彩演Project 「君の音」 終幕
無事、朗読劇 終幕を迎えました。
観劇くださった皆さま、ありがとうございました。
心に伝わっていると嬉しいです。
さて、今回私がこの「君の音」と出会って、
この台本と向き合おうと思ったお話をさせて頂こうと思います。
正直、ちょっと暗くて人に話す話では無いです。
でも現実に起きて、私が向き合いたいと思って挑んだ朗読です。
お付き合い下さい。
今年の3月某日、10年付き合いのあった友人が
自ら命を絶つ、という選択をしました。
友人のお姉さんから突然電話が来て、頭が真っ白になったのを覚えています。
その友人と私は、前日、連絡をとっていました。
千葉の田舎から一人暮らしを始めて、1ヶ月経たないくらいだったと思います。
引越しをしたから、祝いに遊びに行きたい。
会って、2人で好きなゲームを遊びたい。
なんなら昼から会って、お互い好きなカフェに行って、
そのあしで友人の家に行って、夜通しゲームをしよう。
そんな約束を1週間前にしてました。
約束の朝、美容院に行って、友人と会うのを楽しみにしてました。
今日は久しぶりに友達に会うから、ちょっと可愛くしてください、って美容師さんにお願いしてました。
美容院が終わって携帯を見ると、友人からメールが入っていて、
「ごめん、思った以上に荷物の整理とか、宅急便が来るから、また日を改めさせて欲しい」
とありました。
荷物運びとかの手伝いなら、私もするよ、と返すと、「いや、兄貴が近くに居るから手伝ってもらう」、と言われたので、
じゃあまた、日を改めて会おう。1週間後に、と言って
その4日後に、訃報を聞きました。
いっぱいいっぱい考えました。
なにか気づくことがあったんじゃないか、
様子がおかしいと、気づけなかった自分が居たんじゃないか、
私がなにか、知らないところで傷つくことを言ったんじゃないか、
あの時、メールじゃなくて、電話の確認でもすれば、声音を聞けばわかったことがあったんじゃないか、
友人の訃報を聞くことがなかったんじゃないか。
今思えば全部、こうだったら、ああだったら、と
ifを考えていました。
後悔ばっかりしてました。
それから地元で葬式をあげて、お別れをして、友達みんなで泣いて見送って、何だか整理のつくようでつかない日々を送っていました。
ああ、これは友人と一緒にハマったゲームの新作だ、友人と共通で好きな映画だ、一緒に観にいきたい、ゲームを買っていって、家で一緒に遊びたい、
そんな事ができなくなって、どこか足りない気持ちがありました。
もやもやが収まらないまま、出会ったのが、
「君の音」のオーディション情報でした。
あらすじを見て、もしかしたら、これで私の中で整理が付くかもしれない。友人への土産になるかもしれない。
そう思って、応募をして、ご縁あって今に至ります。
樹と共に、大好きな友人と向き合うのは、辛くて苦しくて、時に夢に出るくらい蝕まれてました。
でも友人への私からのメッセージを伝えたくて、ただただ感情のままに突っ走っていました。
わがままな役者だったと思います。
でも、見守って頂いていました。
乗っかって来てくれてました。
みんなみんな、ありがとうございます。
長々と私の過去の話を聞いて下さって、ありがとうございました。
樹と共に生きた1ヶ月、自分と樹と向き合って闘ってきました。
たくさんの方に観ていただけて、感謝です。
本当に、本当にありがとうございました。
今日もこれからも、精一杯生きます。
From樹.知里香澄
Dear音葉.友人「このは」
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