顔料で色付けして、新しい絵の具をつくってしまいました。その粘り気ある絵の具によって誕生したのが「油絵」技法です。油絵によって重ね塗りやグラデーションが可能になり、ヤン・ファン・エイクはじめフランドルの画家たちは〝ネイリスト並み〟の繊細な描写を手にしたというわけです。この北で発明された油絵は南のイタリア画家たちにも伝わりました。ダ・ヴィンチはじめ多くの画家が油絵で描くようになりました。北の油絵の技法は南へも伝わり、やがて絵画の歴史を変えてしまいます。なにごともそうですが、不自由であることは創造を生み出す土壌です。「どうして思いどおりに描けないんだ!」この欲求不満こそが油絵を誕生させました
田中靖浩. 名画で学ぶ経済の世界史 国境を越えた勇気と再生の物語 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.481-492). Kindle 版.
大失敗に終わっても決してめげない不良たち
そんな彼の努力の甲斐もなく、絵はほとんど売れませんでした。結局、第1回展覧会は酷評を浴びただけで、わずかの黒字どころか赤字のようなものでした。罵声、徒労、落胆、赤字。しかし、誰一人として落ち込んでいる者はいなかったようです。主催者の一人、ピサロはその後の展示会について、友人に手紙でこう伝えています。「もう将来はないかもしれない。でも再びやり直さなければならないとしたら、ためらうことなく同じ道をたどります」と。彼らは本当にタフでした
田中靖浩. 名画で学ぶ経済の世界史 国境を越えた勇気と再生の物語 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1442-1447). Kindle 版.
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以上
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