GHOST vs SUNBLEACH
はじめに
今回は Yu-Gi-Oh! TCG 実験レポートとなります。
概要としては、UVによる退色効果を利用することでultra rare が ghost rare のような加工に変化するのかを実験しています。
※北米版TCGの『faded』のような加工にする目的ではなく、『ghost』にすることが趣旨となります。
実験の経緯
この実験は某オークションサイトに出品されていた『BLACK ROSE DRAGON』ghost rare "alter art"
というカードを閲覧したことがキッカケで行うことにしました。
型番は DUDE-EN010 であり、公式では ghost rare のレアリティは存在しないカードとなります。
そもそも "art art"って何だろう……
『alter art = 既存カードの一部を変更したカード』
という意味で使われているようです。
出品ページの説明文を要約すると……
《ultra rare を数ヶ月かけて日焼けさせたカード》
となっていました。
日焼けで ultra rare → ghost rare になるの??
基本的に自分で確かめなければ信じられない性格のため、『もし本当なら実際に試してみたい』という好奇心から実験を開始しました。
使用するカード及び備品
●使用するカード
名称:BLACK ROSE DRAGON
型番:DUDE-EN010 1st Edition
レアリティ:ultra rare
※カード選定の理由
・某オークション出品で前例がある
・CSOC-EN039(ghost rare)と比較できる
・イラスト全面にホイル加工があるため、ghost rare のホログラフィックと相性が良い
●厚紙(段ボール)
カードイラストのみを退色させるため、それ以外の部分は UV が当たらないよう厚紙で覆う
●UVライト
日光によるUV照射は天候・日照時間・照射部位のムラが発生しやすいと考え、今回はUVライトを使用します。通常はネイルやレジンの硬化に使われます。
実際に使用した装置は以下のものです。
NAIL DRYER Dawn mini UV/LED LAMP LEDライト
※このUVライトの選定理由
・安価(フリマサイトでワンコインで購入)
・省電力で長持ち
・常時UVの連続照射が可能(重要)
→60秒や180秒などで自動OFFのものが多い
●ケース
UVライトがカード以外のものに長時間照射されることを防ぐために、UVライトが丸ごと収まるサイズのケースを用意(100円ショップで購入)
方法と判定
①カードへのUV照射開始日:2024年5月1日
②基本的に24時間体制でUV照射を行う
③色素が十分に退色したことを目視で確認できた
段階で実験を終了とする
④検体カードと CSOC-EN039(ghost rare)を比較
⑤実験の成否を判定
結果
UV照射から約1ヶ月後頃から目視で確認できるような退色が認められました。
その後も退色は日を追う毎に進行し、2024年8月15日にUV照射を終了としました。その結果の画像と比較用の CSOC-EN039 をご覧ください。
個人的には実験に使用したカードが、かなり ghost rare に近づいたと考えています。ホログラフィックな立体感は勿論ありませんが、CSOC-EN039 とは違った印象の ghost 感を味わえて満足する結果となりました。
このレアリティは名付けて《SUN BLEACH GHOST》でいかがでしょうか!
角度を変えて今回の実験で使用したカードの画像を3枚用意したので、ご堪能下さい。
使用したカードの実験後の加工を伝える手段としては動画が最適です。そこでショート動画を用意したので、是非とも "alter art version" の ghost rare をその目で確かめてみてください。
おわりに
3ヶ月に渡って実験した内容をレポートしました。
日焼けによる疑似『faded』カードの実験はたまに見かけますが、《ghost rare》の実験はレアなのではないでしょうか。
非常に満足する結果だったので、BLACK ROSE DRAGON のように条件が良く、自分でやってみたいと興味を唆るカードが見つかったら第2弾があるかもしれません。
では、次の記事でまたお会いしましょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?