6.4. ワークショップで集団の力を引き出す - 第6章 ファシリテーションの基本原則と実践方法 - 絵と文字でビジネスを加速する方法〜ビジュアル・ファシリテーションのすべて〜(抜粋)
ワークショップとは、参加者が主体的に発言や活動を行い、問題解決やアイデア創出などの目的を達成するための集まりです。ワークショップでは、ファシリテーターと呼ばれる人が、参加者のコミュニケーションや協働を促進する役割を担います。
ビジュアル・ファシリテーションとは、会話や議論の内容をビジュアル(図やイラストなど)にすることで、コミュニケーションや問題解決を促進する手法です。この本では、ビジュアル・ファシリテーションの基礎知識と実践方法を紹介します。
目次
第1章 ビジュアル・ファシリテーションの学び方と心構え
本書の背景と目的
ビジュアル・ファシリテーションとは
本書の対象読者と構成
学びとは双発で認知を変えること
楽に楽しくかくコツ
予測する
脳科学やヒトの特性を理解する
第2章 ビジュアル・ファシリテーションの基礎知識
種類と分類
定義とメリット
歴史と背景
第3章 図解の基本スキル
絵心の正しい意味を知る
見えるモノをかく
似顔絵をかく
見た目をよくする
第4章 図解の応用スキル
関係性をかく
時間をかく
ビジョンをかく
第5章 理解することとわかりやすく伝えること
シンプルにする
対象を理解する
抽象度を上げ下げする
ロジカルシンキングで納得してもらう
第6章 ファシリテーションの基本原則と実践方法
ファシリテーションとは
ファシリテーションの基本原則
ファシリテーションの実践方法
ワークショップで集団の力を引き出す
第7章 ビジュアル・ファシリテーションの活用事例
ビジュアル・ファシリテーションの活用事例
教育
コミュニティ
ビジネス
その他
本文
以下は、書籍「ビジュアル・ファシリテーションのすべて:図解で考える・伝える・共創するスキルを身につける」の一部です。この書籍は、ビジュアル・ファシリテーションの基礎から応用までを学ぶことができる内容になっています。この書籍を読むことで、ビジネスにおいて利害関係者の卓越した能力を引き出し、ライブドローイングなどをカンタンに学ぶ方法があることを知ることができます。
第6章 ファシリテーションの基本原則と実践方法
6.4. ワークショップで集団の力を引き出す
ワークショップで集団の力を引き出す方法を学べば、ビジネスにおいて利害関係者の卓越した能力を引き出すことができます。
この節では、ワークショップで集団の力を引き出すためのファシリテーションの基本原則と実践方法を紹介します。
ワークショップとは、参加者が主体的に発言や活動を行い、問題解決やアイデア創出などの目的を達成するための集まりです。ワークショップでは、ファシリテーターと呼ばれる人が、参加者のコミュニケーションや協働を促進する役割を担います。
ファシリテーターは、ワークショップの目的や流れを設計し、参加者に説明し、適切な質問やフィードバックを与える/成果物をまとめるなどの作業を行います。ファシリテーターは、ビジュアル・ファシリテーションの技術を使って、参加者の発言やアイデアを図解/見える化/共有/整理/深めることができます。
ビジュアル・ファシリテーションは、ワークショップの効果を高めるための強力なツールです。
ワークショップで集団の力を引き出すためには、以下の3つのポイントに注意する必要があります。
ワークショップの目的と目標を明確にする
ワークショップのプロセスと手法を適切に選択する
ワークショップの進行とフォローアップを効果的に行う
以下では、これらのポイントについて詳しく説明します。
6.4.1. ワークショップの目的と目標を明確にする
ワークショップを開催する前に、まずワークショップの目的と目標を明確にする必要があります。目的とは、ワークショップで何を達成したいか、どんな価値を生み出したいかということです。
目標とは、目的を達成するために、ワークショップで具体的に何を行うか、どんな成果物を作るかということです。目的と目標を明確にすることで、以下のメリットがあります。
参加者にワークショップの意義や方向性を伝えることができる
ワークショップのプロセスや手法を選択する際の基準となる
ワークショップの成果を評価する際の指標となる
目的と目標を明確にするためには、以下のような質問に答えることができると良いです。
ワークショップを開催する背景や課題は何か?
ワークショップで解決したい問題や創造したいアイデアは何か?
ワークショップの参加者は誰か?どんな役割や関心を持っているか?
ワークショップの期間や規模はどのくらいか?
ワークショップの成果物は何か?どのように活用されるか?
これらの質問に答えることで、ワークショップの目的と目標を明確にします。たとえば、以下のような目的と目標を設定できます。
目的:新しい商品やサービスのアイデアを創出する
目標:参加者が自分の経験や知識を共有し、多様な視点からアイデアを発想し、評価し、ブラッシュアップする
成果物:アイデアの一覧と評価表、プロトタイプやプレゼンテーション資料など
6.4.2. ワークショップのプロセスと手法を適切に選択する
ワークショップの目的と目標を明確にしたら、次にワークショップのプロセスと手法を適切に選択する必要があります。
プロセスとは、ワークショップの流れや段階を示すものです。
手法とは、各段階で行う具体的な活動やツールを示すものです。
プロセスと手法を適切に選択することで、以下のメリットがあります。
参加者がワークショップの進め方やルールを理解しやすくなる
参加者が目的や目標に沿った発言や行動をしやすくなる
参加者がワークショップの成果に納得しやすくなる
プロセスと手法を適切に選択するためには、以下のようなポイントに注意すると良いです。
ワークショップの目的や目標に合わせてプロセスと手法を選ぶ
ワークショップの参加者の特性やニーズに合わせてプロセスと手法を選ぶ
ワークショップの期間や規模に合わせてプロセスと手法を選ぶ
ワークショップの成果物の形式や品質に合わせてプロセスと手法を選ぶ
これらのポイントに注意することで、プロセスと手法を適切に選択できます。たとえば、以下のようなプロセスと手法を設定できます。
プロセス:アイデア創出→アイデア評価→アイデアブラッシュアップ→アイデア発表
手法:
アイデア創出:ブレインストーミング、マインドマップ、SCAMPERなど
アイデア評価:KJ法、SWOT分析、ペアワイズ比較
アイデアブラッシュアップ:プロトタイピング、ユーザーテスト、改善点の洗い出し
アイデア発表:ピッチング、フィードバック、アクションプラン
6.4.3. ワークショップの進行とフォローアップを効果的に行う
ワークショップのプロセスと手法を設定したら、次にワークショップの進行とフォローアップを効果的に行う必要があります。進行とは、ワークショップの開始から終了までの実施や管理を示すものです。
フォローアップとは、ワークショップの終了後に行う成果の共有や活用を示すものです。進行とフォローアップを効果的に行うことで、以下のメリットがあります。
参加者がワークショップの目的や目標に集中しやすくなる
参加者がワークショップの成果に満足しやすくなる
参加者がワークショップの成果を実践に移しやすくなる
進行とフォローアップを効果的に行うためには、以下のようなポイントに注意すると良いです。
ワークショップの前に、参加者に事前準備や注意事項を伝える
ワークショップの冒頭に、目的や目標、プロセスや手法、ルールや役割を説明する
ワークショップの途中に、時間や進捗、気分や意見を確認する
ワークショップの終盤に、成果物やフィードバック、アクションプランをまとめる
ワークショップの後に、成果物や感想、改善点を共有する
これらのポイントに注意することで、進行とフォローアップを効果的に行うことができます。たとえば、以下のような進行とフォローアップを行うことができます。
ワークショップの前に、参加者に自分の経験や知識に関する質問や課題を送り、事前に考えておくように依頼する
ワークショップの冒頭に、目的や目標をビジュアル化して提示し、参加者の期待や不安を聞く
ワークショップの途中に、タイマーや音楽を使って時間管理をする、参加者の表情や様子を観察して気分を変える工夫をする
ワークショップの終盤に、成果物をグラレコでまとめて発表し、参加者からフィードバックを受ける、アクションプランを作成して責任者や期限を決める
ワークショップの後に、成果物や感想をメールやSNSで共有し、改善点や次のアクションを確認する
以上で、ワークショップで集団の力を引き出すためのファシリテーションの基本原則と実践方法を紹介しました。
ワークショップは、ビジュアル・ファシリテーションの技術を活かすことで、より効果的に行うことができます。
ぜひ、この節で学んだことを実践してみてください。😊