ソードワールド2.5リプレイ《空の麓》キャンペーン 第八話「湖面の魔女と記憶の魔剣」後編
はじめに
この記事は2022/9/4に行われた「ソードワールド2.5(グループSNEのTRPG)」のセッションログを再編集したリプレイです。
読みやすくするため、実際のセッションログを少しだけ脚色したり、発言順序を整理したりしています。
前回はこちら。
本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。
(C)GroupSNE
(C)KADOKAWA
0. これまでのあらすじ
◆これまでのあらすじ◆
アルフレイム大陸北西部、ドーデン地方。
そこは乾いた荒野と南部の草原に魔動鉄道が走る、広大な冒険の舞台。
冒険者ギルド《空の麓》亭に所属するPCたちは、謎めいた魔法文明時代の遺跡で蛮族と戦いを繰り広げ、奇妙な「剣型の首飾り」を手にする。
専門家の見立てによると、それは魔法文明時代にしか存在し得ない「超高密度マナ結晶構造体」なのだという。
手がかりを求めるPC達は《オルフィード湖国》に住むエルフの魔女、ユーラウゼン=ローハイムメイレンを訪ねるため魔動列車で東に向かう。
しかし、魔女の住む小島を目指して船を進めるPC達へと湖上盗賊団が襲いかかる。水上戦を得意とするレッサーオーガ達で構成される盗賊団をPC達は退け、目的地である魔女の館へとたどり着いたのであった。
1. 記憶継承器、“最後の魔剣”
GM:それではセッション後編、はじめていきましょう!
GM:時系列はPC達がユーラウゼンの館に泊まって、その翌日です。
キア:「おはようございます~」
ルクス:「よく眠れました……」
イズール:「ぼちぼち、だ」
キア:「やっぱりちゃんとしたベッドはいいですね~」
カナリカ:「そうだね。しばらく鉄道での移動だったし……」
クロウリー:「久しぶりのオルフィードだ。懐かしい寝心地だったぜ」
ダンテ:「脚の伸ばせる寝台ってのは良いもんだな」
GM:それでは描写から進めていきましょう!
GM:◆描写◆
翌日午後、PC達は思い思いの時間を過ごしていた。
ユーラウゼンは昼過ぎまで寝室で熟睡しており、PC達は彼女が起きてくるまで屋敷で休息をとることにした。
午後の日差しが傾き始めた頃、PC達は遅めの昼食を採ってから客間へと招集される。
ユーラウゼン:「ふわぁ……よく寝た……」
ユーラウゼン:「君達はどうだい? よく眠れた?」*あくび混じりに
キア:「はい。久しぶりに熟睡できました!」
ユーラウゼン:「それは何よりだ。君達には、まだ暫く旅を続けてもらわなければならないからねぇ」
ユーラウゼン:「さて、昨日の話の続きといこうか。どこまで話したっけ……?」
カナリカ:「記憶を継承する、刺青型の魔剣の下りまでです」
ユーラウゼン:「そうだった」
ユーラウゼン:「まず昨日も言ったように、僕は“空色の剣”を製造した魔法王の記憶を一部継承している」*自分の肩を指差し
ユーラウゼン:「なので、僕のアドバイスはあくまでその記憶に基づいたものになる。手がかりに過ぎないと思って聞いて欲しい」
ユーラウゼン:「結論から言おう。《フレジア森林国》を目指したまえ」
キア:「フレジア……そこに何が?」
ユーラウゼン:「僕が持っているのと同じような”最後の魔剣”が安置されている。つまり……カナリカちゃんの持ってる魔剣の製造者の記憶だ。実に確実な手がかりだとは思わないか?」
カナリカ:「創造主より確実な話はないね!名案だ」
ユーラウゼン:「そうだろ? で、肝心の場所についてだが……」
ユーラウゼン:*操霊魔法【イリュージョン】でPC達の目の前に映像を出す
カナリカ:「さりげなく高位の魔法が出たね……」
ユーラウゼン:「君達の今いる《オルフィード湖国》がココだとして……」
ユーラウゼン:「ちょうどこの辺り。首都フレジアの南方、森の一角だ。列車で《ツヴァイツヴァイク》の街まで戻ったあと街道を北上したまえ」
カナリカ:「あぁ、フレジアには鉄道が通ってないって話だっけ」
キア:「難しい旅になりそうですね」
ユーラウゼン:「そこに、私の持つ刺青……“エーゼインの最後の魔剣”と同じものが祀られている集落があるはずだ」
ユーラウゼン:「集落の名を《オールドアッシュ》という。フレジアの森の中に、その村はある」
キア:「わかりました」
キア:「その、もし良ければ紹介状などもらえると嬉しいです」
キア:「話に聞く限り、村に祀られているシンボルを頂きにいく格好になりますから」
ルクス:「たしかに、そうなりますね……」
クロウリー:「ある程度の交渉は俺らもやるが、いきなりじゃ怪しまれて話にもならん可能性があるな」
ユーラウゼン:「あぁ、そうだね。任せたまえ」
ユーラウゼン:「その村の代表とは知り合いだから、一筆書くよ」
キア:「ありがとうございます!」
イズール:「村の代表……村長みたいな感じか。どんな人なんだ?」
ユーラウゼン:「のんびりしたメリアの男だ。難しい相手じゃないよ」
ユーラウゼン:「少々眩しいのが難点だけどねぇ」
カナリカ:「眩しい?」
イズール:「メリアか。珍しいな……眩しい?」
ルクス:「……?」
キア:「ふむ……? メリアにはあまり使われない形容ですが」
ユーラウゼン:「ま、会えばわかるさ。会えば」*ニヤ
クロウリー:「しかしよぉ。《フレジア森林国》といえば鉄道も通ってねぇド田舎だぜ」
クロウリー:「カナリカの言う通り、荷物を運ぶにしても少し手間だ」
クロウリー:「街道はまだなんとかなるかもしれんが……」*森の中とか
クロウリー:「うーむ……キングスレイの冒険者組合から渡された手形は《キングスフォール》-《オルフィード》間しか免除してもらえないしな」
キア:「一応、魔動機術で簡易的なバイクは作成可能ですが」
ルクス:「それだけでは厳しそうですね……」
イズール:「カナリカさんのツテで騎手組合に馬かバイクでも借りるか?」*費用は押さえたいが
カナリカ:「悪くない。バイクなら悪路にも強いし、大分速いよ」
ユーラウゼン:「ま、移動手段と旅費のことは後で話し合おう。僕だってタダで援助するわけにもいかないからねぇ」
ユーラウゼン:「で、何故その村にある”最後の魔剣”を推すかというと……」
GM:ではこの辺でお話を進めましょう
イズール:何かが起きる!
2. 湖上盗賊団アジトへ
GM:◆描写◆
ユーラウゼンの話を遮り、廊下を駆けてくる足音が近づいてくる。
客間の扉が開き、フードを目深に被った数人の少女が息を切らせて駆け込んできた。
彼女達の纏っている黒のローブは皆ずぶ濡れで、怪我をしている者もいる。
どうやら只事ではないらしい。
弟子:「お、お師様! 買い物から戻る途中、船が湖上盗賊団の襲撃を受けてしまい……」
ユーラウゼン:「被害は?」
弟子:「頼まれていた薬草や薬品類が奪われてしまいました……!」
弟子:「また、最後まで抵抗したシオンが盗賊団に攫われてしまい、安否不明です!」
カナリカ:「湖上盗賊団……またか!」
イズール:「あのレッサーオーガ共……!」
クロウリー:「買い出しの帰りを襲われたってわけかよ。見境ねぇな」
ダンテ:「街の近くじゃ大人しくしてたが、ここは街から随分と遠いぜ」
ダンテ:「攫われた娘が無事である保証は……」*険しい顔
キア:「ユーラウゼンさん」*ソファから立ち上がる
キア:「もし宜しければ……お弟子さんの救助をお引き受けしますよ」
ユーラウゼン:「……フフッ、営業熱心だね?」
キア:「冒険者ですから!」
ユーラウゼン:「他の皆はどうだい?」
カナリカ:「名高き“湖面の魔女”に私の腕を見せる、良い機会だ」
ルクス:「微力ながら、私も力になりましょう」
クロウリー:「妹弟子の身が危ないんじゃ、俺も行かざるを得ないな」
クロウリー:「ゴーレムの準備は無しで、今回は援護に徹するぜ」
ダンテ:「イズール、お前どうする?」
ダンテ:「せっかく乗りかかった船だ。俺は乗るぜ」
イズール:「もちろん行くさ、早く行こうぜ!」
ユーラウゼン:「そうだな……」
ユーラウゼン:「僕が魔法であの薄汚い蛮族の根城ごと吹き飛ばしてやっても良いのだが……」
ユーラウゼン:「万が一、弟子を巻き込むと良くないからね。救出は君達に任せよう」
ユーラウゼン:「クク、頼りにしているよ?」
キア:「任せてください!」
カナリカ:「スマートに片付けてくるよ!」
GM:OK! ではPC達はユーラウゼンと簡単に報酬額などの取り決めを行います。依頼内容を共有しましょう。
GM:ではPC諸氏はヒーリングポーション or 魔香草を選んでね
イズール:どっちもまぁまぁ備えがあるな……ポーションもらっとく!
カナリカ:自分もポーションかな!
ルクス:自分は魔香草をいただきます
クロウリー:自分も魔香草だ
キア:魔香草をいただきます!
GM:OK! では最後に一つ
ユーラウゼン:「あぁ、そうそう。注意事項を一つ」
ユーラウゼン:「湖上盗賊団の首魁はギジルメードという名前のタンノズなんだが……奴は略奪品の魔剣を持っている。対峙する時は注意することだ」
キア:「それは……ワクワクしますね」*にっ
カナリカ:「なら、奪い返さなきゃ!」
イズール:「厄介そうだな……」
GM:ということで、魔剣の情報を入手します
GM:メタい話をすると、今後はこうしてGMオリジナルでデザインした魔剣を持った敵がたまに出てきます、という感じです。今回は事前に魔剣のタネが割れているけど、状況次第では初見殺しな魔剣が飛び出す……かも。
GM:◆描写◆
地平線の彼方へと日が落ち、薄暗い薄暮の時間帯が訪れる。
ギレアンの操る小型船は《オルギムル島》の桟橋を離れ、北東に向かって静かに進みだした。
船に乗っているのはPC達とダンテ、そして弟子から借りたマントを羽織りフードを目深に被ったユーラウゼンである。
ギレアン:「湖上盗賊団のアジトは、たしかこの辺のはずだ」
ギレアン:「奴らの船がこの近くの小島から出てきた、って話を同業から聞いたことがある」
GM:よし それではここで異常感知判定(スカウト or レンジャー+知力) 難易度11でいきましょう
GM:イズールさんは周辺にある小島の一つから、微かに煙が上がっていることに気づきます。
火を焚いているということは、何者かが活動しているということだ。
イズール:「一時の方角の小島から細い煙が上がってる。あそこじゃないか?」*視線で
キア:「生活痕……ならば可能性は高そうですね」
ダンテ:「……ありゃたしかに篝火だな。まだ間に合うかも」
ダンテ:「しかしどうやって近づく? 湖上じゃ隠れる場所もないぜ」
クロウリー:「岸から一斉に攻撃されると厄介だな。誰か陽動に回るか?」
カナリカ:「船だと難しいね。バイクが使えるなら私が引き受けるけど」
ユーラウゼン:「ふむ……」
ユーラウゼン:「そういうことなら、僕が引き受けようじゃないか」
ユーラウゼン:「僕がギレアン氏と船を守りながら、水上から奴らのアジトに魔法を撃ち込む」
キア:「助かります」
ユーラウゼン:「間違っても当たらないようにしてくれたまえよ? 怪我をするからね」
イズール:「心得た」
ルクス:「ユーラウゼンさんの魔法攻撃に乗じて、盗賊団のアジトに突入することになりますね」
GM:それでは……場面転換!
GM:イズールが目星をつけた島に近づくと、実際にそこが盗賊団のアジトであることがわかる。遠目に伺っても見張り矢倉や小屋が乱立しており、アジトの体を成しているようだ。
GM:◆描写◆
空が薄暗くなり始めた頃、PC達は湖上盗賊団のアジトのある小さな島の近くへと船を進めていた。
ユーラウゼンが魔法の力で静かに滞空し、島に建てられた粗末な見張り櫓へとマナの矢を降らせる。
櫓の柱が粉々に砕け、見張りのレッサーオーガが悲鳴を上げながら湖へと落ちていく。
GM:ギレアンはその隙に船を岸へと寄せ、PC達は島へと飛び移った。
盗賊団がアジトを構える名も無き小島は、島の中央に直径70m程度の小さな湖を抱えたドーナツ状になっている。
湖の中心部、水中には石が積み上げられており、その上に木組みのアジトが建てられていた。
水上・水中での戦いを得意とする湖上盗賊団にとっては、アジトを囲む湖は城を囲む堀に等しい。
GM:◆描写◆
PC達はアジトを見渡せる草むらへと身を潜める。
数分すると、ユーラウゼンの魔法攻撃に対処するためアジトから小舟に乗ったレッサーオーガ達が姿を現した。
小舟がPC達の潜む草むら側の崖に着く寸前、獣変貌したダンテが音もなく草むらから飛び出し船へと躍りかかる。
ダンテは鋭い回し蹴りを放ち、一瞬の内に2体のレッサーオーガの首を叩き折る。PC達も加勢し、小舟に乗っていた合計4体のレッサーオーガが制圧された。
ユーラウゼンの魔法が多方向から散発的に島を襲い、アジトからは小舟に乗ったレッサーオーガが慌てて飛び出してくる。
PC達は混乱に乗じて死体を草むらに隠すと、報告のために引き返す一団を装ってアジトへと小舟を漕ぎ出した。
GM:周囲から見ると「人族に化けてるオーガの仲間」に見えなくもない、という寸法なわけです
カナリカ:陽動に乗じてうまく入り込んだね
ルクス:相手も一々確認している暇は無さそうですし、良い案ですね
GM:というわけで、湖上盗賊団アジトの簡単なダンジョンハックです
キア:やった!
イズール:作戦開始~!
GM:全部で5つの部屋があるよ。それぞれの部屋に進むとイベント発生だ
GM:PC達はマップ下方の入口にいるわけだね
キア:攫われた弟子がどこに囚われているかが気になりますが……。
カナリカ:どこがどの部屋かまではわからないな。
ルクス:総当りで攻略、としますか
イズール:そうだな。どのみち全部当たるし……。
キア:私たちの侵入が露見すると人質にされるかも。要警戒ですね。
キア:まず4から行ってみます?
カナリカ:小部屋からか
GM:奥から攻めるタイプ!
イズール:聞き耳判定で、廊下の先の様子を伺えませんか?
GM:ふむ、聞き耳か! では難易度を決めてみましょうか
GM:では……そうだな
GM:部屋2,3,4の方からは足音や喧騒が聞こえてきます
GM:反対に1の部屋からは何も聞こえない……
GM:という感じでお願いします 詳細な内容までは聞き取れなかったよ
カナリカ:1で火事場泥棒する?
キア:いきましょうか!
イズール:「左側はやけに静かだな」
ルクス:「まずはそちらから探りますか」
3-1. 倉庫とコボルド達の詰所
GM:◆描写◆
入口近くにある一室に足を踏み入れると、そこは略奪した品物の中でも値打ちのないガラクタが転がる倉庫であった。
部屋の隅や天井など至る所に蜘蛛の巣が張られており、床の一部には埃が積もっている。
天井からぶら下がっているランプは油が切れており、長いこと手入れもされていないようだ。
雑然と積み上げられたガラクタの所為で部屋の見通しも悪く、死角が多い。
PC達は部屋に隠れている敵が居ないか警戒したが、どうやらこの部屋は本当に使われていないらしい。
部屋の扉を確認すると、外側に鉄製の閂が取り付けられていた。
GM:というわけで、この部屋には何もありません
GM:外から閂がかけられるので、誰かを閉じ込めるのには使えるかも…… といった具合です
キア:「お弟子さんが捕まっているのではと思いましたが……アテが外れましたね」
カナリカ:「戦利品もなしか。残念」
ルクス:「これといって有用なものもなさそうですね」
イズール:「だな。めぼしい物もなさそうだし、他を当たるか」
ダンテ:「他の奴に見つかる前に、さっさと弟子ちゃんを探そうぜ」
カナリカ:じゃあ2番の部屋で!
GM:はいな! PC達が素早く廊下を駆け渡り、部屋の扉を蹴り開けると……
GM:◆描写◆
PC達が部屋の中に突入すると、そこは下働きとしてこき使われているコボルド達の部屋であった。薄汚い衣服を身に纏った3匹のコボルド達が、部屋の隅で震えながら命乞いをしている。
コボルド:「うわっぁぁぁぁ! もうおしまいだ!」
コボルド:「魔法攻撃に武装した冒険者……この世の終わりが来たんだ!」*ぶるぶる
カナリカ:「シーッ、静かに……!」
イズール:「……どうする?」*やって良いなら始末するが
コボルド:「し、静かに僕たちを殺す気なんだ……!」*ブルブル
キア:「ここに新しく連れて来られた女の子を知っていますか?」
キア:「教えてくれれば見逃します」*交渉を試みよう
コボルド:「ほ、本当ですか!? 言います!」
コボルド:「昼頃に連れてこられた人族の子は、廊下突き当たりの牢屋に捕まっています」
コボルド:「何人かオーガが入れ替わりで入っていったから、まだ生きているかはわからないけど……」
カナリカ:「ほうほう、ちなみに隣は何があるのかな」
コボルド:「と、隣は武器庫です……ッ! 略奪品の中でも、使えそうなものは一旦ここに保管されるみたいです」
ルクス:「ふむ。武器庫ですか……」
カナリカ:「その中に”魔剣”ってあるのかな?」
カナリカ:「青色の刀身を持つ小ぶりな短刀なんだけど」
コボルド:「そ、それは……ッ! い、言えませんッ!」
コボルド:「お、お頭のことを漏らしたなんてバレたら……ううっ」*震
GM:これ以上の情報をこのコボルドから引き出すためには、もう少し具体的に交渉する必要がありそうです
ダンテ:「なぁ、さっきの部屋とこいつらを上手く使えないかな」
カナリカ:「さっきの部屋……閂付きの倉庫のこと?」
ダンテ:「あの部屋、内側からは簡単に開けられねぇ。こいつらが騒げば手下の一部は部屋を見に来るだろうし」
カナリカ:「確かに声が大きいものね」
クロウリー:「その隙に外から扉を閉めちまう、ってわけか……。こいつらをどう協力させるかだな」
カナリカ:「ふむ……。お師さんは、彼らを雇ってくれるかな?」
クロウリー:「どうだかな。弟子は割とたくさん居るが……まぁ3匹くらいなら雇うんじゃねぇか?」
カナリカ:「だったら、新しい平和な働き口を紹介する代わりに裏切れって提案してみようよ」
キア:「確かにコボルドは安価な労働力ですし……その分、弟子達は勉強のリソースを割けますからね」
カナリカ:「あくまで紹介だ」
GM:ふむふむ……
GM:OK! 交渉成立としましょう。 コボルド達はカナリカの語る条件を一旦飲むようにしたようです。
GM:ダンテやイズールがコボルド達を即座に殺さなかったのも効果的だったと見てよいでしょう
カナリカ:「弟子にも気に入られたらきっと口出ししてくれるだろうし、一役たのむよ」
コボルド:「うぅ……わかりました。何とかしてみます」
コボルド:「けど、僕達の身が危なくなったらすぐ裏切りますよ……! あまり期待しないでくださいね!」
ダンテ:「なら、俺も一緒にあの部屋で陽動に参加する。どうだ?」
ダンテ:「もちろん、皆が許可してくれるならだが……」
キア:「いいんですか?」
カナリカ:「危険だよ? いいのかい?」
キア:「確かに見張りが一人いると助かりますが……」
ダンテ:「なーに、直接戦うわけじゃねぇんだ。奴らを閉じ込めたあとは外から扉を見張ってるだけ」
ダンテ:「ついでにこいつら(コボルド)が裏切りそうなら始末する。一蓮托生ってやつだな」
ダンテ:*牙を剥き出してコボルドに笑いかける
コボルド:「ヒッ」
イズール:「でも、ここは蛮族の本拠地だぜ。背後からオーガに襲われでもしたらあぶねーぞ」
イズール:「……見張りなら俺の方がうまいし」
ダンテ:「その時ゃその時。お前らは魔剣持ってる首魁を潰すんだろ」
ダンテ:「リスクはお互い様だ。それに……俺は負けねぇよ」
キア:「イズールさんは心配症ですねぇ」
クロウリー:「ま、気持ちはわかるが……戦術的にはダンテに賛成だな」
カナリカ:「すぐ戻って来られるくらい、早く片付けてしまえばいいのさ」
クロウリー:「なーに、俺達なら楽勝だろ。急ごうぜ!」
イズール:「ぐうう……」*唸るように
イズール:「分かった、信じる。……ヘマすんじゃねーぞ」
ダンテ:「おう。ま、扉が破られねぇのが一番ラクだけどな」*がはは
ルクス:「我々はただ信じて、己の使命を果たすのみでしょう」
ダンテ:「ルクスの姐さんが言うと迫力あるな……」
ダンテ:「じゃ、俺はコボルド達と空き部屋で準備してくるぜ」
ダンテ:「準備ができたら、イズールは符丁を頼む」
イズール:「おう。昔使ってたのでいいか?」
ダンテ:「おう。忘れてないみたいで嬉しいぜ」
ダンテ:「それじゃ、お互いの健闘を祈る。行動続行だ!」
キア:「はい、作戦の継続が厳しいと感じたら即座に離れて下さいね」
ダンテ:「あぁ、その時はこいつらが良い囮に……冗談だって!」*震えるコボルド達に
GM:さーて、お次はどちらの部屋に?
GM:3は武器庫、4は牢屋デース
イズール:物は替わりもあるだろうが命は有限、先に助けに行きたいところですが
カナリカ:急ぎたいし4かな
GM:OK!
3-2. 牢屋と武器庫
GM:◆描写◆
廊下の突き当たりを曲がった部屋の前には椅子が置いてあり、腰に剣を帯びたレッサーオーガが居眠りをしていた。
扉には大型の閂が掛けられており、覗き窓には格子が嵌め込まれている。
GM:それでは隠密判定 難易度12をお願いします
GM:挑戦は同時に何人でもできますが、一人でも失敗するとPCをランダムに選んで2d6+2点の物理ダメージを受けてもらいます
GM:成功すれば、レッサーオーガを起こすことなく無力化できます。この場合の無力化とは、椅子に縛るとか始末するとかです。
カナリカ:実質スカウトしか挑戦できないね
キア:お願いします イズールさん!
イズール:よーし……!
イズール:首を切るジェスチャーでやることを伝えてから始末します
カナリカ:頷く
キア:こくり
ルクス:コクコク
GM:仲間たちに確認を取ったあと、イズールは小型ナイフをレッサーオーガの首筋に当てる。
研ぎ澄まされた小ぶりのナイフがレッサーオーガの頚動脈を掻き切り、生暖かい血と共にレッサーオーガは命を流し尽くしていった。
イズール:さっとナイフをぬぐって鍵束を奪います、オーガはほかにいないかな?
GM:いませんね!
イズール:いなければみんなを呼んで牢屋をのぞき込みたく
GM:ふむふむ……
GM:鉄格子の隙間から中を覗き込むと、一人の人物が部屋中央の椅子に座って項垂れています。
イズール:ふむ
カナリカ:では入っちゃおう
キア:入っちゃいましょう
GM:◆描写◆
部屋の中に入ると、ローブを纏った少女が粗末な木製の椅子の上に縛り付けられていた。少女の肌は傷だらけで、レッサーオーガの憂さ晴らしに何発かの殴打を受けたと思しい。
カナリカ:「君、大丈夫かい? 私達は冒険者だ」
シオン:「う、うぅ……。あ、貴方たちは?」
ルクス:「貴方の師、《湖面の魔女》に依頼されて救出に来ました」
キア:「ひとまず、無事で何よりです」
シオン:「よ、良かった……私、もう食べられちゃうのかと」
GM:ではでは、PC達の目的の一つは達成されました。
GM:このNPC「シオン」はフェローとして扱います。
GM:MP30点で、ソーサラーLv3とコンジャラーLv2を使えます
ルクス:おー、フェローですか
カナリカ:魔法を使ってくる相手にコンジャラーが味方だと頼もしい
イズール:やったぁ!
キア:やった!
カナリカ:技能構成的にも、如何にも「魔法使いの弟子」って感じだね
GM:どの行動を取るかはランダムだけど、大雑把に言うと
「PT全員に【カウンター・マジック】」
「負傷しているPCを【アース・ヒール】」
「敵単体に【エネルギー・ボルト】」
「敵複数に【リープ・スラッシュ】」の4種類ですね
GM:MPが切れたら置物だから、拡大の是非は皆で話し合って決めてね!
キア:は~い!
イズール:了解!
カナリカ:OKアルヨ!
イズール:「動けそうか?」
シオン:「一応、何発か殴られたけど……まだ動けます」
シオン:「少しでも皆さんの力になりたいです。魔法で支援します」*杖を握り締めながら
カナリカ:「そうか……つらかったね」*優しく撫でる
キア:「ありがとうございます。早く脱出して、しっかりとした治療を行いましょうね」
ルクス:「もう心配はありません。我々が御護りします」
シオン:「私は……平気です。師匠の処に来るまでの生活に比べたら、こんなの」
カナリカ:「(そうか。館に居た弟子たちがフードを被っていたのは、ナイトメアの子に対する気遣いか)」
カナリカ:「(迫害されがちなナイトメアを、魔法使いとして育てることで保護してるってことかな)」
GM:よしよし! あとは③の部屋を漁るか大広間に向かうかだね
GM:大広間に向かう際に閉じ込めギミックを活用することになるよ
キア:は~い!
イズール:了解です!
イズール:武器庫どうします?行きます?
カナリカ:あさるかぁ? 一応!!
GM:へっへっへ……!
GM:OK! サクッと済ませちゃいましょうか
カナリカ:制圧してからでもできるけどね!
GM:◆描写◆
PC達が扉を開けると、部屋の中は幾つかの武器が保管されている武器庫のような部屋になっていた。
おそらく湖上盗賊団が略奪した武器が置かれているものと思われる。
GM:以下の武器・アイテムを入手する
イズール:上三つが重そうだ 持ち運びたくない
カナリカ:魔晶石はいいね
キア:やったーっ!石だ~
イズール:魔晶石だと嬉しいな
GM:クロウリーは石2個持ってるので、他の方に回しますよ!
キア:武器を相手に装備されるのも面倒ですね。一応回収しておきましょう
カナリカ:石どうする? 私は戦闘中あまりMP使わないしな……
キア:フェローのシオンさんに石を渡しておくのはどうでしょう?
キア:私も、MPが切れても戦えますし
ルクス:賛成です
イズール:異議なし!
イズール:武器についてはどうしよう?
カナリカ:グレートウォールは結構値打ちものだね 他の武器と一緒にルクスが使うこともできるけど……
ルクス:使い慣れたグレートパリィがあれば私はそれで
キア:ミノタウロスアックスと合わせて売値1375G……
カナリカ:よし。とりあえずこの2つは後で売り捌こう
イズール:それじゃあ……最後の大広間だな
カナリカ:ダンテとの打ち合わせ通り、手勢を騙せるかだね
GM:◆描写◆
奥の広間に繋がる廊下の様子を伺ってみると、数体のレッサーオーガが武器を構えて見張りについていた。
狭い廊下では陣形が取りにくく、仮に戦闘が起きれば後ろからの魔法で形勢不利となるだろう。
GM:イズールさんが符丁を発すると、コボルドとダンテ達が騒ぎを起こしてくれます。PC達はさっきの廊下や入り口側に引っ込んで待っていれば良いというワケだ。
イズール:「準備はいいか?」*みんなに
クロウリー:*頷く
キア:「はい、お願いします」*小声
カナリカ:「いつでもいけるよ」*小声
ルクス:*GOサイン
イズール:では主動作を使って獣変貌します
イズール:そして甲高い叫び声で符丁の合図を出します!
GM:はいな~!
GM:イズールの甲高い獣声が通路に響く。
見張りのオーガ達は、周辺の獣かアジト上空を飛ぶ鳥の声だと思うだろう。
PC達が周辺の廊下の死角に身を隠した瞬間、空き部屋の方でコボルド達の悲鳴が上がる。
「助けて! 人族が攻めてきた!」
GM:PC達の隠れている廊下の曲がり角を、レッサーオーガ達が慌てた様子で駆け抜けていく。オーガ達はろくに確認もせず声のした空き部屋へと入っていった。
ダンテはその隙に部屋の扉を乱暴に蹴り閉じる。
慌てた様子のコボルド達が、頑丈な鉄の閂を立てた。
混乱したオーガ達は内側からドアを叩くが、扉が動く様子はない。
GM:というわけで、敵の取り巻きが少し減ります。
このイベントを発生させない(コボルド即殺とか)と取り巻きがちょっと増えるイメージでした
GM:それでは…… 大広間に突入するとボス戦です!
イズール:オッケーイ
カナリカ:大広間ならバイク出せるかな!?
GM:もちろん! 今までの分、大暴れさせるのだ!
イズール:『死ぬなよ、ダンテ……』
ルクス:「手早く片付けましょう!」
カナリカ:「皆、行くよ!」
クロウリー:「おっしゃ。いつでもOKだぜ!」
キア:「突入です!」
4. 湖上盗賊団首魁、“青い刃の”ギジルメード
GM:◆描写◆
手下をやり過ごしたPC達が大広間の扉を開くと、そこは湖上盗賊団の頭目の部屋だった。
豪奢に飾り立てられた椅子とテーブルが並んでおり、盗賊団の幹部と思われるレッサーオーガ達と共にフードを被った小柄な人影が佇んでいる。
GM:広間に飛び込んできたPC達に対し、幹部と思われるレッサーオーガ達は激昂して剣や弩に手をかける
GM:そんなオーガ達を、フードの人影は軽く左手を上げて制止する。人影は頬杖をついて口を開いた。
タンノズ:「ドーデン語わかるか? それとも他地方の出身か?」
タンノズ:「コレが一番ヒト共の間でポピュラーな言語か」*交易共通語に切り替える
タンノズ:「……お前たち、よく此処が分かったな? 招待状は出してないつもりだが」*口の端を歪める
キア:「次からは排煙装置の付いたアジトをおすすめします」
キア:「次があれば……ですがね」
タンノズ:「ほう。驚いたな。これでも気を付けてるつもりだったが。人族の斥候ってのは侮れねぇな」*肩をすくめる
カナリカ:「随分な余裕だね」
タンノズ:「ははは、まぁ聞けよ。俺達は別に、お前達と殺し合いがしたいわけじゃないんだ」
タンノズ:「どうせお前達、あの胡散臭い魔女に頼まれてここまで来たんじゃないか?」
クロウリー:「……? 師匠を知ってんのか」
カナリカ:「しらを切ってもいいけど、そうだね。人質を助けに来たのさ」カナリカ:「拷問でもして無理やり言わせたんだろう?」
タンノズ:「いやいや、その件についてはこのバカ共の独断なんだ。こいつら本当に低脳で困るぜ」*右手の鋏でオーガ達を指しながら
タンノズ:「俺は別にここで成り上がろうって腹じゃねぇんだ。まぁ程々に船を襲って、ダラダラと海賊ゴッコでもやれてりゃ満足なのさ」
タンノズ:「魔女だのオルフィードだのに目を付けられても、ぶっちゃけメリットがねぇだろ?」
カナリカ:「なるほど。君はさしずめ“エンジョイ勢”って訳か」
タンノズ:「そういうことだ! 俺は最初から敵対するつもりなんてこれっぽっちもねぇんだよ。まずは話を聞いてくれよ。な?」
キア:「(自分の格を低く見せようとしてる……面倒なタイプだなぁ)」
キア:「(この手の蛮族が考えることといえば……)」
キア:*周囲に警戒しつつ
タンノズ:「でな? 弟子の件は今しがた報告を受けたところだったんだ。俺の妖精魔法で治療して帰す、って決めたところだったんだぜ?」
タンノズ:「ま、お前たちが来てくれたんならその手間も省けたって訳で……」
カナリカ:「お前は一つ、勘違いをしているな」
タンノズ:「あぁん?」
ルクス:「そうですね。私としては純粋に質問したいのですが……」
ルクス:「それは貴方を見逃す理由になるのですか?」*拳を鳴らす
イズール:『盗賊まがいのことをやめるつもりがない時点で、逃がす選択肢なんて最初からねぇよ』*唸る
クロウリー:「手前、交渉下手クソだろ! 「被害が国家レベルじゃないから見逃すか」なんて吐く奴ぁここまで来ねぇんだよ!」
カナリカ:「ほどほどに船を襲うだの、海賊ごっこだの、成り上がるつもりはないだの……黙って聞いていればどの立場からへりくだっているんだ?」
カナリカ:「我々は、そういった相手を“蛮族”と呼ぶ!」
カナリカ:「お前たちは穢れを持つ侵略者。ましてや、それが遊び半分で人族の子供を傷つけるなど……この私が許しておくものか!」
カナリカ:*腕輪型マギスフィアからバイクを召喚!
タンノズ:「……ッ!」
キア:「そういうことです。ですので、交渉のスタートラインにすら立っていないということで……」*ガンを構える
カナリカ:「何より、レディを傷つけた罪は重い……! さぁ、決闘だ!」
タンノズ:「お、おいおいマジかよ! ちょっと落ち着けって……!」
GM:では、ここで難易度13の危機感知判定をどうぞ!
ルクス:「……!」*視界の端で捉える
GM:タンノズがのらりくらりと話している間、ルクスはレッサーオーガの一人がナイフを構えて入り口側からにじり寄っていることに気付いた!
GM:入り口に最も近い位置にいたキアにレッサーオーガが襲いかかろうとしたその時、一瞬早くそれに気づいたルクスの尾が唸りを上げてオーガの顔面を打ち据える!
キア:「……! ルクスさん、ありがとうございます!」
ルクス:「キアさんが警戒して私の近くに居てくれていたのでカバーできましたよ」*笑み
タンノズ:「けっ、失敗したかよ。意外に聡いじゃねぇか」
タンノズ:「お望み通り交渉決裂だな。ま、俺も最初から騙すつもりだったんだがな! ガハハハッ!」
カナリカ:「なるほど、それはありがたい」
カナリカ:「どんな相手でも、無抵抗の相手を攻撃するのは気分が良くないんだ。騙し討ちも辞さない悪党なら、気兼ねなく切り捨てられる!」
GM:それでは戦闘を開始します!
GM:敵陣営はオーガコルセア(剣)*4 オーガコルセア(弩)*2 更にボスのタンノズが1体!
GM:まずは……戦闘準備!
カナリカ:バイクに騎乗良い?
GM:OK! 結構広い部屋だからね 存分に乗りこなすのだ
イズール:緋角獣のスピアとバックラーを装備!
ルクス:グレートパリィを装備します!
キア:バヨネット付きロングバレルを装備!
クロウリー:特に武器は装備しないが、ルクスを対象に賦術【バークメイル】をAランクで発動だ!
ルクス:助かります。防護点は12に賦術の2点を足して……14点ですね。
クロウリー:かってぇ……
イズール:今日もすげぇ……
カナリカ:本当に硬いね……
GM:それでは魔物知識判定のお時間!
GM:タンノズのギジルメードは《剣のかけら》*6で強化されてます
HPが84点もある……つよいぞ!
GM:そして命中・打撃・回避・防護点も結構高い。やはり侮れないぜ
カナリカ:いいねえ! 盗賊団の首魁なだけはある
GM:まぁ性格的に中々前には出てこないのだが……
イズール:ランク6の妖精魔法が使える点も凶悪だ!
GM:それでは先制判定! 難易度は14だ
カナリカ:イズールしか挑戦できない!
ルクス:頼りにしていますよ
キア:ファイトです!
クロウリー:お願いします!!
GM:それではPC側先手! PC最前列から10mの位置にオーガコルセア(剣)がおりますね。その奥にコルセア(弩)とタンノズだ。
GM:PC最前列~PC最後列は5mの範囲となります
カナリカ:最前列だよ!
イズール:同じく!
ルクス:もちろん私も前列です
キア:今回は私も前列スタートです!
クロウリー:では5m後ろに付けるか……
4-1. 第1ラウンド
GM:では第1ラウンド開始! フェローである、NPCのシオンから動く?
イズール:お願いします!
カナリカ:そうだね。弟子ちゃんが支援をくれるかどうか試してみたい
キア:攻撃なら攻撃で、全然良いですしね!
カナリカ:魔法による拡大攻撃! しかも高威力なリープ・スラッシュ!
カナリカ:十分なダメージ支援だね。いいぞシオンちゃん。
ルクス:良いダメージが出れば、そこから相手の前線を崩せるかも
イズール:これ、フェローの位置ってどうなってるんでしたっけ?
GM:フェローの位置は行動決定後に決定します。その行動が実行できる、PC達のいずれかと同座標の位置として処理するよ!
キア:であれば、最前列ということにすれば前衛のオーガに当てられますね
GM:魔法拡大については、「拡大しない」という判断も含めプレイヤーに任せるよ。どうしましょう?
カナリカ:ううーむ。流石にリープスラッシュ4拡大は重いな。
キア:対象を絞りますか
カナリカ:そうだね。2体に拡大して、私達の攻めの起点にしようか
イズール:賛成! いいと思います!
ルクス:異議なしです
クロウリー:良いと思う!
GM:ではオーガ達の抵抗振りましょう
シオン:「思念の刃よ……切り裂けッ!」*杖を振るうが、浅い!
クロウリー:「俺達を襲ってきた連中より多少練度が上のようだぜ」
クロウリー:「結構きついぞ、これは……!」
キア:「なら、報酬には期待できますね!」*好戦的な笑みを浮かべる
クロウリー:それでは手番もらいます
クロウリー:まずはカナリカさんにヴォーパルウェポン! Aランクを使用して、攻撃力+2だ!
クロウリー:更に主動作、《魔法拡大/数》を宣言して【ファイア・ウェポン】を使用! イズール、ルクス、カナリカ、バイク、キアの攻撃力を+2!
クロウリー:魔晶石を割って消費MPを15点に抑えるぜ
クロウリー:「物理で押し切るぞ! そらっ!」*魔法で火力支援!
キア:「ありがとうございます!」
カナリカ:「ありがとう!」
イズール:『助かる!』
ルクス:「ありがとうございます」
カナリカ:では前に出るぞ!
GM:ごーごー!
カナリカ:バイクと合わせて2部位!
カナリカ:さっきの魔法でダメージ受けてるやつにバイクでアタック!
GM:カナリカのバイクが急発進し、車輪と槍がオーガに大ダメージを負わせる! オーガは肩口を大きく切り裂かれ、瀕死の重傷!
カナリカ:「何ッ……耐えきられただと!?」
キア:では後詰に行きましょう!
GM:OK! 宣言から判定までどうぞ!
キア:はーい! 乱戦エリアに移動、カナリカさんの攻撃で瀕死のオーガをバヨネットで攻撃します!
GM:間一髪! レッサーオーガのサーベルがキアの銃剣を防ぐ!
キア:「おっと……! やっぱり警戒しますよね!」
キア:*弾かれた反動で距離を取る!
イズール:フォロー回ります!
イズール:通常移動で乱戦エリアに突っ込んで……補助動作で練技【ガゼルフット】と【マッスルベアー】を起動!
イズール:HP9のオーガを狙って攻撃!
GM:イズールの繰り出した槍を、オーガが紙一重で回避する!
イズール:『くそッ、しぶといぞコイツ」
カナリカ:「焦っちゃダメだ。じっくりやるしかないな」
キア:「ルクスさん、後詰めをお願いできますか?」
ルクス:「了解しました」
キア:「(クロウリーさんのマナ消費はそこそこ……被弾回数を減らすことを優先しましょう)」
ルクス:では移動して乱戦エリアに移動。補助動作で練技【マッスルベアー】【ビートルスキン】【キャッツアイ】を起動します。
クロウリー:ビートルスキンで……防護点16だ!
ルクス:更に《かばう》をキアさんに3回で宣言。
ルクス:【剣の加護/風の翼】を宣言してオーガコルセアに攻撃!
GM:キア、イズールの攻撃を回避してオーガの意識が一瞬緩んだその時。
大盾を構え、翼を広げたルクスが砲弾のような勢いで空中から襲い掛かる!
GM:ルクスは飛翔の勢いそのままに、大盾を振り下ろす! 鈍い殴打音と共にオーガの頭蓋骨が砕け、その身体は力なく倒れ伏した。
GM:それでは蛮族達のターンだ!
GM:まずは剣オーガ
GM:まずはキアさんに攻撃!
GM:これはルクスさんがかばうよね?
ルクス:ですです!
GM:ではオーガコルセア、《全力攻撃》を宣言してルクスさんに攻撃!
GM:オーガの盗賊団員は手にしたサーベルを振り上げ、渾身の力でキアに振り下ろす!
そこにルクスが割り込み、大盾と鎧の曲面で刃を弾き逸らした!
金属音と共に、大岩を打ち据えたような衝撃がオーガの腕を痺れさせる!
オーガコルセア:「……ッ!」
ルクス:「効きません!」
GM:2体目、ここはカナリカさんに全力攻撃!
カナリカ:攻撃阻害もあり軽快回避!
GM:カナリカはアクセルとハンドルを巧みに操り、車体ごと身体を滑らせる! 繰り出された切っ先を鮮やかに回避した!
カナリカ:「おっと、速さでは負けないよ!」
GM:3体目! イズール君に全力攻撃だ!
GM:では後ろの方!
オーガコルセア(弩):クロスボウの能力でキアさんを攻撃!
ルクス:《かばう》でカバーします!
ルクス:「攻撃は通しません!」
キア:「ルクスさん、助かります!」*ガンを構えながら
GM:もう一体のオーガはバイクを狙って矢を放つ!
カナリカ:「愛車を傷つけられては困るな!」*ハンドル操作
GM:車輪がアジトの床を掻き毟る! 車体を狙って放たれた矢を、カナリカはうまく回避した!
GM:それではタンノズのターン! 陣の後ろから魔法の準備!
タンノズ:《魔法拡大/数》を宣言、妖精魔法【ストーンブラスト】を使用!
タンノズ:ルクス、キア、イズール、カナリカ、バイクを対象に魔法行使!
タンノズ:「俺を舐めてもらっちゃ困るなァ。それ、土の妖精どもよ、働きな!」*妖精魔法行使!
GM:タンノズの周囲に無理やり使役されている土の妖精が現れる!
キア:「っ……!」*痛みで照準がブレる
ルクス:「魔法ダメージ……受け続けると厳しいですね」*気合入れ直し
イズール:『ぐっ……!』*脇腹に岩礫をくらい
クロウリー:「っ! ちっと不味いな」*マテリアルカードを構え
4-2. 第2ラウンド
GM:それじゃあ第二ラウンド、PC達のターン!
カナリカ:またフェローの行動を見て方針を立てたいな
イズール:賛成だな
ルクス:異議なしです
カナリカ:妖精使い相手に魔術耐性UP! 大当たりだね。
GM:ここはPC全員とバイクに適用しておこうか!
キア:よしっ!
イズール:2R目に引けるならまずまずだ。ナイス!
GM:魔法拡大してちょうど6点! 行使判定はフェローにて割愛 PC達は3分間精神抵抗+2!
カナリカ:それでは切り込み隊長、いかせていただく!
GM:あいよっ
キア:いけー!
イズール:ゴー!
カナリカ:まずは魔動バイクからだ!
カナリカ:魔動バイクの「光弾」の能力を使用!
カナリカ:MPを8はらい、前衛のさっきダメージ受けたやつに攻撃!
カナリカ:「これは見たことがないだろう……くらえッ!」
GM:カナリカは車体の向きを微調整、ハンドル中央の操作盤を指で弾く!
車体前方の装甲が展開し、現れた銃身からマナの光弾が発射! オーガの腹部に着弾し、ダメージを与える!
カナリカ:更に私の手番! 《マルチアクション》を宣言!
カナリカ:魔法【アース・ヒール】でバイクを回復させてから近接攻撃!
カナリカ:「車体修復!」*魔法発動
カナリカ:「そして……追撃だッ!」*槍を構える
カナリカ:光弾で攻撃したオーガにスピアで攻撃する!
ルクス:まずは《かばう》を宣言 キアさんに3回のカバー
ルクス:そして種族特徴維持したまま手負いを攻撃!
GM:剣を振り抜き、態勢を崩したオーガにルクスの大盾が迫る!
大重量の鉄塊がオーガを吹き飛ばした!
ルクス:どんどん前線を押し進める!
キア:では動きましょう!
キア:前線に出てきた当初の目的を果たします……!
GM:ま、まさか……! ここから撃つのか!
キア:えへへ。前線からなら、敵の後衛に届きますからね!
キア:タンノズに【クリティカル・バレット】を!
キア:「よし……射線が通りましたね」
タンノズ:「あぁん? なんで射手が前に……」
キア:槍のように銃剣を振るった次の瞬間、銃身を静止させる。
キア:一瞬の後、銃身から轟音が響きタンノズの肩口が小さく爆ぜる!
タンノズ:「……ッ!?」
キア:「このまま撃ち合いでも構いませんよ? 私は」
タンノズ:「テメェ……良い度胸だなァ! 後悔させてやるッ!」
クロウリー:手番もらいます!
クロウリー:まずは補助動作! 【ヒールスプレー】をイズールに発動! Aランクカードを使い、HPを10点回復させる!
イズール:HP28点まで回復だ!
クロウリー:これイズールくん全快させた方が良いかい?
イズール:これだけあれば大丈夫だ
クロウリー:OK! 助かるぜ
クロウリー:では主動作、《魔法拡大/数》を宣言して操霊魔法【アース・ヒール】を発動! 対象はキア、ルクス、魔動バイク!
クロウリー:魔晶石1個割ってMP消費は4 残りMPは18
クロウリー:「応急処置だ。まだまだやれるよな!?」*カードを放つと同時に魔法で回復!
イズール:『おう!』
キア:「もちろんです!」
ルクス:「押し込みましょう!」
イズール:手番もらいます!
イズール:まずは補助動作で練技【キャッツアイ】を起動!
イズール:更に賦術【クリティカルレイ】をBランクで発動!
イズール:前衛のオーガコルセアに必殺攻撃します。削るぞ!
クロウリー:「(練技による身体強化……更に賦術による武器の瞬間強化を一瞬で実行するとは)」
イズール:『実戦レベルで使えるようになるまで結構手こずったが……叩き込む!』
GM:イズールは姿勢を低く落とし、前方へと駆け出した!
両手で槍の柄を勢いよく回転させ、緋色の槍纓を躍らせる!
GM:遠心力と共に賦術を付与し、鋭い一撃を叩き込んだ!
イズール:『……隙ありッ!』*全力攻撃で体勢を崩した所に一突き!
GM:イズールの繰り出した槍の穂先が、オーガの急所を捉える! すれ違うようにしてイズールが距離を取った時には、既にオーガの喉元に深々と傷が刻まれていた!
GM:では第二ラウンド裏、蛮族の手番だ!
GM:では……弩のオーガコルセアから カナリカにクロスボウで攻撃!
GM:2体目の弩オーガ、ルクスさんに神聖魔法! 【フォース】で攻撃!
GM:レッサーオーガがやぶれかぶれで神聖魔法の衝撃波を放つ!
GM:鈍い打撃音と共に、ルクスの身体が僅かに揺れる。しかし、致命傷には程遠い。
ルクス:「(魔法は完全には防げませんが……それでも、支障を来す程ではありませんね)」
GM:では前線、瀕死のレッサーオーガがイズールに全力攻撃!
GM:イズールの一撃を受けたレッサーオーガが、意趣返しとばかりに渾身の力で斬り返す!
GM:お互いの攻撃がクリーンヒットし、イズールは革鎧を切り裂かれて血を流す!
イズール:『……ッ!?』*回避しきれず切り裂かれる
カナリカ:「イズール!!」
キア:「イズールさん!」
ルクス:「……!」
イズール:『う、ちょっとマズイな』*ステップで半歩下がり
GM:これを見たもう一人の剣オーガ、攻めきれると判断! カナリカを攻め落としに行く!
GM:カナリカに全力攻撃だ!
カナリカ:「遅いッ!」
GM:優勢を錯覚したオーガの手ぬるい斬撃を、カナリカがスピアで弾く!
GM:それでは最後にタンノズの手番!
GM:乱戦エリアが結構大きいから、制限移動でエリア内に移動して……
タンノズ:《マルチアクション》を宣言! 近接→魔法で行動する
タンノズ:更に近接攻撃時、魔剣の能力を使用する!
タンノズ:一坪の海原:近接攻撃時に使用。近接攻撃が命中すると、命中した対象は命中時の達成値を難易度とした「水泳判定」を行う。失敗すると10秒(1R)の間回避判定に-2の修正を受け、補助動作が使用不能となる。この効果を使用すると、装備者のMPを6点消費する。
タンノズ:ルクスに近接攻撃!
GM:タンノズが乱戦中のルクスの背後へと音もなく回り込む!
GM:抜き放たれた魔剣の刃先がルクスに触れた瞬間、周囲に仮想の水が出現! 金属鎧ごとルクスの身体を飲み込む!
タンノズ:「さぁ、溺れちまいな!」
ルクス:「……っ!」
GM:そしてマルチアクションの効果! 魔法を使うぜ!
GM:対象はルクス!
GM:短剣による攻撃から間を置かず、妖精魔法による連携だ!
GM:タンノズはもう片方の手で土の妖精魔法を発動! 仮初の岩石を叩きつける!
キア:「ルクスさん!」
ルクス:「シオンさんの魔法がよく効いていますよ。問題ありません」
カナリカ:「焦って前線に出てくるとは好都合。一気にカタをつけるよ!」
4-3. 第3ラウンド
キア:では行っちゃいましょう!
カナリカ:キアいく?
キア:先にでっかいのぶち込んじゃいますよ!
カナリカ:やっちゃえ
GM:ごーごー!
キア:補助動作で【クイックロード】使用! 弾丸を補充します。
キア:更に前衛に来たタンノズに【クリティカル・バレット】!
キア:「この距離だと、精密に狙いを付けなくても良いので楽ですね!」
タンノズ:「ッちぃ!」*横に跳躍し、致命被弾を避ける!
カナリカ:手番もらいます!
カナリカ:魔動バイクでHP9のオーガに攻撃!
カナリカ:本体の手番! タンノズに攻撃!
カナリカ:「何……っ!?」*剣に弾かれる!
クロウリー:手番もらいます! 補助動作、賦術【ヒールスプレー】でAランクカード使用。イズールを治療する!
イズール:これで21点まで回復!
クロウリー:OK! では主動作で《魔法拡大/数》を宣言、【アースヒール】でイズール、ルクスを回復!
クロウリー:「首魁が前線に出てきやがった……ここが好機だぜ!」
イズール:手番もらいます!
イズール:オーガのタンノズの現在HPほぼ一緒だし、必殺したく!
ルクス:タンノズの回避、結構高いですよ!?
イズール:当てる!
イズール:バックラーを投げ捨て、槍を2Hで持ちます!
イズール:更に補助動作、賦術【クリティカルレイ】をAランクで発動!
イズール:そして主動作、タンノズに《必殺攻撃》!
GM:イズールはバックラーを投げ捨て、両手で緋角獣の槍を構える!
オーガや他メンバーの間を一瞬で駆け抜け、タンノズへと槍を繰り出した!
GM:盗賊団の首魁、ギジルメードは右手の鋏でこれを防ごうとするが、僅かに及ばず脇腹を切り裂かれる!
タンノズ:「クソッ、ちょこまかとォ!」
イズール:『頭を落とすぞ!』*叫ぶ
ルクス:続きます! 《かばう》をキアさんに2回、イズールさんに1回宣言して……タンノズに攻撃!
タンノズ:「おっと! 当たるかよ、そんな攻撃!」
GM:ルクスは再び上から大盾を振り下ろす! ギジルメードがバックステップ回避! アジトの床板が砕け、建物全体が揺れる!
ルクス:「近接戦闘でもそこそこ動けるようですね……認識を改めます」
GM:あとはフェローの手番かな!
GM:ルクスさんに打っとこうか 拡大はなしで良いね?
カナリカ:異論なし!
イズール:良いと思う!
GM:では第3ラウンド裏、蛮族達のターンだ!
GM:まずは弩のオーガから 神聖魔法【キュア・ウーンズ】でタンノズを回復! 行使判定は固定値にて省略する
GM:うーむ 回復量がイマイチ…… もう一体の弩オーガもタンノズの回復に回るぞ!
GM:そして剣のオーガ! ここは全力攻撃でイズールを叩く!
ルクス:イズールさんには1回だけ《かばう》発動です!
GM:そうだった!
イズール:ルクスさんナイスカバー!
GM:更にタンノズの手番! ターゲットはルクス!
GM:《マルチアクション》を宣言し、近接→魔法で攻撃!
GM:更に《マルチアクション》で間髪入れぬ魔法攻撃!
GM:妖精魔法【ストーンブラスト】を叩き込むッ!
GM:タンノズの鋏をルクスの大盾が弾く! しかしそれはルクスの意識を惹きつける囮だ! タンノズは背後に隠していた左手を、ルクスの脇腹へと伸ばす!
GM:土属性の妖精魔法による三度目の攻撃がルクスの身体を揺らす!
タンノズ:「そのクソ硬い鎧も、魔法相手じゃ役に立たねぇよなぁ!」
ルクス:「(少しずつですが、ダメージが蓄積していますね……。クロウリーの支援にも限りがありますし……次でカタをつけたい所ですが)」
4-4. 第4ラウンド
GM:それでは第四ラウンド! PC達のターンですね
カナリカ:うーむ……。 クロウリー、ファナティシズムをくれないか?
カナリカ:あるいはダークミストかな とにかく命中期待値を上げて押し切りたい
クロウリー:ふむ……。ルクスの治療を後に回して良いなら、敵にパラライズミスト→主動作で収束ダークミストか拡大ファナティシズムだね
クロウリー:拡大ファナティシズムだとMPすっからかんになるが
ルクス:私のHPなら余裕ありますし、このラウンドで押すのには賛成ですよ
イズール:練技もかけ直しだし、このラウンド中にカタをつけるぞ!
カナリカ:回避は捨てるつもりだ 生半可な攻勢じゃ回復されちゃうからね
キア:相手に抵抗されるのも怖いですし、ファナティシズムに一票ですね~
クロウリー:OK! では作戦実行だな!
カナリカ:「クロウリー! このままじゃ埒が明かない!」
イズール:『ちまちま攻撃してたんじゃ回復されてジリ貧、か……!』
ルクス:「回復手段から、長期戦はこちらがやや不利……と見ます」
キア:「ルクスさんに賛成です。ここは多少無茶でも、押し切れるだけの攻撃力が必要です!」
クロウリー:「たしかに、放っといたら幾らでも回復されちまうな……」
クロウリー:「全員の攻撃を奴に叩き込む。合わせろよ!」*カード準備
カナリカ:「乗った!」
キア:「はいッ!」
イズール:『おう!』
ルクス:「承知!」
クロウリー:では手番もらって補助動作。 タンノズを目標に、賦術【パラライズミスト】をAランクで発動します。
クロウリー:更に主動作! 《魔法拡大/数》を宣言し、操霊魔法【ファナティシズム】を発動! 対象はルクス、キア、イズール、カナリカ!
クロウリー:「もうマナが残ってねぇ。頼むぜ!」
GM:更にフェローの行動もこのタイミングで入れましょうか
カナリカ:お願いします!
キア:攻撃が出ても回復が出ても当たりですね
キア:では手番もらいます! 瞬間火力を求めるなら……クリティカル・バレットよりも固定値が欲しいですね。
キア:強化された種族特徴を使い、補助動作で“獣変貌”を起動! 主動作、タンノズにバヨネットで《魔力撃》!
GM:獣変貌を発動し、アライグマの獣相を発現させたキアが銃剣付きのガンを構えて突進! 一瞬でタンノズへと距離を詰める!
GM:その刃先にはマギスフィアから直接魔力が供給されている。不安定な魔力が刃先でバチバチと音を立てる!
タンノズ:「(コイツ! 最初から前線で戦うつもりで銃剣を……!)」
キア:『せーー……のッ!』*叩き込む!
GM:刃がタンノズの左肩を抉り、迸る魔力が周辺の肉を焼き焦がす!
カナリカ:続くぞ! まずはバイクから!
カナリカ:光弾は連続使用できないので……普通に轢殺!
カナリカ:騎手の手番、スピアで《魔力撃》だ!
カナリカ:「はああっ!」
GM:キアの攻撃で怯んだタンノズに、カナリカが追撃を仕掛ける!
GM:バイクの車輪で牽制したあと、スピアの穂先に魔力を集めた突きを繰り出した! 洗練された一撃がタンノズの右脇腹を切り裂く!
カナリカ:「ちっ、浅い。イズール!」
イズール:『おう!』*槍を構えて
イズール:では……手番もらいます!
ルクス:吾は念のため後に控えときましょう
イズール:ありがとうございます! では
イズール:補助動作で練技【マッスルベアー】だけかけ直して……
イズール:主動作、《必殺攻撃》を宣言してタンノズを攻撃!
イズール:『これでトドメ……だッ!』
イズール:*迷いのない動きで勢い良く飛び込み、槍を突き出す!
GM:キアの銃剣、カナリカの槍、そしてイズールの槍が連続でギジルメードへと襲いかかる。
一瞬の隙を見逃さないPC達の巧みな連携による攻撃が炸裂し、回復を受けたにも関わらずギジルメードは複数の致命傷を負う。
タンノズ:「畜生、畜生! 馬鹿な……有り得ねぇ……!」
タンノズ:「聞いて……ねぇよ……こんな奴らが来る、なん、て……!」*倒れ伏す
オーガコルセアA:「けっ、ギジルメードの奴くたばっちまいやがった!」
オーガコルセアB:「付き合ってられねぇぜ!」*アジトの窓から脱走!
ルクス:「継戦の意思なし……ですか。程度が知れますね」*むふー
カナリカ:「まぁ、所詮は盗賊。ゴロツキの集まりってとこだね」
GM:それでは、戦闘終了でございます!
5. 結末
GM:盗賊の首魁、タンノズのギジルメードは斃れた。手下達は我先にと遁走し、その場に残されたのは死体だけだ。
クロウリー:「か~っ、毎度毎度綱渡りみてぇな戦い方しやがるぜ」
キア:「ふぅ~~~! 難敵でした」*変貌解除しつつ
ルクス:「ふぅ……。魔法を使う相手に対しては、少し課題が残りますね」
イズール:『あぁ。手強い相手だった』*念のため変貌維持
カナリカ:「まぁ、これくらいが私達らしいと思うよ?」*ははは
イズール:『……そうだ、ダンテは!?』
クロウリー:「増援が来てねぇってことは上手くいったと思いてぇが……見に行かないとな」
GM:PC達が空き部屋の前まで戻ると、そこには合計3体のレッサーオーガの死体が転がっています。傍らには軽く負傷したダンテの姿もありました。
GM:ダンテは壁に背を預けながら床に座り込んでいて、疲労している様子です。
カナリカ:「……驚いたな。1人で倒したの?」
キア:「おぉ~。流石、陽動を買って出るだけのことはありますね」*感心
ダンテ:「はは。ま、結構危うかったけどな」*疲れた顔
イズール:『ようダンテ。無事で良かったぜ』*ほっと一息
カナリカ:「じっとしてて。今治療するよ」
カナリカ:*HP変換でMPを捻出して【レイジング・アース】で回復しよう
カナリカ:「傷だらけじゃ格好つかないでしょ?」
ダンテ:「……面目ねぇ」
GM:ではでは……ここで難易度14の異常感知(スカウト) または魔物知識判定をお願いします
イズール:おっと……!?
GM:キア、カナリカ、クロウリーは通路に倒れ伏すオーガ達の死体に微かな違和感を覚えます。
そのオーガ達はいずれも死んでいますが、その直接の死因は頸部や大腿部に負った裂傷によるものです。
GM:ダンテの戦闘スタイルは拳や蹴りによる殴打であることを考えると、その死因は若干不自然に映ることでしょう。
オーガ達の急所に残されている3,4本の傷が並んだ痕は、まるで鋭利な獣の爪で切り裂かれたかのようだ。
GM:一緒に陽動に当たったコボルド達は通路の隅に固まっており、ブルブルと震えている。何か問い質そうにも、軽い恐慌状態に陥っていて会話にならなさそうだ。
カナリカ:「……しかし、レッサーオーガ3体を1人で相手して倒し切るとは。どうやって倒したんだい?」
ダンテ:「ははは。いつもどおり獣変貌して暴れただけだよ。流石にしんどかったけどな」
ルクス:「援軍が来なかったおかげで、我々も安定して戦うことができました。改めて感謝します」
クロウリー:「本当に助かったぜ。俺も治療を手伝うよ」*賦術治療の準備
キア:GM、その傷跡の本数はオーガの爪の数と一致しますか?
GM:「魔物知識判定」による看破であれば、オーガの爪が同胞の頚動脈を爪で掻き切る程の鋭さは無い、と判断できます
キア:ふむ……。
キア:「(オーガ達に致命傷を与えているあの傷……どうみても、鋭利な爪状の武器によるもの。もちろん、オーガ自身によるものではない)」
キア:「(ダンテさんの得物にもよるけど……列車での戦闘の時は割とオーソドックスな篭手とかブーツだったと思う)」
キア:「カナリカさん」*小声
カナリカ:「……ちょっと不自然だね」*小声
カナリカ:「彼は……本当にリカントなのか? 真逆ね」*小声
キア:「今のところダンテさんは我々に協力してくれているようですし、これはひとまず保留……一応、ユーラウゼンさんに内密に報告ですね」*小声
カナリカ:「そうだ。彼は約束を守ってくれてる。必要以上に疑うことはないさ」
クロウリー:「よし、とりあえず手当は済んだな」
クロウリー:「シオンもよく頑張った」*雑に頭ポンポン
シオン:「倒れるかと思いました……」
キア:「そうですね。早いところ、この島を出ましょうか」
ルクス:「どうやってユーラウゼン氏と合流しましょう?」
キア:「私が信号弾を撃ち上げます。もう辺りは暗いから、良い目印になると思いますよ」
クロウリー:「なるほど。そりゃ妙案だな」
ダンテ:「俺はもう腹が減っちまったよ。イズール、お前もだろ?」*苦笑
イズール:「……あぁ。俺も腹ペコだ!」*変貌を解いて笑う
GM:OK! ではこの辺で切り上げましょうか
GM:◆描写◆
ユーラウゼンの屋敷に戻ったPC達は、改めて弟子たちと食卓を囲む。
冒険者ギルドでは中々食べられないオルフィード特有の淡白な湖魚料理と、あっさりとした白葡萄酒の食事が食卓に並ぶ。
そうして、PC達は数日の間、次の冒険に向けての鋭気を養うのであった。
GM:SW2.5《空の麓》CP 第八話 おしまい
次の目的地:《フレジア森林国》の集落《オールドアッシュ》
第八話のまとめ
手にした魔剣の手がかりを求め、魔女ユーラウゼンの許を訪れたPC達。
彼女はその剣のルーツを魔法文明時代を生きた魔法王、エーゼインの作品であると証言する。
魔法王エーゼインは数多くの魔剣を製造したことで知られる魔法王であり、同時に自身の記憶を封じ込めた遺産“エーゼインの最後の魔剣”をドーデン地方各地へと残している。
ユーラウゼンが“最後の魔剣”の在り処はPC達の滞在する《オルフィード湖国》から北、魔動列車の鉄道路すら通っていない深い森の中に築かれた《フレジア森林国》であった。
森林国を構成する無数の集落の一つ、《オールドアッシュ》という町にその魔剣は祀られているという。
PC達の新たな旅が、幕を開けるのであった。
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