【メニューを読むだけで人を泣かせられるのか】
【メニューを読むだけで人を泣かせられるのか】
特殊発声コーチWILLYです。
大正・昭和と活躍した
弁士、俳優の徳川夢声の本に、
フランスのレストランでの、
脚本家と俳優の議論の話が掲載されています
議論のテーマは
脚本と演技、どっちが大事か。
議論の巻引きは、
俳優がレストランのメニューを読んで
見物者を泣かせた、
というエピソードです。
◆
ストーリーの無いテキスト、
メニューや電話帳を読んで、人を感動させた
話というのは探すといくつかあります。
有名なところでは、
イギリスのローレンス・オリヴィエと電話帳
や、
特に
フランスのサラ・ベルナールのメニューの
話なんか探すとすぐに出てきます。
サラ・ベルナールは「黄金の声」と
評されていたそうです。
◆
余談ですが、
先日私が出演した舞台「サロメ」、
あの有名なオスカーワイルドのサロメは、
サラ・ベルナールからの依頼
だったそうです。
黄金の声、聖なる怪物、と評された
彼女の依頼だったから、
あのサロメが生まれたと考えると、
黄金の声がどんな声だったのか
非常に気になるところです。
◆
冒頭の徳川夢声は落語が好きで、
当初は落語家を志望していたそうです。
落語なんかは、別の意味で黄金の声です。
以前、とある「寄席」に出演した時のこと。
その寄席はちょっと変わっていて、
素人とプロの落語家の両方が
出演していました
自分の出番が終わり、
客席で生で聞いた私は大変驚きました。
素人とプロの落語家の
”声そのもの”が全然違うのです。
これが素人とプロの差かあ・・・
と感心したものです。
その結果、プロの高座では、
物理的には”無い”ものが”見え”、
私はすっかり、プロの落語家が語る
物語の世界の住人になっていました。
落語は本当にマジカルな芸能です。
◆
落語を始め、日本の話芸のルーツは、
浄土真宗の説教「節談説教」と言われてます
節談説教の真髄は、学の無い大衆にも、
「意味が分からないけど、ありがたい」
と感じさせる事だそうです。
そのために彼らがやったのは、
「白声」と呼ばれる、”特別な声”を
修行で獲得すること。
その結果、日本で信徒が一番多い宗派は
浄土真宗です。
最後の白声を持つと呼ばれた、
祖父江省念師の声の録音が残っており、
それを聞いた事がありますが、
ノンマイクで1000人規模の会場の
後ろまで届いた、と証言が残っている声は
確かに魔術的な魅力があります。
また、白声ではないものの、
現役の節談説教師の広岡兼純師の説教は
私が過去に見た全ての話芸・スピーチの中で
ベスト3に入るほどでした。
広岡兼純師は、間違いなく、
日本を代表するボイスパフォーマーの1人
です
ご本人は宗教家なので、
パフォーマーとして評される事は
嫌がるでしょうけどね笑
◆
私はアナタを俳優や落語家や、説教師に
する事が目的ではありません笑
ただ、
意味の無いメニューを読むだけで
人を泣かせたり、
座布団に座った1人語りだけで
物語を見せてしまう、
こちらの言っている意味が伝わらない人に
信仰心を抱かせる、
などなど、
極端な事例を見ると、
「声の概念」が崩れると思います。
それがこの長い話笑の目的です。
◆
声にはマジカルなパワーがあります。
そして、それは”誰にでも”あります。
そのパワーには、
生まれつきの声の良し悪しは
全く関係ありません
性別や年齢も関係ありません。
パワーに気づいて、
それを引き出す努力が必要なだけです。
まずは、いろいろなジャンルの声を
もっと聞いて、声の概念をもっと壊して、
いろいろなジャンルを自分でも、
試してみて、
そんな声のパワーのタネが、
自分の中にもあるかもしれない、
と感じに来てください。
↓↓↓
https://t-william.net/l/hlqq3F.b.html
WILLY拝
追伸
なお、正価での販売は今度の日曜までです。
追伸2
物理的に参加が難しい場合は、
録画版の申し込みを受け付けています
↓↓↓
https://t-william.net/l/hlqq3F.b.html