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第685回「今日のベトナムニュース解説」 ベトナムの貧困家庭 援助の元、「アヒル」で持続可能な生活改善を実現
本日の記事:「バリューチェーンに基づく畜産事業でより良い未来へ」
Title:" Value chain-based livestock towards a better future "
記事リンク:
![](https://assets.st-note.com/img/1661904100254-Jsbtt0n86i.jpg)
【ポイント】
(1)ベトナムの地方都市の貧困家庭への援助活動についてのレポート
(2)ベトナムの食料メーカーと国際NGOの協力の元、120の貧困家庭にアヒル100羽を提供し、その育成、販売をサポート
(3)2年が経過し、アヒルの販売で家計を改善させた家庭も多く、持続可能な収支改善を実現している
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【解説】
アジアゲートベトナム代表の豊田です。
さて、今日の記事について。
まず、記事の写真、いかにもベトナムの田舎にいそうなオバアちゃんがアヒルの群れの前で笑顔で立っている写真なので、
「なんかいいことあったんだろうなぁ」
と思い、今日の記事に選んでみました。
やっぱり、ニュースはできればハッピーなやつがいいですよね。
で、どんなお話かというと、、、
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このハ・ティ・ブンさん(以降、”ブンさん”)、ハノイから車だと4、5時間かかるベトナム北中部タインホア省にお住まいなんですが、その中で「最貧困家庭」に属しています。
なのに、ブンさん、息子さんのご夫婦が離婚したことで、先天性の心臓疾患のある9歳の孫娘の世話を一人で世話しないといけない状況になってしまいました。。。
うう、、、かわいそう。。。
ブンさんもご高齢にも関わらず朝から晩までさまざまな仕事を掛け持ちして頑張っていたのですが、とても満足な生活ができるレベルではなかったそうです。
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で、今日の話題になるのですが、こういった貧しい農村の生活を改善するために
2020年からベトナムの大手飼料、食料加工会社「マービン・グループ」と国際的な開発援助、人道支援NGOの「ワールド・ビジョン」のベトナム拠点が、ここタインホア省で、困難な状況にある世帯の生計を改善し、最終的に地域の子どもたちにチャンスと生活環境を提供するためのプロジェクトである「持続的農業ビジネス開発プロジェクト」を実施しており、ブンさんはそれに参加して、見事に生活を改善させている、というお話です。
で、どんな支援かというと、この記事の写真で想像がつくように、このプロジェクトに参加した各家庭には、アヒルの雛100羽と飼料、動物用医薬品、ワクチンなどが贈られ、さらに、マービングループの専門家によるトレーニングも行われたそうです。
どんなトレーニングかというと飼育技術、ワクチン接種、体調異常の発見方法、発育段階別の餌やりの仕方など、細かく教えてくれるみたいです。
その甲斐あって、アヒルはすくすくと育ち、50日後には1羽3キロくらいの大きさには成長したそうです。
アヒルを育てたことないですが、たった50日で雛がそれなりに成長するんですね。
これは、まぁ、生産効率的なことでいうとだいぶ、いいんじゃないでしょうか?
それでベトナムの田舎の家に行くとアヒル飼っているところ、結構あるのかなぁ、、
で、このプロジェクトの支援は育てるだけではなく、アヒルの販売も助けてくれるようで、マービングループとワールド・ビジョン・ベトナムの代表が120軒の各家庭、それぞれににトレーダーを紹介して、そのトレーダーが適正な価格でアヒルを購入してくれるそうです。
至れり尽くせりですねー。
このおかげで、このプロジェクトに参加したブンさんを始めとする各家庭は子供や孫のために栄養のある食事を与えたり、孫の医療費、長年の借金の返済など、良いことがたくさんあったみたいです。
ブンさんは
「アヒルを売った後、最初にしたことは孫のために新しい机を買うことでした。
孫の夢だったのですが、なかなか買うことができなくて......
これからも頑張って新しいことを学んでいけば、家族の未来はきっと良くなると信じています」
と熱く語っております。
いやぁ、、素晴らしいプロジェクトですね。
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で、最後に、この「マービングループ」や「ワールド・ビジョン」とは何か、ご存じない方も多いと思いますので(私もさっきまで知りませんでした)、少しご説明。
マービングループ WEBサイト
![](https://assets.st-note.com/img/1661904100329-twZ1RbVtRB.jpg)
マービングループは元々はベトナムとオーストラリアの合弁事業であるAustfeed Join Ventureという企業でして、ハノイ郊外のフンイエン省の動物飼料工場から始まったそうです。
が、今では養豚、養鶏から飼料生産、さらに我々の家庭でも食べるソーセージやハムなどの食品まで製造するベトナムでも数少ない「農場から食卓まで」のサプライチェーンを実現した大手企業です。
このマービングループは、こういった事業活動以外にも、社会の持続可能な発展を促進する活動にも常に積極的に取り組んでいることでも知られていて、今回の活動のその一環です。
で、もう一つの「ワールド・ビジョン」
ワールド・ビジョン・ジャパン WEBサイト
![](https://assets.st-note.com/img/1661904100304-wTh5UeEaib.jpg)
こちらはWEBサイト見て、
「あぁ、チャイルドスポンサーの、あの広告の団体かー」
と、ちょっと見覚えがありました。
ご記憶の方もあるんじゃないでしょうか?
私も初めてちゃんと調べたんですが、この「ワールド・ビジョン」というのは、アメリカ生まれのキリスト教宣教師が1950年9月、アメリカのオレゴン州で始めた活動だそうです。
キリスト教精神に基づいて開発援助・緊急人道支援・アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を行っているそうで1960年代には、日本でも両親を亡くした子どもたちが生活する施設などを通じて支援活動を行い、現在では約100カ国で開発援助や緊急人道支援、アドボカシーなどの活動を展開しているとのことです。
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ベトナムの急成長していますが、やはり、それはまだハノイ、ホーチミン、ダナンなどの都市部が中心で、地方へ行くとまだまだ、このように日々の食事にも不足するような家庭はたくさんあるようです。
こういった方々に、ただ補助金を渡すだけではなくて、このように「自立・自活」できるように持続性のある生産手段を援助し、その方法まで指導し、買取まで責任を持ってサポートする、というのは、なかなか簡単にできることではないですね。
素晴らしいと思います。
私も今後、スーパー行ったら、いつもは日本製品の応援ということで日本の信州ブランドのハムやソーセージ買うんですが、3回に1回くらいはマービンのソーセージにしようかな、と思います笑
以上 豊田英司
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