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6.3. ファシリテーションの基本原則 - 第6章 ファシリテーションの基本原則と実践方法 - 絵と文字でビジネスを加速する方法〜ビジュアル・ファシリテーションのすべて〜(抜粋)

ファシリテーションを行う際には、以下の2つの基本原則を守ることが重要です。

  • 答えではなく気づきを促す

  • 発散と収束を繰り返す

ビジュアル・ファシリテーションとは、会話や議論の内容をビジュアル(図やイラストなど)にすることで、コミュニケーションや問題解決を促進する手法です。この本では、ビジュアル・ファシリテーションの基礎知識と実践方法を紹介します。

目次

  • 第1章 ビジュアル・ファシリテーションの学び方と心構え

    • 本書の背景と目的

    • ビジュアル・ファシリテーションとは

    • 本書の対象読者と構成

    • 学びとは双発で認知を変えること

    • 楽に楽しくかくコツ

    • 予測する

    • 脳科学やヒトの特性を理解する

  • 第2章 ビジュアル・ファシリテーションの基礎知識

    • 種類と分類

    • 定義とメリット

    • 歴史と背景

  • 第3章 図解の基本スキル

    • 絵心の正しい意味を知る

    • 見えるモノをかく

    • 似顔絵をかく

    • 見た目をよくする

  • 第4章 図解の応用スキル

    • 関係性をかく

    • 時間をかく

    • ビジョンをかく

  • 第5章 理解することとわかりやすく伝えること

    • シンプルにする

    • 対象を理解する

    • 抽象度を上げ下げする

    • ロジカルシンキングで納得してもらう

  • 第6章 ファシリテーションの基本原則と実践方法

    • ファシリテーションとは

    • ファシリテーションの学び方

    • ファシリテーションの基本原則

    • ファシリテーションの実践方法

    • ワークショップで集団の力を引き出す

  • 第7章 ビジュアル・ファシリテーションの活用事例

    • ビジュアル・ファシリテーションの活用事例

      • 教育

      • コミュニティ

      • ビジネス

      • その他

本文

以下は、書籍「ビジュアル・ファシリテーションのすべて:図解で考える・伝える・共創するスキルを身につける」の一部です。この書籍は、ビジュアル・ファシリテーションの基礎から応用までを学ぶことができる内容になっています。この書籍を読むことで、ビジネスにおいて利害関係者の卓越した能力を引き出し、ライブドローイングなどをカンタンに学ぶ方法があることを知ることができます。

第6章 ファシリテーションの基本原則と実践方法

この章では、ファシリテーションの基本原則と実践方法について学びます。ファシリテーションとは、集団のコミュニケーションや協働を促進するために、ファシリテーターと呼ばれる人がプロセスを設計/進行/支援することです。ファシリテーションは、ビジュアルファシリテーションの基礎となるスキルであり、ビジュアルを活用することでより効果的になります。

6.3. ファシリテーションの基本原則

ファシリテーションを行う際には、以下の2つの基本原則を守ることが重要です。

  • 答えではなく気づきを促す

  • 発散と収束を繰り返す

6.3.1. 答えではなく気づきを促す

ファシリテーターは、集団に答えを与えるのではなく、気づきを促すことが役割です。気づきとは、自分自身や他者、状況などに対する新しい認識や理解のことです。気づきを促すことで、集団は自分たちの問題や課題に対して、より深く向き合い、より創造的な解決策を生み出すことができます。また、気づきを促すことで、集団の自己責任や自己決定を尊重し、集団の能力や資源を引き出すことができます。

気づきを促すためには、ファシリテーターは以下のようなスキルを身につける必要があります。

  • コーチング

  • フィードバック

  • 質問

  • 聴く

6.3.2. コーチング、GROWモデル

**コーチングとは、集団の目標達成に向けた行動を支援するスキルです。**コーチングのスキルを身につけるためには、GROWモデルを使うことがオススメです。GROWモデルは、コーチングのプロセスを4つのステップに分けたもので、以下のようになります。

  • Goal(目標):集団が達成したい目標を明確にする

  • Reality(現状):集団が現在どのような状況にあるかを把握する

  • Options(選択肢):集団が目標に向かって取ることができる選択肢を探る

  • Will(意志):集団が選択肢の中から実行するものを決め、行動計画を立てる

GROWモデルでは、各ステップに沿ってコーチングの質問をすることで、集団の気づきを促し、目標達成に向けた行動を支援します。以下に、GROWモデルの例を示します。

  • Goal(目標)

    • あなたは何を達成したいですか?

    • その目標はどのように重要ですか?

    • その目標はどのように具体的ですか?

    • その目標はどのように達成可能ですか?

    • その目標はどのように評価できますか?

    • その目標はいつまでに達成したいですか?

  • Reality(現状)

    • あなたは現在どのような状況にありますか?

    • その状況はどのように影響していますか?

    • その状況はどのように変化していますか?

    • その状況に対してあなたは何をしていますか?

    • その状況に対してあなたは何を感じていますか?

    • その状況に対してあなたは何を考えていますか?

  • Options(選択肢)

    • あなたはどのような選択肢があると思いますか?

    • その選択肢はどのようにメリットがありますか?

    • その選択肢はどのようにデメリットがありますか?

    • その選択肢はどのようにリスクがありますか?

    • その選択肢はどのように可能性がありますか?

    • その選択肢はどのように影響がありますか?

  • Will(意志)

    • あなたはどの選択肢を実行したいですか?

    • その選択肢を実行するためにあなたは何をしますか?

    • その選択肢を実行するためにあなたはいつから始めますか?

    • その選択肢を実行するためにあなたはどのように進めますか?

    • その選択肢を実行するためにあなたは誰の協力が必要ですか?

GROWモデルを使うことで、ファシリテーターは集団に自らの目標の明確化/現状を客観的の把握/適切な選択肢を発見/具体的な行動計画を立てることを促すことができます。これにより、集団は自分たちの問題や課題に対して、より深く向き合い、より創造的な解決策を生み出すことができます。また、ファシリテーターは集団に答えを与えるのではなく、気づきを促すことで、集団の自己責任や自己決定を尊重/集団の能力や資源を引き出すことができます。

このように、答えではなく気づきを促すことは、ファシリテーションの基本原則のひとつです。この原則を守ることで、ファシリテーターは集団のプロセスを促進し、目的に沿った成果を出すことに貢献できます。次の節では、もうひとつの基本原則である発散と収束について学びます。

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