周りの目が気にならなくなる方法

自分らしく生きていきたい人たちのために、よく言われる「周りの目が気になる」の解決法を書いていきたいと思います。

前回の記事「「周りの目」の正体」では、いわゆる「周りの目」には2種類あると書きました。
1.事実の「周りの目」
2.想像の「周りの目」


「1.事実の「周りの目」」は周囲の人々が事実としてあなたを見ている目。周囲の親、友人、同僚、電車で隣に座った人等、「実際」に周囲の人たちがあなたをどう見ているか、その見方です。例えば金髪にしたあなたを見て、「似合っている」「オシャレだ」「私も真似したい」と思う人たちがいる一方、また別の人たちは「派手だ」「相応しくない」「黒髪にするべきだ」と思うように、あなたの周囲の人たちがあなたに対して実際に向ける目のことです。実際のところ、周囲の人たち一人一人に確認してみないとあなたがどう見られているかはわかりません(また、確認しようとしても本当のことを話してくれるとも限りません)。

「2.想像の「周りの目」」はあなたが「周囲からこう見られている」「こう見られるだろう」と自分で想像するものです。金髪にしたあなたが、「親からはきっと小言を言われるだろうな」、「逆に友人のAさんからは褒めてもらえるかな」と実際に本人の意思をせずに想像するものです。そして、この「2.想像の「周りの目」」の正体は「他人が自分をこう見ているだろう、こう見るだろう」と想像している自分自身です。それは、その人自身の生きてきた環境での様々な経験から自分自身が想像し、心に内在化させたものであり、実は実態は無いものです。

それでは、これら2つの「周りの目」が気にならなくなるにはどうすればよいでしょうか。実はこれら2つとも、対処法は同じなのですが、まず、はっきりさせておきたいのは、

「1.事実の「周りの目」」そのものは変えることができません。

なぜなら、人は他人を変えることが出来ないからです。他人があなたをどう思うかはコントロールすることはできませんし、そもそも他人の自由だからです。例え、どんなに万人受けするような髪型や格好をしようとも、必ずそれを好ましく思わない人がいます。どんなに好感度が高いとされている芸能人やアイドルでも、必ず「アンチ」と呼ばれる存在がいます。人それぞれ好みや価値観は千差万別で、それらに根差した個々人の考え方の全てを把握したりコントロールすることは不可能なのです。

そういう意味ではいわゆる「万人受け」とされている格好も、当該集団のマジョリティ(多数派)が好みそうなものを予想したものに過ぎず、それに従えば、必ず「受ける」かもわかりません(それに一人一人が元々の顔や体形が異なるので、同じ髪型や服装をしても同じような雰囲気にはなりません)。

また、マジョリティの趣向はその社会の流行に合わせて容易に変動する流動性(変化する性質)を持っているので、あなたが見た目で「万人受け」を目指そうとすると、社会の流れという外的環境に左右され続けることになります。ブームやトレンドに合わせて髪型や服装を変える為、常に自分を変え続けなければならないコストも生じます。

この様に「1.事実の「周りの目」」そのものは変えることができません。あなたのコントロールできない「外的なもの」だからです。ただし、変えることは出来なくとも、気にならないようにすることはできます。


一方、「2.想像の「周りの目」」については、変えることができます。なぜなら、それを生み出しているのはあなた自身だからです。「他人にどう見られているだろうか」「こんな服を着たらこんな風に見られたら嫌だな」と考え、想像しているのはあなた自身ですから、そもそもあなたがそのように頭の中で「周りの目」を生み出さなければよいですし、あるいは色々頭に浮かんでも気にならないようにすればよいのす。

このように、

「1.事実の「周りの目」」は変えられないが、気にならなくなることは出来る

「2.想像の「周りの目」」は変えられるし、気にならなくなることもできる

と書きました。では、その対処法を見ていきたいと思います。

2つの「周りの目」については、一見、対処法が異なる様に感じられますが、実は共通しています。

その対処法とは大きく分けて以下の3つになります。

①普段から「自分の心の声に従う」

②常に「自分は自分、他人は他人」の思考を持ち続ける

③自分にも他人にも優しくする

です。  


①普段から「自分の心の声に従う」

これは普段から自分の心に正直になるということです。普段の生活の中で、ほんの些細なことから大きな決断まで、頭ではなく心に従って行動することになります。例えば、買い物では、自分が心から喜ぶものを選ぶということが挙げられます。

これは何も大きな買い物に限ったことではありません。コンビニやスーパーに行って食品等を買う場合等に、「いつものでいいや」と思考を止めず、「自分は今、何が食べたいのだろう」等と自問自答してみて、それに従います。もちろん、金銭的な事情から選択肢が限られることがあるかもしれませんが、その場合は、出来る範囲で、自分が納得できる好きなものを買います。つまり、普段の日常生活から自分の選択に対して主体的になるということです。 

最初は小さなことからでよいのでこれを日々実践していると

自分の心の声を聴く→それに従う→願望が実現する

というサイクルがあなたの中に出来上がります。そしたら、徐々に

食べたいもの→読みたい本や動画→行きたい場所→会いたい人→やってみたい髪型や服装

とバリエーションを増やしていきます。すると、気が付けば、自分の本音に従って自分の行動を決める習慣が身についてきます。それはやがて、他人がどう思い、何を言おうとも、例え少数派になる選択肢だとしても、自分の心の声に従う習慣となります。

ただ、私もそうなのですが、往々にして自分の心の声が分からなくなる時があります。また、もしかしたら長年、心ではなく頭で物事の判断・選択をしてきた人にとっては、心の声を聴くこと自体が難しいかもしれません。

心の声の聴き方については、詳しくはまた今後に書いてみたいと思うのですが、ここで簡単に一つ書くとすると、何か選択をした時に「モヤモヤ」か「トキメキ」のどちらを感じるか、で判断すればよいと思います。論理的に考えてみて絶対に正しいと判断したことでも、何となく「モヤモヤ」した気持ちがするのであれば、その選択は止めるか保留にしておいた方がよいでしょう。逆に、「ウキウキ」した気持ちがするのであれば、迷わずにその選択肢を選べばよいと思います。


②常に「自分は自分、他人は他人」の思考を持ち続ける

当たり前ですが、自分という人間は一人しかいません。身体的な特徴や性格まで全く同一の人等、一人もいません。で、あれば、似合う服、好みの服等も一人一人異なります。一人一人の「好き」が異なるのです。

もし、あなたが、世間(あなたが生活している世界)では少数派と見なされる髪型や服が好きであったとしても、それもあなたの個性の一つです。そこに良いも悪いもありません。

以前、私がニューヨークに留学した時、街を歩く人たちのファッションを見ていたのですが、本当にバリエーションに富んでいて、どんな格好をしていてもOKです。例えば、ご高齢の女性でも堂々とミニスカートとヒールを履いていており、格好いいなと思いました。

確かに、ニューヨークのように多様な人種が集まった場所では、皆の目や肌、髪の色や服装もバラバラな場所では好きな格好をしやすいというのもあります。日本は島国かつ基本的には単一民族の集まりですので、どうしても、学校や会社等特定のコミュニティでは自然と人々の同質性がより高まり、何をしても目立ちやすいという環境ではあります。

ただ、だからといってあなたの「好き」を我慢する必要はないのです。例え周囲に地味な雰囲気の人しかいなくとも、例えあなたが住んでいるのが周りが田んぼばかりの田舎であったとしても、どんなオシャレで華やかな服を着てもよいのです。周囲の環境や人々の傾向に合わせる必要はないのです。

人は皆が異なるので、決して完全に同じ人はいません。よって、あなたのしたい髪型も服装も、あなたの個性の一部であり、堂々と表現し、尊重されるべきものなのです。

もし、「周りの目」が気になり始めたら、「自分は自分、他人は他人」の考え方を根拠にして、堂々とあなたの好きな選択をしてほしいと思います。


③自分にも他人にも優しくする

「自分は自分、他人は他人」の思考を持つことに加えて、「他人に優しい目を向ける」あるいは「他人に優しくする」ことも大切です。

特にこれは「想像の「周りの目」」で言えることなのですが、自分の心の中にある「周りの目」を作り出しているのが自分自身であるならば、その自分自身の考え方を変えられれば、自分で「周りの目」を変えられるということです。

自分が他人をどう考えているか、それが「想像の「周りの目」」なのです。

もしあなたが、普段から周りの人は嫌な人ばかりだ、目立つ格好をすれば陰口をたたかれるに違いないと、否定的な見方をしたり、心の中で「他人の目」と格闘していると、あなたの心にイメージされる「周りの目」もそのように形づくられ、あなたはそれに囚われることになります。

逆に、あなたが普段から「周りは良い人ばかりだ」(実際にそう思えなくとも)と周囲の人々に対して好意的な見方をしておけば、あなたの心の中に存在する「他人の目」も良い人たちとなり、あなたはそれを気にすることなく自由にふるまえるようになります。あなたの心の中の「他人」という概念を、ポジティヴなものに変えてしまうということです。

もちろん、他人からよい反応を普段から得られていないと、他人に対してポジティヴな見方をするのは簡単ではないと思います。私も心掛けていても、つい他人に対して否定的なことを考えてしまっている自分がいます。そして、他人の嫌なところが目につく時はだいたい、自分自身に余裕が無くなっている時が多いです。

そこで、まずは徹底的に自分に優しくします。自分に優しくするとは、自分の好きなところや長所だけでなく、嫌いなところや短所まで丸ごと受け入れるということです。

人は自分と他人に対しての考え方が一致していることが多いです。

自分に厳しい人はその基準で他人を見てしまう為、他人に対しても厳しい視線を向けてしまいます。そこで、まずは自分に優しくすることから始めていきます。そこからの流れは以下の通りです。

自分に優しくする→自分の心に余裕を作る→他人に優しい視線を送る→自分の心の中にある他人のイメージも良くなる→心の中にある他人の目である「想像の「周りの目」」も気にならなくなる

といった様に、自分に優しくすることが、他人の目が気にならなくなる為の出発点でもあるのです。徹底的に自分に優しく、大切にしていれば、自分の中に余裕が作られます。そして、この「余裕」が他人を受け容れられる「余白」となり、他人に対する肯定的なイメージの形成につながるのです。

そして、徐々にで良いので他人に対して優しい眼差しを向け、「自分から」完璧でない他人を許す姿勢こそ、自分の心の中に存在する他人に対してのイメージの変更につながり、「周りの目」、「他人の目」も気にならなくなるのです。


以上、「周りの目」が気にならなくなる方法として、

①普段から「自分の心の声に従う」

②常に「自分は自分、他人は他人」の思考を持ち続ける

③自分にも他人にも優しくする

の3つを紹介しました。もちろん、これだけが完璧な方法ではなく、他にも試行錯誤している方法等もあるのですが、まとまり次第、これからも順次、公開していきたいと思います。

最後に、

あなたの人生の主役は自分自身です。

あなたらしい人生の出発点は、

あなたが、誰よりもあなたのことを大切にすることです。






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