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君に、胸キュン。から逃れられないオタクの話

 obscure.です。ボーカロイドとかのオタクやってます。   

皆さん「君に、胸キュン。」という曲をご存知でしょうか?1983年リリース、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の7枚目のシングルということで、今から約30年前の曲です。

この曲の誕生の経緯とかYMOの音楽シーンにおける立ち位置とかその辺はWikipediaを読んでもらうとして、耳に残るフレーズとメロディ、「かわいいおじさん達」のインパクト等、今なお新鮮な気持ちで聴くことができる名曲です。

 そんなこの曲ですが、自分はリアルタイムでこの曲を聴いていた世代ではありません。印画紙って何。生まれる10年以上前の曲です。しかしながらこの曲は何故か自分の歩んできたオタク街道の随所で出てきやがるので過去を省みるついでにこの曲について振り返って行こうと思い立ったので今日はそんなnoteです。

①君に、胸キュン。(槇原敬之)

 自分が初めて「君に、胸キュン。」という曲を聴いたのはこの槇原敬之のカバーです。小学生のころから何故かマッキーの大ファンで親に頼み込んではTSUTAYAでアルバムを借りてもらっては安物のプレイヤーで延々と聴いてました。この曲は1998年発売の槇原敬之最初の全曲本人選曲カバーアルバム「Listen To The Music」収録で、自身の音楽的ルーツと公言しているYMOの楽曲ということで選曲されています。 このアルバムも生まれたころに出たアルバムなのに選曲も全曲良くて今でも聴くほど最高なので是非聴いてください。Spotifyでも聴けます。
 この頃は何故か永遠に90年代の歌手のアーティストの曲やそのルーツとなる人の曲を良く聴いていた記憶があって、小学生当時流行っていた曲がほぼ記憶に残っていません。
 あとこの頃から何となく気に入ったコンテンツのルーツを追う姿勢が培われていたらしく本を読むときも好きな作家が好きな作家の本を読んだり、YMOも図書館でアルバム借りたりしてました。
 最近やっと気づいたんですけど世の中の人間の大半がルーツや関連作品をしなくても生きていけるらしいですね?????マジ?

②君に、胸キュン。(HMO)

 そんな感じで中学生になった訳ですがちょうどその頃マッキーとかの動画を求めてYoutubeを彷徨っていたころ、たまたま「もう恋なんてしない」の鏡音レンカバーを間違ってクリックしました。当時は丁度炉心融解が消える消えないで揉めてた頃で転載動画がつべに上がりまくってたのでそのままサジェストがオリジナル曲で埋まってそのまま聴き込みだして、紆余曲折あってボーカロイドのオタクになりました。元々がマッキーのオタクなので新手のシンセの一種と捉えればVOCALOIDの声にも割とすんなりと慣れた記憶があります。
 そんな中学生僕の自分は当時数少なかった全国流通版のアルバムを片っ端から借りたりしていてその中の一つに「Hatsune Miku Orchestra」がありました。今更説明不要ですが初音ミクを用いたYMOのカバーアルバムなのですが当然「君に、胸キュン。」も収録されています。「20世紀に想像した、21世紀の声がここにある。」というアルバムのキャッチコピーに違わず、自分が好んで聴いていた90年代からそれ以前の曲達や文脈が自分の中で綺麗に現在に接続された感覚を持てたので、今でも聴き返すアルバムではあります。
 まさか10年規模で追い続けるコンテンツになるとは当時は思ってなかったよね…

③君に、胸キュン。(天の妃少女合唱団)

 そんな感じでボーカロイドのオタクになってからさらに追っかけるコンテンツが増えた自分ですが、高校生になってアニメにも手を出すようになってきました。元々本読みだったので原作読むからアニメはいいかな...というスタイルだったのであんまりアニメは観ないスタイルだったのですが、丁度高校生くらいの頃はアニソンの文脈はボカロ聴くうえでは無視できないと気づいたのでGYAO!の無料配信とかニコ生の一挙等でアニメを履修してきたのですが、そこでまたしても出会ったのがアニメ「まりあ†ほりっく」一期のエンディング曲としての「君に、胸キュン。」です。
 「まりあ†ほりっく」は皆さんご存知の通り時代を先取りしすぎた性癖破壊に定評のあるキャラクター達、ハイテンポでキレキレのギャグ等漫画、アニメどちらも名作なので読んで/観ていない人は今すぐこのnoteを閉じてアマプラかKindle開いてください。
 さて、今回の「君に、胸キュン。」は作中のキャラクターのカバーという形なのですが正直僕はこのカバーが一番好きです。原曲よりもアップテンポでアニソン然とした音作り、「キャラクターが歌う」ことによる歌詞の意味合いの変化にドット絵で作中の空気感をこれでもかと詰め込んだ映像と、このエンディング一つで完成された美しさがあって何度でも観たい動画になっています。 

④君に、胸キュン。( をとは × somunia × ヨシナ)

 そして現在どこに出しても恥ずかしい、オールドタイプで救いのない、淘汰されていくタイプの立派なオタクになった訳ですが、ここ最近はオタクの例に漏れずVtuberだったり、音楽ゲームの曲だったり、節操なく興味の範囲を広げながら何とか生き永らえてる感じですが、なんとこの令和の時代にまたこの曲にぶち当たることになりました。既存の曲のアレンジカバーだったりオリジナル曲を歌うバーチャルシンガー的なサムシング、インターネットなミュージックが台頭してきている2010年代後半、これから先どのような形になっていくのかどうかまだわかりませんが、このタイミングで現在バーチャルシンガーの代表格的なsomuniaがこのカバーを挙がる聴いて助けてくれ~~~~~みたいな感情になっています今。自分はこの曲からどうやら逃れられないのでは??とか思いながら高まりながら聴いています。助けてくれ……

おわりに

 オチはないです。ただオタク数年おきに思い返したりふとした時に出てくる「何か」が少なからず持ってるよねって話でした。
 人の顔や名前や思い出は大概忘れるし、そもそも思い入れも特にないけど、「何か」で思い出せる過去の自分ことについてはそれなりに思い返せるのでとても厄介だな~~~こうやって人間は過去の感傷に縋って囚われて生きていくんだな~~~そして現在の生活や行動も縛られて行くんだな~~~~老害のメカニズムだな~~~愚かだな~~~人類滅びないかな~~~って思いながら今日も生命活動やってますわたしは元気です   おわり 


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