ソードワールド2.5リプレイ 《風の廻り道》キャンペーン 第四話「勇気と誇りと鮮血の下僕」


はじめに

この記事は2022/3/13に行われた「ソードワールド2.5(グループSNEのTRPG)」のセッションログを再編集したリプレイです。
読みやすくするため、実際のセッションログを少しだけ脚色したり、発言順序を整理したりしています。
前回はこちら

本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。
(C)GroupSNE
(C)KADOKAWA

画像1

絵:影山とらこさん

0. あらすじ

アルフレイム大陸北西部、ドーデン地方。
冒険者ギルド《風の廻り道》は“鉄道路を活かした長距離移動を伴う依頼”を取り扱う支部である。同支部に所属する冒険者であるPC達は、地方北西部の国家《アルショニア女王国》を治める貴族の一人、ルルセット=クライル(男性/リカント/14歳)から道中の護衛を依頼される。

依頼人のルルセットは外交官として《マグノア草原国》の首都へと渡り、公益条約の調印と諸処の執務に取り組む任を負っていた。
護衛として雇われたPC達は彼に同行し、《キングスフォール鉄鋼共和国》第三都市《グランティン》から第一都市《キングスフォール》まで移動する。

一見して楽な依頼に思えたものの、第一都市《キングスフォール》に移動した先でルルセットが襲撃を受ける事態が発生。盗賊団や人攫いがPC達の前に立ち塞がる。
なんとか下手人からルルセットを奪還したPC達だったが、何者かの思惑を感じざるを得ない。
どうやら、事件の裏で何者かが暗躍しているようだ。

酒好きの神官リゼル、復讐を誓う女戦士パローロ、陽気なナイトメア娘のヒルデ、英雄を目指す少女剣士のリラ、偏屈な銃士の青年アレックスは、無事に任務を達成できるのか……?

1. 導入

210818 背景3

GM:《キングスフォール》の宿で一夜を明かしたPC達。グランドターミナル駅からドーデン横断鉄道を走る列車へと乗り込み、東へと向かう。

朝方に列車に搭乗し、走り続けること6時間が経過したところだね。

GM:◆描写◆
周期的な振動が座席を通じてPC達を揺らしている。
時刻は16時頃、夕刻の穏やかな日差しが車窓から差し込んでいた。

冒険者ギルド《風の廻り道》亭に所属するPC達は今、依頼人であるアルショニア貴族のルルセット=クライルを護衛するため、彼に同行してドーデン地方横断急行の2等車両に乗車している。
2等車両は車両内の片側に設けられた廊下に複数のコンパートメント室が面した造りになっており、PC達が乗車している部屋には6つの座席が設置されている。
昨夜の襲撃事件のあと、宿で夜を明かしたPC達とルルセットはグランドターミナル駅を出発する地方横断急行に乗り込んだのであった。

リゼル:「一時はどうなることかと思ったが……全員命があって何よりだ」リゼル:「命あっての物種という言葉もある。供養にもお金はかかるしね」

リゼル2

絵:HAMさん

PC:リゼル・ウィンターズ/男性/27歳
PL:西口
種族:人間
技能:プリーストLv4/ファイターLv2/レンジャーLv1

戦闘特技:魔法拡大/数、魔力撃
装備:ヘビーメイス(鉾鎚) スプリントアーマー(金属鎧)

概要
森を司る大神“樹神・ダリオン”に仕える(元)神官。
大神官を幾人も輩出する名家の出だが実家とは縁を切り、旅をしている。
元神官を自称するものの神の声は聞こえており、神聖魔法も問題なく使用できる。

護身用と割り切っているがメイスの扱いにも長けており、いざとなれば近接戦闘にも参加可能。
思慮深い性格もありパーティの引率者的な存在となっている。

アレックス:「結局オチは金の話なのかよっ!」

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絵:影山とらこさん

PC:アレックス・ヴァレル/男性/17歳
PL:影山とらこ
種族:人間
技能:シューターLv4/マギテックLv2/スカウトLv1

戦闘特技:ターゲッティング、牽制攻撃
装備:ジェザイル(両手銃) ソフトレザー(革鎧)

概要
魔動機術と射撃を修めた、銃使いの青年。
口が悪く偏見の強い言動が目立つが、根は真面目で努力家。
急所を撃ち抜き大ダメージを狙うより堅実に的に当てることを得意としており、討ち漏らしの回収を担うことが多い。

また、閃光弾を相手に命中させて目眩ましを行うことで、パーティ全員で同一目標を攻撃する戦術の起点も担当している。

ルルセット:「物騒だな……なるべく私は穏便に暮らしたいが」

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絵:シロクニさん

◆GMのメモ・NPC解説◆
【アルショニア貴族、ルルセット=クライル】

《アルショニア女王国》辺境領を治めるクライル家の嫡男。オセロットのリカントで14歳。
アルショニアの伝統に則り、クライル家の家長は現在彼の姉が務めている。
姉からの推薦を受け、《マグノア草原国》に交易条約の調印を行う外交官として旅立つことになった。

リラ:「でもさ、あのピンチを乗り越えて少年もずいぶん逞しくなったんじゃないかな?」
リラ:*ルルセットの顔を覗き込む
ルルセット:「わわっ……」*慌てて目を逸らす

リラ2

絵:カシア様@Cassia_1fall5(SKIMAにて依頼)

PC:リラ・ミスルトゥ/女性/19歳
PL:侘助
種族:メリア(ライラック)
技能:フェンサーLv5/セージLv2/エンハンサーLv1

戦闘特技:ディフェンススタンス、必殺攻撃Ⅰ、頑強
装備:ハンドアックス(手斧) カッツバルゲル(剣) バックラー(盾) クロースアーマー(布服)

概要
かつて瀕死の重傷を負った際、謎の遺物「ミスルトゥの種」によって一命を取り留めたメリアの少女。それ以来“英雄”を志すようになり、剣の腕を磨いている。
「自分の中に自分以外の記憶がある」という感覚を有しており、戦いの中でその記憶が剣を導くことがあったが、現在は人格にも影響を与えつつある。

パローロ:「男の子は成長が早いから、ね」

画像7

絵:鍵狐さん

PC:パローロ・ランプレドット/女性/26歳
PL:鍵狐
種族:リカント(狐)
技能:フェンサーLv5/スカウトLv2/アルケミストLv1

戦闘特技:かいくぐり、必殺攻撃Ⅰ、頑強
装備:ライトフレイル(連接棍) バックラー(盾) ソフトレザー(革鎧)

概要
寡黙でクールなリカントの女性。斥候を務める。
かつてある男に弄ばれ、復讐のために旅をしている。
その背には『女の敵に鉄槌を下すミリッツァ神』の見事な刺青が彫られているというが、未だ誰も見たことはない。

相手の攻撃を紙一重で回避し、フレイルの痛烈な一撃を叩き込む戦闘スタイルを持ち味とする。

ヒルデ:「このまま無事に終わればいいけど……そこはまあ、気にしても仕方ないか。何かあったら、その時はまた乗り越えればいい」*笑み

ヒルデ(アイコン)

絵:松本えひめさん

PC:ヒルデガルト・シュレーゲル/女性/21歳
PL:松本えひめ
種族:ナイトメア(リルドラケン生まれ)
技能:ファイターLv4/エンハンサーLv2/コンジャラーLv1

戦闘特技:全力攻撃Ⅰ、斬り返し
装備:モール(鉾鎚) チェインメイル(金属鎧)

概要
大槌を武器とする、ナイトメアの女性。
リルドラケンの里で生まれ育ったため社交的且つ豪放磊落な性格を持つ。
重量級の鉄槌を武器とし、練技を発動させた状態での全力の一撃はパーティ随一の破壊力を持つ。

パーティ結成当初はアレックスから煙たがられていたが、今のところ仲は良好(?)なようだ。

リゼル:「無事に、ね」
リゼル:「私もそう祈っているとも。神官の専売特許だからね」
リゼル:「まぁ、私は“元”神官だが……」*付け足す

ルルセット:「あぁ、そういえば……」*アレックスの服を引っ張る
アレックス:「ん……なんだよ?」
ルルセット:「昨日触らせてもらった《マギスフィア》なんだが」*昨日借りてたアレックスの予備のマギスフィアを取り出す
ルルセット:「この旅の間、もう少し借りていても良いだろうか? 私も、魔動機術というのを学んでみたい」

アレックス:「なんだ、そんな話か」
アレックス:「いいぜ、そいつは予備だし殆ど使ってないやつだ」
ルルセット:*ぱぁっと表情が明るくなる
ルルセット:「ありがとう!」*大事そうに借りたマギスフィアを仕舞う
アレックス:「貴族サマが持つにはちと状態が悪いかもだがな……」
アレックス:「ま、好きに使えよ」
ヒルデ:*微笑ましく見守る

ルルセット:「魔動列車の一部機能は、魔動機術によって制御されているものもあるという話だ」
ルルセット:「特に、主要線を走るような高機能型魔動列車は各種機能を車両に搭載したマギスフィアを介して制御している。理論的には同規格のマギスフィアで中枢機能にアクセスすることが……」
ルルセット:「お、おほん……。その、私が魔動機術を学びたいのは、そういう発展に寄与したいという気持ちがあってだな」*言い訳っぽく
リゼル:「ご立派ですよ、閣下」
アレックス:*ニマニマして見てる

リゼル:「(理由はどうあれ、マギスフィアで武装するというのはこちらとしてもありがたい)」
リゼル:「(主犯は逃亡、首謀者は不明、あれからまだほとんど時間が経っていない)」
リゼル:「(ほとぼりが冷めたとは思えないからな……まあ、自衛出来るほどの実力は期待しまい)」

ルルセット:「姉様は中々理解して下さらないのだ」*寂しそうに
ルルセット:「私は、姉様みたいに剣が好きなわけではないのだが……」
リゼル:「閣下のことを案じておられるのでしょう」
ルルセット:「うむぅ……それは理解できるのだが」
ルルセット:「リゼルは、戦うの好きなのか?」
リゼル:「いえ、まったく」
ルルセット:「えっ!?」

リゼル:「出来るならこの世から争いがなくなればいいと思っていますよ」
リゼル:「まあ、そうなると貴重な収入源が一つ減ってしまうので……喧嘩程度は起こってほしいですがね」
ルルセット:「神官らしいんだかそうでないんだか……」*やや呆れ顔
パローロ:「結局、全部お金の話」*ちょっとジト目
リゼル:「戦うのが好きな人間を否定はしませんがね。私の趣味ではありません」
ヒルデ:「それでこそリゼルだよなぁ」
リラ:「冒険者よりも冒険者らしいよね」

リゼル:「私は、人が死ぬというのは可能性の遺失だと考えています」
ルルセット:「可能性?」
リゼル:「もしかしたら粗野な夜盗が、その一年後に誰もが舌鼓を打つ銘酒のレシピを思いつくかもしれない」
リゼル:「未来は誰にもわかりませんからね。命というのは思いもよらない奇跡を起こします」
ヒルデ:「……そうだね、リゼルの言うとおりだ」
ルルセット:「なるほど……たしかにそうだな」*頷く

ルルセット:「その理屈で言うなら、理由が何であれ命を落とすのは自分の可能性を失うことになる」
リゼル:「ええ。もっとも、その『もしかして』のために自分の命を差し出すつもりもありません。それに、誰かの命を差し出すつもりも」
リゼル:「どれだけ高尚なことを言おうと、私は神でも聖人でもありませんからね」

ルルセット:「リゼルが戦う術を身につけているのは、なるべく死人が出ない形でトラブルをやり過ごすためということなのか?」
リゼル:「おおむねその通り……と言いたいところですが」
リゼル:「そも、実家の方針なのですよ。自衛の手段を叩き込まれます」

ルルセット:「神官の家なのに?」
リゼル:「だからこそです」
リゼル:「わが神、ダリオンは自然の中にこそあるもの。そこで同じく生きようと思えば、戦う術を持たないわけにはいきません」
リゼル:「まあ、文字通り森林で起居するような野蛮な暮らしをしていたのは数代前までですがね」

ルルセット:「私には到底できそうもないな」*やや自嘲気味に
リゼル:「つまらない伝統ですよ。たまさか、それを活用する機会が多かったのである程度形になってしまいましたがね」
リゼル:「誰もが戦う術を身につけなければいけないわけではありません」
ルルセット:「うーん……」*腕組みをして考え込む
リゼル:「それを拒否しても生きていける立場の方ならば、それを忌避することをどうして責められましょうか」
リゼル:「向かないと思うのならば、それを貫き通すのもいいでしょう」

リゼル:「それに……失礼を承知で言わせて頂ければ、閣下に剣だ槍だのは不似合いでしょう」
ルルセット:「うっ」*痛いところを突かれた
リゼル:「実際の腕前のほどはわかりかねますが」
リゼル:「気性が向いていらっしゃらないように思えます。お嫌いでしょう、鉄火場は?」
ルルセット:「……昨日会ったばかりの冒険者に見抜かれるのでは、いよいよ修練の意味がないな」*耳が垂れる
リゼル:「差し出がましいことを申しました」
パローロ:「まぁ……そんなに難しく考えなくてもいいと思うよ」
ルルセット:「そ、そうかな……そうかも」

ルルセット:「け、剣とか槍といえば」
ルルセット:「リラの剣捌きは結構珍しい気がする」*話題転換
リラ:「え?わたし?」
ルルセット:「家にいた頃、姉様や近衛の騎士団員の剣を見るのは好きだった。道場の隅でよく眺めていたものだが」
ルルセット:「リラの戦い方は、そういった剣術とは少し違うような気がする。何か変わった流派なのか?」

リラ:「う~ん。実はコレ我流なんだよね。実戦剣術というか」
ルルセット:「な、なんと……我流であそこまで効率的な戦い方を」
リラ:「蛮族やアンデッドと戦った後、頭の中でそれを思い出してどうすればもっと効率よく倒せるか……みたいなことを整理して練習するの」

リゼル:「真面目だなあ。戦いの記憶なんて一刻も早く洗い流すものと思っていたよ」
リラ:「もっと強くなればもっと広く色々な人を助けられるじゃん!」
リラ:「ほら、私メリアだから睡眠も要らないし。その分人よりいっぱい鍛錬できるから冒険者っていうのも結構気に入ってるんだよね~!」
ルルセット:「寝る間を惜しんで……というわけではないが、常人の倍の鍛錬を積むとは……」*驚嘆

GM:ではでは、PC達がそんな会話をしている間に……

GM:◆描写◆
ルルセットは慣れない床寝の疲れからか、眠そうな目を時折擦っている。
《キングスフォール》から東に伸びる《ドーデン横断鉄道》路線は地方最東部の《ゴケルブルグ大公国》まで繋がっている。
今回の旅の目的地である《マグノア草原国》に向かうには、《ドーデン横断鉄道》路線の途中、マグノア駅に向かう分岐のある街《アインスアスト》で下車して《マグノア》ローカル線に乗り換える必要があった。

列車の運行は順調で、予定では18時頃に《アインスアスト》に到着の予定であった。

空の麓キャンペーン用地図 第七話2

◆GMのメモ◆
Inkarnate World様にて作成したドーデン地方の地図。
《アインスアスト》

ドーデン横断鉄道の途中にある駅。《キングスレイ鉄鋼共和国》の東端に位置する都市でもある。共和国の第一都市《キングスフォール》から東に約6~8時間程度の距離にあり、地方を横断する鉄道に魔晶石や冷却水などの補給を行う整備拠点でもある。

距離と所要時間の関係上、《キングスフォール》グランドターミナル駅を出発した多くの乗客が最初に宿泊する街でもあり、宿場町として発展を遂げている。

GM:《キングスフォール》から魔動列車に乗って東に走っても、遠すぎて一日でゴケルブルグには到着できないのでこの街を経由する……というイメージです。そのため、宿場町として発展しています。
パローロ:大体マグノアとゴケルブルグの分岐点あたりなんですな
GM:ですです

2. 分岐の街、《アインスアスト》

GM:◆描写◆
同日19時頃、列車がガタガタと振動して動きを止める。
日が沈み、夜の帳の降りた《アインスアスト》の駅舎は各所に設置された魔動灯が投げかける光に包まれていた。
駅舎は長距離鉄道の車両全てをホームに収容できる大型の作りで、《大破局》以降にキングスフォールの技術者達によって建てられたものだった。

地方を横切り東に伸びる《ドーデン地方横断鉄道》の第一分岐点たる《アインスアスト》は、魔動鉄道による物資輸送・人員輸送の要でもある。
故にこの街は鉄道網による人族文明の復古復旧に力を注ぐ《キングスレイ鉄鋼共和国》にとっての重要地点であり、同国家は積極的な経済支援を行ってきた。
結果として現在この街は共和国傘下の都市の一つに名を連ねており、複数名の《鉄の代議》と一人の《鋼の元老》の管轄下にある。
首都《キングスフォール》から地方東に旅立つ者達の支度場所であり、同時にキングスフォールに食料や資源を運び込むための整備地というわけだ。

GM:列車を降りて改札を出ると、カウンターに座った駅員がPC達に声をかける。

駅員:「ようこそ。キングスレイの東端、最初の分岐“アインスアスト”の街へ」*お辞儀
駅員:「生憎、部屋の空いてる宿はもう一軒しか残ってませんよ」*壁に貼られた地図を指差す

GM:◆描写◆
駅で降車手続きを済ませると、駅員は駅舎の壁に貼られた街の地図を指し示した。《アインスアスト》にある複数の宿のうち、既に空き部屋のある宿は一つだけなのだという。

商人宿《分岐の街の留り木》亭は街の東側に位置していた。
駅員曰く、冒険者もよく利用するらしく行商の出入りもあるらしい。
PC達の宿泊には、却ってうってつけであった。

リゼル:「さすが宿場町だ、下車してすぐに情報が入るとはね」
パローロ:「プロの技」
ヒルデ:「探す手間が省けて助かるねぇ」
リラ:「一軒しか残ってないのか……私は野宿でもいいけど?」
アレックス:「空き部屋の数にもよるな……」*1部屋だと流石に

リゼル:「最低2部屋あれば、少々狭いがむしろ安全かもしれないな」
リゼル:「(さて、昨日の今日だ……何が起こるやら)」

駅員:「宿泊業はこの街の主要産業ですからね。宿と提携して、宿泊状況を乗客に案内しているんです」
駅員:*話しながら手元の帳簿に宿屋と人数を記入

駅員:「お客さん達、マグノアに行くんですか?」*世間話
パローロ:「まぁ、そんなところ」
駅員:「いいですねぇ。マグノアは食事が美味しいって聞きますから」
駅員:*話しながら手元の帳簿に宿屋と人数を記入
駅員:「もっとも、この街の料理も結構美味しいですよ。良ければ帰りも是非うちの街に来てください」*軽く手を振る
パローロ:「……? わかった。帰りにも寄ってみる。ありがとう」*手元を見てちょっと訝し気に

アレックス:「余った宿って聞いたからちと不安だったが、この調子なら飯は期待できそうだな」
リゼル:「駅員っていうよりガイドのようだったね」
ルルセット:「んん……」*欠伸
ヒルデ:「ルルセット、眠いかい? 歩けそう?」
ルルセット:「んん、大丈夫だ」*ヒルデの声にビクッとなりながら
ヒルデ:「そっか。あと少しだ、頑張ろうな」*ルルセットの頭をぽんぽん
ルルセット:「むぅ……」*ちょっと子供扱いされてるみたいで不満げ

リゼル:「ま、とりあえず警戒はおろそかにせず行こうか」
リゼル:「流石に、また攫われましたじゃ笑い話にもならないからね」
リラ:「了解。見張りはいつも通り私がやろうか?」
パローロ:「いつも任せっぱなしは悪い。今日は私がやるよ」
リラ:「う~ん。やることなくて暇になっちゃうんだよなぁ」
パローロ:「無理しないで。休める時に休むのも大事なこと」
リラ:「りょうか~い……」

GM:それでは、PC達は宿屋にチェックインします。空き部屋は2~3といったところ。
アレックス:とりあえず男女別で別れるか
リゼル:軽く食後酒でも飲んでおくか
GM:いいね 酒場に行けば《マグノア草原国》産の穀物を種に使い、生成した酒を蒸留して《フレジア森林国》産の木材で作った樽に詰めて熟成させた香り高い蒸留酒が手に入るだろう。

GM:それでは翌朝になります!

GM:◆描写◆
《アインスアスト》の街に日が昇る。
《分岐の街の留り木》亭には一階に簡易的な食堂が併設されており、朝食が提供されている。
PC達は朝食を摂りながら《マグノア》への経路を確認していた。

◆GMのメモ◆
【分岐の街の留り木亭の朝食】

《分岐の街の留り木》亭の食堂で出されている朝食は以下の通り
・揚げた白パン
・家畜乳で作ったバタークリーム
・畜肉と野菜のスープ
・干し果物(レーズン、イチジク、アンズなど季節による)

ルルセット:「サクサクしてて美味しい!」*揚げパンにクリーム塗る
リゼル:「朝食にしては豪勢だねえ、さすが宿場町と言うべきか」
リラ:「やっぱり酪農が盛んな場所のご飯は美味しいね」
パローロ:「うま、うま、うま……」*モグモグモグモグ
アレックス:「役得役得っと」*慌ただしくスープを口に運んでいる
リゼル:「やはり斎戒沐浴などくそくらえだ。文明万歳」
ルルセット:「美味しいご飯万歳!」

ヒルデ:「……なんか懐かしい味する」*つぶやき
ルルセット:「ヒルデの故郷はどんなところだったんだ?」
ヒルデ:「そうだなぁ、端的に言えば……商人と武具の町、って感じ?」
ルルセット:「武具商人の街かぁ……あんまり想像つかないな」
ルルセット:「武具といえばドワーフの印象が強いが、ヒルデのご両親もドワーフなのか?」
ヒルデ:「いや、あたしはリルドラケンの生まれだよ」*平然と
ルルセット:「リルドラケン! まだ会ったことないな」*アルショニアにはあまり住んでいない

ヒルデ:「武器を作るドワーフ、それを売るリルドラケン、あとはそれを買いに来る冒険者とか、旅の商人とか……」
ヒルデ:「そういう町だったね。騒がしいところさ」
ルルセット:「楽しそうだな!」
ヒルデ:「あぁ、退屈しないよ」

◆処理◆
《マグノア草原国》への移動計画の概要は以下の通り

・《アインスアスト》→《マグノア》の移動については、両都市間を往復する都市間急行に搭乗する
・移動に使用する客車を選定する
1等コンパートメント:300G
2等コンパートメント:150G
2等ボックス:75G

コンパートメント車両は鍵付きの部屋にボックス席が設置されている。
ボックス席は車両の両脇に2人*2の座席が設置されている。
コンパートメントの客室は内側から鍵がかけられるのが特徴。
ちなみに2等は1等に比べて揺れが強い。

GM:このへん、価格設定は世界観のことを考えて付けてありますが費用はルルセットが払います
GM:要はPC達がどういう判断で護衛対象の車両を選ぶか……ってRPの参考に使っていただくということで 実際のところどれかを選んで詰むということはないです 判定に多少の影響はありますが……
パローロ:太っ腹~!
アレックス:ふむふむ
リラ:おぉ!
ヒルデ:1等で快適にいくもよし、2等で尻を痛めるもよし ってことか
GM:ですね~~
GM:流石に省いたけど3等車両は申し訳程度の椅子が付いたボロ車両だ
リラ:流石に貴族の方をそこに放り込むわけにはいかないな~!

パローロ:こう……全員一緒にしておきたいが演出的にルルセットと護衛2人を一等、ほか3人を二等で分けてみたい気持ちもある
アレックス:あ~! いいですね
リラ:それはいい!
ヒルデ:いいな~!
リゼル:そうだね……別の車両に賊が乗り込んでても、もう片方が身動きが取りやすそう

GM:ふむふむ! 構いませんですよ!
GM:配置はどうするかね?
リゼル:そうだなぁ。まずは盾持ちのリラがルルセット氏の方にいると安心だと思うな
リラ:たしかに。防戦は得意だから一等車両に行こうかな
パローロ:回復の使えるリゼルさんが一等車両なら有事の際も安心な気がしますね
ヒルデ:私もパローロさんと同意見!
リゼル:じゃあ私も一等に乗らせてもらうか
パローロ:私は二等で怪しい客がいないか索敵してよう

GM:OK! 一等車両にリラとリゼル、二等車両にアレックス、ヒルデ、パローロの別れ方だね。

アレックス:尻がいてぇって文句垂れながら索敵するか~
パローロ:アレックスくんとヒルデさんは仲良く「尻が痛ぇーッ!」ってわちゃわちゃやっててほしい
ヒルデ:いてぇ~! キャッキャッ!
アレックス:先に音を上げた方が50Gな!

GM:それでは、PC達の旅も最終盤 いよいよ《マグノア》に向けて出発でございます

3. 《マグノア》を目指して

GM:◆描写◆
PC達は《アインスアスト》の駅に向かい、切符を購入する。
駅のホームは《マグノア草原国》に向かう乗客たちでごった返している。
ルルセットは昨夜の誘拐事件のこともあってか、PCの裾を強く握った。

GM:◆描写◆
都市間急行が《アインスアスト》を出発してから数時間。
時刻は15時を回った頃である。
PC達は周囲を警戒しつつ、ルルセットの護衛を続けていた。

線路の両脇には広大な草原が広がっており、風と共に緑の波が踊っている。
列車の振動が心地よくPC達を揺らしていた。

ルルセット:「……なぁ、リゼル」
リゼル:「なんでしょう?」
ルルセット:「何故私の身柄を狙う賊なんて居るのだろう」
リゼル:「うーん、何故でしょうね?」

リゼル:「まあ、治安の悪い話ですが……一般的に考えられるのは身代金目的ですね。適当に攫って縁者に金を持ってこさせるという形式です」
ルルセット:「キングスフォールの治安って……」*溜息
リラ:「でも、人攫いに情報が漏れるの早かったよね。準備が良すぎるよ」
リゼル:「そこで二つ目の可能性だ」
ルルセット:「二つ目?」

リゼル:「アルショニアや、閣下のご実家に恨みを持つ何者かによる犯行も考えられる……ということですね」
リラ:「個人的に狙われてる可能性か……」
ルルセット:「ば、馬鹿な! 我が国や一族に恨みを持つ者などと……」
リゼル:「少なくとも人攫い共は閣下が護衛と共にキングスフォールを訪れるのを知っていたでしょう?」
リラ:「人攫いに情報を伝え、ルルセットを狙わせた誰かが居る……ってことなのかな」
リゼル:「最も確実なのは実行犯の口を割らせることなんだが、これは逃してしまったからね」*窓枠に頬杖をつき、外に目を向ける

リゼル:「(最も考えたくないのは同族の者による謀殺の線だが……話を聞く限り、姉弟仲は悪くないようだし)」
リゼル:「(第一、ルルセット氏に家督を継ぐ権利はない。謀殺はリスクが甚大な割にメリットが皆無に等しいから……この線は薄いか)」

ルルセット:「こんな時、姉様ならどうするだろうか……」*思案
リゼル:「まぁ、閣下は閣下です。あまり“らしい振る舞い”に拘り悩まない方が健康的ですよ」
ルルセット:「う、うん。そうだな!」
リラ:「そうそう! いざとなったらみんなで護るから、あんまり考えこまなくても大丈夫だよ!」
ルルセット:「私は貴公らを信頼している。むしろ私がしっかりして、我が家に仇なす者の尻尾を掴まなければな!」*拳を握り締める
リゼル:「ありがたいお言葉です、閣下」

GM:それじゃあ二等車両組、いってみようか

アレックス:はーい!
パローロ:やるぞ~!
ヒルデ:なんでも来い!

GM:二等ボックス席で周囲の乗客の動きに気を配りながら待機していたアレックス、ヒルデ、パローロの3人
ここで難易度11の異常感知判定をどうぞ
パローロ:ほうほう……

パローロ:2d6+2+3  //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+2+3) → 12[6,6]+2+3 → 17
自動成功!

アレックス:2d6+1+2  //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:アレックス>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 7[4,3]+1+2 → 10
失敗……

ヒルデ:2D
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 2[1,1] → 2
自動失敗……

ヒルデ:尻で我慢比べをしていたところにこの判定……
アレックス:パローロねえさん強すぎ!
ヒルデ:私はピンゾロ これは我慢比べ敗北かな
GM:仲間が成功してくれてて自分は対応技能持ってない時のピンゾロは一番おいしい
ヒルデ:ありがとうございます、はしゃいでいたようです
パローロ:列車の旅は楽しいからね。仕方ない

GM:それでは…… パローロは我慢比べに興ずるアレックスとヒルデを尻目に周囲を警戒
GM:視界の端で立ち上がる数人の女を見逃さなかった
GM:女たちは一様にフード付きのマントをかぶり、顔を隠していた。姿格好は冒険者のようにも見えるが……。
GM:そのマントの下に短剣や《ガン》を忍ばせているのを、パローロは見逃さなかった。
GM:足音一つ立てず、女達の背後に回り込む

パローロ:「……(やっぱり、動く人間が居た、か)」*抜き足差し足

ヒルデ:「……あれ、パローロどこ行った?」
アレックス:*顎で示し、状況を察させる

GM:フードを被った女達は一等客室に向かう連絡通路でおもむろに武器を取り出す、が――。
その内一人の手をパローロが上から押さえつけ、背中側に回すと同時に素早く通路の壁に押さえつけた。

パローロ:「貴方達、一体何?」*残りの面子にドス効かせながら

GM:話しかけられた女達は、一様に呆然とした表情を浮かべている。
まるで何者かに操られているかのようだが……一人が懐からナイフを抜き、女を押さえつけているパローロの肩へと突き出そうとする!

アレックス:「ッ! ヤバそうだ、前出ろ!」*ガン構えて前進!
ヒルデ:「おっしゃ!」*モールを構えて飛び出す!

GM:choice[ヒルデ,パローロ,アレックス]  //PCランダム選択
<BCDice:GM>:DiceBot : (CHOICE[ヒルデ,パローロ,アレックス])
アレックス

GM:おやおや
アレックス:?!
GM:アレックスさん、難易度7で回避判定をどうぞ!

アレックス:2d6  //回避力判定
<BCDice:アレックス>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 5[3,2] → 5

GM:Oh…… ナイフによって2d6-2点の物理ダメージを与えます

GM:2d6-2
<BCDice:GM>:SwordWorld2.5 : (2D6-2) → 2[1,1]-2 → 0

GM:なんとぉ!?
アレックス:た、助かった……!

GM:半ば呆然とした様子で繰り出されたナイフを、アレックスは辛うじて手持ちの荷物でガード! ヒルデが突進し、その女を気絶させる!
パローロ、アレックスも素早く残りの女達を制圧した。

ヒルデ:「やべ、やりすぎてたらどうしよ」
アレックス:「もしもの時は、お前治療費出せよな」
パローロ:「大丈夫。多少の傷なら、リゼルに治してもらえばいい」
ヒルデ:「つまりはリゼルの売上に貢献ってことか。なるほどね」

アレックス:「とりあえず、手分けしてこいつらを一等車両に担いでくぞ」
アレックス:「正気に戻せれば色々わかる事情もあんだろ」

GM:OK! 女達はリゼルさんの【サニティ】で正気に戻せることとします フレーバーなのでMP消費は無いです。

◆ ◆ ◆ ◆

ヒルデ:「不審者三名様、ごあんな~い……っと」*女達を椅子に
リラ:「うわぁ。やっぱり居たよ、襲撃者……」*女達の顔を見ながら

リラ:「でも、案外あっさり終わったね?」
リゼル:「いや、まだ終わっていないだろうね」
リラ:「どういうこと?」
アレックス:「十中八九目的はルルセットだろうが、それにしちゃ動きが散漫過ぎた。あれじゃ護衛がどんなに無能でも成功しないぜ」
パローロ:「どうにも様子がおかしかった。操られてたみたい」
リゼル:「話を聞く限り、これは精神支配の類だ。術者が別にいる」
リラ:「げぇ……」*肩を落とす

パローロ:「リゼル、頼める?」*女達を指して
リゼル:「いいとも」*聖印準備
アレックス:「こいつらはわかりやすい囮……って線もあるな」
リゼル:「こうして対応してしまった以上、相手は私たちの陣容を把握したと見るべきだろう」

リゼル:「客車を分けた有利がなくなってしまったね。まあ、これは遅かれ早かれバレていたからいいとして」
リゼル:「問題は、下手人がいつ仕掛けてくるかだ」
リゼル:「タイミングを見るに見張られていたか、同じ車両に乗り込んできている可能性が高いと見るべきだろう」

リゼル:とりあえず、そんな話をしながら女性たちを【サニティ】で治療しよう。必要なら【アウェイクン】も。
GM:OK~! 女性たちは正気と意識を取り戻すね。魅了は比較的軽度で、暗示程度のものであることがわかる
リゼル:どういう経緯でこうなったか聞きたいね
リゼル:何、お代はそこまで取らないとも

冒険者:「う、うぅ……私は一体」*頭をさすりながら
リゼル:「ごきげんよう。こうなった経緯を覚えているかな?」
冒険者:「えぇと……貴方は?」*訝しげな目でリゼルを見る
リゼル:「おっと失礼。我々は《風の廻り道》亭に所属する冒険者だ。君は先程まで何者かの魅了で操られており、それによって貴族を襲いかけていた。私の仲間がそれを未然に防ぎ、私が先程その魅了を解除した」
冒険者:「な、なんと……すまなかった。不躾な態度を許してくれ」

リゼル:「それで、何があったのか聞かせてくれないか」
冒険者:「私は二等車両のボックス席に座ってたんだが、隣に妙な男がやってきて……何か話しかけてきたんだ」
リゼル:「男、か……」
冒険者:「最初はナンパかと思って無視していたんだが、妙に構ってくるから一喝してやろうと振り向いたら……そこからの記憶がない」
リゼル:「なるほど……」
パローロ:「背格好とか、特徴とか覚えてる?」
ルルセット:「」*緊張した面持ちで聞いてる

冒険者:「どうやら、私は貴方がたに大きな借りができてしまったようだ」
リゼル:「気に病むようなら、我々に協力してほしい。少しでも思い出せることがあれば教えてくれないか」
冒険者:「一瞬だけなのであまり明確ではないが……薄汚れた身なりに長い髪、軽薄そうな口調」
冒険者:「あとは……そうだな。声をかけられてる際に手元を見たんだが、妙な首飾りのようなものを弄んでいた」
冒険者:「捻れた銀色の輪が付いた首飾りだ」

パローロ:「……ッ!」*拳を握る
リラ:「それって……」
リゼル:「それは特徴的だね」
ヒルデ:「もしかして……」

リゼル:「魔法か、それとも種族としての能力か……」
リゼル:「どちらにせよ、手口が手馴れているね」
リゼル:「姿が見えないのが気に入らないね。向こうに狙われ続けることになる」

冒険者:「魔法ではないと思う。詠唱は聞こえなかった」
リゼル:「では……能力か」

GM:OK ではここで判定挟みましょう。
GM:魔物知識判定 or 見識判定で 難易度は11

リラ:2d6+2+2  //魔物知識判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+2+2) → 5[3,2]+2+2 → 9
失敗……

パローロ:2d6+1+3  //アルケミスト知識判定パッケージ
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 4[3,1]+1+3 → 8
失敗……

リゼル:2d6 まもちき
<BCDice:リゼル>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 7[2,5] → 7
失敗……

アレックス:2d6 ひらめ
<BCDice:アレックス>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 3[2,1] → 3
失敗……

ヒルデ:2D6
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6) → 5[1,4] → 5
失敗……

パローロ:軒並み出目が低いな……!
GM:そういう日もあるヨ!
GM:ここはデータ的な裏付けなく、PL的な知識を駆使しての推測に留まることにしましょうか

リゼル:「共通交易語を操る知性に、詠唱を伴わずに人間を魅了できる能力……あと、大きく人族の範疇を外れない容姿」
リラ:「う~ん、まだ絞り込むのに情報が欲しいなぁ」
リゼル:「蛮族の類だろうとは思うけど……どういう存在なのかまではわからないね」
パローロ:「蛮族……」*少し考えこみ
リゼル:「そも、蛮族についての知識には疎くてねえ」
ヒルデ:「女を無条件に従わせる能力だとして……直接襲われるのが一番まずいね」

ルルセット:「この間の賊とは格の違う相手ということか……!?」
アレックス:「ビビらせたかねえけど、使い手としてはレベルが違うかもしれねえな」
リゼル:「ただ、首謀者が別に雇ったにしてはあの人さらいと一緒に襲ってこなかったのが不自然だ」
リゼル:「首謀者本人……とまではいかなくても、かなり一連の計画に深くかかわってる人物かもしれない」
リゼル:「まあ、そうであってほしいという希望込みではあるけどね」
リラ:「だからこそ自分の姿をできる限りさらすのを避けているのかもね」
アレックス:「どうかな……じわじわ追い詰めたいだけの変人かもしれないぜ」
パローロ:「……どんな奴かはわからない、けど」
パローロ:「のこのこ現れたら、ぶっとばそう」
ヒルデ:「リゼル、アレックス! あたし達に何かあったら、ルルセットのこと頼んだよ」
リゼル:「不吉なことを言うねえ。どうせなら、皆で生きて帰ろうとでも言っておくれよ」
アレックス:「そうだそうだ、縁起でもないこと言うんじゃねえよ」
アレックス:「列車降りたら我慢比べの50G寄越せよな」

GM:では……ここらで次のチャプターに。

4. 襲撃

GM:◆描写◆
PC達が各自の意見を述べ、今後の対策を練り始めた時だった。
魔動列車の窓ガラスが一瞬にして黒に変色し、外から差し込む日光を遮る。
車内が一気に薄暗くなり、天井に取り付けられた魔動灯のみでぼんやりと照らされる。

ヒルデ:「なにこれ!?」
パローロ:「……! もう、仕掛けてきた?」
ルルセット:「これは……遮光機能!?」
リゼル:「遮光機能とは?」
ルルセット:「う、うむ。例えば人目を忍ぶ王族や貴族のプライベート車両などに使われたりする。あるいは光を当てると劣化する荷物の運搬とか」
アレックス:「要するに、機能一つで窓を不透明な黒い板に変えられる仕掛けってことだ。……けど、なんでこの機能を……?」

リゼル:「閣下、たしかこういった魔動列車の車両システムにはマギスフィアを介して干渉できるとか?」
ルルセット:「あ、あぁ。だが、車両機能を制御するコンソールのある車両まで行かなくてはならないぞ」
リゼル:「ふむ……そのコンソールの場所に心当たりはありますか?」
ルルセット:「制御装置は魔動モーターが作動する際に発せられるノイズを嫌う。あるとすれば、最後尾だ」
アレックス:「よく勉強してるじゃねえか」*背中を軽く叩くなど

リゼル:「相手はその制御装置に干渉し、この状況を作っていると考えて良さそうです。そして、ここで仕掛けるつもりだ」
ルルセット:「なるほど……賊は最後尾か!」
リゼル:「相手に先手を取られている以上、ここに留まるのが一番危ない」
リラ:「なら、首謀者を叩くしかないね!」
パローロ:「位置がわかっているなら、話は早い」
ヒルデ:「よし、気合い入れていくかぁ!」*拳を掌に叩きつけ

リゼル:さっきの冒険者達に一般人の避難誘導を任せて最後尾車両を目指そうか
アレックス:カチコミだ~!

GM:◆描写◆
PC達がコンパートメントを出た瞬間、車両後方から喧騒が伝わってきた。
窓が割れる音やパニック状態の乗客たちの悲鳴、そして獣のような咆哮が聞こえてくる。明らかに尋常なことではない。

後方からPC達の車両に逃げてきた乗客達が、恐慌状態で喚き散らしている。
「急に窓が黒くなったと思ったら、車内に化物が現れたんだ!」
「化物に襲われてる! 助けてくれ!」
乗組員や車掌の放送は無い。

GM:◆描写◆
PC達が後部車両の扉を開くと、そこは一等車両の乗客が利用するために設けられた食堂車だった。
広々とスペースの取られた客室内に幾つかのテーブルが置かれ、天井には魔動灯式シャンデリアが揺れている。
景色を楽しむための大窓は今までの車両と同じく黒く変色しており、日光は差し込んでいない。

煌びやかな内装に彩られた食堂車は、しかし凄惨な様相を呈していた。
車内の中央、何体かの人影が蹲っている。
血とワインに塗れた衣服を纏ったそれらの人影は、先ほどまで食事を楽しんでいたのであろう乗客だと思われた。
しかし、彼らの肌はまるで死体のように青黒く変色しており、血走った目は紅い輝きを帯びていた。
彼らは既に、生ける屍と化していたのだ。

220122 ヴルコラク

アンデッド:「グルルル……」*血まみれの唇を舐めながら

アレックス:「……ッ! こいつらアンデッドか」*顔を顰める
ヒルデ:

GM:更に、その後方には二人の人影があった。
片方は先日PC達と戦った犯罪者、攫い屋のシズイ。もう片方はフードを目深に被っており、その正体は知れない。
餌を貪るアンデッドの只中にあって、彼女らは一切の被害を受けていない。
周囲に蠢くアンデッド達が、彼女達を仲間だと認識しているかのようだ。

220113 シズイ2

リゼル:「やあ、先日ぶりだね。密会ならもう少し静かな場所がふさわしいと思うんだが」*シズイに
シズイ:「ハッ、気取ってんじゃねぇぞ神官野郎」*手斧を抜く
シズイ:「よくもアタシの仕事の邪魔をしやがったな……切り刻んでアンデッドの餌にしてやるぜ」
ヒルデ:「この様子だと、一般人まで巻き込んだか。いつにもまして負けらんないね」

リゼル:「受け答えは出来るか。先ほどの冒険者と同じように魅了でもされているのかと思ったけど」
シズイ:「アタシをあの雑魚共と同じだと思ってもらっちゃ困るなぁ」
シズイ:「アタシはあの男に心から信頼されてる魅了なんて要らねぇ
シズイ:*恍惚とした表情を浮かべる 傍目から見れば魅了されていることは疑いようもない

リラ:「うわぁ……」
リゼル:「……なるほど、こういうこともできるのか」*肩をすくめる
リゼル:「自由意思を奪う簡易の魅了と違って、これはほぼ洗脳だね」
パローロ:「……早く助けてあげよう」*フレイルを抜き放ち
アレックス:「やることは変わらねぇだろ」*銃の弾丸を確認
ヒルデ:「要するに、一回ブッ飛ばせばいいんだな」

シズイ:「ハハッ、手前ら勝てる気でいんのか? 呑気な連中だぜ」
シズイ:「このアンデッド共はヴルコラク……吸血鬼の眷属だ。人を襲って自分と同種のアンデッドに転化させることができる」
シズイ:「遮光機能で日光を遮ったこの列車の中、倍々ゲームですぐに増えるぜ!」
アレックス:「……ッ!」*穢れ忌避の色が出る
ヒルデ:「わざわざ説明してくれるたぁね。さて、呑気はどっちだか」

リゼル:「そうか、吸血鬼……魅了の種はそれか!」*あくまで推測
シズイ:「日の光の届かねぇこの車両が手前らの棺桶って訳さ」
リラ:「吸血鬼……御伽話に片足突っ込んでるような相手に狙われるなんてルルセットくん本当に何したの?」
パローロ:「厄介……やっぱり、早く片付けないと」

GM:ここで、フードを被った方の女が声を上げます

???:「喋りすぎだぞ、人攫い。また失態を晒すつもりか?」
リゼル:「そこのレディは? 自己紹介はしてくれないのかな」
???:「貴様らに名乗る名前などない。我が誇り高き家名に傷が付く」
リゼル:「アンデッドを伴って貴族の子弟を狙うのは誇りを傷つけない?」
???:「……ッ!」

リゼル:「歪んでいる……いや、常識が違うのかな。蛮族かな?」
???:「……訂正しよう。今の私に誇りを口にする資格はない」
???:「私はごく個人的な動機で貴様らを斬り、ルル……その貴族の子供を確保する」

リゼル:「(このプライドの高さと言動……やはり人族の貴族か? だがルルセット氏は家督を継ぐ立場にないという話だが)」
リゼル:「(流石に口を滑らせてはくれない、か)」

ヒルデ:「アレックス! あの大窓、割って日光入れられない?」
アレックス:「バカ言うんじゃねぇ! 不透過状態にできるような上等の強化ガラスだ。ヒビくらい入るかもだが、俺たちの武器で割るのは無理だ!」
アレックス:「マジで、油断できねえぞ!」*震えて言う
???:「ふん、そこの銃使いはこの状況を少しは理解しているようだな」

リゼル:「何、あちらのレディたちはともかく」
リゼル:「アンデッド相手なら多少心得がある、そう心配しなくていいよ」
アレックス:「……信じてるぜ、おっさん」

???:「私の動機が何であれ……我が剣が鈍るとは思わないことだ」*腰のレイピアを抜く
パローロ:「あっちの人攫いも厄介だけど、こっちも手強そう」
リラ:「面白い……ワクワクしてきたね」*剣を構える
???:「……冒険者が剣士の真似事か。虫酸が走る」*リラを見て
リラ:「ふ~ん。なら、その剣士とやらの力を見せてもらおうかな!」
パローロ:「……今日は、本気で戦う。通訳は任せる」*獣変貌発動!

GM:フードの女が攻撃態勢に移ると同時に、アンデッド達がPC達に向かって敵意を向ける。
広々とした食堂車が、戦場に変わろうとしていた。

5. VS! ヴルコラク&シズイ&アーセリア

GM:それでは戦闘を開始します!
GM:上級戦闘ルールを使用! まずは陣営の説明から!

GM:敵陣営にいるのは「ヴルコラク」*3と「シズイ」「フードの女」
GM:「ヴルコラク」に関しては増援の可能性があります。ただしPOPするのは敵陣サイドです。背後から襲われたりはしないのでご安心

GM:続いて戦闘準備 使用する武器と、それ以外に能力の行使などあれば宣言をお願いします

アレックス:ジェザイルの装備!
リゼル:ヘビーメイス!
リラ:カッツバルゲル!
ヒルデ:モールを装備!
パローロ:ライトフレイルを準備!

GM:それでは魔物知識判定!

◆GMのメモ◆
魔物知識判定の結果、全員のデータを抜くことができた。

【ヴルコラク】
吸血鬼の眷属に分類されるアンデッド。
2回攻撃により、同一目標を1度の主動作で2度攻撃する。
また、吸血によって自身のHPを回復させる攻撃も行う。
日光に弱く、日光の当たる環境では大幅に弱体化する。

【人攫いの首魁、シズイ】
以前と同じデータが使用されている。
妖精魔法と手斧を使う多角的な攻撃が厄介。

【フードの女】
リカントの剣士であり、複数の練技を修めている。
また、二種類の宣言特技を修得しており状況に合わせた攻撃が危険。
フェンサー/エンハンサーといった具合のデータ。

リゼル:ヴルコラクが中々厄介だねぇ。増援の可能性もあるらしいし。
リゼル:どうにかして遮光機能を切らないとね
GM:メタい話をすると、少しPC達に粘っていただきたいのです
ヒルデ:逆に言えば、遮光機能を切れば雑魚も同然!
リゼル:だが、どうせ弱体化するからと放置して良い相手でもなさそうだな
アレックス:可能な限り削りつつ、隙があればボスを叩く流れになりそう?
パローロ:そんな感じ、かな?
リラ:防戦なら任せてよ!

GM:それでは……先制判定のお時間! 目標値は13!

アレックス:2d6+1+2  //先制判定
<BCDice:アレックス>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 8[6,2]+1+2 → 11
失敗……

パローロ:2d6+2+3  //先制判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+2+3) → 5[1,4]+2+3 → 10
失敗……

GM:クゥーン
アレックス:ひん(
パローロ:お”……

GM:それでは……珍しくエネミー先手だ PC達は赤0~赤5の範囲で配置をどうぞ!

画像12

◆GMのメモ◆

配置は上記の通り。
前線でリラ、ヒルデ、パローロが壁となり、後方にリゼルが控える。
アレックスはそのすぐ後ろで射撃姿勢を取る。

GM:では第一ラウンド開始! まずはヴルコラクから!
GM:ヴルコラクA、前方に移動! 移動妨害なければ赤0まで行きますが、誰か妨害しますか?
リラ:妨害します!
GM:OK! では赤3の地点で乱戦エリア形成! 更にヴルコラクAがリラさんに2回攻撃! 難易度11で2回の回避をお願いします!

リラ:2d6+5+3+1+0-0  //回避力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 4[2,2]+5+3+1+0-0 → 13→成功!

リラ:2d6+5+3+1+0-0  //回避力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 4[2,2]+5+3+1+0-0 → 13→成功!

アレックス:うまい!
ヒルデ:つ~よい!
GM:ぬぅ! Lv3アンデッドじゃ到底当たらんな! だが回数に任せるぜ!

GM:ヴルコラクBも前進! 乱戦エリアに入ってリラを攻撃!
GM:同じく2回攻撃、達成値11で攻撃だ!
リラ:来い!

リラ:2 2d6+5+3+1+0-0  //回避力判定
<BCDice:リラ>:
SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 5[3,2]+5+3+1+0-0 → 14 
成功!
SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 8[4,4]+5+3+1+0-0 → 17 
成功!

GM:ぬぅぅ!!

GM:ええい! 3体目も突っ込むぞ!
GM:せっかく先手取れたんだから吸血じゃなくて2回攻撃だ!!

リラ:2 2d6+5+3+1+0-0  //回避力判定
<BCDice:リラ>:
SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 7[2,5]+5+3+1+0-0 → 16 
成功!
SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 6[2,4]+5+3+1+0-0 → 15 
成功!

リラ:防ぐぜ!

GM:3体のヴルコラクが雄叫びを上げてリラへと突進!
闇雲に爪を振り回す!
リラは1体目の爪をバックラーで弾き、2体目の噛み付きを剣で押し返し、3体目が掴みかかってくる前に2体目を突き飛ばして対処した!

リラ:「よっと! 動きが単純だからやりやすくて良いや!」

シズイ:「けっ! やっぱアンデッドは雑魚だな……前みてーに燃やしてやるよ!」*妖精魔法の準備
シズイ:リラに【ファイアボルト】を!

シズイ:2d6+7 //魔法行使判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7) → 7[1,6]+7 → 14

リラ:2d6+5+2+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+2+0-0) → 5[3,2]+5+2+0-0 → 12
失敗……

シズイ:k10@10+7 //威力10魔法ダメージ
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.10c[10]+7 → 2D:[4,3]=7 → 3+7 → 10

リラ:ぐっ! 残りHP37点!
GM:頑強取得のおかげでHPにめちゃくちゃ余裕ありますね!?
リゼル:硬くなったねぇ

シズイ:「ヒャハハッ! 燃えろォ!」
シズイ:*宝石から炎の妖精を召喚、燃え盛る炎をリラへと投げ放つ!
リラ:「熱っつ! こんにゃろ~~!」*剣を振るって掻き消す!
シズイ:「ちっ、流石にまだくたばっちゃいねぇか」
リラ:「(でも、なんとか受けられるようにはなったぞ……この火力なら、あと四回は耐えられる!)」

アレックス:「(その調子で頼むぜ、英雄サマ……!)」
ルルセット:「くっ……! アレックス、皆あとどれくらい耐えられそうだ!?」*アレックスから借りていたマギスフィアを弄っている
アレックス:「……なぁに、心配すんな」
アレックス:「けど……そんなに長く保つわけでもねえ」*後ろを見て
アレックス:「最悪、お前は走ってでも逃げろ」*小声で

ルルセット:「それは……できない! もう少しだけ耐えてくれ」*持っていた細剣で近くの壁の飾り板を壊しはじめる
アレックス:「っ、お前……!」*目を見開いて

GM:ルルセットが壊した飾り板の奥にあったのは、小さなマギスフィア状の装置だ。
列車全体の機能を制御しているのは列車最後尾の制御室だが、そこから送られた指令を処理する制御補助装置が各車両には設置されている。
ルルセットはアレックスから借り受けたマギスフィアで、制御補助装置へのアクセスを試みていた!

アレックス:「……いけるんだな!?」
ルルセット:「やってみせる! 僕を信じてくれ!」
ルルセット:*装置と向き合い、マギスフィアの操作に集中

GM:それでは、フードを被った女剣士の手番
GM:そのまま乱戦エリアに入り、リラに攻撃を仕掛ける!

???:《手早い斬撃》を宣言! 命中判定にプラス修正を得て……攻撃!

???:2d6+8+1-0 //命中力判定
<BCDice:???>:SwordWorld2.5 : (2D6+8+1-0) → 3[2,1]+8+1-0 → 12

リラ:2d6+5+3+1+0-0  //回避力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 7[5,2]+5+3+1+0-0 → 16
成功!

???:おい!!!!!!出目!!!!
アレックス:いいぞ~っ!!
リラ:よいしょぉ!
ヒルデ:かっこいー!!
パローロ:リラさん強いなぁ……

???:「はぁぁぁッ!」*駆け込んで剣を突き出す、が……!
リラ:「甘いよっ!」

GM:リラの剣が一瞬先んじて女剣士の剣先を弾き、軌道を逸らす!
本来なら隙とも言えぬ微妙なズレで生まれた安全地帯にリラはその身を滑り込ませ、更に返す刃で女剣士のフードを跳ね上げた!

211208 アーセリア2

◆GMのメモ◆
【アーセリア=クライル】(女性/リカント/29歳)

アルショニア女王国辺境伯を務める女性貴族。
PC達の依頼人、ルルセット=クライルの姉でありクライル家の家長。
その剣の腕は騎士団員にも劣らぬとされ、一目置かれている。

アーセリア:「馬鹿なっ!?」
リラ:「どうだい? 冒険者風情の剣捌きも中々やるだろ?」
アーセリア:「図に乗っていられるのも今のうちだぞッ!」

GM:それでは第一ラウンド裏、PC達のターン!
リゼル:ふーむ……。どうする、アーセリア突っ込んできたし、ボスっぽいこの人から殴る?
アレックス:たしかに……
リゼル:それともヴルコラクから削る? 増援来るらしいから、先に手数減らしとくのはアリかなって思う
リラ:私は回避そこそこあるから、粘りつつアーセリアを狙っても良い気はするけど難しい
リゼル:敵の攻撃全部リラに任せて先にアーセリア落とすのもアリかな
パローロ:敵の手数が増えたとき、前にいるヒルデさんを集中狙いされるとキツそうなんですよね
リラ:あー、たしかにそれは厳しいかも
ヒルデ:たしかに……
リラ:であれば、堅実に相手の手数を減らしていきましょうか!
リゼル:そうすっべ
アレックス:ウス!
リゼル:手番貰いますよ~!

リゼル:「まずはアンデッドの数を減らす……リラ、そのレディの相手は任せるよ」*聖印準備しつつ
リラ:「任された!」

リゼル:【セイクリッド・ウェポン】を発動!

◆GMのメモ◆
【セイクリッド・ウェポン】

第一の剣の神々に使える神官が使用可能な通常神聖魔法。
蛮族・アンデッドに対する攻撃の命中とダメージにプラス修正を与える。

リゼル:《魔法拡大/数》でリラ、ヒルデ、パローロの3人に使用する

リゼル:2d6+4+2  //魔法行使判定
<BCDice:リゼル>SwordWorld2.5 : (2D6+4+2) → 10[5,5]+4+2 → 16
成功!

GM:これで前衛3人のアンデッドに対する命中・ダメージに修正が入る!

ヒルデ:次もらいます! 命中バフをもらったことだし、補助動作で練技【マッスルベアー】発動! 主動作で《斬り返し》宣言してヴルコラクを狙います!

ヒルデ:2d6+4+2+1+1-0  //命中力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2+1+1-0) → 6[4,2]+4+2+1+1-0 → 14

ヴルコラクA:C(7+5+0-0) //回避力判定
<BCDice:ヴルコラクA>:SwordWorld2.5 : 計算結果 → 12→HIT!

ヒルデ:k35@12+4+3+4-0  //ダメージ@モール
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.35c[12]+11 → 2D:[4,1]=5 → 5+11 → 16

GM:ヴルコラクA、残りHP12点! 一撃で半分以上消し飛ばした……!
ヒルデ:やった~!あとをたのみます
パローロ:これが"パワー"か……

GM:ヒルデの鉄槌が唸りを上げ、ヴルコラクの身体を撥ね飛ばす! 攻撃の命中した箇所の骨が砕ける音が響き、澱んだ血が滴るがアンデッドの動きが止まる様子はない!

ヒルデ:「おりゃああああっ!!」*フルスイング!
ヒルデ:「パローロ、フォロー頼むッ!」
パローロ:「がるるるッ!」*了解!

パローロ:ヒルデがダメージ入れたヴルコラクAにライトフレイルで攻撃!

パローロ:2d6+5+3-1+1-0  //命中力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3-1+1-0) → 4[1,3]+5+3-1+1-0 → 12→失敗……

パローロ:うぉおお!!!何故だ!!!!
ヒルデ:あーん…
アレックス:出目は……!
リゼル:しゃーないよ

GM:パローロは距離を詰めライトフレイルを叩き込むが、ヴルコラクは怯むことなく突進! 攻撃タイミングがずれ、ダメージにならない!

リラ:次いきます!
リラ:《必殺攻撃》を宣言! ヴルコラクに攻撃!

リラ:2d6+5+3+1-0  //命中力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1-0) → 8[3,5]+5+3+1-0 → 17
HIT!

リラ:k7+5+2+2-0@9#1  //ダメージ@カッツバルゲル 必殺攻撃
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.7c[9]a[+1]+9 → 2D:[1,2]=4 → 1+9 → 10

GM:ヴルコラクA、残りHP5点!

GM:リラはヒルデに吹き飛ばされたヴルコラクの起き上がりに合わせ、剣を突き出す! 2度目の攻撃にヴルコラクの体勢が崩れた!

リラ:「後詰めは任せて……っと!」*突き出す!
リラ:「うわっ、心臓突いたのに効いてない!」*剣を引き抜き距離を取る

リラ:「こっちは何とかするから、別のをお願い!」*アレックスに合図
アレックス:「わーった! けど足止めが限度だからな!」

アレックス:補助動作で【ソリッド・バレット】発動! 長期戦を見越して【ターゲットサイト】は無し……主動作で《牽制攻撃》を宣言してヴルコラクBを射撃!

アレックス:2d6+4+3+1+1-0  //命中力判定(残弾数:2)
<BCDice:アレックス>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+3+1+1-0) → 4[1,3]+4+3+1+1-0 → 13→HIT!

アレックス:k20+2+2+1+0-0@11  //威力20魔法ダメージ
<BCDice:アレックス>:SwordWorld2.5 : KeyNo.20c[11]+5 → 2D:[3,2]=5 → 3+5 → 8

GM:ヴルコラクB、残りHP17点!

GM:アレックスの放った弾丸が別個体の肩を貫く! リラへの攻撃に移ろうとしていたヴルコラクは衝撃で後退!

アレックス:「(銀弾に目もくれなかったのを今更後悔しても遅えな……くそっ、思った以上に手応えがねぇ!)」

GM:これでPC達は全員動いたか……それでは第二ラウンドに移る前に、敵の増援が入るよ!

GM:食堂車後方のドアが開き、アンデッドを抱えた薄汚い身なりの男が姿を現す。男はアンデッドを床に放り投げると、壁にもたれかかった。

211122 ラウーロ2

◆GMのメモ◆
【下位吸血鬼、ラウーロ・グラウラッテ】

今回の事件に関与していた吸血鬼。
薄汚い身なりとぼさぼさの髪、軽薄な口調が特徴。
その目的は未だ見えない。

ラウーロ:「おっと、騒がしいことになってるね?」
シズイ:「危ねぇから後ろに下がってろ。心配だ」
ラウーロ:「女の子に守られるのって嬉しいなぁ」*半笑いで下がる

リゼル:「(薄汚れた格好と浮浪者のような風貌。操られていた子から聞いた特徴と一致するな)」
リラ:「(シズイの反応……これが親玉か)」
アレックス:「(この場にあってあの余裕ぶり……只者じゃねぇ)」
ヒルデ:「増援が1体だけとは舐められたもんだな~!」

パローロ:「……!」*何かに気付く
パローロ:「ガルルルルル……!!」*低く唸る

ラウーロ:「おっと、君何処かで会ったっけ?」*パローロを見て
ラウーロ:「誰だったかな……グランティンの花屋の娘かフレジアの石材商の娘か、多分そんな感じだったと思う。合ってる?」*パローロに

パローロ:「」*お前を殺す、という目

ルルセット:「あれが賊の親玉……なのか?」*寒気を覚えながら
リゼル:「……どうかな」
リラ:「少なくとも、このヴルコラク共はあいつの仕業だと思うけど」
アレックス:「姐さんの様子を見ても、ロクな奴じゃないのは間違いねぇ」

ルルセット:「(この車両の車窓機能の解析まで、あと少しだ……!)」*マギスフィアを持つ手が震える
アレックス:「(想像よりずっと使いこなしてやがる、光明は残ってるな……)」

GM:それでは第二ラウンド!
GM:瀕死のヴルコラクAはパローロさんに攻撃!
GM:能力【吸血鬼の牙】を使用! 当たれば物理ダメージを与えると同時にHP回復だ! 難易度12の回避をどうぞ

パローロ:2d6+5+3+1+0-0  //回避力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 5[4,1]+5+3+1+0-0 → 14→成功!

リラ:よし!

パローロ:『邪魔……ッ!』*リカント語

GM:生き血を求めるように食らいついてくるヴルコラクを、パローロは強引にバックラーで弾き飛ばす!

GM:ヴルコラクB、リラさんに同じく【吸血鬼の牙】!

リラ:2d6+5+3+1+0-1  //回避力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-1) → 10[5,5]+5+3+1+0-1 → 18→成功!

パローロ:つよい!
GM:と、捉えられんッ!

GM:無傷のC、パローロさんに2回攻撃!
GM:難易度11の攻撃が2回だ 回避をお願いします!
パローロ:うぉお!いくぜ!

パローロ:2d6+5+3+1+0-0  //回避力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 7[2,5]+5+3+1+0-0 → 16→成功!

パローロ:2d6+5+3+1+0-0  //回避力判定2回目
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-0) → 6[3,3]+5+3+1+0-0 → 15→成功!

アレックス:あぶなげなし!
リゼル:やるう
リゼル:ダイスが事故らねえ限りは躱せるな!
パローロ:ダイス振る回数が多いと事故が怖いが、何とでもなるな

GM:繰り出される爪をパローロは冷静に躱す! 視界の奥で男が拍手しているのが見え、更に不快になる!

GM:それでは……ヴルコラクD!
GM:前進してヒルデを攻撃! 2回攻撃だ~ッ!

ヒルデ:2d6+4+2-1+0-0  //回避力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2-1+0-0) → 11[6,5]+4+2-1+0-0 → 16→成功!

ヒルデ:2d6+4+2-1+0-0  //回避力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2-1+0-0) → 6[5,1]+4+2-1+0-0 → 11→成功!

GM:ギリギリ二撃目も回避されたッ!!
パローロ:おぉ、全部避けた
アレックス:うめえ!
リゼル:やるね!

GM:新しく現れたアンデッドがヒルデに襲いかかる! ヒルデは一撃目の爪を体捌きで躱し、続く攻撃が届く前に大槌の柄で相手を押し返す!

ヒルデ:「当たるか……よっと!」

GM:続いてシズイのターン!

シズイ:「けっ、ちょこまかと動き回る……!」
シズイ:「だったらコイツでどうだ!?」*黄色の宝石を構える

シズイ:【アースハンマー】をパローロに!

◆GMのメモ◆
【アースハンマー】

土属性に分類される妖精魔法。
マナで生成した岩を相手に叩きつける。発動に成功しさえすれば相手に物理ダメージを与えられる堅実さが持ち味。

パローロ:『来い……ッ!』

シズイ:2d6+7 //魔法行使判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7) → 11[5,6]+7 → 18

シズイ:k10@12+7 //威力10物理ダメージ
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.10c[12]+7 → 2D:[6,4]=10 → 5+7 → 12

GM:12点の物理ダメージ!
パローロ:ソフトレザーで軽減して……9点か
リゼル:やっぱHP盛って損はないね

GM:シズイは宝石からマナで構成された仮初の岩石弾を発射! 魔法の岩石がパローロを追尾し衝撃を与える!

パローロ:「……ッ!」*何とか踏みとどまる

GM:それではアーセリアの手番
アーセリア:「私の初撃を止めるとは……」
アーセリア:「貴様への評価を改める必要があるな」
アーセリア:「練技を解禁する!」*攻撃の構えを取り、呼吸を整える!

アーセリア:補助動作で練技【キャッツアイ】と【ガゼルフット】を発動!
アーセリア:そして《手早い斬撃》を宣言してリラに攻撃!

アーセリア:2d6+8+2-0 //命中力判定
<BCDice:アーセリア>:SwordWorld2.5 : (2D6+8+2-0) → 3[1,2]+8+2-0 → 13

リラ:2d6+5+3+1+0-1  //回避力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-1) → 11[5,6]+5+3+1+0-1 → 19→成功!

アーセリア:おい!!!!!!!
リラ:オラァ!
アレックス:やっぱりポンコツじゃないか!!!
パローロ:ワロタ
アーセリア:なんで……どうして……!
リラ:これが無睡眠で鍛錬した結果だ(?)
アーセリア:やだやだ! 攻撃当てたい!!
アレックス:経験が違うのだ

アーセリア:「はあああっ!!」*一気に距離を詰めて剣を突き出す!
リラ:「丁寧な剣術だ、騎士とは違うな。……貴族の剣技か?」

リラ:「実戦で使うには”狭い”な」*僅かに身を引き、剣の柄を蹴り上げる
アーセリア:「なっ……ッ!?」*想定外の動作に対応が遅れる

アーセリア:「貴様、剣を何だと心得ているッ!」*憤慨
リラ:「知るか」
アーセリア:「何だとッ!?」

リラ:「勝ちゃあいいんだよ、こんなもん」*老獪な笑みを浮かべる
リラ:*先程とは違い、老成した古強者のような気迫を纏っている

リゼル:「(戦闘の高揚、という言葉だけでは説明しきれないな。まるで別人……精神支配、いや、二重人格?)」

ルルセット:「(食堂車管理機能まで解析(アナライズ)完了……あとは遮光機能の制御タブを見つければ!)」
ルルセット:*手元のマギスフィアから画面を投影、必要な機能を探す

アレックス:「(ルルセットの解析ももう少しか……粘るしかねぇ!)」

ラウーロ:「うーん、アーセリアって意外と強くない……のか?」
ラウーロ:「期待外れかも」
アーセリア:「そ、そんなことはないッ! 今のは奴の下品な振る舞いに混乱しただけだ!」*狼狽

リゼル:「……なるほど、不慣れなんだね」
アーセリア:「ふ、不慣れだと!?」
リゼル:「戦うこと……というか、殺し合いかな?」
リゼル:「そもそもこんな奇襲が貴方の流儀じゃないんだろう。戦う舞台が違っている」

アーセリア:「なんっ……ええい、神官が偉そうに……この……!」
リゼル:「元、ですよ」

リゼル:「礼を重んじるあなたがなぜ名誉を擲ってまでルルセット氏の命を狙うんです?」
リゼル:「その男に絆されたとは思いたくないんですがね……」
リゼル:「見る目がないですよ」
アーセリア:「い、命など狙っていない! ただ、私は我が家とルルセットのより良い未来のために……むぐぐっ!」*慌てて口を噤む
リゼル:「……」

リゼル:「そういえばルルセット氏の姉君は熟達の剣士だって話だったね」
リゼル:「武器はやはりレイピアで?」
ルルセット:「そうだ!」*マギスフィアの操作に必死
リゼル:「……まあ、詳しい話は後程としましょうか」
ルルセット:「姉様は特に細剣の扱いが……何の話だ?」*必死で操作
リゼル:「いえ、ただの世間話です。お気になさらず」

GM:それでは流れ変わってPC達のターン!

リゼル:よーし、どうすっかな
リゼル:アーセリアの出目が死んでる内に殴りかかってもいいかもしれない
パローロ:まぁ、今がチャンスなんだろうか……
アレックス:そうするのであればシグナルバレットいきますわよ
ヒルデ:メタ的な話、ヒルデは恐らく次シズイの風魔法で吹き飛ばされる運命なので今のうちに暴れておきたいですね
リラ:やっちゃいますか!
リゼル:じゃあこっち来る前に殴っておくか
リゼル:それなら僕も殴らず魔法使うので早めの手番貰うぜ
アレックス:では初手いただきます!

アレックス:補助動作で【シグナル・バレット】を使用! 主動作で《牽制攻撃》を宣言してアーセリアに射撃!

アレックス:2d6+4+3+1+1-0  //命中力判定(残弾数:1)
<BCDice:アレックス>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+3+1+1-0) → 7[5,2]+4+3+1+1-0 → 16

アーセリア:2d6+7+1-0 //回避力判定
<BCDice:アーセリア>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+1-0) → 7[3,4]+7+1-0 → 15→失敗……

アレックス:あぶねー!!
GM:もーーーーヤダーーーー!!
アレックス:受けてもらうで!

GM:アーセリアは1ラウンドの間、視界を奪われて命中も回避も-4……!

アーセリア:「(ガンによる攻撃……弾丸による攻撃は警戒が必要だが、銃身の向きさえ観察していれば避けるのは容易い!)」
シズイ:「待てバカ、そいつの弾丸はただの弾じゃねぇぞ!」

アレックス:「そういや……アンタは初見だよなあ!」

GM:発射された弾丸は実体を消失するとともにアーセリアの顔面に着弾! 強烈な光を放つ!

アーセリア:「まぶっ……!」*思わず顔を手で覆う
アレックス:「オラァ! 畳んでくれ!」

リゼル:よし、じゃあ次の手番貰おうか
リゼル:【バインディング・ソーン】をアーセリアに行使する

◆GMのメモ◆
【バインディング・ソーン】

樹神・ダリオンに仕える神官が使用できる特殊神聖魔法。
マナで編んだ蔦を伸ばし、相手の攻撃と回避を阻害する。
相手に抵抗されても最低1ラウンドは効果を発揮できる性質を持つ。

リゼル:「樹神・ダリオンの奇蹟よ……此処に!」

リゼル:2d6+4+2  //魔法行使判定
<BCDice:リゼル>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2) → 3[2,1]+4+2 → 9

アーセリア:2d6+7+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:アーセリア>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-0) → 12[6,6]+7+0-0 → 19→自動成功!

リゼル:極端だね
GM:出目の腐った抵抗:短縮で6ゾロすな!!
アレックス:???
ヒルデ:ここで6ゾロは草
リラ:えぇ……
パローロ:茨で縛られるのは意地でも回避したいのね……
リゼル:まあ抵抗に成功しようがこのターンは拘束されるんですがね

GM:リゼルが聖印を構えると同時に、アーセリアの周囲にマナで編まれた蔦が出現!
アーセリアは闇雲に剣を振り回して断ち切ろうとするが、繁茂の勢いが激しく絡め取られてしまう!

リゼル:「我が主の御手だ、堪能していただこう」

アーセリア:「う、動きが阻害される……!」*ぎしっ
シズイ:「あのバカ! まんまと術中にハマりやがって!」

リゼル:「とはいえ拘束は長くは持たない、三人とも、続いて!」
ヒルデ:「っしゃ、任せな!」
リラ:「了解!」
パローロ:『了解ッ!』

ヒルデ:手番もらいます!
ヒルデ:補助動作で練技【キャッツアイ】発動! 主動作で《全力攻撃》宣言してアーセリアに攻撃!

ヒルデ:2d6+4+2+1+0-0  //命中力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2+1+0-0) → 7[6,1]+4+2+1+0-0 → 14

アーセリア:2d6+7+1-5 //回避力判定
<BCDice:アーセリア>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+1-5) → 5[4,1]+7+1-5 → 8
失敗……

ヒルデ:k35@12+4+3+6-0  //ダメージ@モール
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.35c[12]+13 → 2D:[4,4]=8 → 9+13 → 22

GM:ぎやーっ!!
ヒルデ:ヨシ!
アレックス:すげえ!
リゼル:いいねえ!
リラ:ダメージすっごっ
パローロ:強い……!!
GM:アーセリアの残りHP、29点! 良いのが入った!!

GM:視界を奪われ、蔦に阻害されたアーセリアにヒルデの鉄槌が叩き込まれる!
跳躍からの勢いを乗せたフルスイングが命中し、アーセリアは食堂車後方に大きく吹き飛ばされた!

アーセリア:「ぐっ……がはっ!」
ヒルデ:「これが……冒険者の戦いだァ!」
アーセリア:「自由を奪った上で集中攻撃などと……ひ、卑怯な!」

パローロ:次いきます! アーセリアに《必殺攻撃》宣言してライトフレイルで攻撃!

パローロ:2d6+5+3-1+0-0  //命中力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3-1+0-0) → 6[1,5]+5+3-1+0-0 → 13

アーセリア:2d6+7+1-5 //回避力判定
<BCDice:アーセリア>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+1-5) → 2[1,1]+7+1-5 → 5
自動失敗……

パローロ:k12+5+2+2-0@8#1  //ダメージ@ライトフレイル 必殺攻撃
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.12c[8]a[+1]+9 → 2D:[5,2 6,1 4,6 1,2]=8,8,11,4 → 4,4,6,2+9 → 3回転 → 25

アレックス:うおおおお!!
GM:う、うわぁぁぁぁあ!!
リラ:うぉぉぉ!
パローロ:良いダメージ!
ヒルデ:かっこいい!
GM:アーセリアの残りHP、8点!

リラ:物理で12点出せば落とせる……いきます!
リラ:補助動作でカッツバルゲルを納刀、ハンドアクスに切り替えます!
リラ:《必殺攻撃》を宣言してアーセリアに攻撃!

リラ:2d6+5+3+0-0  //命中力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+0-0) → 5[4,1]+5+3+0-0 → 13

アーセリア:2d6+7+1-5 //回避力判定
<BCDice:アーセリア>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+1-5) → 2[1,1]+7+1-5 → 5
自動失敗……

GM:おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!
GM:やる気あんのか!!!!!!!!!!!!!
アレックス:草
リゼル:嘘でしょってくらい出目が悪い
パローロ:もうそういう運命だよな、この人
リラ:うぉぉぉ!
リゼル:何で精神抵抗の時の6ゾロをここで切らないんだ
ヒルデ:悪運MVP

リラ:k12+5+2+0-0@10#1  //ダメージ@ハンドアックス 必殺攻撃
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.12c[10]a[+1]+7 → 2D:[6,3 4,6 5,6 2,3]=10,11,12,6 → 6,6,7,3+7 → 3回転 → 29

パローロ:やばすぎ!
アレックス:うっひょ~!
GM:アーセリアの残りHP、-17……ノックアウトです!!

パローロ:『正気に……戻ってッ!』*リカント語
アーセリア:「ぐっ……見切れない……!」*防戦一方
リラ:「ここで落とすか……!」*剣を持った腕を即座に振り抜く

GM:パローロが素早く距離を詰め、渾身の一打を叩き込む! アーセリアは大きくよろめきながら、覚束無い視界の中でリラの剣に対する防御の構えを取った……しかし!

リラ:*半身のまま振り抜かれた先には剣などなく
リラ:「えへへ、フェイントだよ!」
アーセリア:「うそっ……!」*見抜けなかった
リラ:「本命は――こっちッ!」

リラ:ぐるりと身体を捩り、遠心力のままに手斧の峰を即頭部に叩き込む!

アーセリア:「き、貴様ぁー!? がふっ!?」*憤慨したまま気絶!

リゼル:「殺してないだろうね!?」
リラ:「勿論! 峰でちょっと頭を揺らしただけだよ」
リゼル:「ならよし!」
ヒルデ:「こっちも命懸けてんだ。それくらい覚悟してもらわなきゃ」
リゼル:「彼女を手にかけるとまずい事情があるんだよ……」

GM:それでは……アーセリアが食堂車の隅に倒れて気絶すると同時に、必死でマギスフィアを操作していたルルセットが声を上げる!

ルルセット:「よし……できたッ!」*PC達の方を振り向く
アレックス:「やりやがったか……でかした!」

ルルセット:『車窓に告ぐ。遮光解除/採光開始!』*手にしたマギスフィアに音声入力!

GM:その瞬間、食堂車の大窓がクリアになり眩い日光が差し込んでくる! 更に窓ガラスの屈折率が部分的に変化し、集光レンズのようにヴルコラク達の方を照らし始めた。ヴルコラク達の身体がみるみる内に萎縮し、死体へと戻り始めていく!

リゼル:「よし、ナイスタイミングだ!」
アレックス:「ははっ! 最高だぜ!」*サムズアップ
リラ:「やるじゃん、少年!」
ヒルデ:「へぇ、ルルセットがこれを?」
パローロ:『ナイスアシスト!』*がるるっ!

ラウーロ:「あーっ!? 何しやがる、このクソガキ!」
ラウーロ:「……クソッ! 奥の制御室からもう一度遮光し直してやる!」
ルルセット:「させん!」
ルルセット:『車窓に告ぐ。集光座標指定/車両後部!』*束ねた光を車両後部に集中させて吸血鬼を妨害!
ラウーロ:「この~~~~~ッ!!」

ルルセット:「伊達に鉄道関連の書物ばかり読んでいた訳じゃない……今ならこの車両の機能は僕が制御できる!」
ルルセット:「このままあの賊を捕らえる! 皆、力を貸してくれ!」

GM:食堂車の環境が更新され、「日光」の差し込む状態となります
GM:ヴルコラクに設定された弱点が起動し、命中・回避に大幅なマイナス修正ですね! 更に毎ラウンドの確定ダメージ!

アレックス:「くくっ、マジで管理者権限を掌握しちまうなんてな!」
リゼル:「この状況ならアンデッド共は案山子同然、決着をつけよう!」
リラ:「了解!」
ヒルデ:「任せな!」
パローロ:『応ッ!』

GM:それでは第三ラウンド!
GM:ヴルコラクA、なんとか命を繋ぎたい……吸血鬼の牙でヒルデを攻撃!難易度10の回避をどうぞ

ヒルデ:2d6+4+2-1+0-2  //回避力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2-1+0-2) → 7[1,6]+4+2-1+0-2 → 10→成功!

アレックス:ナイス!
パローロ:おぉ~!
ヒルデ:ワーッ!
アレックス:こいつは日光ダメージで落ちるぞ!

ヒルデ:「悪足掻きなんぞ……させるか!」

GM:モールの柄を無理やり口に噛ませ、噛み付き攻撃をガード!

GM:続いてヴルコラクB、パローロに2回攻撃!
GM:難易度9の2連撃だ……PCだってピンゾロの1回や2回出るだろ!!

パローロ:2d6+5+3+1+0-2  //回避力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-2) → 5[4,1]+5+3+1+0-2 → 12→成功!

パローロ:2d6+5+3+1+0-2  //回避力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-2) → 9[4,5]+5+3+1+0-2 → 16→成功!

アレックス:う~ん安心感!

パローロ:『動きが鈍くなった……どうということはない』

GM:ではC、リラさんに吸血鬼の牙!

リラ:2d6+5+3+1+0-2  //回避力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-2) → 9[4,5]+5+3+1+0-2 → 16→成功!

GM:あーん!!
リラ:回避!
アレックス:無敵!!
パローロ:最強!!

リラ:「厄介なのはあの人攫いだけだね!」*攻撃をいなしながら

GM:それではヴルコラクD、ヒルデさんに2回攻撃!

ヒルデ:2d6+4+2-1+0-2  //回避力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2-1+0-2) → 6[4,2]+4+2-1+0-2 → 9→成功!

ヒルデ:2d6+4+2-1+0-2  //回避力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2-1+0-2) → 9[6,3]+4+2-1+0-2 → 12→成功!

GM:う、うそだろ…… 他のPCはともかくヒルデさんには結構当たる見込みなのに……!!

GM:各ヴルコラクは手番の終了時に6点の確定ダメージを受けます。
GM:Aは戦闘不能、Bは残り11点、C,Dは残り19点ですね
GM:そして残るは人攫いのシズイ!

GM:choice[ヒルデ,リラ,パローロ]  //PCランダム選択
<BCDice:GM>:DiceBot : (CHOICE[ヒルデ,リラ,パローロ]) → ヒルデ

GM:攻撃目標決定!

GM:ヒルデに近接攻撃!

シズイ:2d6+7+0-0 //命中力判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-0) → 11[5,6]+7+0-0 → 18

ヒルデ:2d6+4+2-1+0-2  //回避力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2-1+0-2) → 7[2,5]+4+2-1+0-2 → 10→失敗……

シズイ:2d6+6+0-0 //近接攻撃ダメージ
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+6+0-0) → 11[6,5]+6+0-0 → 17

ヒルデ:ってて…… 残りHP20点ですわ
アレックス:出目が良すぎる
リゼル:アーセリアにその出目分けてやれよ

GM:日光に怯むアンデッド達の隙間を縫うようにシズイが突進! 手斧を構え、ヒルデの防御をかいくぐって刃を叩き込む。鎧の上から叩きつける衝撃に思わずヒルデの動きが止まった!

ヒルデ:「くっ……っはは! いいねぇ、あんた強いよ!」
シズイ:「アタシは貴族サマみてーな醜態は晒さねぇぜ。かかって来いや!」
ヒルデ:「上等だァ!!」

GM:それでは第三ラウンド裏、PC達のターン!

リゼル:シズイを囲んで棒で叩くしかねぇな
アレックス:落としにかかりますかねぇ!
ヒルデ:落とそ落とそ!
パローロ:タコ殴りじゃー!

アレックス:では初手いただきます! 装填数はあと1発……
アレックス:補助動作で【シグナル・バレット】を使用!
アレックス:主動作で《牽制攻撃》を宣言してシズイに射撃!

アレックス:2d6+4+3+1+1-0  //命中力判定(残弾数:0)
<BCDice:アレックス>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+3+1+1-0) → 5[3,2]+4+3+1+1-0 → 14

シズイ:2d6+7+0-0 //回避力判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-0) → 8[4,4]+7+0-0 → 15
成功!

アレックス:ウォァー!!
アレックス:同じ手は食わないか!!
パローロ:やるなぁこいつ……!
リゼル:あちゃー

シズイ:「二度も同じ手を喰らうかよ!」*宝石から岩を放ち、光る前に照明弾を弾き飛ばす!
アレックス:「っち、それもそうだな! くそッ!」

リゼル:アレックスと前後させた方が良かったが、私は【バインディング・ソーン】をシズイに対して使うぜ

リゼル:2d6+4+2  //魔法行使判定
<BCDice:リゼル>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2) → 5[4,1]+4+2 → 11

シズイ:2d6+7+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-0) → 6[4,2]+7+0-0 → 13
成功!

リゼル:さっきから出目が良くないな……
リゼル:一応このターンは効果あるから…
アレックス:そうだぜ!

シズイ:「……ッ! 邪魔するんじゃねぇ!」*周囲の蔦を斬りまくるが、阻害される!
リゼル:「これも一つの戦い方さ」

ヒルデ:手番もらいます!
ヒルデ:《全力攻撃》宣言してシズイを攻撃!

ヒルデ:2d6+4+2+1+0-0  //命中力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2+1+0-0) → 7[5,2]+4+2+1+0-0 → 14

シズイ:2d6+7+0-1 //回避力判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-1) → 9[5,4]+7+0-1 → 15
成功!

ヒルデ:いけねえ!!
パローロ:優秀じゃねぇかよこいつぅ……!
アレックス:やっぱ強いぞ!!
ヒルデ:シズイが強い

シズイ:「浅いんだよォ!」*蔦に阻害されながら後ろに下がって回避!
ヒルデ:「あー、惜しいッ!」*でも笑っている

リラ:ならば続くぜ!
リラ:練技【キャッツアイ】を起動! 主動作でシズイに《必殺攻撃》!

リラ:2d6+5+3+1-0  //命中力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1-0) → 6[1,5]+5+3+1-0 → 15

シズイ:2d6+7+0-1 //回避力判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-1) → 10[5,5]+7+0-1 → 16
成功!

アレックス:????
パローロ:必ず1高い値で回避してきやがるぞこいつぅ~!?
ヒルデ:本当に全部吸ったのか、アーセリアのダイス運を

リラ:「はぁぁっ!」*ヒルデの攻撃回避後の隙を突くように攻撃!
シズイ:「しゃああっ!!」*繰り出された剣を手斧で迎撃!
リラ:「おっと、視野が広いなぁ」
シズイ:「ククッ、どうしたお前らそんなもんかァ!?」

パローロ:自分も続きます! シズイに《必殺攻撃》!

パローロ:2d6+5+3-1+0-0  //命中力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3-1+0-0) → 6[3,3]+5+3-1+0-0 → 13

シズイ:2d6+7+0-1 //回避力判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-1) → 6[3,3]+7+0-1 → 12
失敗……

アレックス:うおおおお!来た!!
シズイ:すいません調子乗りました
リゼル:ヨシ!
パローロ:ようやく当たったな!!
ヒルデ:ついに来た!

パローロ:k12+5+2+2-0@8#1  //ダメージ@ライトフレイル 必殺攻撃
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.12c[8]a[+1]+9 → 2D:[2,6 5,5 4,3 5,1]=9,11,8,7 → 5,6,4,4,+9 → 3回転 → 28

GM:ぬぅ~~! シズイの残りHP、20点!

ラウーロ:「い、いいぞ! シズイ、その連中全員ブッ殺してガキを連れてくるんだ!」
シズイ:「任せとけ! やっぱりお前にはアタシしかいねーな!」*余所見

アレックス:「くっ、装填入る! 今来られたら対処できねえっ!」
パローロ:『任せて』
パローロ:「(姿勢は低く……呼吸を整える。相手は調子に乗っている。だから……ありったけを!)」*突進!

GM:パローロはフレイルを構え、再び高速回転させる! アンデッド達の間を駆け抜け、一瞬にして相手の死角へと回り込む!
GM:シズイが気付き、手斧と妖精魔法による迎撃体制に入った。それを上回る速度でパローロは跳躍、壁を蹴って相手の頭上を取り、更に天井を蹴って高速落下攻撃を仕掛ける!

パローロ:『ここッ!』*渾身の振り下ろし!

GM:二人が交叉、シズイの左肩に痛烈な一撃が叩き込まれる!

シズイ:「ぐあ……っ! 疾ぇ、油断したか!」*痛みを堪える
パローロ:「グルルルル……」*やっぱり手ごわい……

GM:それでは第四ラウンド!
GM:ヴルコラクの攻撃、正直当てにならないが
GM:試行回数を増やせばPC達だってピンゾロの可能性はあるからね

GM:ヴルコラクBはヒルデさんに吸血鬼の牙で攻撃!

ヒルデ:2d6+4+2-1+0-2  //回避力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2-1+0-2) → 8[2,6]+4+2-1+0-2 → 11→成功!

ヒルデ:いー!
GM:めっちゃ避け続ける……! 当たってもいい頃だろ……!
パローロ:今回めっちゃ避けててとても偉い

GM:ではC、パローロに2回攻撃!!

パローロ:2d6+5+3+1+0-2  //回避力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-2) → 6[4,2]+5+3+1+0-2 → 13→成功!

パローロ:2d6+5+3+1+0-2  //回避力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-2) → 10[4,6]+5+3+1+0-2 → 17→成功!

リゼル:いいねえ
GM:出目が衰えん……っ!
アレックス:全く問題ないっ!
パローロ:安心安全

GM:さらにD、リラに吸血鬼の牙!

リラ:2d6+5+3+1+0-2  //回避力判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3+1+0-2) → 9[5,4]+5+3+1+0-2 → 16→成功!

GM:ひぃん!
リラ:あぶなげなく回避!
アレックス:余裕!

GM:それではシズイのターン!
シズイ:《魔法拡大/数》を宣言!
アレックス:なにっ……
シズイ:【フレイムアロー】をリラ、パローロ、ヒルデ、リゼルに行使!

◆GMのメモ◆
【フレイムアロー】

炎属性に分類される妖精魔法。
【ファイアボルト】と比べ消費MPが重いが威力が高い、強化版といった位置づけ。

GM:残りMPほぼ使い切るが……一気に燃やし尽くす!

シズイ:2d6+7 //魔法行使判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7) → 10[5,5]+7 → 17

リラ:2d6+5+2+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:リラ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+2+0-0) → 10[4,6]+5+2+0-0 → 17→成功!

リゼル:2d6+4+3+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:リゼル>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+3+0-0) → 9[5,4]+4+3+0-0 → 16→失敗……

ヒルデ:2d6+4+2+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2+0-0) → 4[2,2]+4+2+0-0 → 10→失敗……

パローロ:2d6+5+2+0-0 //精神抵抗判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+2+0-0) → 6[1,5]+5+2+0-0 → 13→失敗……

リラ:おらぁぁ!!
リゼル:高いわ
アレックス:つよ!!!!
ヒルデ:高い!
パローロ:強過ぎ!!
GM:リラ→ヒルデ→パローロ→リゼルの順にダメージ出していきますよ!

シズイ:hk20@13+7 //威力20魔法ダメージ
<BCDice:シズイ>:
SwordWorld2.5 : KeyNo.10c[12]+7 → 2D:[1,1]=2 → **→ 自動的失敗

シズイ:3 k20@10+7 //威力20魔法ダメージ
<BCDice:シズイ>:
SwordWorld2.5 : KeyNo.20c[10]+7 → 2D:[1,1]=2 → ** → 自動的失敗 
SwordWorld2.5 : KeyNo.20c[10]+7 → 2D:[5,2]=7 → 5+7 → 12 
SwordWorld2.5 : KeyNo.20c[10]+7 → 2D:[5,3]=8 → 6+7 → 13 

GM:アーッ!?
リラ:あっ
パローロ:あっ……
ヒルデ:えっ
アレックス:ふふっ
リゼル:なんか徐々に出目が死に始めている……!?

リゼル:とはいえ13点か。普通に痛いな。
パローロ:こちらも12点。痛い……。

シズイ:「(くそっ、さっきの一撃で腕が上がんねぇ……無理やり魔法で爆発させて隙を作る!)」
リゼル:「……! 皆、気を付けろ。高威力の魔法を使うつもりだ!」
シズイ:「魔力臨界……焼き尽くす!」*宝石から炎が溢れ出す!

GM:シズイの宝石から巨大な火球が出現! それが分裂してアレックス以外のPC達へと飛来する!

リゼル:「まったく、乱暴だね。だが、今ので打ち止めかな?」
パローロ:「ぐぅぅ……!」*熱い!
ヒルデ:「よっ……と! あっぶね~~!」*なんとかテーブルを楯に
リラ:「破れ被れの魔術など……児戯も同然!」*山勘でマナを腹部に集中! 相殺してみせる

シズイ:「(センスだけで完全に魔法を防げる訳がねぇ……コイツ一体何なんだ!?)」*狼狽!

ヒルデ:「おや、焼き尽くすんじゃなかったのかい?」
シズイ:「ちくしょぉ……舐めんじゃねぇぞ!」*痛みに耐えて無理やり斧を構えた!

GM:それでは第四ラウンド裏、PC達のターン!
アレックス:初手ください! 装填だけします!
リゼル:じゃあ次貰おうかしら

リゼル:魔法使わないので通常移動で乱戦エリアへ
リゼル:そのまま主動作、《魔力撃》を宣言してシズイに攻撃!

リゼル:2d6+2+2+1+0-0  //命中力判定
<BCDice:リゼル>:SwordWorld2.5 : (2D6+2+2+1+0-0) → 9[4,5]+2+2+1+0-0 → 14

シズイ:2d6+7+0-0 //回避力判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-0) → 8[4,4]+7+0-0 → 15
成功!

GM:っぶねぇ!
リゼル:出目はいい方なんだがね…
パローロ:本当に1高い数値で回避するな……
アレックス:ぐえー!
リゼル:こういう出目だと変転使えないのいやーね
ヒルデ:しぶといことに定評のあるシズイさん

パローロ:では次もらいます! シズイに《必殺攻撃》宣言して近接攻撃!

パローロ:2d6+5+3-1+0-0  //命中力判定
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : (2D6+5+3-1+0-0) → 6[5,1]+5+3-1+0-0 → 13

シズイ:2d6+7+0-0 //回避力判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-0) → 5[1,4]+7+0-0 → 12
失敗……

パローロ:k12+5+2+2-0@8#1  //ダメージ@ライトフレイル 必殺攻撃 かいくぐり
<BCDice:パローロ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.12c[8]a[+1]+9 → 2D:[4,3 4,3 1,3]=8,8,5 → 4,4,2+9 → 2回転 → 19

GM:ぬぅー!! シズイのHP、残り4点!
リゼル:あと一発で持っていけるぞ!
アレックス:いけえ!!

パローロ:『もう……ひと押しッ!』*懐に飛び込み、身体を捻りながら二連撃!

GM:リゼルの攻撃によって生まれた隙を見逃さず、パローロが懐に飛び込んで連撃! 再び肩に棍が振り下ろされ、シズイの顔が激痛に歪む!

パローロ:『もうボロボロなんだから、大人しくしなさい』

ヒルデ:次もらいます! 《斬り返し》宣言してシズイに攻撃!

ヒルデ:2d6+4+2+1+0-0  //命中力判定
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+2+1+0-0) → 7[5,2]+4+2+1+0-0 → 14

シズイ:2d6+7+0-0 //回避力判定
<BCDice:シズイ>:SwordWorld2.5 : (2D6+7+0-0) → 6[4,2]+7+0-0 → 13
失敗……

アレックス:きた!!
リラ:よし!
GM:出目がパワーダウンしてきただとぉ!
ヒルデ:よっし!
リゼル:いいぞ!
パローロ:ナイスぅ!

ヒルデ:k35@12+4+3+0-0  //ダメージ@モール
<BCDice:ヒルデ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.35c[12]+7 → 2D:[6,1]=7 → 8+7 → 15

GM:シズイの残りHP、-8……戦闘不能です!

GM:PC達の連続攻撃を受け、シズイの手から斧が弾き飛ばされる。
ヒルデの鉄槌の一撃がシズイを吹き飛ばし、見事気絶させた!

ヒルデ:「いい加減に……倒れろッ!」

GM:同時に窓で収束された日光に晒され続けたヴルコラク達の身体も崩壊が始まり、あとに残るのは犠牲者達の遺骨だけだ。

リゼル:「……せめて埋葬はさせてもらうよ」
リゼル:「間に合わなかった私の自己満足だが」

ルルセット:「や……やった、のか?」*アレックスの後ろから顔を出す
リゼル:「いや、まだ一人残っている」
アレックス:*さっと手でルルセットの顔を自分の後ろへやる
ヒルデ:「どうする……まだやるかい?」*ラウーロに向かって

ラウーロ:「ははは……」*額に青筋を浮かべながら
リゼル:「苛立っているようで何よりだ」

パローロ:『そのニヤケ面……一発殴らせろ……!』*ガルルルルル
ヒルデ:「どおどお……」*手を離したら突撃しそうなので抑える

ラウーロ:「一応言っとくけどね、僕が直接戦えばお前らなんか10秒でアンデッドの餌なんだぞ」*不機嫌そうに
リゼル:「ありがとう、と言うべきなのかな?」
ラウーロ:「双方にとってこうするしかない、って話」
ラウーロ:「貴族に直接手出ししたら、流石にこの地方の冒険者連盟が黙ってないからね」*リゼルを睨み付けつつ

リゼル:「なら私たちは幸運だ」
リゼル:「君は首謀者ではなく協力者なのかな?」
リゼル:「……そこの彼女の」*アーセリアを指さしつつ

ラウーロ:「捕まってもいないのに取り調べを受ける気はないね。その女に聞けよ」*顔を顰める
リゼル:「そうさせてもらおう」
リゼル:「私としても君の存在は許しがたいが、勝てるかもわからない相手と事を構えたくはない」
リゼル:「どうだろう。ここは大人しく捕まるとか……このまま何もせず去るとか」
ラウーロ:「言われなくてもそうする。今度は夜に戦りに来るからな」

GM:吸血鬼は日光に当たらないよう注意深く日陰を歩いて窓に近寄ると、素手で窓を叩き割った。
外の風が食堂車を揺らし、男は外套にすっぽりと身を包んでから外へと飛び出す。

パローロ:「……ぐぅぅうう!!」*獣変貌解除しつつ
リゼル:「抑えてくれてありがとう、パローロ」
パローロ:「いい。わかってる」
アレックス:「――っふぅ!」*気が抜けたように盛大に床に座り込む
リラ:「ふぅ~。素直に去って何よりだ」
リラ:「少年を護りながらだと、やりずらかっただろうしね」
ヒルデ:「っていうか、多分全員ヤバかったと思うな」

ヒルデ:「……アル坊、あの窓ってそんなに簡単に割れるもんじゃないんだよな?」
アレックス:「そうだ。あんな割れ方、普通はしねえよ」
リラ:「そういえば高性能の強化ガラスなんだっけ。それを素手で叩き割るとはね……」
リゼル:「それだけ上位の存在ってことだろうさ」

リゼル:「いやはや。奴には今ので完全に目をつけられてしまったかもしれないね」
パローロ:「仕方ない。今の私じゃ、あいつに拳は届かない」
リゼル:「そうしょげないでくれ、パローロ。また会えるさ、多分ね」
ヒルデ:「いつか皆でぶん殴ろう、な」*よしよし
リラ:「明確な目標との差が分かっただけでも大きな収穫だからね」
パローロ:「皆で……うん、そうだね」

リゼル:「さて……あんまり気は進まないけど、まだ仕事は残ってる」
リゼル:「最後にやるべきことをやらないとね」
ヒルデ:「……?」

6. 真相

GM:PC達は戦いの末、アンデッドと吸血鬼を追い払う。アンデッド達の遺骨は一旦リゼルが預かり、それ以外のPC達は手早くアーセリアとシズイの身柄を拘束する。

リゼル:「ルルセット閣下、少しいいですか」
ルルセット:「あ、あぁ。残った賊の捕縛だな」
リゼル:「……それもありますが」
リゼル:「一応、確認していただきたいものが」
ルルセット:「……?」
リゼル:アーセリアの面通ししたいね

GM:倒れたアーセリアをリゼルが抱え起こし、ルルセットに見せる。
その顔を見て、ルルセットは驚愕の表情を浮かべた。

ルルセット:「あ、姉様……!? どうして!?」
リゼル:「やっぱりそうか……」
アレックス:「……マジかよ」
リゼル:「とりあえず、彼女も拘束はします。詳しい事情は本人から聞きましょうか」

リラ:「貴族っぽい太刀筋だと思ったけどやっぱり……」
ヒルデ:「つか、言ってたもんな。ルルセット、って」
パローロ:「自作自演……?」

アーセリア:「う、ううっ……」*意識を取り戻す

GM:それでは……車掌や乗務員がやってきてシズイとアーセリアを拘束 そのまま列車はほどなくして《マグノア》駅に到着します
GM:シズイはそのまま憲兵団に引き渡され、アーセリアは拘束されたまま駅舎の一室に通されます。もちろんPC達とルルセットも同行する。

リゼル:「長かった旅もいよいよ終着駅、か」
リゼル:「そういえば、彼女の魅了は解けるんだろうか」*ぼそっと

GM:目を覚ましたアーセリアは少しずつPC達に事情を話し始める。ルルセットがその場にいることも大きいようだが、その口調は穏やかだ。

アレックス:*ドア横腕組傾聴姿勢
アーセリア:「まずは、貴族として……いや、人族の一員として醜態を晒したことを貴公らに詫びなくてはならん」
アーセリア:「すまなかった。あの男の術に嵌り、この度の騒動を起こしたこと。そして弟の恩人である貴公らに剣を向けたこと」
アーセリア:「……赦してくれなどと言えた立場ではないが」

リラ:「(よかった……戦いの最中のことは怒ってないみたいだ)」

リゼル:「何者なんです、あの男は」
リゼル:「人族ではない存在なのは予想がつきますが、一山いくらのそれとは物が違った」
リゼル:「かなり高位の存在のように見えましたが。……その振る舞いはともかくとして」

アーセリア:「結論から言うと吸血鬼だ。下位吸血鬼と私に名乗った」
リゼル:「予想はついていたが……最悪だな」
パローロ:「……」*耳だけ動かし傾聴の姿勢

アーセリア:「あの男が接触してきたのは、社交の場だった」
リゼル:「(社交の場に出てる……身分があるんじゃなくて、身分ある人のヒモでもやっていた?)」

アーセリア:「まぁ、大きな声では言えないが……貴族も“個人的な友人”を雇うことがある」
アーセリア:「何度か話すうちに、その……これも奴の魅了なのだろうが、とても面白い男だと思うようになった」
アーセリア:「それで、彼を紹介してきた知人から彼を譲ってもらったのだ」*耳を垂れさせる

ヒルデ:「友人を雇うってなんだ……?」*小声
リゼル:「あとでアレックスに教えてもらってくれ」*小声

リラ:「なるほど……」
リゼル:「彼はあなたを何と言って唆したんです?」
リゼル:「家のより良い未来のために……と口走っていたと思いますが」

アーセリア:「奴はまず自分が吸血鬼だと明かし、驚く私の目の前でそれを証明して見せた」
アーセリア:「その上で、人族と敵対するつもりはないと宣ったんだ」
アーセリア:「奴は、吸血鬼の中でも使い走りのような身分で……金と権力とのパイプが要ると話していた」
アーセリア:「それで私が立案したのが……ルルセットを利用した計画だ」
ルルセット:「え……!?」

リゼル:「聞かせてください」
リゼル:「ルルセット氏にも関わることなので、この場で。包み隠さず」
アーセリア:「ルルセットを《マグノア》への外交官に推薦したのは、ルルセットを奴に引き合わせ、最終的にマグノア草原国アルショニア領事館を吸血鬼達の活動拠点にするためだ」

リゼル:「(奴は単独で活動しているわけではない……ということか。面倒だな)」

アーセリア:「私が直接《マグノア草原国》に赴くことは家のこともあり現実的ではない。だから、旅の途中に事故を装ってルルセットを支配下に置き……傀儡にすると」
アーセリア:「もちろん、命は奪わない計画だった。それに聞き分けが良ければ魅了すら必要ない、安全な計画だったんだ」*言い訳するように
リゼル:「なるほど。人さらいに襲わせたり、アンデッドにルルセット氏を人質に取らせようとしなかったのはそういうわけですか」
ルルセット:「そ、そんな……」

パローロ:「アイツがそんな、口だけの約束を守る訳がない」
アレックス:「……姐さん、奴のことを知ってるのか?」
リゼル:「知り合い……と思っていいんだよね。あの吸血鬼と」
リゼル:「聞かれたくない話なら、耳を塞いでいるけど」

パローロ:「昔……あの男に恋をしていた。それだけ」
パローロ:「『結婚詐欺師ラウーロ』って名前に聞き覚えはある?」
アーセリア:「……いや、アルショニアに手配書は出回っていなかった」

パローロ:「冒険者や、こっちの貴族じゃ知らないのも無理はないと思う」
パローロ:「私はここから東……ゴケルブルグ大公国の方の生まれ」
パローロ:「私の知る『ラウーロ・グラウラッテ』は、はっきり言ってケチな小悪党」

パローロ:「冒険者まで依頼が行くような悪事を働くような男じゃなくて、村や小さな町の女の子を相手に詐欺を働くようなやつ」
パローロ:「あいつの持っていた首飾り、覚えてる?」
ルルセット:「首飾り?」
リゼル:「ねじれた指輪のようなものがついたもの、だったかな?」
ヒルデ:「あの……ぐるぐるしたやつか」*ジェスチャー
リラ:「そういえばそんなんあったね」
リゼル:「魅了された冒険者が話していたね。それに覚えが?」

パローロ:「『ねじれた輪』のシンボル……私も詳しくは知らないけど、とある神の教えを嘯いてだますのがあいつの手口」
アーセリア:「信仰をエサに女に近づき、小銭を巻き上げるとは……どこまでも汚い男よ」*思い出し憤慨
パローロ:「今回の計画、組織的な動きがあるとするなら、それも手掛かりの一つだと思う」
リゼル:「邪神がらみだとすれば、これで二度目だね」

リゼル:「ねじれた輪……か。とりあえず、我らがギルドマスターにも共有しておこうか」
リラ:「そうだね、ボク達で抱えるにはあまりにも大きすぎる話だもんね」
リゼル:「そうだね。ひょっとすると全員死んで、せっかく得た情報がふいになるかもしれないし」
パローロ:「縁起でもない……」

ヒルデ:「この間の神父といい、今回の吸血鬼といい……案外、そこらへんに紛れ込んでるかもしれないねぇ」
リゼル:「想定しておいて損ということもないだろう。何、私は意地でも生き残るとも」

アーセリア:「……吸血鬼とはいえ、永い時を生きる不死者ではなく最近まで詐欺師だったような男に絆されるとは……一生の不覚」*耳が垂れる
ルルセット:「姉様……」
パローロ:*アーセリアに寄り添い
パローロ:「私が、貴方の分まであいつに鉄槌を下す。約束する」

リゼル:「まあ、そうご自分を責めないでください」
アーセリア:「し、しかし……私のせいでルルセットは危険な目に巻き込まれてしまった」
アーセリア:「弟は……これまでのように、屋敷で本を読んで過ごしていてくれれば良かったのだ」
ルルセット:「……そ、それは」

リラ:「……それは違うんじゃない?」
アーセリア:「……?」
リラ:「ね、アレックス」
アレックス:*腕組みを解く

リラ:「少なくとも、ルルセットはボク達と一緒にあいつ等を撃退したわけだし、外に出てるのはすごく楽しそうに見えるな」
リラ:「お姉さんが思うより、弟くんはずっと成長して“男”になってるんじゃないかな?」
アーセリア:「そ、そんなことは……」

アレックス:「なぁ」*後ろからルルセットの肩に手を置く
アレックス:「せっかく姉貴がやらかしてんだ。言いたいことがあれば、今のうちに言っといた方が得だぜ?」
アレックス:「少なくとも、俺はそうしてきた」*にっ

ルルセット:「う、うん……!」
ルルセット:「姉様……今回の旅、僕は心から楽しゅうございました」
ルルセット:「たとえ計画のためであったとしても、姉様が仰ったように“外の世界を知る”切っ掛けがなければ僕は変われなかったと思います」
ルルセット:「皆とも出会えなかったし」*PC達を振り返る

ルルセット:「結果ありきではありますが……僕は外交官を任せていただけて良かったと思っています」
ルルセット:「姉様さえ許していただけるなら、このまま《マグノア》に残り執務に取り組ませていただきたく」*頭を下げる
アーセリア:「んん……ううん……」*悩ましい顔

リゼル:「ルルセット氏のことを大事に思っておられるのはわかります」
リゼル:「道中、ルルセット氏はアーセリア閣下のことをたびたび口にされていましたが、いずれも尊敬に瞳を輝かせておられました」
アーセリア:「……ッ」*赤面
リゼル:「反面、その姉に対して自分は……と落ち込んでしまうことも多かった」
リゼル:「ですが、今。ルルセット氏はご自分の為すべきことを見つけられた。そして臆することなく、貴方に進みたい道を願い出た」
リゼル:「相当な覚悟があってのことです。どうか、彼を「か弱い弟」ではなく、一人の個人として見ては頂けませんか?」

アーセリア:「……流石は神官だけあって話が巧みだな。断れん」
リゼル:「いえいえ、説法などもうほとんど忘れてしまいました」
リゼル:「酒場で学んだ話術ですとも。それでも、心からの言葉ですよ」

アーセリア:「……アルショニア女王国 辺境伯アーセリア=クライルの名において、我が弟ルルセット=クライルに」
アーセリア:「改めて外交官の任を任せよう。我らが女王からの命だ。必ずや《マグノア草原国》との関係を保ち、双方の国家繁栄に尽力せよ」
ルルセット:「はいっ!」*礼

ヒルデ:「……! やったな、ルルセット!」
アレックス:「一件落着だな」
パローロ:「よかった」
リラ:「いや~、大団円だね!」
リゼル:「うん、『山林燃えて土壌肥える』だね」

GM:アーセリアは拘束を解かれ、PC達と共に《マグノア》のアルショニア領事館へとルルセットを送り届ける。
アーセリアとPC達が領事館を離れる前に、二人は静かに抱擁し合った。

GM:それでは、PC達はルルセットと別れアーセリアと共にマグノアの市街に出ます。時刻は宵、市街の大通りにはたくさんの屋台が出ており、食事を提供しています。

アレックス:「あぁ、そういや」
アレックス:「これ、あいつに渡しておいてくれないか」
アレックス:*アーセリアに予備マギスフィアを渡す

アーセリア:「良いのか?」
アレックス:「大した値段のもんじゃないけどな」
アレックス:「立派に使いこなしてた。これはもうアイツのもんだ」
アーセリア:「……わかった。その言葉が何よりの褒美になるだろう」

アーセリア:「……貴公ら、もう少し付き合ってくれないか」
ヒルデ:「?」
アーセリア:「元々、報酬はルルセット個人ではなく我が家から支払う契約になっていたのでそちらの処理と……」

アーセリア:「《マグノア草原国》といえば美酒美食が最大の売りだろう。今日は私一人だ。……食事の同席を願いたい」
アレックス:「ひゅう」*口笛
リゼル:「そういうことなら、喜んで」
ヒルデ:「ほんとに!?」
パローロ:「ほほぉ~」*尻尾ふりふり
リラ:「やった!」

アーセリア:「か、勘違いするなよ! 今日は護衛の騎士団も連れてきてないし、でも一人で食事って慣れてないしで……」
アーセリア:「そう、これは双方の利得を考えた上での提案であって……!」*言い繕うように

リゼル:「閣下、一つ差し出がましいことを言わせていただけるのなら」
アーセリア:「な、なんだ」
リゼル:「私的な場でくらいは、もう少し素直になさっても良いと思いますよ」
リゼル:「きっと、ルルセット氏もそちらの方が喜ばれるでしょう」
アーセリア:「……か、考えておこう」*そっぽを向く

GM:アーセリアを伴い、PC達はマグノアの屋台街へと向かっていく。
近辺の畑や放牧地で採れた野菜や畜肉を串に刺し、豪快に炙り焼きにした食事が食欲をそそる匂いを放っている。
果樹園で採れた果物が冷やされ、人々が軽食を手に行き交っている。
PC達は空腹感を堪えながら、今日の晩餐を物色するのであった。

GM:ソードワールド2.5 《風の廻り道》キャンペーン第四話 おしまい

←第三話「猛き国の辺境伯子」後編

第五話「大草原の美食家達」前編→


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