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第1089回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」ベトナム中銀、景気刺激のため利下げに前向き

本日の記事:
「ベトナム中央銀行、政策を支援的に維持し、利下げに前向きな姿勢を示す」
原題:
" Vietnam central bank says to keep policy supportive, open to rate cuts "

記事リンク:https://tuoitrenews.vn/news/business/20241017/vietnam-central-bank-says-to-keep-policy-supportive-open-to-rate-cuts/82476.html


(写真:2000年−2024年のベトナムの平均的な預金金利の推移:ベトナム中央銀行データより)


【本日のポイント】

(1)今年9月の台風被害にもかかわらず、第3四半期のGDPは前年同期比7.4%増と堅調な成長を維持。

(2)ベトナム中央銀行は今年の経済成長目標達成に自信を示し、さらなる景気刺激策として利下げの可能性を示唆。


(3)金融業界全体の動きとしては、現在、金融セクターの安定化に向け、中央銀行主導で銀行の合併再編を推進し、不良債権処理を強化している。

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【解説】

アジアゲートベトナム代表の豊田です。

さて、今日の記事について。

ベトナムの預金、というと、すごい預金利率が高い!というイメージをお持ちの方もいると思います。

(2024年9月10日時点のベトナム各銀行の定期預金金利一覧)



9月の平均預金金利を見ると、1年もの定期で5%前後ってとこですかね。

「うわー、高っ!」

って思う日本の方も多いでしょうが、私がベトナムに来た2011年て、銀行預金が15%近くあったので、まさに

「利子だけでメシが食える」

という人も多かった時代でしたので、正直、

「まぁ、ベトナムの預金利率も普通になったな」

というくらいの感じです。

5%前後くらいの定期預金金利というと、日本で言えばバブル気がそんなくらいのようです。

(日本の預金金利の推移:杉並区役所ウェブサイトより)


バブルの頃でも6%くらいなんですね。
なんか、イメージ、もうちょっとある感じでしたが、まぁ、この時にはすでに経済大国ですから、いくらなんでも10%超えるような金利にはならないですよね。

私が社会人になった1997年にはすでに急減してますねー。。。無念。。。

一方、ベトナムは現在、「まだ、不景気なのか、すでに不景気を脱したのか」議論がありますが、この第三四半期(7月−9月)はGDP成長率が7%を超え、かなり楽観的な見方になってきています。

日本だと、ここで「インフレ怖い!!お化け」が出て、また利上げの話が出るでしょうが、ベトナムは現時点で物価も落ち着いているので、ベトナム中銀はここでさらに利下げをして、景気回復をブーストさせようとしているようです。

ベトナムで暮らして預金をしている個人としては利率が下がるのは、ちょっと残念ですが、まぁ、元の預金がしょぼいので、利子が数%上がり下がりしても大したことなんですけど、、、涙


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【記事の日本語訳】

ベトナム中央銀行、政策を支援的に維持し、利下げに前向きな姿勢を示す

ハノイ発--ベトナム中央銀行のダオ・ミン・トゥ副総裁は木曜日、台風8号(アジア名:Yagi)による甚大な被害にもかかわらず、ベトナムは今年、依然として経済成長目標を達成できるとし、利下げの可能性に前向きな姿勢を示した。

トゥ副総裁はまた、メディア向けのブリーフィングで、ビジネスおよび製造活動は台風から回復しつつあると述べた。

「中央銀行は年内も引き続き金融支援策を継続する」とトゥ副総裁は述べた。

「政策金利は少なくとも現行水準を維持し、さらなる金利引き下げの可能性も視野に入れている」

正式名称をベトナム国家銀行(SBV)という中央銀行は、9月30日時点で銀行融資が2023年末から9%増加したと報告した。

ベトナムの経済成長は主に銀行融資に依存しており、中央銀行は今年の融資増加率を15%と見込んでいる。

ベトナムの国内総生産(GDP)は、輸出、工業生産、外国からの投資の増加が9月の台風による洪水や被害の初期の影響を相殺し、第3四半期には前年同期比で7.4%増加した。これは2年ぶりの高い伸びである。

今年最初の9か月間の消費者物価の平均は、前年同期比で3.88%上昇したが、これは政府が今年度に目標として掲げたインフレ上限4.5%を下回っている。

木曜日の会合で、中央銀行はまた、国内最大の銀行であるベトコムバンクが小規模な金融機関である建設銀行を吸収合併し、大手商業銀行のひとつである軍事商業合資銀行(MBBank)がオーシャンバンクを吸収合併すると発表した。

これは、金融セクターの安定化と不良債権への対策を目的とした中央銀行の再編計画の一部であり、同国では最近、銀行の統合事業としては最大規模のものとなる。

また、説明会に出席した中央銀行の役人は、不良債権の増加傾向についても強調した。

「強制買収の目的は、銀行が通常の業務に戻り、累積損失を処理し、...預金者の権利を確保することです」と、中央銀行検査部門の副責任者であるグエン・ドゥック・ロン氏は述べた。
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以上 豊田英司
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