【被写体募集】“味園と私” ~味園ビルポートレート撮影企画やります~
1.【被写体募集】撮影企画“味園と私” 始めます。
正式に解体が決まり、2階テナントのBarスペースが年内で営業終了が決定してしまった味園ビル。大阪難波のランドマークどころか日本昭和文化を代表するレトロスポット。
大型キャバレーだったビルの2階テナント部分は現在、アングラで趣向が凝らされた店がずらりと並び、カルチャー嗜好な人々が集う憩いの場として絶対的な魅力があります。
この場所が心の拠り所になってるという人は沢山いると思います。その期限が刻一刻と近づくなか、自分なりに何かこの場所に対して区切りの儀式になるようなことをしたいという気持ちが強くなりました。
そこでフォトグラファーとして味園ビルのポートレート撮影企画を行いたいと思い至りました。被写体様の味園ビルへの想い入れ、そこに通っていた証、味園ビルという場所があった証。それらを少しでも目に見える形にアーカイブすること、味園ビルという存在・概念が残り続けていくようなことがしたいと考えました。
つきましてはこの“味園と私(企画名・仮)”に被写体として参加してくださる方を随時募集させていただきます。既に知人の範囲などで撮影させていただいてますが、今後は全く初めましての方からもこの募集に乗っていただきたいです。
味園ビルに普段から通っている方も、昔は通っていたけど最近は行ってなかったという方も、そして気になってたけどまだ一回も行ったことがないという方も、気軽に参加していただきたいです。一人でも多く撮影し、一つでも多く味園と味園に関わった人の証を残したいです。ご協力よろしくお願いいたします。
次項目では募集の内容について
2.-味園と私・募集内容-
撮影の形式としては行きつけのお店で普段通り過ごしている様子を写真に残すも良し、味園ビルの独特な内装シチュエーションを活かしてのコンセプチュアルなポートレートを行うも良し。被写体様のご希望に合わせて何なりと。
撮影に入る前に被写体様の味園での思い出や思い入れを聞かせていただき、その感情を写真に残せたらと考えています。(許可をいただければ、こちらのnoteに可能な限り撮影記録として残すことも想定しています)。
また、味園ビルに行ったことがないけれど行くきっかけが欲しいという方のために、単純に案内という形もこの企画と並んで設けます!気軽にご連絡ください◎(おそらくイメージされてるより全然怖くなくアットホームな空間です笑)
3.【自己紹介・フォトグラファーとして】
ポートレート撮影企画すると豪語しておいて、「写真ちゃんと撮れるんですか?」って思われても仕方ないので笑。軽く自己紹介をしておきます。
まず写真活動以前に音楽活動をメインにやっていて、Von-fireというヘヴィなロックバンドのボーカルと作曲をしています。参考までにVon-fireのYouTubeはこちら。
と同時に写真活動もかなり精力的に行っております。2020年パンデミックの自粛生活のタイミングで「出来ることはやっておきたい」と専門学校に通い写真を学び卒業しました(社会人が通う週末コースですが)。
その後紆余曲折あって福岡県に2年ほど引っ越して、そちらでポートレート撮影する機会がグッと増えました。関西に戻ってからは職業としてのフォトグラファーも経験してます。
・音楽活動する側の視点を活かせて自信のあるライブ写真↓
・お世話になった古着屋Bloomy Daysでの本格的なルック撮影↓
通常のポートレート↓
飛び抜けて上手いわけではないですが、不足もないと自負しています!安心してお任せください!
4.【私的味園ビルへの思い入れ】〜代替不可能にも程がある場所〜
味園ビルの解体が正式に決定したという話がTwitterを賑わせて早3ヶ月。年内には数々のユニークなBarが集まる2階のテナント部分の営業が終了してしまうので、駆け足でまだ入ったことない店に最低一回は入りたいと通う日々です。
自分自身5年前ぐらいからレトロスポット巡りが自分の感性にぴったりな新しい趣味となったのですが、その代表格である味園ビルをこれから探索していこうという矢先にコロナが始まって断念。自分は福岡に引っ越し益々機会は失われました。
昨年関西に戻ってきてから徐々に開拓を始めて、これからもっともっと巡ろうという矢先での解体決定。その時点ではまだ全体の1/4ぐらいの店舗しか行ったことなかったですが、8月終了時点で3/4入ることができ、なんとか営業終了までにひとまず全部回ること自体は叶いそうです。
ですが、もちろんそれで未練がなくなるかと言われれば勿論そんなことは全くないですし、タイムリミットが迫る度に「とにかく寂しい」「無くなるということが信じられない」という感覚が強まるばかり。
ひとりの人間として、他者に対してのそれは勿論抱いたことがあるものの、場所に対してこんなに執着心や喪失感を抱いたことはかつてあっただろうか?答えは否。
なんでそれほどこの場所を特別に感じるのか、は自分なりに結論が出ています。アングラで各店独自に振り切った方向性の空間形成をしている味園ビルには、「在りたい本来の自分で居ていい、むしろその方がいい」というような前提の姿勢と、普通という概念や考えに相容れなかったユニークな人々を迎え入れるような空気があると思います。
味園と並びレトロスポット代表格で、同じような集合体の趣がある新宿ゴールデン街や三ッ寺会館もそこは共通していると思うけど、味園は一際絶妙なバランスをしているというか、大人の穏やかさもあるし、かといって自由を忘れないパンクなヴァイヴもある。
こうした場を求める、という前提で集まるもの同士。当然皆が皆仲良くなれるわけではないけど(何ならクセとクセ、混ぜるな危険のパターンもあるだろう笑)、それは他にないユニークな者同士の縁が生まれる代えの効かない空間。
きっとこの場所があることで救われたり幸せになれた人がいっぱいいるだろうし、通うことが途切れても「あの場所があるから」という前提が支えになっていた人もいるだろうと思います。
5.まとめ
通い始めたのがここ数年ゆえ自分はまだまだ浅い新参者、とはいえそんな自分でも強烈な喪失感を覚えているのだから、ここで長く過ごしたり、もはや生活そのものだったり、ましてお店側で働いてる人にとっての喪失感はとてつもないものではないかと。
そういったことを感じる度に、イタズラにただ終わりが近づいていくことは嫌だなぁと。ましていざ終わってから「ああすれば良かった」と感じるなんて嫌だと。なので今回の企画は何か少しでも区切りがつくようなことをやらないと気が済まないという自分のエゴから始まります。
同じように味園への思い入れが、興味があるという方はよかったらこのエゴにお付き合いくださると嬉しいです。分かち合って、味園ビルという場所自体がなくなっても、折に触れて共に思い出していけたら嬉しいです。
立ち入り禁止になるまで可能な限り一人でも多く一回でも多く撮影していく所存です!よろしくお願いします!