Voguish Startup Ⅴ: SPYCE
Bostonにいながら、Boston発のスタートアップを紹介していなかったので、ここで一つ飲食スタートアップを。
SPYCEは、MIT(マサチューセッツ工科大学)出身の四人が立ち上げたロボットレストランです。
水球部に所属していた四人は、いつも激しい練習でお腹を空かせていましたが、なかなか安く、栄養のある食事を取れない事に悩んでいました。
実際にBostonはHarvard・MIT・Boston University、Boston College、Babson College・Tuffs等があり全米一の学生街ですが、日本の様に学生向けの安い定食屋やレストランがある訳ではありません。物価は高いですし、$10以下で美味しい食事を取る事は難しいです。
もともとロボット学を専攻していた四人は、このPain Point解決する為に、ロボットが調理するSPYCEを立ち上げました。
まずは、タッチ画面で希望の料理を選択します。7種類のレギュラーメニューがあり(Korean・Rome・India・Thai・Lebanise・Latin・Chicken+Rice)、国名から味付けが分かる様になっております。
*Koreanはビビンバの様な料理で、Romeはトマトソースベースのショートパスタです。
この他にもベジタリアンやグルテンフリー用のメニューがあり、一からカスタマイズする事も可能で、幅広い顧客層をターゲットにしてます。
画面にて料理を選択し、名前を記入します。
すると、カウンター奥の小さな丸い画面上に料理名と注文者が表示され、どこで何が作られているか見える様になっております。その下の小さな鍋に具材が入り、鍋が斜め状態で回転しながら調理されます。完成すると、紙の器に注がれます。
ここでまで、全ての作業が自動化されております。
最後にトッピングや味付けの調整を人が手で行い、注文者に提供します。
全てを自動化している訳ではないですが、店内には従業員が四人しかいなく、一般のレストランより極端に少ないです。人件費は間違いなくカット出来ているでしょう。
*人気のSweetgreen(カスタマイズサラダ屋)は常時10人以上が野菜の調理や提供をしています。
レギュラーメニューでしたら$7.5。ボリュームもありますし、美味しかったです。(アメリカに来て、味のハードルは多少下がっていますが)
7つのロボットが同時に調理している為、ランチ時でも回転率が高く、バリュエーションも豊富で、満足度も高いので、リピーターが多いと思われます。
既にSPYCEは25億円調達しており、メディアの露出度も高いですので、今後拡大も間違いないです。
もしかしたら、これが未来のファーストフードの姿なのかもしれませんね。