ソードワールド2.5リプレイ 《黒曜石の小剣》亭 「山の砦の蛮族たち」後編
はじめに
この記事は2021/10/23・24に行われた「ソードワールド2.5(グループSNEのTRPG)」のセッションログを再編集したリプレイです。
読みやすくするため、実際のセッションログを少しだけ脚色したり、発言順序を整理したりしています。
前編はこちら。
本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。
(C)GroupSNE
(C)KADOKAWA
0.これまでのあらすじ
キングスフォール鉄鋼共和国第二都市《ヒスダリア》にある冒険者ギルド《黒曜石の小剣》亭に所属する冒険者であるPC達は、街から歩いて半日ほどの距離にある小さな村、《キグナ村》の周辺に住み着いた蛮族の撃退を依頼される。
落ち着いた性格の神官アドリー、快活な弓使いのノンナ、冷静な魔法使いのモナド、身軽な剣士のウェイン、寡黙な拳闘士キリューの5人は《キグナ村》へと出発。村近くに潜む蛮族の話を聞く。
村長からもたらされた情報を元に、PCたちは村の北にある岩山を目指す。
そこには魔動機文明時代の砦が遺されており、妖魔達の根城となっていた。
砦を目指して岩山を進むPC達は妖魔の巡回部隊を発見。
見事奇襲を成功させ、初戦を勝利に導いたのであった。
1. 小休止
GM:見事妖魔の集団を倒したPC達。ボルグやゴブリンの携行品を漁ると、おそらく行商から奪ったのであろう薬品が見つかりました。
GM:「ヒーリングポーション」×1「救命草」×1を入手します。
キリュー:「良い草が見つかったな。この量なら一回分の手当には十分だ」
絵:デオンさん
ウェイン:「そーなの?」
絵:影山とらこさん
アドリー:「やりましたねー」
絵:Dr.夢宇さん
ノンナ:「よく分かんないけど、ラッキー!」
絵:カツオさん
モナド:「ポーションも薬草も、手当の心得のあるキリューに持っててもらうのが良さそうね」
絵:シアンさん
アドリー:「というかー、キリューさんにはウェインさんを治療してもらうのが良いのでは?」
ウェイン:「え、マジ~?」*傷口から血を流しながら
アドリー:「私の神聖魔法は使いましたが、もしこのまま進むならしっかり手当しておかないとー」
モナド:「たしかに……お願いできるかしら? キリュー」
キリュー:「心得た」
GM:それでは、キリューさんは非常に手際良く救命草を使ってウェインさんを手当します。布に救命草の葉を包んで揉み潰し、薬効が素早く作用するようにしてウェインさんの傷口に巻く感じかな?
ウェイン:「パネェ~っ! もう痛くないかも」*地面に横たわりつつ
アドリー:「さすがキリューさんですねー」
ノンナ:「キリューさん、凄いね!」
キリュー:「やはり、良い薬草は効きも良いものだな」
モナド:「薬草の良し悪しもあるけど、それ以上にキリューの技量あってのものよ。薬草の効果をここまで引き出すのは一朝一夕のものじゃないわ」
GM:さて、PC達はここで2つの選択が取れます。 一旦村に戻って休むか、このまま北の砦を目指すか……
GM:MPを回復するためには、一晩寝て休むか「魔香草」を使用する必要がありますね
アドリー:「ウェインさんの治療が済んだところで、改めて方針を決めましょうかー。このまま砦を目指すか、一旦村に戻って休むか」
アドリー:「皆さん、消耗度合いはどのくらいですか? 私はあと4回くらい、回復系の魔法が使える程度ですがー」
モナド:「私、マナを全体の半分くらい消費しちゃったわ。燃費が悪いのは今後の課題」
キリュー:「魔法を使う者のため、戻って寝た方が良いか?」
ノンナ:「もっと強いやつが出てきたら大変だしね!」
キリュー:一旦村に戻ったらさっきみたいな妖魔はもう一回出るのかな?
GM:ノー。巡回部隊はもう出てきません。
GM:しかし、PC達が戻って一晩休むということは敵に「巡回部隊を倒せるレベルの冒険者が近づいてきていること」がバレるということです。
GM:巡回部隊は戻ってこないわけですからね
モナド:奇襲のアドバンテージを捨てることになる……もっと言えば敵に準備をさせちゃう可能性もあるわけね
GM:ザッツライ。その通りです
モナド:「……いや、私はこのまま進むべきだと思うわ」
ウェイン:「さっきの連中が戻んなかったら、流石に敵も警戒する的な?」
モナド:「珍しく冴えてるわね。そういうことよ」
ノンナ:「そういう考えもできるわけか~。うーん……」*考え込む
アドリー:「このまま進む場合、マナの残量が問題ですねー」
モナド:「さっき岩山を探索してた時、魔香草見つけたわよね?」
キリュー:「一人分なら、さっき確保したな」
モナド:「それに加えて、こういう事態に備えて私もひと束準備しておいたのよ。ギルドを出る前にね」
ノンナ:「周到~!」
キリュー:「ふむ。俺たちはここで小休止を取り、そのまま砦に進軍する……ということだな?」
モナド:「マナを回復させられれば、それが一番有効な作戦だと思うわ」
ウェイン:「異議なーし!」
ノンナ:「私もそれでいいと思う!」
キリュー:「わかった。煙が極力出ないように焚き火の準備をする」
ウェイン:「焚き火?」
モナド:「魔香草を熱して、揮発する薬用成分を香として吸うのよ」
アドリー:「キリューさんが居て助かりましたー」
GM:ではでは、モナドさん→アドリーさんの順でMP回復量をどうぞ!
アドリー:「キリューさんの薬草(ヤク)は効きますな~」
キリュー:「薬草(クサ)だ!」
モナド:「言い方どうにかならないの??」
ウェイン:「業界用語的な? ウケる」*ウケてる
ノンナ:「危ない言い方だよ~!」
アドリー:「私にとって植物とは兄弟みたいなものですから」
アドリー:「肩に咲いた花も喜んでおります」
キリュー:「なるほど……飾りじゃなかったんだな、その花は」
ウェイン:「お洒落じゃ~ん!」
アドリー:「飾りじゃないですよー。この花が感情や体調に現れますので、我々は嘘が苦手なんです」
モナド:「植物から進化した人族、メリアね。そういう種族なのよ」
アドリー:「札を使った賭けとかできません」
ノンナ:「手札の内容がある程度バレちゃうんだ……」
キリュー:「冒険に出ると色々な人と出会うものだ」
ウェイン:「わかる~!」
アドリー:「キリューさんも感情をしっぽで表すんじゃないですかー?」
ノンナ:「アタシは耳に出るよ!」
ウェイン:「モナドもだよな」
モナド:「たしかに私も耳に……って何言わせんのよ!」
ウェイン:「俺は指かな!」
モナド:「あんたは声にも、でしょ」
ウェイン:「ウェ~~~イ!」*ピースピース
ノンナ:「アハハハ!」
GM:では、小休止を取ったPC達は薬草と休憩で回復……っと!
2. 妖魔の潜む砦
GM:◆描写◆
巡回部隊を倒した後、更に北に向かうと岩山の斜面に半ば埋もれるようにして砦が建っているのが見えてくる。
砦は石造りであり、接合材で固められた均一な大きさの石ブロックで構成されていた。
PC達は周囲の岩陰に身を潜め、砦の様子を観察する。
GM:◆描写◆
砦は一階建ての平屋だが周囲を高い石壁に囲まれており、侵入は不可能だと判断できた。
また、木組みの見張り台が石壁より高く立っており、そこでは一匹のゴブリンが不満そうに見張りを行っているのが見える。
砦の方に耳を傾ければ、中からは蛮族達の怒鳴り声が聞こえてくる。
行商人から奪った食料が底をつき始め、取り合いでもしているようだ。
アドリー:「見張りはいますかねー?」*目を凝らす
ノンナ:「見張り台の上、さっき戦ったのと同じようなゴブリンがいるね」
キリュー:「中が騒がしいな……苛立っているのか」
モナド:「……もう少し周囲の様子を見ましょ」
ウェイン:「周辺の探索なら任せてくれよ~」
GM:では、周辺探索なども踏まえた上で……
◆処理◆
PCが取れる行動は以下のとおり
モナド:GM、「石壁の内側に入る」に挑戦する場合、全員が隠密判定に成功する必要がある解釈で大丈夫です?
GM:イエス。少なくとも石壁の内側に入ろうとする場合、ゴブリンを排除しない限り見張りをかいくぐる必要がありますので全員が判定に成功する必要があります。
ノンナ:それは難しいかも!
ウェイン:なるほどそれはちょっと厳しい感じだ
アドリー:やはり見張りは倒したいな
モナド:「石壁の外側」はあんまり探索の意味がない感じかな?
GM:イエス。PCはその辺をこっそり探索して現在の岩陰に身を潜めたという認識でお願いします。
GM:あとは……そうだな。レプラカーンの種族特徴である【見えざる職人】の効果で透明化すれば石壁内部に入るのは容易だとしても良いが……MP消費します?
モナド:MPは温存しておきたいのと、一人で入ってもやれること少なそうですし、無しですね
GM:OK!
モナド:「結局、見張り台のゴブリンを何とかするのが一番有効みたいね」
アドリー:「石壁唯一の出入り口を見張れる場所に櫓が立っている格好になるわけですねー」
ウェイン:「斥候組だけならこっそり中に入れないこともないけど、アドリーさんとキリューさんが見張り掻い潜るのは厳しいかも」
モナド:「結局、どれもリスクありきね」
キリュー:「さっきの戦闘のように、モナドの魔法で撃つのか?」
モナド:「正直言うとマナを温存しておきたい気持ちの方が大きいわ」
ノンナ:「それなら、アタシの弓が一番だね」*弓を片手に
ウェイン:「こっから撃てちゃう感じ? イイね」
モナド:「お願いするわ」
GM:では、判定をどうぞ!
ノンナ:「丁寧に狙って~……射抜く!」
GM:◆描写◆
ノンナは慎重に狙いを絞り、矢を放つ!
矢は柵にもたれ掛かりながら不満そうに見張りを行っていたゴブリンの喉を貫き、一撃で即死させた!
ゴブリンは悲鳴を上げることもなく、柵に身を預けて息絶える。砦の中から見ただけでは、そのまま見張りを続けているように見えるだろう。
キリュー:「御見事」
モナド:「良い腕ね」
ノンナ:「やった~! ばっちり命中だね」
アドリー:「おみごとー、流石はノンナさんですねー」
ウェイン:「え、アレ死んでるの? マジ?」*目を凝らしながら
ノンナ:「ふふん!」*ドヤ顔
モナド:「さて、それじゃあ砦の内側に行ってみましょうか……一応、できるだけ音を立てないようにね」
ウェイン:「おっけぇーい!」
キリュー:「わかった」
アドリー:「いきましょー」*こっそり移動
ノンナ:「ゴーゴー!」
GM:ではでは…… こっそりと石壁の内側に侵入したPC達
GM:砦の中からは相変わらず妖魔達の怒鳴り声が聞こえてきます
GM:それでは、「砦の周辺を探索する(内側)」が行えますね 難易度10の隠密判定となります。
GM:判定に挑戦する人だけがダイスを振れますが、誰かが失敗する度に中の妖魔の警戒度が上がるものとします。
ウェイン:敏捷に自信ニキなのでやってみようかな
キリュー:頼もしい!
モナド:お任せしましょう!
ノンナ:うおー頼みます!
GM:他の皆が岩壁の内側に身を潜めている間にウェインさんが先行、足音ひとつ立てずに砦の周囲を駆けて様子を探ります
GM:動作がデカい割に物音ひとつ立てない奇妙な足運び
ノンナ:「あの動きで足音がしないのすごい……」
アドリー:「おー、すごいすごいー」*小声で
キリュー:「ウェインは動作の割に繊細な動きが出来るんだな」
モナド:「急に大声上げないでしょうね……」*ヒヤヒヤ
GM:それでは…… ウェインさんは「砦の入口反対側の壁が崩れており、直径1.7mほどの穴があいている」ことに気づきます
ウェイン:*ハイテンションな動作で穴の方を指差しまくり
キリュー:「わかりやすいジェスチャーだ」
モナド:「来いって事みたい……声は出してないのに動きがうるさいわ……」
キリュー:「行ってみよう」
アドリー:「私やキリューさんでは屈まないとはいれなさそうですねー」
キリュー:「全身に気を巡らせないと危ないな」
ノンナ:「アタシは余裕だね!」
モナド:「私はもっと余裕かしら」
ノンナ:「モナドちゃんちっちゃいね~!」*ナデナデ
モナド:「種族の都合だから仕方ないでしょ……」
キリュー:「妖魔共もこの穴を使っているのだろうか?」
ノンナ:「流石に正面使うんじゃない? 石壁の入口から近いし」
アドリー:「塞がれていないということは、ゴブリン程度はともかく大型の蛮族は出入りに使えないこの穴を重要視していないということ。奇襲性には期待できそうですねー」*小声で
モナド:「……周囲の痕跡からして、利用してはなさそうね」*キョロキョロしてから
ウェイン:「じゃあここ使えばビビらせられるってことっしょ~!」
キリュー:「入るのは気が進まないが、ここからなら有利に動けそうだ」
モナド:「(大きな声出さない!!)」
アドリー:内部の様子を見てみますが外の明かりは入ってますか? それとも明かりが必要?
GM:内部は薄暗いですが、明かりが必要なレベルではないですね
GM:ただし、内部を覗き込めば流石に気付かれるリスクが出てきます
GM:そうだな……中の様子を探るなら、やはり隠密判定だろうか
GM:難易度12でやってみましょう。失敗すると中の蛮族に警戒され、奇襲はできません(蛮族達が警戒・戦闘態勢に入るので)
アドリー:けっこう難易度高いですね、スカウトさんで一番隠密が得意なのはどなたかな?
ノンナ:敏捷度で言えばウェイン君?
ウェイン:いや、スカウト技能のレベルの関係で最終的な判定基準値はノンナちゃんと一緒かな
キリュー:けっこうリスクある行動なんだな……
GM:そうだな。この隠密に成功した場合、得られる情報を提示しておきましょう。
ウェイン:お、ありがたい
GM:中をこっそり覗き込むことで中にいる蛮族の概要と数を知ることができますが、種類までは別途魔物知識判定が必要です
GM:故に、「砦の中にどんな蛮族がいるのか、種族含めて正確に知る」にはモナドさんのような「セージとスカウトを併せ持つ」キャラクターが挑戦する必要があります
ウェイン:中の様子を探らずに奇襲はできるのだろうか、流石に厳しいかな
GM:勿論、武器を構えて鬨の声を上げながら突貫すれば十分な奇襲にはなるだろうけど
モナド:どうしよう、モナド行ってみます?
ノンナ:お願いしたいです!
ウェイン:モナちゃんがよければ託したい!
アドリー:隠密に成功したら儲けもの………くらいの感じで
キリュー:おねがいしまーす
アドリー:よろしくおねがいします!
GM:それでは…… 穴からこっそりと顔を出したモナドさん 砦内部の様子を伺います
GM:中にいるのは、巡回部隊にいたフーグルを一回り大きくしたような妖魔が2体、そして巡回部隊にいたのと同じ妖魔のボルグが2体、何やら装飾品を身に付けた司祭のような出で立ちのフーグルが1体、そして大きな武器を携えたボルグが1体です
GM:ボルグを除き、魔物知識判定は「9/12」「10/13」「10/15」です
モナド:「フーグルの大型個体が2体、あと戦士階級のボルグ……いわゆる重装歩兵。こいつが首領格ね」
アドリー:「守りの堅い強敵ですねー」
モナド:「あとは装飾品で身を飾ったフーグルが2体……司祭みたいな格好だから、前衛ではないと思うけど」
アドリー:「私も同意見ですー。魔法使いと仮定しておきましょうか」
ノンナ:「魔法使いかー!」
モナド:「とにかく、他にやることがないなら奇襲を仕掛けてみる?」
アドリー:「相手に気付かれていない今がチャンスですねぇ」
キリュー:「あぁ、ブチのめそう」*拳を握る
ノンナ:「先手必勝だよっ」
ウェイン:「」*ポーズのみで同意。ウェーイ!
ノンナ:戦闘に入る流れだから……獣変貌しといて良いですか?
GM:OKですよ~!
ノンナ:『アドリーさん、通訳よろしく!』*小さな唸り声で
アドリー:「お任せですよー」
3. VS! 砦の妖魔達
GM:まずは戦闘準備 何か宣言のある方はおられますか?
ウェイン:私はなしです!
キリュー:なしです
アドリー:ないですー
ノンナ:なーし!
モナド:大丈夫!
GM:OK~! では続いて魔物知識判定……最後のチャンスだ
GM:セージ技能の持ち主だけ、もう一度どうぞ
GM:フーグル達の弱点は風属性なので今回は意味ないかな
GM:ボルグヘビーアームの弱点は物理ダメージ!
GM:キリューさんやウェインさん、ノンナさんの矢によるダメージが+2されるよ
モナド:キリューさんは手数が多いから特に恩恵が大きいね
ウェイン:やった~!
ノンナ:ありがた~い!
GM:ではでは、最後に先制判定
GM:先制判定の難易度は11ですが、再び奇襲ということでここに+2の修正を載せます
ウェイン:やったぁ!
ノンナ:いぇーい!
GM:それでは皆様、先制判定をどうぞ!
GM:◆描写◆
ウェインが穴の中に小石を投げ込んだ。
音を立てて転がる小石に蛮族達が気を取られた一瞬の隙を突いて、ウェインが素早く穴から飛び込む!
続いてモナドとノンナが音もなく忍び込み、蛮族達の背後を通って位置取りを済ませると後続二人に合図する。
蛮族達が彼らの姿に気づいた時には、既にアドリーが穴を通り抜けていた。
最後に翼を折りたたんだキリューが悠然と穴を潜り抜け、蛮族達に向かって拳を構える。
GM:それでは……本シナリオ最終戦闘を開始します
ウェイン:「ウィース!」*マンゴーシュを構える
ノンナ:『ぶち抜くよ~!』*弓に矢を番え
GM:敵の配置は前線にドフーグル*2、ボルグヘビーアーム*1、ボルグ*2と後衛にフーグルマンサー*1ですね
GM:PC達は好きな配置でどうぞ 先の戦闘と同じくフィールドプロテクションを張るなら、全員後ろスタートかな?
アドリー:それでいきましょうか
アドリー:では手番を貰って【フィールド・プロテクション】を発動
アドリー:「皆さん集まってくださーい」*魔法行使!
アドリー:「なんだか、バッチリ発動した気がしますー」
ウェイン:「フゥ~!」
キリュー:「温かい気に包まれた……気がする」
モナド:「助かるわ、さあここからは攻勢よ」
ノンナ:じゃあ手番もらって!
ノンナ:補助動作で賦術【ヴォーパルウェポン】Aランクをキリューさんに!攻撃力強化したら主動作で右端のドフーグルに射撃攻撃!
GM:ノンナの放った矢がドフーグルに刺さる!
GM:しかし、動きを止めるには至らない!
ノンナ:『仕留められなかった!ごめん!』*申し訳なさそうに唸る
アドリー:「大丈夫、これからこれからー」*フォロー入れます
ウェイン:「アレは実質虫の息っしょ!」
ウェイン:手番もらいます!
ウェイン:通常移動で乱戦エリアへ そしてボルグヘビーアームに【挑発攻撃】!
GM:ボルグヘビーアーム、ウェインの突き出したマンゴーシュを器用に斧で弾き逸らす!
アドリー:「見た目に反して俊敏ですねー」
ノンナ:『戦い慣れてるね……!』
モナド:「戦慣れしてる……やっぱりアイツが首領みたいね」
ウェイン:「ウヒョ~! こいつ戦い巧くね?! やべ~!」
キリュー:「周囲の雑兵から落とすか」*構える
アドリー:「やっちゃってくださいー」
キリュー:補助動作で【剣の加護/風の翼】、加えて練技【マッスルベアー】を発動
キリュー:前線乱戦エリアに移動して両手利きなし&拳武器でボルグを攻撃!
GM:キリューの左手が空を切る。紙一重で躱した……ボルグがそう思った瞬間、続く右のストレートが鼻面を捉える!
アドリー:「一回目で気を引いて本命を当てるとは、ワザ師ですねー」
キリュー:「二撃当たれば落とせたんだがな」*悔しげ
ノンナ:『一撃であの威力……!? やっぱり凄い破壊力だね』
ウェイン:「ヒュ~! 楽勝そうじゃん?」
モナド:「十分よ! 畳み掛けるわ!」*ナイフ構え
モナド:ではノンナの矢でダメージを受けているドフーグルを、【エネルギー・ボルト】で攻撃します!
モナド:「少しでも前線の戦力を削ぐ!」*詠唱!
GM:モナドのナイフから放たれたマナの矢が、ノンナに射られたフーグルを追撃! 攻撃に移る前に倒しきった!
モナド:「一体仕留めたわ!前衛、やられないように気張って!」
ノンナ:『モナドちゃんナイスだよ!』*ガウガウ
キリュー:「魔法は強いな」
ウェイン:「これ、もう殆ど楽勝じゃね?」
モナド:「そんなわけないでしょ!ボスも残ってるのよ!」
ノンナ:『油断はダメだよ~!』
ウェイン:「おっけぇ~い!」*前向きなおす
アドリー:「さて、相手がどう出てきますかねー」*冷や汗
GM:まずはフーグルマンサーから!
フーグルマンサー:【エネルギー・ボルト】を使用する!
GM:対象は……
ウェイン:ウェーイ!
ウェイン:「あっちち!」*魔法が脇腹を掠める
GM:続いて手負いのボルグ、キリューさんに攻撃!
GM:キリューはボルグが振り下ろしてきた剣を受け止め、そのまま腹を蹴りつけて距離を取る!
GM:その隙にもう一体のボルグが剣を振り上げた! もう一体もキリューを攻撃!
GM:迫るもう一体を振り向きもせず、裏拳でボルグの顔面を叩く!
キリュー:「そんなナマクラが当たるか」
GM:それではドフーグル!
ドフーグル:機動飛行の能力を使用!10秒間、命中と回避にプラス修正!
ドフーグル:ウェインに向かって飛びかかる!
GM:背中の翼を広げて飛びかかったドフーグル! その頭を踏みつけ、背後に跳躍して躱すウェイン!
ウェイン:「よっと、ジャーンプ!」
モナド:「なんて体捌きしてるの」
GM:そしてボルグヘビーアームの手番!
GM:背中に縄のような筋肉を浮かび上がらせ、大斧を振り上げた!
ボルグヘビーアーム:【全力攻撃】を宣言! キリューに攻撃!
GM:ボルグの振り下ろした大斧が砦の石床を砕き、砂塵を巻き上げる! キリューは最小限の動きで斧を躱し、ボルグに向かって拳を構えていた!
キリュー:「剛力自慢は結構、だが当たらなければ意味がないぞ」
GM:それでは第二ラウンド!
アドリー:前線に【バニッシュ】を行使して援護しましょうか。第一ラウンドでは殆ど損害なしに抑えられましたし
アドリー:「樹神・ダリオンの眼差しよ、邪なる者たちに一時の戒めを!」
アドリー:「みなさん、攻撃よろしくお願いしますー」
キリュー:では手番もらって…… 【剣の加護/風の翼】継続でヘビーアームに攻撃します。 ……両手利きは無しで!
GM:大斧の一撃を避けたキリューは、そのままボルグに向かって拳を叩き込む!
GM:大斧を振るったボルグは攻撃後の隙が大きく、腹と顎にパンチを食らって大きくよろめいた!
アドリー:「おみごとー!」
キリュー:「やったー当たっ……造作もないことだ」*ちょっと興奮気味に
ウェイン:「ウェーイ!」*グッジョブ!
モナド:「良いダメージ……!」
ノンナ:『確実に弱ってるよ!』
ウェイン:キリューさんに続いて、ボルグヘビーアームにマンゴーシュで攻撃! 特技宣言はなしで!
ウェイン:「キリューおにーさんの攻撃、効くっしょ~?」
キリュー:*黙って頷いている
GM:キリューの連撃で怯んだボルグの死角へと、ウェインが回り込む!
ウェイン:「俺もこの機に乗るしかない、的な?」*ついでとばかりに攻撃を差し込む
ノンナ:手番もらいます! まずは補助動作で自分に賦術【ヴォーパルウェポン】Aランク! そして主動作、手負いのボルグに【牽制攻撃】を宣言して射撃!
ノンナ:『いっけぇ!』*シュート!
GM:ノンナは的確に相手を狙い、矢を放つ! 神聖魔法で怯んだボルグの喉を貫き、打ち倒した!
ノンナ:『アドリーさんのおかげだね!!』*サムズアップ
アドリー:「いえいえ、ノンナさんの実力でしょうー」*サムズアップ返し
モナド:では最後に手番もらって!
モナド:残ったボルグに【リープ・スラッシュ】を!
モナド:「ここはケチってられないわ……【リープ・スラッシュ】!」
モナド:*呪文のを唱え、横一文字に構えたナイフを振り抜く!
GM:モナドが呪文を唱えると、ボルグの周囲に不可視の刃が出現! ボルグの身体を切り裂く!
GM:では再び蛮族達のターンだ!
GM:まずはフーグルマンサー、モナドさんと同じく【リープ・スラッシュ】を使用! 対象はキリューさんだ!
GM:フーグルマンサーも同様の魔法を使用! キリューの身体が浅く切り裂かれ、血が舞い飛ぶ!
キリュー:「ぐわっ! ……見えない斬撃か」*呼吸を整え
ウェイン:「やべ、おにーさん?! だいじょぶ?!」
キリュー:「大事ない」
モナド:「よそ見しない! 次が来るわよ!」
GM:残ったボルグはウェインに攻撃!
ウェイン:「……! よっと!」
GM:視界の端でボルグの動きを捉え、体捌きでボルグの剣を躱す!
アドリー:「ウェインさんはホントに素早いですー」
ウェイン:「フゥ~! アドリーおにーさんありがとー!」*謎ウインク
ノンナ:『すごいなー!まるで曲芸!』
GM:それではドフーグル、ここはキリューさんに【囮攻撃】で攻撃!
キリュー:「(なんだ? 随分と遅い攻撃だが……)」
アドリー:「キリューさん! その攻撃は囮です!」
キリュー:「……!」
GM:難なく攻撃を躱したキリューだが、その攻撃は囮!
GM:ボルグヘビーアームが再び大斧を振り上げる!
ボルグヘビーアーム:キリューさんに【全力攻撃】!
GM:囮に気を取られたキリューの背を、ボルグの大斧が斬りつける!
キリュー:「グワーッ!」
ウェイン:「やっべ! やっぱアイツつぇぇ!」
ノンナ:『うわぁ!ヤバイかも!』
モナド:「やっぱり当たったら大変ね……!早く回復しないと!」
アドリー:「すぐに回復しますからねー」
GM:これで蛮族達の手番は終わり! 第三ラウンドだ!
ウェイン:先にアタッカー動いて、ダメージ見てからアドリーさんに回復してもらいます?
アドリー:それでいきましょうか
キリュー:では先に手番もらいます!
キリュー:今まで同様、種族特徴発動させて非両手効きの拳攻撃!
GM:満身創痍のキリューは、力を振り絞って拳を握り締める。
大斧の一撃をくれたボルグに向き直ると、左右のパンチを繰り出した!
抉るような左の一撃で相手のガードをこじ開け、ガラ空きになった顎に右のアッパーを叩き込む!
キリュー:「はぁッ!」*渾身!
アドリー:「やりましたーー!」
ノンナ:『かっこいいよー!キリューさん!』
モナド:「よく倒したわね!これで随分楽になるわ!」
ウェイン:「キリューおにーさんマジパネェ! 最高っしょ~!」
キリュー:「フン……造作もない事」*嬉しそう
GM:脳まで貫く衝撃に、大斧を振るう怪力自慢のボルグは白目を剥いて仰向けに倒れこむ!
石床にボルグの頭蓋骨が落ちる音が響き、一瞬遅れて大斧が倒れる金属音が鳴り響いた。
ノンナ:次もらいます! 念のため補助動作でウェイン君に賦術【ヴォーパルウェポン】Bしてから……主動作でボルグを攻撃!【牽制攻撃】宣言します
GM:ボルグの右目にノンナの放った矢が突き刺さる! アドリーの神聖魔法によって生まれた隙を逃さぬ的確な射撃だ!
ノンナ:『へへ~ん!』*ドヤ顔
アドリー:『ノンナさん、お見事!』*リカント語で声援
キリュー:「長弓にリカントの筋力か。侮れん威力だ」
ウェイン:「フゥ~!! 勝ち確ってやつ?」
モナド:「まだ敵は残ってるわ! 勝つまで油断はしない!」
モナド:次手番もらいます。ドフーグルに【エネルギー・ボルト】を撃ってちょうどMP0になります。
GM:モナドがナイフを突き出すと、切っ先からマナの矢が放たれる! ドフーグルの脇腹を貫いた!
モナド:「【エネルギー・ボルト】! ……これでガス欠ね」
モナド:「念のため魔晶石は持ってきてるけど、できれば温存したいわ」
ウェイン:「OK~! 任せとけって!」
ウェイン:ドフーグルに特技なしで攻撃!
GM:OK~!
GM:モナドの放ったマナの矢で生まれた隙を見逃さず、ウェインがドフーグルの死角に回る!
ウェイン:「余所見してる場合じゃないってさー!」*ざっくり
GM:ドフーグルがそれに気付いたときには、既にウェインの短刀が急所を突き刺していた!
モナド:「よくやったわ……あんたこういう時は優秀よね」*ちょっとデレ
アドリー:「モナドさんが素直に褒めてますー」*ニヨニヨ
キリュー:*したり顔で黙って頷く
ノンナ:『デレたデレた!』*キャンキャン
モナド:「そこ、私が素直じゃないみたいに言わない!」
アドリー:「まだ敵は残ってます。油断せずいきましょうかー」
アドリー:【魔法拡大/数】を宣言、キリューさんとウェインさんに【キュア・ウーンズ】を使用します
ウェイン:「助かった~! やっぱ神聖魔法って神っしょ!」*実際そう
キリュー:「痛みが引いた……卵の中くらい暖かくなったな。感謝する」
ノンナ:『卵の中って! わからーん!』
モナド:「どのぐらいの暖かさなのか他の人族には分からないわね……」
アドリー:「よかったーですー」*肩の花も喜んでる
GM:ではでは、一人敵陣に残されたフーグルマンサーのターン
GM:フーグルマンサーはボルグ達が倒されて劣勢と見るや、床に伏して命乞いを始めた!
キリュー:おや 命乞いか
GM:PC達は宣言だけで始末できるので、実質的に戦闘終了です~!
アドリー:なるほど
アドリー:「誰か、言葉がわかる方はいますかー?」
モナド:「一応解るけど、特に耳を貸す必要はないわよ」
アドリー:「なるほど、特に有益な情報を口にしている……というわけでもないんですねー」
キリュー:「妖魔にかける慈悲は、生憎持ち合わせていない」*拳を鳴らす
ノンナ:「アタシの故郷も襲われたしね~。許す余地はないよ」*変貌解除
アドリー:「私も第一の剣の神に使える神官として、蛮族は許すまじです」
ウェイン:「じゃ、決まりっしょ!」
モナド:「次に生まれ変わったら、マシな種族になることね」
GM:PC達は必死で命乞いをするフーグルマンサーを手早く始末する。
『俺を見逃せ』『俺を殺したらもっと強い奴が来るぞ』などと虚勢をがなり立ててていたフーグルマンサーはすぐに静かになった。
4. 帰還
GM:◆描写◆
PC達は妖魔達の骸を砦の外に運び出し、アドリーの主導で簡単に弔う。
魂が肉体から抜け出て輪廻の輪に加われるよう、導くのである。
そうでなければ骸に閉じ込められた魂は穢れ、不浄に成り果ててしまう。
蛮族達の頭目と思われたボルグヘビーアームも斃れ、暫くは妖魔達もこの地に寄り付かないだろう。
PC達の仕事は、無事達成されたのだ。
GM:というわけで、PC達は無事《キグナ村》へと戻ります。
ノンナ:「ふ~! なんとか終わったね」
キリュー:「ザクザク斬られたが、なんとかなったな」
モナド:「もうマナがすっからかんよ、私」
ウェイン:「ウェーイ。これで村長さんも暫くは安心、的な?」
アドリー:「皆さんと無事に帰ってこられてなによりですー」
モナド:「……達成できたのはあなた達のお陰ね、感謝してるわ」
アドリー:「こちらこそー、ありがとうございました」
ノンナ:「ムムム……カード補充しなきゃ!」*収支計算中
GM:PC達が《キグナ村》に戻ったのは、昼前ごろでした。
キリューの傷には応急手当が施されていますが、それでも満身創痍です。
冒険者帰還の報せを受けた村長のカールスがPC達の元に飛んできました
ウェイン:「モナっちも小さいのに、ちょ~頑張ったっしょ!」*抱き上げ
モナド:「ちょ……何すんのっ!村長見てるでしょ!?」*ジタバタ
カールス:「おぉ、戻られましたか!」
アドリー:「ただいまもどりましたー」
カールス:「それで……首尾の方は如何でしたか!?」*キリューの傷を見て心配そうに
ノンナ:「大成功だよ~!北の砦に住み着いた妖魔は全部追い払った!」
ウェイン:「へっへー! ばっちり仕事したっすよー!」
キリュー:「このくらいかすり傷だ」*尻尾は正直に垂れて
カールス:「なるほど……やはり北の砦に蛮族達が」
カールス:「あなた達にお任せして何よりでした。さ、今日は村でゆっくりしていって下さい。薬草を持ってきましょう!」
キリュー:「ああ、薬草をしこたまくれ……」
アドリー:「お言葉に甘えてー」
モナド:「……村長、ツッコまなかったわね」
モナド:「……勘違いされたらどうすんのよ、あんた」
モナド:「というかそろそろ離しなさい!このバカッ!」
ウェイン:「うぇ? なんか困る感じ?」
モナド:「恥ずかしいでしょ!!」
ウェイン:「マジ~?! かわいいじゃ~ん」*図に乗る
GM:村人たちはPC達を讃え、ささやかな夜宴を開いてくれた。坑道で働くドワーフ達が組み上げた石窯を使い、絶妙な火加減で豪快な肉料理を振舞ってくれる。
アドリー:「これが有名なドワーフ料理!すばらしい!」
キリュー:「薬草の香りも良いが、肉料理の匂いも良いな」*くんくん
ノンナ:「やったー!肉だ肉だ!!」
ウェイン:「ひょ~! 超豪華でパネェ~っ!」*がつがつする
GM:かくして、PC達は肉とエールで腹を満たし、しっかりと英気を養う。
GM:そしてその夜は空家の布団でぐっすりと眠ったのであった。
GM:……
GM:…
GM:それではカールスに別れを告げたPC達。再び半日歩いて《ヒスダリア》の冒険者ギルド《黒曜石の小剣》亭に戻ります。
アドリー:「ただいま戻りましたー」*カウンターに
ノンナ:「ただいまー! ローゼンさん、帰ったよー!」
ローゼン:「おう、戻ったか。首尾は?」*冒険者会報を広げながら
ウェイン:「ウィー!」*ピースピース
ローゼン:「ちゃんと喋らんか」
モナド:「依頼は問題なく済ませてきたわ」
ノンナ:「首尾は上々だよ~!」
キリュー:「造作もない敵だった」*つよがり
ローゼン:「ふむ、キリューよ。そう言う割には包帯が巻かれておるが……まぁ良かろう」
モナド:「私はゆっくり休みたい気分だわ。ウェインのせいで昨日は休んだ気がしないし」
ウェイン:「???」
ローゼン:「《キグナ村》からは依頼達成の旨、既に伝書鳩にて報告を受けておる。皆ご苦労であった」
ローゼン:「各自、次の仕事に備えてゆっくり休んでおけ」
ローゼン:「……これは、儂からの奢りだ」*エールの盃を人数分、カウンターからオーダーする
アドリー:「おぉこれは、ご馳走になりますー」
ノンナ:「ローゼンさん太っ腹~!」
ウェイン:「さっすがマスター! 話わかるぅ!」
モナド:「……支部長の奢りなら逃げるわけにもいかないわね」
キリュー:「……良い酒だ」*ちょびっとだけエールを舐める
ノンナ:「いや~。モナドとウェインがイチャついてるのを見ながら飲むエールは最高!」
モナド:「イチャついてないッ!」
ウェイン:「??」*ぐびー
GM:◆描写◆
《キグナ村》の蛮族騒ぎを片付けたPC達。
駆け出し冒険者にとっては初めてのパーティ結成で、同時にそれは大きな進歩であった。
PC達がこの先どんな冒険を繰り広げるのか……それは誰にもわからない。
ソードワールド2.5 「山の砦の蛮族達」 おしまい
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