滑舌を良くするメリットと方法
滑舌の悪さにコンプレックスを持っている方は少なくありません。噛んでしまったり聞き返されてしまうことが何度もあると、話すことに自信をなくし苦手意識を持ってしまいがちです。
滑舌が良くなると、コミュニケーションにおいて自分を表現することへの自信にもつながります。今回はどこでも簡単に楽しくできる、滑舌を良くする練習方法を紹介しています。
滑舌とは?
滑舌(かつぜつ)とは、舌の動きを滑らかにしてはっきりと聞き取りやすい発音をしている状態のことです。元々ことばを仕事にする人の間で使われていた専門用語で国語辞典にも記載されていませんが一般に通用している単語です。NHKの放送文化研究所では、「滑舌」には次のような要件があるとしています。
基本的に、日本語の音として1拍1拍が明瞭に聞き分けられること。
一般的な発話よりも軽快で(テンポが速く)あることが必要
言いよどみや、言い直しがないこと
一定のテンポで発音され、遅速がないこと
まずは滑舌力をチェック!
滑舌を良くするために限ったことではありませんが、声を改善するのに最も重要なことは、「自分の話し方を客観的に何度も聴くこと・意識すること」です。
まずは、スマホやボイスレコーダーなどを使って普段の自分の話し方を一度聞いてみてください。自分の現状の滑舌力を客観的に知ることで、滑舌トレーニングの成果も、ぐんと上がります。
今回は、結構難易度の高い早口言葉を用意したので、自分の滑舌力がどのくらいなのかチェックしましょう。以下にあるリストの言葉を3回続けて言ってみて下さい。
☑ マサチューセッツ州
☑老若男女
☑隣の客はよく柿食う客だ
☑東京特許許可局
☑新進シャンソン歌手総出演新春シャンソンショー
☑お綾や、八百屋におあやまり
☑この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから竹立てかけた
☑さしすせそ(「しゃしぃしゅしぇしょ」という発音になってないか)
いかがでしたか?難しかった・うまく言えなかったと思った方は、その原因と改善法(トレーニング)をぜひ参考にしてください。
滑舌が悪くなる原因5つ
1.呼吸の使い方
腹式呼吸が出来ていないと吐き出される空気が少なくなり声帯がしっかり振るえなくなり、声が不明瞭になってしまいます。
2.顎と舌の影響
舌は歯によって傷つけられないように動きます。例えば歯並びが悪く、前歯が曲がていると舌は歯の側面に傷つけられるの逃げるので、歯の裏側に舌を当てて発音するサ行は鳴りにくくなります。
3.表情筋の弱さ
表情が暗かったり、硬かったりすると顔の筋力が低下しがちです。口周りの筋肉が弱いと舌が適切に動きません。
4.舌の使い方
舌を使って発音する際に、舌のどの部分を口腔内のどこに当てるかがポイントです。発音癖で適切な場所を使ってないと不明瞭にきこえてしまいます。
5.精神が安定していない
表面的な問題だけでなく、内面的な問題でも滑舌が悪くなってしまう可能性があります。
自宅でできる滑舌トレーニング
1.舌回しウォーミングアップ
※口はずっと閉じた状態にしてください。
(1)舌を上唇と上の歯茎の間に差し込む
(2)舌を差し込んだまま時計周りに回転させる
(3)舌を3~5周させる
(4)反対回りで同じことを繰り返す
初めは、ぎこちない動きになってしまう人が多いですが、鍛えられてくるとスムーズに回すことができるようになります。
2.舌の筋力トレーニング
舌の筋力が弱いと適切に舌を動かせません。そんな方は以下を練習してみてください。1.2.3の動作を暇なときにたくさんやってみてください。舌の筋肉が強化されます。
(1)舌を思いっきり出す。
(2)舌を出したまま舌を左右に引っ張ります。
(3)舌をしまいます。
3.母音法
これは母音だけで文章を話すようにする練習法で、アナウンススクールや劇団四季でも使用されているトレーニング方法です。普段の会話でも母音を意識することができるようになるので滑舌の改善につながります。
(例) おはようございます →「おあおうおあいあう」
4.滑舌を鍛える音読
『あめんぼの歌』北原白秋
「あ」~「わをん」まで五十音が網羅されていて、滑舌トレーニングにぴったりな詩です。リズムも心地よいので声に出していて楽しいです♪
外郎(ういろう)売り
江戸時代、二代目市川團十郎が歌舞伎の演目として演じたものです。
一粒飲むと滑舌が良くなるという「外郎」を売り歩く際に、外郎売が大衆の前で軽快に早口言葉を交えながら宣伝するお話です。
正しい舌の使い方
一般的に苦手な人が多いされる「サ行、タ行、ラ行」の舌の使い方をご紹介します。
サ行
サ行のキモは摩擦音です。
1.舌を上の前歯のちょっと後ろあたりに付けます。
2.ガス漏れ音のようなイメージで息を出す。
この1.2がsの発音です。これに母音をつければ完璧です!!
タ行
タ行も子音がキモです。
1.舌を上顎にべたっとつけます。
2.このまま息を出そうとします。この時に息の圧力が大切です。
3.高圧力のなか舌を下にはじきます。
1.2.3がtの発音です。高い圧力の中で母音をつければ完璧です!!
ラ行
ラ行の舌使いはタ行に似ています。
1.舌を上顎にべたっとつけます。
2.このまま息を出します。息が舌の真ん中くらいにあたる感じです。
3.息が当たるタイミングで舌を下にはじきます。
1.2.3がrの発音です。tよりも圧力が低いイメージです。
話し方として意識したいこと
話すときに意識したいことは、語尾の3文字をきちんと言い切ることです。以下のことを試してみて下さい。
●「時計(とけい)」と言ってみる
最後の「い」まできちんと力を入れて話していますか?日本人は、語尾が小さくなってしまいがちな人が多いと言われています。そのため、きちんと最後まで言い切るという意識をすることで、滑舌が良くなります。
●「あ」と「お」を繰り返す
滑舌が悪い人は口周りの筋肉が凝り固まっていることがあります。「あ」と「お」の発声を繰り返すことで筋肉をほぐします。
まず、大きく口を開け、「あ」と発音します。その後、「お」の発音をするのですが、このときのポイントは、口の大きさは変えず、唇だけを動かすようにして発音してください。
口周りの筋肉をほぐすことができ、滑舌を良くすることにつながります。そして、顔痩せにも効くので一石二鳥です!
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