#17.ミッドナイトクライシス【曲紹介・感想】
「就寝前に騒いでこう!」
どうも、ぐりーんです!最近はツイキャスなんかも結構やるんですが、そのツイキャスのコンセプトに一番合致するようなテーマソング的なものだと勝手に考えている曲があります。それがこの曲、Taskさんの夜に聴きたいデジタルロックナンバー「ミッドナイトクライシス」です!
ツイキャスとvocanote
早速少し脱線します。僕がツイキャスを最初にやろうとしたきっかけは単純で、vocanoteよりも確実に推し曲を聴いてもらう方法としてのツイキャスに惹かれたからでした。ツイキャスでは曲を聴きながら実際にここ!ここだよ!と推し曲の推しポイントをリアルタイムに共有することができるんです。
そしてそうすることで音楽を聴く楽しさを思い出せる。新鮮な気持ちにさせてくれる。新しい出会いをもたらしてくれる。それがツイキャスの魅力だと思います。
じゃあvocanoteはツイキャスの下位互換なのか?と言われるとそれはNO。むしろその相乗効果こそが大切だと思うんです。ツイキャスはリアルタイムに感覚を共有できますが、それはそのタイミングでツイキャスに来られればという話です。録音公開もできますから、それを利用すれば多少はその制約は緩和されうるものですが…
それから、さすがにじっくり聴くという観点ではnoteを読みながら自分一人で楽しむほうがよりよいのではないかと思います。ただ、これに関してはなかなか重い腰を上げにくいという欠点があります。キャスに出向いて受動的に聞かされる方が導入としてはハードルが低いんです。自分から聞こうってなる人たちには大差ないかもしれませんが…!
とに!かく!キャスとnoteは一長一短なわけです。それぞれの特徴を理解した上で器用に使い分けていけるとより自分の「好き」を伝えやすくなるのではないでしょうか!とはいえそもそもキャスは放送側にもかなり制約が多く、いつでもどこでもできるわけではない…そこで敷居が低いのがvocanoteなんですよね。
「おしまいをしないと誓いますか?」
ミッドナイトクライシスの話をしましょう!まずTaskさんですが、「キドアイラク」や「新宿シック」、「明けない夜を壊せ」などの楽曲を代表作に持つ、チップチューンを所々に取り入れたロックサウンドが魅力のPさんです。
この曲もその例にもれず、間奏ではチップチューンが飛び出してくるロックナンバーです。この曲の何が素敵かって、それはもう緩急の使い分けを巧みに用いた情景描写です。2箇所ほど実例を挙げて紹介したいと思います!
この曲の構成は
サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏(ギターソロ)→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→間奏(チップチューンソロ)→落ちサビ→ラスサビ
と大体このような流れになっていますが、特に僕が取り上げたいのが2番のAメロBメロ、それからCメロからラスサビへの畳み掛けの二箇所です。まず2番のAメロ。1番のAメロを含め、それまではから騒ぎで疲れを忘れようと言わんばかりのアップテンポが続きますが、2番のAメロでグッとその世界観は現実に引き戻されます。
お疲れ様でした 今日も一日
自動販売機に言われて気付いた
歌詞がまた秀逸。この言葉で僕たちリスナーも、はっと曲世界の一日の終わりに気付かされるんです。むろん、本当に一日の終わりにこの曲を聴けばとてもリンクしてエモーショナルに感じられるのでオススメです。
しかしその脱力感を引きずることなくまたすぐ夢の中へと飛び込んでいく疾走感がたまらないです。
そしてBメロの前半でもっかい落としてくるんですよね。Bメロ後半は調子こそ底抜けの明るい感じに戻るんだけど、1番と比べるとガラッと伴奏もメロディも変わっててなんというか言葉にできない高揚感、ワクワクに襲われます。その熱量は2番サビ直前の「今は酔わせて」の一言にすべては凝縮されてます。
グラスを手に取って!飲み会マスター!
そしてCメロ以降の話です。2サビを終えた勢いでそのまま畳み掛けるようにCメロに入っていきますが、BPMはそのままでも疾走感は増す一方です。多分怒涛の高音と字余り気味の歌詞などにも助長されてるんでしょう。
で、チップチューンソロ。まずソロがギターとチップチューンで二回あるのやべえですよ。普通ソロといえば楽曲の疾走感をキープしたり、むしろ盛り上げるのに一役買うところです。現にギターソロはその役割を果たしていると思います。
ですが、このチップチューンソロは違います。ネオンサインの光る、静かなんだけど熱を帯びた夜の街が浮かび上がるんです。緩急と言いましたが、ここで一瞬疾走感は緩むんですよね。けどチップチューンソロも後半になるにつれて徐々に盛り上がっていって落ちサビ、ラスサビに繋がっていきます。
落ちサビは「就寝前に騒いでこう」を二度繰り返すのみですが、ここでラスサビに向けて爆発する準備は十分に整います。まさにこれがクッションになってて、落ちサビらしい落ちサビをたった二言で完遂しているからすごい。ちなみにちゃっかりここで転調してます。
そしてラスサビ。もう一段階転調して、さらに他のサビからメロディもちょこちょこ変わっています。エモい。例えばhalyosyさんの合唱系でもお決まりのように二段転調が用いられてますが、シンプルに盛り上がりますね。そしてミッドナイトクライシスの場合はその二段転調の一段階目を一瞬挟むだけにとどめるため疾走感も損なわれてないんです。halyosyさんのは疾走感があるかと言われれば違うと思うので!
ラスサビのメロディアレンジの話ももうちょっとします。
・「今夜を引き伸ばそう」の「そう」
・一度目の「ミッドナイトクライシス」
・「明日を乗り越えていこう」の「こう」
の部分ですね。僕は特に一番上の「そう」がエモエモのエモだと思います。無限に推せる。
とまあ、そんなこんなで夜は更けていきます。
夜はスピードを上げていくだけ!
はい!語りたいことを語りました!あと二つだけこの曲の推しポイントを話させてください!
◯掛け声とかフェイク。歌い出しサビのあとAメロに入る前のところと、ラスサビの終盤のところです。「Oh yeah」とか「Hoo!」ってやつですね。これ二人がすごい楽しそうに歌ってるのが伝わってきてめちゃ好きです。
◯ボーカル。ミクとGUMIっていうのがエモいです。PVのイラストも相まってです。これが流行りのウナちゃんとか花ちゃんだと説得力に欠ける気がしますし、逆にルカやMEIKOのようなベテランだとやりすぎ感が出ちゃって、この二人の組み合わせが曲にベストマッチだと思います。いや、ミクさんとか未成年だけどね。まあイラストのミクさんはどう見ても成人してる気がするのでいいではありませんか!
ギターもかっこいいし、チップチューンもエモいし、デジタルロックというジャンルはもっともっと明るみに出て陽の目を浴びるべきだと思います。
みんなもvocanoteを書いて!
僕はvocanoteが全てのきっかけになってリスナーさん達と関わることができたという立場でもあるため、vocanoteには並々ならない価値を見出してます。「好き」を伝えること、そしてその「好き」を自分のためにリマインドしておくことの意味ってとんでもなく大きいと思うんです。
そして、このvocanoteは意外とまだまだ未開拓のコンテンツです。だから皆さんと開拓したいっていう気持ちもあって。曲紹介、感想はもちろんのこと某氏が構成のお話をセミナーっぽくやってくれてるような感じで知識の共有をしたり、複数人でクロスレビューをしたり、ライブなどのイベントレポートをしたり、「初音ミク」とは何かという最も普遍的で根本的なテーマに迫ったり。もっと緩く雑談したり。vocanoteはVOCALOIDにまつわる全てのテーマを人と交流するのにとても有用なコンテンツです!
だからどんどん新しいことを思いついたら実践してってほしいし、自分も実践したいです。広げた風呂敷は無理に畳まなくてもいいですから!
「コード進行」の知識を皆さんと共有したくてnoteでセミナーやったのに一作でやめてる人とか、一気に一年間の曲を振り返ろうとして挫折してる人もいるのをよく知ってるので!
まずは気軽に始めて!分かんないことがあったら聞いて!一緒に「好き」を伝えあいましょう!別にブログを書いたり、ツイートをモーメントにまとめるのも一種のvocanoteだと僕は思うのでそれはそれでやってる方がいるならそれを発信してほしい!僕や某氏のような全世界がそれを求めています!
それでは今日は終わり!みんな「ミッドナイトクライシス」をよろしくね!ついでに最初に触れた「就寝前に騒いで」「音を共有しながら」「夜を引き伸ばしていく」ツイキャスの方もお願いします!
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