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【メニューを読むだけで人を泣かせられるのか】

【メニューを読むだけで人を泣かせられるのか】
 
特殊発声コーチWILLYです。
 
大正・昭和と活躍した
弁士、俳優の徳川夢声の本に、
 
フランスのレストランでの、
脚本家と俳優の議論の話が掲載されています
 
議論のテーマは
脚本と演技、どっちが大事か。
 
議論の巻引きは、
俳優がレストランのメニューを読んで
見物者を泣かせた、
というエピソードです。
 

 
ストーリーの無いテキスト、
メニューや電話帳を読んで、人を感動させた
話というのは探すといくつかあります。
 
有名なところでは、
イギリスのローレンス・オリヴィエと電話帳
や、
 
特に
フランスのサラ・ベルナールのメニューの
話なんか探すとすぐに出てきます。
 
サラ・ベルナールは「黄金の声」と
評されていたそうです。
 

 
余談ですが、
先日私が出演した舞台「サロメ」、
あの有名なオスカーワイルドのサロメは、
サラ・ベルナールからの依頼
だったそうです。
 
黄金の声、聖なる怪物、と評された
彼女の依頼だったから、
あのサロメが生まれたと考えると、
 
黄金の声がどんな声だったのか
非常に気になるところです。
 

 
冒頭の徳川夢声は落語が好きで、
当初は落語家を志望していたそうです。
 
落語なんかは、別の意味で黄金の声です。
 
以前、とある「寄席」に出演した時のこと。
 
その寄席はちょっと変わっていて、
素人とプロの落語家の両方が
出演していました
 
自分の出番が終わり、
客席で生で聞いた私は大変驚きました。
 
素人とプロの落語家の
”声そのもの”が全然違うのです。
 
これが素人とプロの差かあ・・・
と感心したものです。
 
その結果、プロの高座では、
物理的には”無い”ものが”見え”、
 
私はすっかり、プロの落語家が語る
物語の世界の住人になっていました。
 
落語は本当にマジカルな芸能です。
 

 
落語を始め、日本の話芸のルーツは、
浄土真宗の説教「節談説教」と言われてます
 
節談説教の真髄は、学の無い大衆にも、
「意味が分からないけど、ありがたい」
と感じさせる事だそうです。
 
そのために彼らがやったのは、
「白声」と呼ばれる、”特別な声”を
修行で獲得すること。
 
その結果、日本で信徒が一番多い宗派は
浄土真宗です。
 
最後の白声を持つと呼ばれた、
祖父江省念師の声の録音が残っており、
それを聞いた事がありますが、
 
ノンマイクで1000人規模の会場の
後ろまで届いた、と証言が残っている声は
確かに魔術的な魅力があります。
 
また、白声ではないものの、
現役の節談説教師の広岡兼純師の説教は
私が過去に見た全ての話芸・スピーチの中で
ベスト3に入るほどでした。
 
広岡兼純師は、間違いなく、
日本を代表するボイスパフォーマーの1人
です
 
ご本人は宗教家なので、
パフォーマーとして評される事は
嫌がるでしょうけどね笑
 

 
私はアナタを俳優や落語家や、説教師に
する事が目的ではありません笑
 
ただ、
 
意味の無いメニューを読むだけで
人を泣かせたり、
 
座布団に座った1人語りだけで
物語を見せてしまう、
 
こちらの言っている意味が伝わらない人に
信仰心を抱かせる、
 
などなど、
 
極端な事例を見ると、
「声の概念」が崩れると思います。
 
それがこの長い話笑の目的です。
 

 
声にはマジカルなパワーがあります。
そして、それは”誰にでも”あります。
 
そのパワーには、
生まれつきの声の良し悪しは
全く関係ありません
 
性別や年齢も関係ありません。
 
パワーに気づいて、
それを引き出す努力が必要なだけです。
 
まずは、いろいろなジャンルの声を
もっと聞いて、声の概念をもっと壊して、
 
いろいろなジャンルを自分でも、
試してみて、
 
そんな声のパワーのタネが、
自分の中にもあるかもしれない、
と感じに来てください。
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WILLY拝
 
追伸
 
なお、正価での販売は今度の日曜までです。
 
追伸2
 
物理的に参加が難しい場合は、
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