スマホに「の」の字を書いていたあの日
あの日、とは9月21日のことだ。
persiさん主催のこちらのライブに参加した日だ。
今、思えば私はなぜ「はい!はい!はーい!朗読しまーす!」(実際、このように言ったわけではないが…)と、参加を表明したのだろうか。人一倍緊張しやすいのに。なぜ。
案の定、当日の緊張度はとんでもないものだった。優しいpersiさんは、私の緊張を察して、朗読の前に「少しお話ししてから朗読されますか」と声を掛けてくださった。緊張でレロレロになりながら、トップバッターの福島太郎さんの朗読が素晴らしかったことと、このライブを催してくださったことへのお礼を述べて、私は朗読を始めた。
可能であるなら、心臓を取り出したいくらい、左胸が痛かった。
どっきどっきと聞こえてくる音も凄かった。
最初は緊張でふわふわ朗読していたけれども、やがてゾーンに入って読むことができた。
朗読を終えてスマホの画面を見ると、「優谷さんは、あの人・この人・その人をちゃんと理解して読んでいる」というようなコメントが目に飛び込んできて、すごく嬉しかった。
登場人物の多い原稿だった。しかもそれが全て名前ではなく、「あの人」や「その人」「この人」で表現されているのだ。練習のとき、頭の中はたくさんのあの人が渦巻いて混乱を極めた。が、練習を重ねることで、さまざまな「あの人」になんとなくイメージを付けることができた。
朗読は、無事に終えることができた。
駄菓子菓子
その後のトークで、私はやらかした。思いっきり、やらかした。
スタエフはスマホがあればできる音声配信アプリだ。スマホはつまり、マイクなのだ。平べったい、自力で立つことができない、長方形の形をしたマイクなのだ。
それなのに
私は、トーク中にスマホのマイクのあたりを触りまくっていたのだ。喫茶店でお絞りの袋を結んだり、ほどいたりするかのように。食堂で割りばしの入っていた袋で箸置きを折ってみたりまた箸袋に戻してみたりするかのように。
お見合いの席で
男「あの、ご趣味は?」
女「あ、あの、読書を…」
(モジモジ、クネクネ 「の」の字、「の」の字)
と、話ながらも手が緊張を紛らわすかのように、動いていたのだ。はっと気づいた時には、遅かった。
後から、アーカイブを聴いて顔から火が出た。ものすごいノイズだった。ライブで聞いてくださっていた方々に本当に申し訳ないことをしてしまった。
こうして、私の朗読ライブは盛大にノイズを入れまくったトークで終わりとなった。あぁ。なんてこった。
ガサツな私らしい終わり方だった。2025年の目標をつくるならば、一つは「丁寧な人間になる」ということを入れたほうがいいのではないかと真剣に考え始めている。
最後までお読みいいただきましてありがとうございます。
また、次のnoteでお会いしましょう。
(見出し画像:Bing Image Creatorで生成)