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第1078回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」破産申請を提出したタッパーウェアにベトナム人顧客が殺到

本日の記事:
「破産申請を提出したタッパーウェアにベトナム人顧客が殺到」
原題:
" Vietnamese customers rush to buy Tupperware after brand files for bankruptcy "

記事リンク:https://tuoitrenews.vn/news/business/20240920/vietnamese-customers-rush-to-buy-tupperware-after-brand-files-for-bankruptcy/82055.html


(写真:ホーチミン市1区のチャン・ニャット・ズアット通りにあるタッパーウェアの店舗で、顧客がタッパーウェア製品を選ぶ様子)


【本日のポイント】

(1)経営破綻を申請した米国タッパーウェア社の製品を求めて、多くのベトナムの顧客が商品を買い求めるため女性層が店舗に殺到している。

(2)破産後、ホーチミン市の店舗では割引セールを実施中で、顧客は品質と安全性を評価しながらも、今後の選択に困惑している。

(3)タッパーウェアはベトナム市場に2016年進出し、急速に店舗を展開したが、負債の増大と若者のブランド離れが経営難を加速させた。

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【解説】

アジアゲートベトナム代表の豊田です。

さて、今日の記事について。

えー、タッパーウェアの会社、倒産したんですね!

米「タッパーウェア」が破産申請 保存容器の代名詞、ネット対応遅れなどで需要減(産経新聞)

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「タッパー」「タッパーウェア」として知られる米プラスチック製保存容器メーカー「タッパーウェアブランズ」とその子会社は17日、米東部デラウェア州の裁判所に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。
日本でもプラスチック製保存容器の代名詞として知られるが、米国では近年、ネット通販などへの対応が遅れ、売り上げが低迷していた。
推定負債額は最大100億ドル(約1兆4000億円)。

同社は1946年、米国人化学者アール・サイラス・タッパーが創業した。
食品廃棄物をなくすため、軽くて耐水性にすぐれ、温度の変化にも強いポリエチレンで、容器の密閉蓋を開発した。
販売員がホームパーティーで製品を販売するスタイルで売り上げを伸ばし、一時は世界の市場を独占。
プラスチック製保存容器の代名詞となった。

日本でも1963(昭和38)年4月、日本タッパーウェア株式会社が設立され、電気冷蔵庫の普及を背景に浸透した。
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こういうプラスチック製容器自体を

「ちょっと、小さいタッパー取って〜」

とかって、皆さんも言ってるんじゃないかと思いますが、これって、特定の会社の製品の名前だったんですね。知らんかったー。

「ホッチキス」とか「セロテープ」「バンドエイド」みたいなもんですかね。

で、ベトナムでもこのタッパーウェアブランズ社の「タッパー」シリーズは人気だったそうで、2016年にベトナムに店舗進出して、8年間で250店舗もベトナムに出来てたんですね。

スタバやマックよりベトナムで店舗数多いとは、大成功してたんですねー。

と、いうことで、ベトナムでは利用者が順調に増えていただけに、本国のアメリカでの倒産に利用者の方も

「え???もう、生産されないってこと?じゃあ、今のうちにまとめ買いしとこう!」

っていう感じで店舗に殺到しているようです。

確かに、日本では、別にこういうプラスチック容器って他の会社もたくさん出しているので、わざわざタッパーウェアブランズ社の製品じゃないとダメっていうこだわり派はそんなに多くはないイメージがあります。

ですので、逆にベトナムでこんなに店舗拡大していることに驚きました。



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【記事の日本語訳】

破産申請を提出したタッパーウェアにベトナム人顧客が殺到

人気低迷と経営難が続いていた米国の老舗食品保存容器・キッチン用品メーカー、タッパーウェア社が火曜日に米国デラウェア州で破産申請を提出した翌日、ホーチミン市のタッパーウェア販売店には、主に女性を中心としたベトナム人客が殺到し、キッチン用品を買い求めた。同社は78年の歴史を持つ。

ベトナムの顧客は、同国で販売される最後のタッパーウェア製品を買い求めるために殺到し、同社が破産を宣言したことを深く嘆く声も多く聞かれた。

ホーチミン市中心部のチャン・ニャット・ドゥアット通りにあるタッパーウェアの店舗では、現在、同社のプラスチック製食品容器の多くを割引価格で販売している。

同店舗の従業員は、同社の破産について知らされていないと述べた。

「8月31日から9月30日まで、大幅な割引を提供するプロモーションプログラムを実施するという発表があったばかりです」と、その従業員は語った。

フーニュアン区の会社員グエン・ティ・シンさんは、トゥオイチェー(青年)紙の取材に対し、タッパーウェアが廃業すると聞いて動揺したと語った。

「タッパーウェアの製品は良いし、私の家の冷蔵庫はタッパーウェアの容器でいっぱいです」と彼女は語った。

1区在住のマイ・アイン・チーさんも、タッパーウェアの製品を使っていると語った。

「タッパーウェアの製品は、他のブランドの製品よりも高価ですが、耐久性が高いだけでなく、健康にも安全です。

「今後、どのブランドに変えるかはわからないわ。

タッパーウェアの人気は1950年代に爆発的に広がったが、近年は小売店やオンライン販売プラットフォームに同社の製品をより多く置くことに苦戦し、売り上げは低迷しているとロイターは報じた。

かつては誰もが知るブランドであったが、若い世代にはあまり人気がなくなっている。

1946年に設立されたタッパーウェアは、資金繰りの問題から破産の危険性が何度か指摘された後、先月、事業継続能力に疑問が投げかけられた。

同社は8億1200万ドルの負債を抱えており、その負債の多くは7月に不良債権を扱う投資家によって大幅な割引価格で買い取られたと、ロイターは裁判所への提出書類を引用して報じた。

これらの新たな債権者は、同社の知的財産であるブランドなどの資産を差し押さえるために、債務状況を利用しようとしており、同社に破産保護を求めるよう迫っているとロイターはタッパーウェアのコメントを伝えている。

AFP通信によると、同社の株価は月曜日に0.5099ドルで取引されており、昨年12月の2.55ドルから大幅に下落している。

タッパーウェアは2016年10月にベトナムに進出したと、同社のベトナム事業部門がウェブサイト上で発表している。

タッパーウェア・ベトナムは、ハノイ、ホーチミン市、ダナン市、ビンズオン省などの主要都市や地方で、事業開始から1年後には約30店舗を展開していた。

ベトナムで250店舗目が2022年10月に開業した。


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以上 豊田英司
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