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愛玩動物看護師の目指すべき場所とは?
明日は第3回愛玩動物看護師国家試験です。
試験に臨まれる方の中には学生さんもいれば、現役勢もまだまだいるはず。
受験予定の方は体調管理をして、明日の当日に実力が発揮できるよう今日は早く寝て下さい(=゚ω゚)ノ
前置きはここまでで…
愛玩動物看護師国家試験はゴールではありません。
あくまでも通過点なのです!!
国家資格を得たことでようやくスタート地点に立てたといっても過言ではありません。
では、この愛玩動物看護師というスタート地点に立ってからの次なる目標や目的は一体何なのでしょうか?
今回は、最近僕なりに考えている目標や目的をちょっと書かせてもらおうかと思います(・ω・)ノ
あくまで個人的な意見です。
反論はもちろん受け付けます。しかし、反対するからには反対の理由とどうすれば愛玩動物看護師が獣医療の発展に貢献できるのか意見をいただけると勉強になります!
ぜひ読んでいただいたみなさんの率直な意見をいただけると嬉しいです(*^_^*)
愛玩動物看護師が目指すべき場所
現状、愛玩動物看護師の業務は以下の通りです。
【愛玩動物看護師の業務】
・獣医師の指示の下に行われる愛玩動物の診療の補助 (獣医師法第17条の規定にかかわらず実施可能)
・愛玩動物の世話その他の看護
・愛玩動物の愛護・適正な飼養に係る助言その他の支援
この「診療の補助」って言葉すごい曖昧だなーと常日頃思っていました。
補助の意味とは…
補助(読み)ホジョ
デジタル大辞泉 「補助」の意味・読み・例文・類語
ほ‐じょ【補助/×輔助】
1 [名](スル)不足しているところを補い助けること。また、その助けとなるもの。「生活費を―する」
2 法律で、被補助人の重要な法律行為を補助人が助けること。→法定後見
[類語]助ける・助すける・手伝う・手助け・助力・幇助ほうじょ・助勢・加勢・助太刀すけだち・力添え・協力・援助・応援・支援・後押し・守もり立てる・バックアップ・フォロー・力を貸す・手を貸す・肩を貸す・補佐・犬馬の労・一肌脱ぐ・片肌脱ぐ・肩を持つ・与する
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
不足しているところを補い助ける…
獣医師の手の足りないところを助けるということなんですね( ゚Д゚)
つまり、獣医師の手が届かないので代わりに獣医師の手となってあげるということだと僕は解釈しました!
むしろ手どころか、手にも目にも耳にも足にもなってあげるということだと思います(`・ω・´)
米国では動物看護師がVT(Veterinary Technician)と呼ばれています。
業務としても様々な処置を任されているそうです。
VETが頭を使い、VTが手を動かす
だからこそテクニシャンと呼ばれるわけです。
日本の愛玩動物看護師もそのようになれると思いますし、そうなってくれることを願っています。
頭脳である獣医師がいてその診断を基に、愛玩動物看護師が手となり目となり耳となり、時には足となってどうぶつを救う
これこそがチーム獣医療なのではないかと思います(`・ω・´)
獣医師の手となる
具体的に獣医師の手となるというのはどういうことか?
それは手を動かす作業、まさに処置を行うことです!
愛玩動物看護師の業務として獣医師でなくても可能な処置があります。
(例:マイクロチップの挿入、採血、経口投与など)
つまりこれらはの処置は獣医師の代わりを合法的に担うことができるのです!
例えば、米国ではVTS(Veterinary Technician Specialist:獣医技術者)というVTの上位資格があり、各専門分野で医療行為が行えるシステムがあります。
さらに英国ではRVN(Registered Veterinary Nurse)という資格を持っていると、獣医師の監督のもと、診療行為や手術補助を行うことが可能だそうです。
日本でもこれらの国のようにVNCA(Veterinary Nurses for Companion Animals:愛玩動物看護師)の上位資格が誕生したらいいなと思っています(`・ω・´)
処置以外にも、血液検査や尿・糞便検査ももちろん獣医師の手の代わりとなれる業務です。 その延長として、エコー検査も獣医師の手となる方法の一つなのではないかと僕は思っています。異常所見を報告するのは診断ではありませんから、それこそVNCAの上位資格として検査技師のような資格ができたらよりよいチーム獣医療が行えるのではないかと思います!
獣医師の目や耳となる
目と耳はどうでしょうか?
目は「見る」も大事ですが「看る」も大事な要素です。
入院患者の看護はすでに業務としてみなさん行っていますが、獣医師の目となれる大事な業務です!
あとは麻酔の監視もそうですし、検査で言えば「鏡検」は目に入るのではないかと思います。
血液検査の塗抹で百分比を出してみたり、尿検査で顕微鏡所見を伝えてみたり、目で見ることも業務としてはたくさんあります。
また、「手」と被る内容ではありますが、ここにもエコー検査は獣医師の目の代わりになり得るのかなと考えています(/・ω・)/
耳はというと、聴診や問診(トリアージ)も含まれると思います!
聴診で正確に心雑音を確認出来れば獣医師の診察の前に事前にカルテに記入しておくこともできます。さらに問診を的確に行うことが出来れば診察時間の短縮や聞き漏れをなくしたりできる大事な業務だと思います(`・ω・´)
獣医師の足となる
足の代わりってどうでしょうか?
他のものに比べると思いつきにくいかもしれませんが、僕が思うに訪問看護や往診が将来可能になったらいいのになと思っています(^O^)!
訪問看護は人医療でもよく行われており、在宅医療や慢性疾患の管理を行うことが出来るようになっています。
病院が嫌いなどうぶつ達のために在宅医療を選択しVNCAが訪問することで必要な定期検査などが行えたらどうぶつも飼主も主治医も喜ぶ三方良しの関係が作れると思います。
また往診は、実際に患者さんのご自宅に行くのはVNCAだけの想定です。
そしてご自宅でオンラインで獣医師とつなぎ必要に応じてVNCAが画面越しで様子を伝えたり、TPRをとったり、採血をしたり、簡易な検査をして獣医師と結果を共有することが出来れば場所を気にせず高度な獣医療をたくさんの人に提供することが出来ると思っています(・ω・)ノ
だからこそ手や目・耳だけでなく、足の代わりにもなれたら救えるどうぶつが今以上に多くなるはずです!
そのために必要なのは知識と技術
でも、上記のことを行うためにはもちろん今以上の知識と技術が必要不可欠です。
知識をつける方法は色々あります。
セミナーや書籍で有識者から知識を得るのももちろん良いです('ω')ノ
さらに皆さんの職場にいる獣医師に聞いてしまうのも手っ取り早い方法です!
来た患者の疾患を今一度、本や雑誌で調べなおしてみたり、担当の獣医師に気になることを質問したりすることで知識はどんどん増やすことが出来ます。
だからこそ、知識の向上はやろうと思えば誰にでもできるのです(`・ω・´)
しかし、技術はどうでしょうか?
検査や聴診は患者さんで行うことも可能ですが、侵襲的な処置は人手の問題だったり、院長先生の方針だったりで継続的に訓練するのが難しいのが現状です…(一一")
でも実際問題、知識と技術どっちが先に向上すると病院としてはうれしいでしょうか?
正直、知識は頭脳である獣医師がいるのでテクニックである技術が先に向上した方が病院としては効率的だと思います(`・ω・´)
もちろん知識が必要ない訳ではないです。
ですが、技術が早く向上してくれれば…
①獣医師が診察
②その後の処置や検査をすべてVNCAにお願いする
③その間に獣医師は別の診察に行くorカルテ記入や処方・調剤
というように効率的に診察を進めていくことが出来ると思います(/・ω・)/
それによって診察数も増えれば救えるどうぶつの数も増えますし、待ち時間が軽減されて患者さんも満足だし、今よりもより高度な業務に携われれば昇給できたりとこれまた三方良しが実現可能なのです(*'ω'*)!!
技術を向上させるために
技術を向上させるためには下記の課題があります。
侵襲的な処置を繰り返し行えない
機会が少ない
院長の方針によっては不可能
新人にはあまりチャンスが回ってこない
他にもまだまだ要因はあると思いますが、これらをクリアしないとなかなか技術を向上させることはできません。
雑誌やセミナーで見たり体験したりはできますが、技術は実際に繰り返し行わないと上手くはなれません。
そこで、そんな課題を解決するためのある秘策を用意しています(`・ω・´)!
最後まで読んでいただきありがとうございます(=゚ω゚)ノ 動物看護師として新たな職域を見つけるため活動をしております。 もしよろしければサポートをお願いいたします。 動物看護師の職域開拓のための活動力とさせていただきます。