【「うちの会社は大丈夫でしたよ」の危うさ】
ベトナム人事労務コンサルティングのアジアゲートベトナム代表の豊田英司です。
ベトナムの人事労務において「グレーゾーン」的な扱いを受ける問題がいくつかあると思います。
こういった問題について、税務監査や労働監査が入った企業さんにお聞きして「え、うちは何にも指摘されませんでしたよ」と言われて、「なんだ、大丈夫か」と安心するケースがあると思います。
ただ、気をつけないといけないのは、税務監査や労働監査に入った時、必ずしも、全ての問題を指摘するわけではない、という事実です。
これはあくまでも私の「予測」ですが、こういった監査に入る側からすれば、その年その年の「設定目標」があって、それを大きく超えたところで、別にそこまで褒められるわけでも、自分が儲かるわけではありませんので、もう、概ね、今年度の目標を達成している状態であれば、翌年以降のために「泳がせておいて」、また改めて、指摘し、罰金などを取ればいいことであって。
こういうのをベトナムの法律関係の方などが「豚は太らせてから食う方が美味しいからね」とおっしゃっていたのを思い出します。
ですので、仮に他社で指摘されなかったからといって、自社でも指摘されないかというと、それはわからないので、やはり、自ら学び、自ら労務・税務対策を考えることが大事だなと思います。
(アジアゲートベトナム代表 豊田英司 )
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