「給与額の個別交渉制」について
方法1:「高い賃金」を支払う
方法2:インセンティブを与える
方法3:給与を本人に決めさせる
1、2は、まぁ、「低いより高いほうが」「ないよりあるほうが」モチベーションは一般には高くなると思う。
問題は3。
これは色々書いているが早い話がプロスポーチ選手やフリーランサーと同じく「希望給与」を自ら伝え会社と交渉して金額を決める制度を正社員にも導入する、と言うこと。
申請を受けた代表取締役は承認を行いますが、却下することはなく、申請することがそのまま決定になります。
と書いてあるけれども、それなら論理的には「月給1億円ください」が通ってしまいますので、上司や同僚、人事などと相談する中で、調整が行われ、「ある程度の妥結金額」になるまでは社長には申請できず、社長のところに上がってきた段階では「交渉済み」の数字を「承認する」だけとしているのではないかと想像する。
会社情報を見ると250名ほどの会社なので、まだ、この「個別交渉スタイル」でも運用できるのではないだろうか。
実際には、皆、上や横と話をして、「妥当な」金額を金額を言ってくる事が大半とは思うが。
おそらく、部下がとんでもない金額を申請してきた場合には上司がそれを説得して、妥当な範囲に収めるのではないだろうか。そうしないとプロジェクトベースで動いている会社の場合、プロジェクトコストが向上=利益率が下落=メンバーの賞与や昇給に影響するので、普通の日本人的な感覚でいけば、なかなか「月給一億円ください」は言えないであろう。
こう考えると、給与決定に「一般企業にもプロスポーツ的な個別交渉スタイルを持ち込む」事がこの施策の主眼であり、上位役職者など「アウトプットに占める自己裁量権が大きい」であれば、意外と面白い取り組みなのではないかと思う。