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第1102回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」ダナンの「シリコンバレー」予定地、未開発のまま5年間、放棄される惨状
本日の記事:
「ダナンの「シリコンバレー」は放棄され、投資家は再開発の承認を待っている」
原題:
" Da Nang's 'Silicon Valley' abandoned as investor awaits approval for revival "
![](https://assets.st-note.com/img/1730942879-EaxUMHnTfVGN3KXQsd9zIwqc.jpg?width=1200)
【本日のポイント】
(1)5年前にダナン市を「シリコンバレー」にと喧伝された大型のITパーク開発計画が土地認証手続きの遅延などによりいまだに停滞している。
(2)投資家である不動産開発会社はなかなか進まない土地利用権証明書の発行により追加の資金調達や企業誘致に大きな支障をきたしている。
(3)開発業者は市当局に迅速な対応を要請し、インフラ整備を含む第2期計画の承認を求めている。
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【解説】
アジアゲートベトナム代表の豊田です。
さて、今日の記事について。
ベトナム中部の中心都市ダナンで進められていた「シリコンバレー」計画が、行政手続きの遅れによって停滞している、というなかなか厳しい現状を伝えた記事です
ダナンというと新型コロナも前は「ハイテク産業といえばダナン」という感じで複数のITパーク計画があり、「アジアのシリコンバレーを目指す」なんていう記事もよく目にしていました。
ただ、2024年現在で、確かにダナンにはIT企業はそれなりにありますが、ただ、「シリコンバレー」かというと。。。
![](https://assets.st-note.com/img/1730942879-vuGoWjBbsIxzirQ3kcVUfF06.jpg?width=1200)
少なくとも、私の知る範囲で、ベトナム人の若い人で「ITを学びたい、ITで起業したい」という理由でダナンに行くという話はあまり聞かないですが。
まぁ、2019年ごろに比べるとちょっとトーンダウンしてる感は否めない気もします。
で、まぁ、今日の記事ですが、ITだ、シリコンバレーだと、未来志向な言葉が並ぶ割に、計画が停滞している理由は土地の権利関係が複雑で行政手続きがうまく進んでいないというのがあるようです。
ただ、別の記事を読むと、そもそも、このITパークを計画したベトナムの大手企業チュンナムグループの経営状況がかなり厳しく、自然エネルギー投資などで莫大な負債を抱えて今年5月には創業者のグエン・タム・ティン氏が納税義務を果たしていないとして出国の一時停止を命じられたりとかなりきな臭い感じになっております。
(参考記事)
The big man behind the abandoned 'Silicon Valley' in Da Nang
(捨てられたダナン市の「シリコンバレー」の背後に控える大物)
https://www.vietnam.vn/en/ong-lon-dung-sau-thung-lung-silicon-bo-hoang-tai-da-nang/
ダナン市の行政手続きの拙さなのか、それとも投資家の力不足か、両方が原因なのか?
いずれにしてもダナン市の「シリコンバレー化計画」に大きく水を差してしまっていることは間違いなさそうですね。
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【記事の日本語訳】
ダナンの「シリコンバレー」は放棄され、投資家は再開発の承認を待っている
ダナンの野心的な「シリコンバレー」プロジェクトは、トップクラスの投資家を誘致することを目的としていたが、土地の認証手続きの遅れにより、5年間も休止状態となっている。
2019年3月にHoa Vang地区で開設されたダナン情報技術パーク(DITP)は、当初131へクタールにわたって建設され、1兆ドン(3935万米ドル)を超える投資が行われた。
投資家は、DITPを米国のシリコンバレーをモデルとしたアジアトップクラスのITコミュニティとして展望していた。しかし、5年が経過した今、このプロジェクトは休眠状態にある。
オフィスビル、レンタルスペース、緑地、ウォーターフロントの遊歩道など、包括的なインフラはほとんど活用されていない。敷地内の池には水が滞留し、雑草が伸び放題である。
2段階に分かれた全プロジェクトは、341ヘクタールにわたって展開される予定で、チュンナム・グループの子会社であるダナンITパーク開発株式会社が総額2兆7400億ベトナムドン以上を投資している。
第1期の開始にあたり、ダナン当局は、IBM、シスコ、インテル、KDDI、三井物産といった日本、米国、シンガポールからの大手企業やテクノロジー企業が、ダナン市およびDITPへの投資に関心を示していることを明らかにした。こうした初期の期待にもかかわらず、このパークではまだ事業活動は行われていない。
主要道路沿いのオフィスビルは雑草やツルに覆われている。
開発業者によると、このプロジェクトが未だに動き出さないのは、131ヘクタール全体のうち、個々の区画の土地利用権証明書が市から承認されていないためだという。
「土地権利書の発行が遅れているため、賃貸契約が妨げられ、企業が事業や製造のために資金を調達する能力が制限されています」と開発業者の代表者は述べた。
専門家向けのいくつかの建物は、最低限のセキュリティしか備えていないため、一般の人々も出入りでき、地元住民が敷地内で家畜を放牧していることさえある。
IT専門家向けに指定されたいくつかのヴィラは、基礎構造のみが完成した状態で、未完成のままとなっている。
開発業者はダナン人民委員会に、土地の証明を迅速に行い、財務コンプライアンスを促進するよう強く要請している。これにより、パートナーとの取り組みを実現し、より多くの投資を誘致することが可能になる。
近くには、すでに完成したヴィラがいくつか入居されている。
多くの工場も空室のままで、隣接する未完成の建造物は徐々に劣化している。
DITPにはサッカー場があり、そこだけは定期的に使用されている。
開発業者はダナン人民委員会に土地の整地費用を預け、ITパークとハイテクパーク、バイパス道路のハイヴァン-トゥイローンを結ぶ道路の建設費用を独自に調達し、総合的な交通網を形成した。
放置された土地の伸びた草の中に、プロジェクトの案内板が立っている。
開発業者は、市が第2期の土地割当を早急に承認し、包括的なプロジェクト実施を可能にしてくれることを期待している。
第1期を支えるために、第2期では廃水処理場、発電所、その他の社会施設といった重要なインフラも整備する必要がある。
ダナンハイテクパーク・工業団地管理局のリーダーたちは、開発業者の提案をダナン人民委員会に提出し、検討を依頼した。
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以上 豊田英司
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