#21.カナリア【曲紹介・感想】
愛してください、私の声。
※ヘッダー画像はぽたこさんによる当該楽曲のサムネです。
ぐりーんです。僕にとって通学時間は絶好のFoooooooNotetime!です。
今日はボーカロイドを「籠の中の鳥」に喩えた、あわあわP最大のヒット作であるこの曲を紹介させてください!
『カナリア』。特にヨーロッパでは古くから愛玩鳥として飼養され、敏感な生態を利用した毒ガス検知などの実験動物としても扱われる背景から「籠の中の鳥」の代名詞ともされる小鳥です。
この曲ではボーカロイドの本体を「声」として、「あなた」に作られた曲を歌うだけの関係性から出発します。
しかし、彼女は「あなた」の歌に、音に、心に惹かれ、そしてついには「せめて触れたい」と思うようになります。しかし実体なき「声」だけの存在である彼女にとってはそれは叶わぬ願い。
だから、その想いを秘めたまま望む歌を歌い続けようという健気な想いが描かれています。
「愛してください、私の声。それだけで構わない、私はあなたの…カナリア。」まるでその声には心が宿っています。「あなた」からは独立した、彼女の心が。
とまあ、以上が曲のあらましです。しばしば問題となる、ボーカロイドの「心」に触れられる気がする一曲になっています。
さて、続きまして好きなポイントのお話!
◯ピアノとギターの組み合わせ
僕、これにかなり弱いことに最近気がつき始めています。ピアノの静かな伴奏から入って、そこに歪んだギターの音が入ってくるイントロの展開ですね。強引にエモい感情を掻き立てられる感じです。
中盤にはギターソロもありますが、これもギターソロが終わってからサビに戻るまでの間にしっかりピアノのみの時間が挟み込まれていることでギターソロとラスサビの力強さの両方が強調されている印象を受けます。めっちゃいい。
◯一貫したテーマ性とメッセージ
先までに語ってきた歌詞ですね。同じフレーズを繰り返すことで想いの強さを印象付け、その具体的なところが一度だけのAメロ、Bメロにぶつけられている。
カナリアというタイトルに象徴される「籠の中の鳥」にボーカロイドを重ね、そしてそれをリスナーたちが咀嚼できるようなメッセージに落とし込んでいる。それが簡単なようで難しいと思います。
◯カナリアに込められた熱情
各サビ終わりの「カナリア」についてです。ラスサビ以外は虚しく吐き捨てるような印象、ラスサビは悲嘆に暮れつつ叫ぶような印象をそれぞれ受けました。
Appendなどもない、この時代のミクの表情にこれだけの色を付けられるあわあわPの調声技術がすごいのか、はたまたミクの感情の現れなのかとも思ってしまいます。
総括
初期の名曲、カナリア。知らなかった人はこれを機に聴いてみてください!そして知っていた人も懐かしむ気持ちで聴いてみてください!
それはそうと、あわあわPは今でも楽曲投稿を続けられているのでそちらも併せて紹介して終わりにしたいと思います!高い調声技術はそのままに、よりよい音で、VOCAROCKから電子系まで幅広い曲風をこなす氏からはこれからも目が離せませんね。
いつのまにかゆかりの人になってますね!?
全部いい曲なのでぜひ聴いてみてください!!ぐりーんでした!!