NSAIDsによる中毒
どうも!KCです。
先日僕の勤務している病院でNSAIDs誤飲による中毒を発症していると思われる患者さんが来院されたました。
そこで少し調べてみましたので備忘録として書いてみます!
概要
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
人医、獣医療域共によく使用される薬剤
~例~
イブプロフェン(EVE-A錠)
アスピリン(バファリン)
ロキソプロフェン(ロキソニンS)
などなど...
症状
COX1を阻害することで...
・胃粘膜障害
・腎血流量の低下
・血小板の凝集異常
等が起こってくる。
治療
摂取後1時間以内なら催吐処置や胃洗浄を行う。
その後は活性炭の投与。活性炭は摂取後時間が経っていても有効。
・胃粘膜保護:ファモチジンやスクラルファート
・腎不全の予防:24~48時間の静脈内点滴⇒尿量確認。
・けいれん発作:ジアゼパム投与
BTでは腎や肝の上昇、行動異常がある場合はCPKが上がったりする。
中毒量
25~125mg/kgで嘔吐や吐き気、下痢、腹痛、食欲不振
>600mg/kgで死亡
猫はグルクロン酸抱合能が低いため、犬と比較すると2倍の感受性があると言われているので要注意。
メモ
NSAIDsは炎症を抑える薬でシクロオキシナーゼ(COX)を阻害することで炎症を抑えている。
COXは2種類あり、COX1は血小板と腎臓、消化管に常時発現している。そして血小板の凝集促進、消化管粘膜の血流維持、腎血流の維持を行っている。
COX2は炎症性細胞による炎症促進や腎臓と消化管、血管内皮に常時発現しており、胃潰瘍治療の促進や血小板の凝集抑制を行っている。
このCOX1が異常に阻害されてしまうことで血小板が凝集できなくなり、消化管への血流が低下し、腎臓への血流が低下して症状となってあらわれる。
まとめ
BWと誤飲量によっては中毒量に至らないケースも多いが、多量摂取してしまうと命を落とすことになる怖い中毒。
特効薬もないため対症療法しかない。
薬は子供と動物の手の届かないところにおいておきましょう!!
それでは!
See you next time!( ..)φメモメモ