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2024.8:Logic Proの新音源「Studio Piano」を使いこなそう

普段、音楽を作る時に、パソコンが一番大事な役割を担ってくれています。
Mac Book Air(M1チップ)を使っていて、その中の作曲ソフトLogic Proで曲作りの大半の作業を行っています。

先日Logic Proのバージョンが10→11にアップデートされました。様々な新機能が増えたようです。

今日は新しい付属音源「Studio Piano」について、最近学んだことを脱線しながらまとめてみます。

音源の選択

Studio Pianoをプラグインとして選択し画面を開くと、その中で4つの音源を選択できます。

Studio Grand
Concert Grand
Vintage Upright
Studio Grand (Mono Mic)

グランドピアノとアップライトピアノの違い

デジタル音源は置いておいて、そもそも実際の楽器として、この2つの楽器の異なる点についてまとめてみると、

大きく分けて楽器の構造と音色、構造の違いによる弾き心地が異なると言えます。

グランドピアノ
弦が水平に配置されていて、ハンマーが下から上に叩くことで音が出ます。音が直接上に広がるため、広い空間でも音が遠くまで届きやすい特徴があります。

音色は多彩でダイナミクスも広いです。特に低音が豊かで高音はクリアで明瞭であることが多いです。

ハンマーが上下に動くため、重力でハンマーが元の位置に戻ります。そのため比較的連打がしやすく、繊細なニュアンスも出しやすいという演奏上の特徴もあります。

アップライトピアノ
弦が垂直に配置されていて、音が後ろの壁に跳ね返って広がります。演奏する環境の影響を受けやすく、小さめの部屋やスタジオに適しています。音色やダイナミクスの幅はグランドピアノよりかは狭い傾向ですが、特有の温かいサウンドが特徴です。

連打の性能やタッチの感度においては、グランドピアノほど高くない傾向にあります。

Studio GrandとConcert Grand

グランドピアノの中にも種類があります。
Logic Proの「Studio Piano」内にも、Studio GrandとConcert Grandが選択できます。

スタジオグランドピアノとコンサートグランドピアノは、主にサイズと音質が異なります。そのため、使用に適した場所や環境も(名前の通り)違ってきます。

スタジオグランドピアノの方が小さめ。低音域の深さやサスティーンはコンサートグランドよりやや控えめとなる傾向です。

コンサートグランドピアノはサイズが270cm以上と最も大きなグランドピアノ。大きなコンサートホールでの演奏を想定した楽器です。大きな音と最高の音質を出すことができます。

Studio Pianoのパラメーター

デジタルの音源ですが、録音を想定したマイク選択ができます。

Stereo Mic A : コンデンサマイクのステレオペア
Stereo Mic B : リボンマイクのステレオペア
Mono Mic : リボンマイク単体

コンデンサーマイクとリボンマイクをピアノの録音で使用する際、それぞれの持ち味があります。

コンデンサーマイク
感度が高く周波数特性も広いことが特徴です。クリアで細かい音として音を作りたい時に適しています。

リボンマイク
高音域がやや控えめです。温かみのあるヴィンテージサウンドに近い印象を持っています。コンデンサーマイクの低音を補完する使い方もできます。


その他のパラメーターとして、下のような数値を調整できます。

Pedal Noise
Key Noise
Release Sample
Sympathetic Resonance

Pedal NoiseKey Noiseでは、ペダルを踏んだり離したりした時や、キーを押したり離したりした時のノイズを調整できます。ノイズが入ることで生演奏に近いニュアンスを出すことができます。

Release Sampleでは、キーを離してからダンパーが戻る時の音の減弱を調整できます。

ダンパーというのはピアノ内部の構造です。鍵盤を押していない時はヘッドのフェルトが弦に触れて音を止めています。

鍵盤を押した時にレバーが上がります。それによりヘッド部分が弦から離れて音が鳴る仕組みです。反対に鍵盤から指を離すとレバーが戻り、またフェルトが弦に触れて音が止まります。

ダンパーペダルは、全てのキーのダンパーを一度に上げることができます。それによって音のサスティーンを足元のペダルで調整できるのです。

最後にSympathetic Resonanceです。
これは共鳴現象を調整するパラメーターです。

ピアノにおける共鳴現象とは、ある弦を鳴らすとき、その音の周波数に関係する弦も振動し始める現象です。音の伝播だけでなく打鍵時の振動も関係しています。

倍音成分が増強されるため、より豊かで立体的な音になります。ただし不必要な共鳴が多くなると音が濁る可能性があります。

おわり

Logic Pro付属の「StudioPiano」について、実際のピアノに関する情報と合わせてまとめてみました。
プラグイン音源でもリアルな演奏を作ることができそうです。使い方を工夫することで表現が広がりそうです。

お知らせ

7月は3曲リリースしました。

音楽配信のアーティスト名義を3つに分けています。曲のジャンルごとに分けて配信しています。それぞれチェックしてもらえると嬉しいです。

「水の肉体」- doorboy
「After saying goodbye」- yusuke hagi
「universe in sleep」- Carol Dawn


・doorboy : song works
https://lit.link/doorboy

・yusuke hagi:piano series
https://lit.link/yusukehagi

・Carol Dawn:ambient instrumental
https://lit.link/caroldawn

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